英語基礎その2-英語理解の基礎-


英文法の実際

 英文法は英語の理論を教える科目である.
 しかしながら,英文法を学んだから英語ができるようなった例はほとんど無い.
 なぜなら,英文法の教科書はネイティブが書いた英語の実践書であり,達人の理論書で学んでも初学者には何が何だかよく分からない,という訳だ.
 完成した技術を後から理屈で解説することと,初学者がゼロから技術を習得するための方法は全く別のことである.

ネイティブと文法

 ネイティブは正しい英語表現はできるが,何故そのような表現になるかは分からない.
 これは,私たち日本人も同じである.
 留学生に「これ本です」と「これ本です」の違いを聞かれても,直ちに正確な回答をすることはできないだろう.

英語技能習得の問題点

 英語理解には次の問題がある.
 ・正しい英語文の規則を教えるだけでは,私たち日本人のような初学者の助けにならない.
 ・ネイティブは,自分が何故正しい英語文を作れるのか説明できない.
 ・達人ネイティブでも,日本人が英語の何を分からないのか見当のつかないことが多い.
 ネイティブとは,英語を操るという技能に長けた人であって,英語を教えることが上手なひとではない
 正しい英語理解のためには,
  ①日本人が英語の何が分からないか
  ②ネイティブがどんな考え方で英語を操っているか
 を知っている人に教わることが大切である.
最終更新:2012年11月21日 00:30