ワイルドアームズ セカンドイグニッション

ワイルドアームズ セカンドイグニッション
簡略なまとめ part1-36、差し替え・追加スレッド-72~75

詳細ストーリー part34-337~340,345~347,354~357,372~375,395~396,418~421,428~430、part35-15~26,29,54~62
詳細ストーリーの続き part39-219~226


36名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:03/11/16 21:37 ID:whNxo1IS

新米兵士だったアシュレー(主人公)は特殊部隊にスカウトされる

特殊部隊結成記念式典が行われるがテロ組織の人に魔物を憑依させる実験によって
特殊部隊いきなり壊滅、主人公は会場の祭壇にあった曰くつきの剣を手に入れ助かる
(剣の力と魔物の力が程よく混ざって黒っぽいヒーローに変身できるようになる)

どっかの貴族が特殊部隊運営を引き継ぎ
主人公、魔女っ娘見習い、無実の罪で捕らえられていた脱獄囚でチームを組むことに

テロ組織と戦いながら召喚士の少年や身体のほとんどが機械なお姉さんを仲間にする

テロ組織を倒したものの今度は世界全体が「異世界」に侵食される
(ついでにテロ組織の残党と戦う際に魔物の力が強くなり金色っぽいヒーローに)

「異世界」を無理矢理倒すために世界中のマナを集めて
「異世界」をよく分からない空間に閉じ込めるが失敗

貴族が双子の妹を連れて失踪
実はテロ組織は貴族が世界中が協力し合うようになるために仕組んだやらせだった

ラスダン最下層で自分達が「異世界」を取り込むからそれを倒せと言う双子

「異世界」を双子ごと倒すものの主人公の中の魔物が目覚める

曰く付きの剣を手にした主人公が世界中の人々の想いを集めてその魔物を倒す

1年後だか2年後だかに主人公と下宿先の娘さんの間に双子が生まれる

72名前:ワイルドアームズ2投稿日: 2005/02/15(火) 03:22:24 [ 8wajBGUc ]
あまりにもあれだったので追加を…
うろ過ぎで適当すぎですが、やばすぎと思われたら放置で…

(背景説明、かつてこの星は謎の存在、焔の災厄ロードブレイザーによって荒廃
それを命と引き換えに倒し事象の果てに封じたのが聖剣アガートラームを携え、
欲望のガーディアン、ルシエドを従えた剣の聖女アナスタシア。
それによって救われた世界はいくとしつきが過ぎても世界は協調もせず争いながら続いている
ARMSの長官でありアシュレーの上司に当たるアーヴィング・フォルド・ヴァレリア、その妹アルテイシア、
ヴァレリアの傍系である後に仲間になる渡り鳥のカノンはその子孫、渡り鳥はまぁ旅しながら賞金首退治とか色々雇われてするやつら)

新米兵士だったアシュレー(主人公)は特殊部隊(ARMS)にスカウトされる

特殊部隊結成記念式典が行われるがテロ組織の人に魔物を憑依させる実験によって
特殊部隊いきなり壊滅、主人公は会場の祭壇にあった曰くつきの剣を手に入れ助かる
(剣の力と魔物の力が程よく混ざって黒っぽいヒーローに変身できるようになる)

(この剣こそが今まで決して剣の聖女以外誰にも抜けなかった聖剣アガートラーム
アシュレーに取り付いた魔物こそ事象の果てに封じられしロードブレイザー
アガートラームの力とロードブレイザーの力が拮抗しあった事でアシュレーは
ナイトブレイザーと言う異形に変身する力を手にする)
(ちなみに本来ならアガートラームはアシュレーに抜けるはずは無かった、
焔の災厄が宿った為のイレギュラー)


73名前:名無しさん投稿日:2005/02/15(火) 03:23:15 [ 8wajBGUc ]
どっかの貴族が特殊部隊運営を引き継ぎ
(これがアーヴィング)
主人公、魔女っ娘見習い、無実の罪で捕らえられていた脱獄囚でチームを組むことに
(二人ともそれぞれ、優秀な姉を不出来な自分が力不足で殺してしまったり、
腐った体制打破しようとし仲間を失ったり重い過去あり)

テロ組織と戦いながら召喚士の少年や身体のほとんどが機械なお姉さんを仲間にする
(召還士の方は命を捨てれば世界が救えたりするがそれを否定したアシュレー達の仲間に
、女の方はアシュレーの中の焔の災厄を滅ぼそうとするが(お前が暴走するとき私が殺すと言う事に)結局同道するはめに
彼女は貧しく悲しい生い立ちにより魔物を殺す事だけが自分の剣の聖女の血の証明であり、自分と言う存在の証明と言う考えに取り付かれており
その為に体をアームと取り替えつづけ、渡り鳥として魔物を屠ってきた)
(端折られてるが焔の災厄の監視をしていたノーブルレッドと呼ばれるバンパイアみたいな一族の最後の生き残りであり
アナスタシアの友人であったマリアベルと呼ばれる少女も仲間にはいる)

(あとテロ組織との戦闘でアシュレーが大気圏の外いっちゃって半死半生でなぜか『此方と彼方の境界線アナスタシアの居る世界』
という世界にいって前アガートラームの使用者アナスタシアとあったりする。)
その世界でアナスタシアが世に言われる聖女、英雄等ではなく、普通に生きることを望んだ普通の少女だった事が分かる
『皆、皆私の死を望んでいた!私普通に生きたかったの!
お買い物したり遊んだりしたかっただけなの!…好きな人だって居たの…。』
うろ覚え台詞…結構軽い人でえろい事いってアシュレーからかったりもする)

74名前:ワイルドアームズ2投稿日: 2005/02/15(火) 03:24:00 [ 8wajBGUc ]
(ここでアガートラームの消費するものが『欲望』と言うことが分かったような…
普通に生きたいという並々ならぬ欲望が彼女が欲望のガーディアン、ルシエドを従えアガートラームを使えた理由)
(アナスタシアの案内でその世界から抜け出す、ヴァレリアの血の呪いを断ち切って…だの頼まれる)

テロ組織を倒したものの今度は世界全体が「異世界」に侵食される
(ついでにテロ組織の残党と戦う際に魔物の力が強くなり金色っぽいヒーローに)

「異世界」を無理矢理倒すために世界中のマナを集めて
「異世界」をよく分からない空間に閉じ込めるが失敗
(このマナネットワークを繋ぐイベントだかでそれぞれのキャラクター達が自分を肯定できるようになったような…
覚えてる範囲ではカノンが自分の存在を血に持つことから開放され、機械でない新しい体をガーディアンが与えようとする
それを断り、この体が自分だからと言ったり)


75名前:ワイルドアームズ2投稿日: 2005/02/15(火) 03:24:18 [ 8wajBGUc ]
貴族が双子の妹を連れて失踪
実はテロ組織は貴族が世界中が協力し合うようになるために仕組んだやらせだった
(それは自分の英雄の血の証明、世界の為に犠牲になるという行為、カノンにもあったヴァレリアの血の呪い
兄を愛する妹は兄の意思に従う)
(因みにARMSの長官であるアーヴィングの過去に負った傷はアガートラームを抜こうとしたとき拒絶され負ったもの
なぜヴァレリアの正統な血の後継者である自分が弾かれるのかと彼は苦悶していた、どうすれば英雄を証明できるのかと)

ラスダン最下層で自分達が「異世界」を取り込むからそれを倒せと言う双子

「異世界」を双子ごと倒すものの主人公の中の魔物が目覚める

曰く付きの剣を手にした主人公が今まで救って廻った世界中の人々の想いが届きアガートラームが発動その魔物を倒す
(一人の英雄の犠牲による救済の否定)

1年後だか2年後だかに主人公と下宿先の娘さんの間に双子が生まれる
(この二人にアーヴィング、アルティシアとなづける)


337 :WA2用語:2007/11/21(水) 22:20:15 ID:CxYDDm0H0
WA2の詳細ストーリー投下します。攻略本とかは持ってないので、公式と設定は違うかもしれませんがご了承を。

【キャラ紹介】
『アシュレー・ウィンチェスター』
メリアブール銃士隊の新米。
平凡な青年だが、遺跡での事件によりARMSに抜擢される。
皆を守ることのできる英雄に憧れている。

『リルカ・エレアニック』
シエルジェ自治領のクレストソーサレス。
非常に成績のよかった姉がおり、劣等感を感じている。
転移用のアイテムと相性が悪い。

『ブラッド・エヴァンス』
スレイハイム解放戦の英雄。
高い戦闘力と知性を持ち、パーティーの頼れる存在。
現在は囚人。

『アーヴィング・フォルド・ヴァレリア』
メリアブールの下級貴族。
現ヴァレリア家の党首。
ARMSを買い取り、私設部隊として再編、各地へ派遣させている。

【用語】
『焔の災厄』
過去に起こった、ファルガイア全域の破壊及びその魔神の名前。

『剣の聖女』
下級貴族の出だが、ある日アガートラームに選ばれた女性。
7日間に及ぶ激闘の果てに、自らの命と引き換えに焔の災厄を事象の地平に封印した。

『アガートラーム』(銀の左腕)
かつて、剣の聖女が焔の災厄との戦いで使っていた剣。
剣の大聖堂に保管されているが、これまで抜けたものはいない。
未来を司るガーディアンの左腕を鍛えて作り上げられた。

『ARM』
使用者の精神に反応して動作する機械。
1のように凝った設定はなく、ただの高性能な武器のような扱い。
半機械生命体ドラゴンの化石を元に作られている。

『ARMS』
Awkward Rush & Mission Savers(緊急任務遂行部隊)の略。
各国の軍隊ではすぐに対処できない問題の解消のために作られた精鋭部隊。
迅速に行動するために、各国で自由に行動できる権限が与えられている。

『スレイハイム解放戦』
物語の数年前、軍事に傾きすぎたスレイハイム国の圧制からの開放を求め、人々がクーデターを起こした事件。
最終的にスレイハイム王は天使兵器エンゼルハイロゥを使い、スレイハイム周辺の砂漠を全て塩の海に変えた。
元々ゲリラ戦が多かったことと、部下たちは天使兵器の被爆により死亡しているため、英雄の顔を知るものは少ない。

『ファルガイア』
物語の舞台。焔の災厄により、ガーディアンの力が弱まり大地が荒廃してしまった。
現在では、メリアブール・シルヴァラント・ギルドグラードの三国が存在する。

338 :WA2オープニング:2007/11/21(水) 22:20:56 ID:CxYDDm0H0
【アシュレー】
メリアブールの銃士隊は、誘拐犯の立てこもる『枯れた遺跡』へ向かっている。
任務は、人質の救出と犯人の一味を捕えること。
今回の任務の成果次第で、今度設立される特殊部隊へ抜擢される可能性もあるらしい。

数々の仕掛けを突破し、遺跡の最深部まで辿り着くアシュレー。
そこには、人質の少年と予定外の事態に少々困っている誘拐犯がいた。
身代金目当ての誘拐なのに、両親のいない子供を攫ってきてしまったのだ。
アシュレーは人質の少年トニーに、注意をひきつけるように頼む。
子供におちょくられて捕まえられるという屈辱を味わう寸前の誘拐犯たち。
しかし、トニーのせいで封印されていた怪獣が解き放たれてしまったッ!
体液が揮発性の高い液体爆弾であるため、外へ出してしまったら近くの町へ被害が及ぶかもしれない。
遺跡内で処理するため、隊長は大型ARM『リニアレールキャノン』の使用準備を始める。
まだ遺跡内には隊員が残っている。もし大型ARMを使ったりすれば、彼らは生き埋めになってしまうだろう。
アシュレーは、「大きな目的のために誰かを犠牲にすることはできません」といい単身怪獣の足止めをするッ!
倒した瞬間怪獣が爆発、遺跡は火の海に包まれる。
しかし、足止めのおかげで隊員たちは全員逃げることができたようだ。

帰還したアシュレーに、隊長は命令違反の廉で自宅謹慎を命じる。
その間彼は、求める結果は同じなのに何故人は違う道を選ぼうとするのか、ということを考えることにした。

※誘拐犯たちの名前はガンガル、ズク、ゲルグ。
どっかのロボットアニメに出てきそうな名前である。

339 :WA2オープニング:2007/11/21(水) 22:22:15 ID:CxYDDm0H0
【リルカ】
パレスヴィレッジでは、大人たちが会議をしていた。
何やら重大な問題があるらしく、渡り鳥に頼もうかどうしようかと悩んでいると…。
突然机の上に女の子が出現した。彼女はリルカ、クレストソーサレスである。
ヴァレリアさんの家に行こうとテレポートジェムを使ったが、別の場所に出てしまったらしい。
とある家で休ませてもらうことになり、その家の子供と話している途中、魔法のことが話題に上る。
「魔法は誰にでも使えて、何でもできる力なんだよ」と子供に話すが…。
(ちゃんと使えればそうよ、あの時だって…)

魔導器『ミレニアムパズル』の使用中、リルカの姉はゲートの制御に失敗して閉じ込められてしまった。
大きなブロックに魔力を反応させればゲートが開くはずだが、リルカの魔力では反応しない。
もっと簡単な方法をということで、小型のブロック4つを反応させることになる。
これらを全て反応させると、開きかけたゲートがリセットされるらしい。
しかし、ブロックを全て反応させ、ゲートが開いても姉の姿はどこにもない。
「私は私、あなたはあなた、もっと自分の力を強く信じて。
 …いごに、やく…して…。…う…いで、…て…ルカ…」と姉は言い残してミレニアムパズルは閉じられる。

何か困っているようなので、リルカは手助けをすることになる。
どうやらここ数日、村の穀物倉庫が怪獣に襲われているらしい。
リルカは、自分の魔法で怪獣を撃退するッ!
子供に、『お姉ちゃんの魔法はすごい』と言われ、複雑そうな心境のリルカ。
村人に感謝されながら、報酬のテレポートジェムで今度こそヴァレリアさんの家に行こうとする。
(朝ごはんまだ食べてないからお腹空いたな~。でもヴァレリアさんの家でご馳走くらい用意してくれるよね…。
 そうと決まればへいき、へっちゃらッ!)
のはずだったが…。

【ブラッド】
5年前、雨降る森の中を駆け抜ける、一人の精悍な男性。
「俺の名前にはまだ、意味がある…」
彼の追っ手は、スレイハイム解放戦の認識票を見つける。
そこに書かれていた名前は、『ブラッド・エヴァンス』。
断片的に映し出される彼の過去。
森の中を駆ける二人の光景、兵士たちを集め何やらリーダーが何か話している光景。

森を抜けようとするブラッドは、同じように森の中で迷子になった子犬と出会う。
そのときの物音で追っ手にばれそうになり、交戦を覚悟するが、子犬が上手くごまかしてくれたようだ。
そのお礼として一緒に森を抜けることを約束し、連れて行くことにする。
森の出口付近で、追跡隊の仲間が怪獣に襲われていた。
どうやら彼らは近くの村で招集されたようで、追っている人物の姿は知らないようだ。
ブラッドは怪獣を倒し、そのまま近くの村へ逃げ延びるが、入り口で力尽きて倒れてしまう。
目が覚めると、少女メリルが手当てをしてくれていた。
突然、村中に響く追跡隊の隊長の声。ブラッドを差し出さなければ、手荒な手段を使うぞ、という内容。
メリルは必死に隠そうとするが、村人のために彼は自ら姿を現す。
そのままブラッドは捕えられてしまう。
おじさんは悪い人なの?とメリルは問う。
「悪い人?とんでもない、彼は英雄だよ。」といい、隊長は高笑いを始める。
(本編に続く)

345 :WA2 リルカと出会うまで:2007/11/22(木) 16:17:08 ID:vc2HG8yk0
【本編Disc1】
謎の少女?が彗星を見て、不吉の証を感じ取る。
太陽が昇ると、かぶりものを着てその場を去っていった。

自宅謹慎中のアシュレーを、幼馴染のマリナが起こしにくる。
この前遺跡で助けたトニーが訪ねてきたらしい。
眼鏡をかけた理屈っぽい少年スコットと、不思議な衣装の少年ティムの二人を紹介される。
宝物を猫にとられたらしいので取り返してやると、マリナが手紙を持ってやってきた。
謹慎処分の解除と、今度新設される特殊部隊への配属決定の知らせだ。
喜ぶアシュレーだが…。

アシュレーはベッドの上で今日のことを思い返す。
はしゃぐアシュレーにマリナは否定的、むしろ怒っている。
「これってうれしいことなの?アシュレーは今より、もっと危険な任務に就くことになるのよ。
 そんなのわたし、うれしくない!」
翌日、町の皆に見送られて式典が行われる剣の大聖堂へ向かうアシュレー。
出発の直前、マリナも見送りに着てくれた。
仲直りをし、必ず帰ってくるという約束をする。

新設特殊部隊結成式典。
近年増大してきたモンスターの被害などに対し、迅速に対処するために作られた緊急任務遂行部隊。
an Awkward Rush & Mission Savers、略称『ARMS』。
隊長が開会の辞を述べると、ガーディアンブレード『アガートラーム』が運ばれてきた。
かつて剣の聖女が災厄を退けたときに使っていたとされる剣だ。
それから数百年、今までも度々抜かせようとしてきたが、誰一人として抜いたものはいない。
早々にアシュレーの番が来て、剣の塚に手をかけ、引き抜こうとする…。

346 :WA2 リルカと出会うまで:2007/11/22(木) 16:17:44 ID:vc2HG8yk0
―剣の聖女の伝説
かつてファルガイアを朱に染めた災厄があったという。
存亡の危機にさらされた人類がすがったのは、剣の聖女ッ!
名も無き下級貴族の娘として生まれた彼女は、ガーディアンブレードの呼び声に導かれたッ!
聖女が剣を手にした7日後、光の奔流に飲み込まれすべての焔の災厄とともに聖女は消滅する。
大地に深く突き立った『アガートラーム』を残して…。

結局、誰も抜くことができなかった。
あの剣を抜ける英雄が誕生するということは、戦乱のある時代がくるということ。
抜けないほうがいいんだよ、争いなんて誰も望まないんだから、と達観してる彼はどう考えても二十歳前の若造には思えない。
式典の途中、地鳴りとともに隊員の一人が怪物プロトブレイザーになった。
それを期に次々と怪物へ変貌していく隊員たち。
まだ人間であるものも必死に逃げ出そうとするが、入り口は固く閉ざされているッ!
怪物に襲われ、暗闇へと落ちていくアシュレーの意識。

暗闇の中、彼は何者かと会話する。
「誰だ、僕の心の中に語りかけてくるのはッ!」
「『私』は『お前』…もうすぐ『私』になる『お前』に他ならない…」
そう聞こえた瞬間、アシュレーも変貌してしまった。
かつての仲間、プロトブレイザーを殺しつつアガートラームのほうへ向かう。
そのままアガートラームに手をかけると、光とともに剣が抜ける。

意識の中で、アシュレーは一人の女性と会話をする。
「あなたは、何をのぞんでいるの?」「帰らなきゃいけないんだ、約束をしたから」
「それは、大切な約束なの?」というと、アガートラームを差し出す。
「私は、この剣を抜ける人が二度と現れなければいいと思ってた。こんなにもつらい想いをするのは私一人で充分だと。
 もしも、あなたが全てを受け入れる覚悟なら、全てを犠牲にしてでも約束を果たしたいのなら…。
 剣を、アガートラームを手にして…」
「約束をしたんだ、他愛もない約束を…、でも僕にとってはどうしても守らなきゃいけない約束なんだ…」
アシュレーはアガートラームを手に取るッ!

プロトブレイザーから一瞬、異形の黒騎士へと変化したが、すぐに元の人間の姿へ戻る。
アシュレーの前に現れる松葉杖の男、アーヴィング・フォルド・ヴァレリア。
そのまま力尽きてアシュレーは気絶してしまう。

剣の大聖堂を崖下に見る二人の男。
「降魔儀式の実験、こうも上手くいくとは」
「あの男はいかなる理由で降魔儀式の術式をわれらに提供したのでしょうか。
 我らの理想に共鳴したとはとても思えません」
彼らは、カイーナとヴィンスフェルトというらしい。
今回の惨状は彼らが引き起こしたようだ。

※プロトブレイザーの姿は、アシュレーだけ白で他の隊員は緑です。

347 :WA2 リルカと出会うまで:2007/11/22(木) 16:18:39 ID:vc2HG8yk0
闇の中、アシュレーは身体の中に違和感、異物感を感じ取る。
自分の身体は一体どうなってしまったんだ、と自問するアシュレーに、内より響く声が答える。
「お前は、お前だよ。だがそれももう永くはない。お前は『お前』を経てやがて『私』へと至る。
 お前が感じている違和感、異物感はお前が『お前』を喪失する痛みそのもの。」
目が覚めるとマリナがやってくる。
どうやら彼は式典での事件から一週間も目を覚まさなかったらしい。
マリナによると、大聖堂はテロリストに襲撃され、生き残ったのはアシュレー一人。
おばさんに知らせてくるという彼女に、アシュレーは問いかける。
「僕は、僕だよな?」「アシュレーはアシュレーよ、それ以外の何だっていうの?」

1階へ降りると、おばさんが出迎える。
傷ついたアシュレーを運んでくれたのはヴァレリアさんという方らしい。
あの時出会った男だろう。お礼を言いに行こうとすると、店の前に少女が一人。
急に倒れこみ、助けを求める。何事かと思いアシュレーが助けようとすると…。
くきゅるるるという腹の声が鳴り響く。どうやらお腹が減っていただけみたいだ。
テレポートジェムの扱いに失敗し、まったく見知らぬ土地へ放り出された彼女。
必死の思いで町まで辿り着き、パンのにおいに釣られ店の前にいたらしい。
可哀相だからということで、パンを恵んでやることになる。
最初は控えめに一つだけ、という彼女だが、再び腹の声が鳴り響く。
結局、ヤキソバパン5個に訂正することとなる。
彼女はリルカ・エレアニックというらしい。
ヴァレリア家に用があるらしいということなので、彼女の案内で一緒にいくことになる。

354 :WA2 ポンポコ山まで:2007/11/23(金) 16:32:52 ID:KwRrmvsV0
ヴァレリアシャトーの応接室でしばらく待っていると、あの松葉杖の男がやってきた。
彼の話によると、ARMSは式典での事故により即日解体となったという。
世間的にはテロリストの仕業とされているが、そんなものではない。
降魔儀式の実験があの場で行われたのだ。
異界より、異なる生命体をこの世界に召喚するための儀式。
それによりARMSは解体されてしまったが、その権限はヴァレリア家に譲渡された。
つまり、国家から完全に独立した新生ARMSとして生まれ変わることとなるのだ。
そんな話をしていると、彼の妹がお茶を出しに来る。
彼女の名前はアルテイシア、どことなく光の中であった女性に似ている気がする…。
新生ARMSはすでに3名の隊員が選ばれている。
まずはアシュレー、つぎに高名なクレストソーサレスである『エレアニックの魔女っ子』。
リルカは『エレアニックの魔女っ子』の妹だ。
本来は姉が来るはずであったが、魔導器の実験ミスでこれなくなってしまったらしい。
「お姉ちゃんに比べたら遥かに出来は悪いですけど、自分の魔法を人のために役立てたいんです」
というリルカの熱意で、アーヴィングは彼女をARMSの一員として認めることにした。
次の任務の準備にまだしばらく時間がかかるらしいので、しばらくシャトー内で暇を潰すことになる。
アーヴィングはどこかへ出かけるようだ。

1階の立ち入り禁止エリアにいくと、二人の女性からアーヴィングが自室に戻ったことを知らされる。
最初の任務は、もう一人のARMSメンバーと合流すること。
しかし、合流ポイントや手はずなど、詳しい内容を聞いても答えてくれない。
君の銃剣を見せてくれといわれ手渡すアシュレー。
すると、アーヴィングが発砲するッ!
銃声を聞きつけて使用人達が駆けつけてきた。
「反逆罪の現行犯だ、裏切り者アシュレー・ウィンチェスターを捕えよッ!」
どうやらハメられたようだ…。
リルカの護送の元、アシュレーはイルズベイル監獄島へと連れて行かれる。

355 :WA2 ポンポコ山まで:2007/11/23(金) 16:33:31 ID:KwRrmvsV0
島に辿り着くと、獄長の挨拶を聞かされる。
一度入ると二度と出ることの出来ない、絶壁と荒海に囲まれたイルズベイル監獄島。
曰く、社会に出ても人の迷惑になること以外何の役にも立たないボンクラ共が集まる場所だ。
牢屋の中で今後の対策をリルカと話していると、突然爆発音がッ!
その隙を狙って、全囚人の一斉脱獄が起こったようだ。
アシュレーも便乗して逃げ出すことに。
押収された武装と開錠用のIDカードをリルカが見つけ出してくれた。
そのまま出口を探していると、精悍な男性がまだ牢屋に閉じ込められているのを見つける。
どうやら彼が3人目のARMSらしい。偶然出会えたが、合流できなかったらどうするつもりだったのだろうか。
結果として任務を果たすことが出来た、後は脱出するだけだ。
監獄の出口で、獄長が立ち塞がるがこれを突破する。
ブラッドが逃げ出したことで怒り狂う獄長。
天井に向けて銃を乱射していると、声とともに眼鏡の男が現れる。
「違う、全然なってないよ。チャカの扱いはこう、もう覚えただろう?」

そのまま船着場へ向かうARMS。
そこにはアーヴィングが待機していた。
「指揮官としての私の采配はどうかな?」と問われ、アシュレーは殴りかかるッ!
「あなたが人の上に立つ指揮官なら、まず仲間を信頼するんだッ!
 今度、僕たちをチェスの駒のようにあつかったら絶対に許さないッ!!」
一行はシャトーへと帰還する。

脱獄した囚人たちを仲間に迎える二人の男たち。
兄貴分の男性と、眼鏡の男だ。
何か不吉な予感がする…。

ARMSの実働部隊3名が揃い本格的な活動を開始することとなる。
全世界規模で訪れるであろう災厄に対しての守護の壁、それがARMSの存在意義だという。
次の任務は、つい先ほど崩落した交易路アンダートラフィックスの回復。
壮大な建前があるが、要はお役所の『すぐやる課』みたいなものだ。
任務に向かおうとする前、アシュレーは昨日のことを謝る。アーヴィングも調子に乗りすぎたと反省している模様。
連絡用の通信機を受け取り、アンダートラフィックスへと向う。
無事開通させたが、出口付近でケガ人を発見する。
どうやら崩落事故に巻き込まれたようだ。
アーヴィングによると、近くにダムツェンという町があるらしいのでそこで手当てをすることになる。

356 :WA2 ポンポコ山まで:2007/11/23(金) 16:34:43 ID:KwRrmvsV0
変人医者に治療してもらったが、彼は指を骨折してただけ。まったく人騒がせな男だ。
しかし、貴重な情報を入手することが出来た。
崩落事故は偶然ではなく、人為的に起こされたものだという。
この件について調査することとなった。
ダムツェンは感応石(通信するときに用いられる石)とテレパスタワー(でっかい感応石がある所謂東京タワー)が有名。
どうやらそこら辺に鍵があるようだ。
タワーの管理人によると、ここ最近怪物をつれて4人組が侵入した痕跡があったとのこと。
テレパスタワーは全ファルガイアの通信をまかなっている。何かされたら危険だということで現地に向かうことに。

テレパスタワーの屋上には、つい最近取り付けられた増幅器があった。やはり、誰かが侵入していたようだ。
すると、どこからか電波を受信し始める・
「この世界は腐った為政者とそれになんら疑問を抱かない愚かな民衆が蔓延っている。
 われらが大地をモンスターに席巻させたままでいいのだろうか?否ッ!
 革新的原理集団『オデッサ』の首魁たるヴィンスフェルト・ラダマンテュスが諸三国に鉄槌を振り下ろし統合する。
 それにより諸君らや身内に被害が及ぶかもしれない。しかしそれは『創世』のための犠牲に他ならない。
 『創世』のための『葬世』、オデッサの理想に共鳴するものよ、ヴィンスフェルトの下に集うがよいッ!」
テロ組織による全ファルガイアに向けた電波ジャックッ!
増幅器によって、全世界の通信機をはじめ、水面や鏡、ガラスなどの全てのスクリーンに決起表明が放映されてしまったッ!
怒りのあまり増幅器を破壊するブラッド、しかしそれをキーとして怪獣が出現するように仕掛けられていた。
怪獣は打ち倒したが、今後の対策を考えなければならない…、ARMSはダムツェンへ戻る。

テレパスタワーの管理人に、感応石にプロテクトをかけて直接通信を出来ないようにしてもらう。
そのまま4人組に関する情報を集めようとすると、着ぐるみの変な奴がやってくる。
彼女によると、ガル・ウィング級の大型飛行機が東の山のほうに向かって飛んで行ったらしい。
そちらの方向には、感応石を採掘できていたポンポコ山という鉱山がある。
彼女はマリアベル、アシュレーのことを知っているような口ぶりだが…。
続いてアーヴィングから連絡が入り、オデッサの追撃の任務を命じられる。

ケルトペッキョシルトリンゲロン山―通称ポンポコ山へ辿り着くARMS。
途中、マリナへのお土産ということで七色に光る石―小型の感応石を持ち帰ることにする。
頂上まで辿り着くと、一人の男がARMSの行く手を阻むッ!
彼の名はトロメア、監獄島にいた兄貴分の男だ。
彼は大型飛行機バルキサスの離陸準備が整うまで足止めをしていただけ。
ARMS3人を軽くあしらえるほどの実力を持つ彼は、トロメア様とゆかいな仲間たち改めオデッサ特戦隊『コキュートス』の一員。
眼鏡の男(ジュデッカ)、赤髪の女性(アンテノーラ)、銀髪の鍵使い(カイーナ)、隻眼の巨漢(トロメア)の4人組だ。
オデッサはそのまま空へと去っていった。
一行はシャトーへと帰還する。

372 :WA2 黒騎士の説明まで:2007/11/24(土) 23:49:23 ID:VpgDZcxs0

空へと飛ばれてしまっては手も足も出ない!
それ以外にも問題がある。即ち国境問題だ。
人の心が一つではないように、世界も一つではない。
アーヴィングには何か考えがあるらしい、準備のために待機を命じられる。
といっても、実際には休暇に近い。アシュレーは久々にタウンメリアに帰ることに。
感応石をマリナに渡すと喜んでもらえた。
シャトーへ帰ろうとすると、リルカとブラッドが探しにくる。
どうやら、次の任務の準備が出来たようだ。

国境問題は重大な課題である。そこで、次の任務はメリアブール王の親書を渡し他国での活動を許可してもらうこと。
まずは、メリアブールと親睦な関係にあるシルヴァラント国だ。
移動には生体エネルギー転送装置『ライブリフレクター』を使用することとなる。

場面はオデッサ側へと移る。
バルキサスの稼動にはやはり莫大なエネルギーが必要だという。
彼らの当面の敵は資金源のようだ。
トロメアの担当するアルケミックプラントの稼働率はまだ60%。
早急に100%に達すれば、バルキサスや『ヘイムダル・ガッツォー』に回すことが出来る。
ジュデッカとトロメアが口論していると、アンテノーラが報告書を持ってやってきた。
バルキサス離陸直前にあった部隊はARMSだという。しかし、そいつらは降魔儀式の実験で壊滅したはずだ。
メリアブール国のバックアップの下設立されたARMSではなく、下級貴族が権限を譲渡され新たに組織化した部隊。
ヴィンスフェルトは、ARMSたちを完膚なきまでに叩きのめし、オデッサの力を世界中に見せ付けるつもりらしい。
ジュデッカは自分からお遊び役を買って出る。資金のほうは『あの男』から調達するようだ。

373 :WA2 黒騎士の説明まで:2007/11/24(土) 23:50:40 ID:VpgDZcxs0
シルヴァラント国は森の中に囲まれたところにある。
女王に親書を届けるが、彼女は否定的。
強大な戦闘力を誇るARMSを受け入れることは、自国の民を不安にさせることになる。
ARMSとオデッサにどれほどの違いがあるだろうか。
いつシルヴァラントに牙を立てるか不安になるのも当然である。
諦めて帰ろうとしたとき、近くの町ハルメッツがオデッサに襲われているという報告が入る。
お手並み拝見ということで、女王はARMSに依頼をする。

ハルメッツに辿り着いてみたが、人っ子一人見当たらない。妙なのは、つい先ほどまで人が生活していた痕跡があること。
そんな中、突如として鐘が鳴る。近づくリルカだが爆発が起こる。間一髪大事には至らなかったが、屋根の上にジュデッカの姿が。
彼はそのまま怪獣タラスクを召喚してくる。余りの堅さに、ARMSの攻撃が通用しないッ!
成すすべなく全滅してしまう…。

心の内から声が聞こえる。
「いいのか?このままでいいのか?
 『力』を手にするのだ…すべてが終わる前に」
「嫌だ、終わらせてなるものかッ!」
アシュレーが叫ぶと同時に、周囲に光が溢れるッ!タラスクを一撃で倒すほどの強大な力ッ!
ジュデッカは恐怖する。が、ARMSを捕えることには成功した。

374 :WA2 黒騎士の説明まで:2007/11/24(土) 23:52:43 ID:VpgDZcxs0
牢獄の中で目を覚ますアシュレー。続いてリルカも起きる。
彼女はアシュレーに何かを言いかけるが…。
過去の囚人が作った抜け道を発見したため、そこから逃げることに。
少し先の監獄には、ハルメッツの町の人も囚われていた。
安全確認のため、アシュレーが先行して様子を見に行くことになる。
外に出てみるとそこは闘技場のような場所。目の前にジュデッカが現れる。
後ろを振り返ると、リルカとブラッドが磔にされていた。町の人々を盾に脅されたようだ。
どうやらハメられたらしい…。
ジュデッカは再びタラスクを相手にさせる。
人質をとられ、抵抗することが出来ないアシュレー。
オデッサに歯向かうARMSを派手に処刑し、ハルメッツの住人はその生き証人とさせる。
抵抗する勢力を壊滅させ、自分たちの力の誇示するのが目的だ。

嬲り殺される寸前、内の声が語りかけてくる。
「『力』が欲しい。どんな逆境も跳ね除けることのできる『力』がッ!」
先ほどの光がアシュレーを包む。
人質の二人はマリアベルが助けてくれた。彼女はやはり『力』について何か知っているようだ。
予想外の事態にジュデッカは逃走する。
アシュレーが異形の黒騎士へと変身、圧倒的な力でタラスクを倒すッ!
しかし、反動は大きいようだ。そのまま力尽きてしまう。
ともかく、任務を果たすことは出来た。

今回の働きで、シルヴァラント女王はARMSのことを認めてくれた。
シルヴァラントにあるライブリフレクターの使用も許可してくれるようだ。
アーヴィングは手続きをしなければならないので、先に帰還することになる。
城の出口では、ハルメッツの住人が迎えてくれた。
初めて『英雄』とよばれ、アシュレーは照れる。

ジュデッカの敗走の報せをアンテノーラが持ってくる。
タラスクをも破壊する異形の黒騎士、ARMSの切り札なのかそれとも…。
どちらにせよ、カイーナの降魔儀式によって戦力は無限に確保できる。
物量作戦で叩けばよいとヴィンスフェルトは言い切る。
彼が欲しいものは、権力も、アンテノーラも、全てを手にしてきた。
『柱』の少年の捕獲と今夜は私の側にいろ、とアンテノーラに命じる。

375 :WA2 黒騎士の説明まで:2007/11/24(土) 23:54:14 ID:VpgDZcxs0
アシュレーはこの前の休暇のことを思い返す。
久々にタウンメリアに戻り、マリナにこれまでのことを話すアシュレー。
初めて『英雄』と呼ばれたことを自慢気に話すが、マリナは怒りだす。
「アシュレーの言ってるそれって本当に『英雄』なの?
 確かに今ファルガイアには大変なことが起こってるわ。
 でもそれって、『英雄』が何とかしなくちゃいけないの?
 だとしたら『英雄』って、人の力ではどうしようもないことに対する『生贄』みたいなものじゃない。
 私の大切な人がそんなふうに呼ばれるなんて、私うれしくないよ…。」
感応石があるのに、二人の距離は遠くなる。

リルカに呼ばれ、アシュレーは我に返る。次の任務の説明をされていたようだ。
が、それよりもまずマリアベルの紹介をされる。彼女は遺失科学の権威。
アーヴィングが文通を通じて知り合い、ARMSの外部顧問として協力してくれているらしい。
彼女から、アシュレーの変貌した姿について説明がなされる
焔のエネルギーを発する異形の黒騎士。
降魔儀式によって内的宇宙に宿した魔神と、そのとき消失したガーディアンブレード『アガートラーム』。
相反する二つの力がぎりぎりのせめぎ合いをし、身体の中で奇跡的な均衡を作り出しているという。
神聖なる力と邪悪な力、人の力を兼ね備えた異形の黒騎士『ナイトブレイザー』ッ!
それはもう一人のアシュレー自身のことだ。アガートラームの制御により、今は問題ないらしい。
次の任務の説明に移る。
オデッサの有するバルキサスにはロストテクノロジーが使われている。
それに対抗するため、エマ・モーターの起動に必要な、二つのエネルギー鉱石の回収が次の目的だ。

395 :WA2 ティムの保護まで:2007/11/25(日) 22:03:16 ID:TZBaj04j0
ホルストの町の鉱山で、『アグエライト鉱石』が見つかる。
二つの鉱石は、ロストテクノロジーを復活させるために必要なエネルギー。
それは、滅びをもたらすことも出来るほどの力。
アーヴィングはそんなことに使わないよね?と問うリルカに、
力そのものに善悪はない、肝心なのは振るう人の心だ、とアシュレーは答える。

レイライン観測施設の入り口で、闇を切り裂く怪しい悲鳴が聞こえてきた。
露骨に怪しいが、流石に聞いて聞かぬ振りをするのはまずいだろう。
見ると、トカゲらしき二匹組が怪獣に襲われている。
とりあえず助けてだしてやると、こちらの話も聞かず自己紹介を始める。。
彼らはトカとゲー。科学者とその助手らしい。
ここらへんは火山地帯、無駄に放出される地熱を温泉に利用して一儲けしようとしているとのこと。
理解したアシュレーは先に進もうとするが、泣きついてきたためNPCとして迎えてやることに。
トカを投げたり、ゲーが挟まれたり、トカを投げたり、ゲーが挟まれたり、トカを投げたりして目的地まで辿り着くことはできた。
そのとき、なぜかトカが『ゲルマトロン鉱石』をとろうとしている。
彼らは実はオデッサの組員。怪獣が暴走して襲われていたところをARMSが助け出した、というわけだ。
ゲルマトロン鉱石を使って大怪獣を楽々量産をオデッサは目論んでいたらしい。
鉱石を奪おうとする二人を撃退すると、ブルコギドンさえ完成していれば…と言い残して逃走する。
何はともあれ、エネルギー鉱石は二つとも手に入れることが出来た。
一行はシャトーへと帰還する。

※トカとゲーのイベントは、文章で面白みを伝えられる自信がないので省略します。

396 :WA2 ティムの保護まで:2007/11/25(日) 22:06:41 ID:TZBaj04j0
エマ・モーターとは、電磁連結を利用した一種の永久機関。別にエマさんが作ったわけじゃないらしい。
マリアベルとアーヴィングに後の作業を任し、アシュレーはタウンメリアに帰ることにする。
久々に帰ってみると、少年3人組が怪しい男に襲われている…。ティムを狙っているようだ。
アシュレーを見ると、勝てないと思ったのか退散していく。
同時に、タウンメリア上空にバルキサスが迫ってきているという連絡が入る。
アーヴィングには何か策があるようなので、シャトーへと向かう。

バルキサスに乗っているのは、トロメアとアンテノーラ。
彼らの目的は『柱』。化け物を送り、混乱に乗じて手に入れるつもりらしい。
鳥のような怪獣を放つオデッサ。

アシュレーが辿り着くと、リルカとブラッドからエリア51へ集合するようにといわれる。
そこは今まで立ち入り禁止区域だった場所。
エマ・モーターを利用し、シャトーが浮上を始める。
タウンメリア空中戦が始まったッ!
開放された甲板で怪獣を撃退する。

怪獣が倒された時点でオデッサは帰っていった。
敵はティムに秘められた力を狙っているようだ。
そういうわけで、ARMSに保護されることとなる。

ティムに秘められた力、それはガーディアンを目覚めさせる力。
彼はバスカーの民。バスカーへ行けば何か分かるかもしれない。
次の目的地は、ガーディアンを崇拝する民の隠れ里、バスカーだ。

418 :WA2 ティムの仲間入りまで:2007/11/28(水) 23:45:06 ID:SqxwdT620
バスカーの隠れ里は森の中にあった。
ARMSとアーヴィングが里長と話している間、ティムは生まれ故郷を一人見て回ることになる。
ティムは、ガーディアンの巫女サプリナの一人息子だ。
15年前、里に訪れた渡り鳥との間に出来た子だが、その3年後父親が他界。
それを期に、サプリナは人が変わったようになり里を出て行ったという。
各地を放浪した後、タウンメリアでサプリナも他界。以来ティムはタウンメリアに暮らして来た。
ティムは、ガーディアンの力をこの世に具現化できるという、『柱』としての資質に恵まれている。
『柱』はティムの他にもう一人いるようだ。

そのころティムは、とある民家の中で母親が持っていた物に似たものを見つける。
そこに、一人の少女がやってきた。彼女はコレット、もう一人の『柱』の候補だ。
里長の家に一同が集まり、詳しい話を聞かされる。
ティムが『柱』として覚醒するためには、試練を受け能力を継承しなければならない。
しかし、試練の場には多数のモンスターが棲みついており、適正が不充分な場合ガーディアンを受け止められないかもしれない。
今そんな危険な賭けをしなくても、成長してからでもいいじゃないかとアシュレーは言うが、里長は否定する。
里の『夢見』が、『空が食われる』という夢を見たらしい。
それが何を意味するのか分からないが、早期に対策するに越したことはない。
一度は拒絶するも、自分が行かなければコレットが行くことになってしまう。
彼女にそんな危険なことをさせられない、何より自分も人の役に立ちたいと思う気持ちから、継承の試練を受けることを選ぶ。
ガーディアンを奉じる最深部には『壁』があるため『柱』しか入ることは出来ないが、そこまでの間ARMSはティムを護衛することとなる。

419 :WA2 ティムの仲間入りまで:2007/11/28(水) 23:47:54 ID:SqxwdT620
試練の直前、コレットはティムを励まそうと、試練が終わったら一緒にお花畑を見に行く約束をする。
中に入るとすぐに、一匹の亜精霊がティムのことを待っていた。
彼はプーカ、個という特性を持たないがゆえに他人の情報マトリクスから姿、特性をコピーできる変身亜精霊だ。
ガーディアンから『柱』の案内を任されているらしい。
試練場を進み、護衛を試す試練を突破すると、その先には『壁』があった。
そこから、ティムはプーカと二人で進むことになる。
更にその奥、試練場の最深部で『柱』に相応しいかどうかを試される。
ミーディアムを媒介とし、プーカがガーディアンの特性をコピー、具現化する。
試練の敵を倒し、ティムは後継者となる。
何か不吉なことをいうガーディアンだが、自分の力で成し遂げられたことに喜んでいるティムは気にも留めない。

自分のことを待ってくれていたコレットとともに、ティムはお花畑を見に行く。
コレットの秘密の場所で、教えたのはティムが最初だという。
寄り添い合う二人。

※ミーディアムとは、ガーディアンの力を封じ込めた石版のようなもの。1でいうパワープレートのことです。
ガーディアンの加護でステータスが上昇する他、情報マトリクスが含まれているためプーカがコピーできるらしいです。

420 :WA2 ティムの仲間入りまで:2007/11/28(水) 23:49:07 ID:SqxwdT620
その夜、ティムは里長の家で休むことになる。
いまだに興奮しているためなかなか寝付けず、1階におりると何か話し声が聞こえる。どうやら里長たちのようだ。
『柱』…つまり『人柱』は、ガーディアンの力を得るために必要な生贄。
サプリナは自分の息子を『柱』とさせないために里を出て行ってしまったが、今日無事にティムが後継者となった。
これで『夢見』の内容が何であろうと、ティムの命でガーディアンの力をファルガイア中に満たすことが出来る。
死するために生まれてきた命、『柱』の力でファルガイアは守護されるのだ、という。
そのとき、ティムに気づく里長たち。
ボクは死ななきゃいけないんですか?とティムは里長に問う。
ファルガイアのため、家族のため、この世界に生きるもののために、死んでくれ、死んでほしいんだ、死ぬんだ、死んでしまえ、死ねと詰め寄る里長たち。

次の日、シャトーの応接室で里長にアシュレーが怒りをぶつける。
そんな中、シャトーの隔壁を突き破って侵入者がやってくるッ!
デ・レ・メタリカの技術を使って精製した特殊鋼を壊すことができるものは、オデッサしかいない。
敵はアンテノーラとジュデッカの二人のようだ。
里長たちを避難させ迎撃に向かうARMSだが、ジュデッカの姿が見当たらない。
彼はティムを確保しにいっているようだ。

自分の部屋で、自分の運命に脅えるティム。
そのとき、コレットの悲鳴が聞こえる。どうやらジュデッカのようだ。
恐怖のあまり何も行動できないティムを、トニーは励ます。
自分のやりたいことをやるんだッ!といわれ、ティムはコレットを守りにいく。
里長を間一髪のところで助け出し、彼はそのままジュデッカを倒す。
ところが、召喚トラップを用いてカタパルトに怪獣を残していったようだ。


421 :WA2 ティムの仲間入りまで:2007/11/28(水) 23:49:53 ID:SqxwdT620
枯れた遺跡で戦ったものと同じく、揮発性の高い体液を持つ怪獣、もし爆発したらシャトーは甚大な被害を受けてしまう。
幸いにもカタパルトの上にいるため、ARMSが足止めをしている間に強制射出をする作戦を取る。
アシュレーはアーヴィングに避難するようにいうが、みんなを信頼している、みんなと一緒に戦いたいんだ、と拒否をする。
無事足止めには成功したが、射出の直前に不慮の事態が起こった。捕縛用の檻を破壊されてしまったのだ。
何かを思いついたように、怪獣に近寄るアシュレー。
「信じてくれたんだ、こんなカタチで終わらせないッ!
 おおおおおおおおッ!アクセスッ!!」
アシュレーは怪獣と共に射出されるッ!
空中で大爆発が起こった…。

ボロボロながらも、何とか生きているようだ。アーヴィングが支えてくれている。
身体のことを気遣い一人で歩けるというが、彼は拒否する。
「…一緒に戦いたいんだ…こんな身体だが、一緒に戦いたいんだ。
 ファルガイアを守りたいという気持ちは誰にも負るつもりはない…。」
「戦えるさ…いや、一緒に戦ってるじゃないか。」
そこへリルカやブラッド、ティムもやってきた。

ティムには『柱』としての素質が充分にある。しかし、『柱』は自らの意志で生贄とならなければ意味がない。
「ファルガイアを守るために生きていきたいんです。
 死ねといわれて本当に死んでしまうほど、僕は弱くありませんッ!」
そこで、アーヴィングはティムをARMSに迎え入れることにする。
大切なものを守るため、喜んで力になるという。
去り際、ティムは「ここはボクの生まれ故郷でいいんですよね?」といい皆の後を追う。
彼は里長のことを赦したようだ。
サプリナも赦してくれているのだろうか…。

 
428 :WA2 データタブレットまで:2007/11/29(木) 23:24:20 ID:U0tVIwZa0
アーヴィングはメリアブール王に、オデッサに対抗する手段を講じあうため、第71回ファルガイアサミットを開くことを提案する。
開催地はヴァレリアシャトー。その護衛が次の任務だ。

ファルガイアサミットとは、その名のとおりメリアブール、シルヴァラント、ギルドグラードの首脳が一同に会する場だ。
今回の議題は国境問題に関して、ARMSの行動に対する制約を緩和すること。
しかし、ARMSに越境権限を与えることをギルドグラードマスターは拒否する。
今や最強の勢力ともいえる部隊が何の制約もなしに行動する、もはや合法的なテロ活動ではないかということらしい。
オデッサには軍備強化で対抗するといいはるが、それはイスカリオテ条約により制限がかかる。
メリアブール王、シルヴァラント女王とギルドグラードマスターの間で口論に発展しそうになるが、突如通信機の音が鳴り響く。
どうやらオデッサが近づいてきているようだ。
迎撃のためARMSが出動することになる。

今回は、巨大アンカーを用いて直接バルキサスに攻め込むらしい。
任務はバルキサスの活動停止と、その後アンカーを使って回収されること。
乗り心地は最悪だが、全員無事にバルキサスへと侵入することに成功した。
バルキサスの動力装置3つの機能を停止させ、アンカーへと帰還しようとしたそのとき、トロメアが行く手を阻む。
彼の目的は、部下の脱出の時間稼ぎとARMSの足止めだった。
バルキサスはもはや墜落寸前、このまま落ちてしまったら、アンカーで繋がっているシャトーまで巻き添えを食らってしまうッ!
アーヴィングにアンカーの回収を頼み、コックピットへと向かう。
ブラッドが上手く操縦してくれたおかげで、無事胴体着水をすることができた。

※イスカリオテ条約とは、軍備に傾いてきたスレイハイムを止めるために作られた軍縮条約のことです。
スレイハイムのイスカリオテという貴族の家で締結したことからこの名がついているらしいです。
軍備に制限がかかるほか、まだ出てきてませんが古代兵器(ゲーム中だと天使兵器、核兵器)の使用を禁止する条項などが含まれている模様。

429 :WA2 データタブレットまで:2007/11/29(木) 23:27:26 ID:U0tVIwZa0
オデッサの襲撃は、交渉に大きな影響を与えてくれたようだ。
ギルドグラードとメリアブールは決して友好関係ではない。
しかし、あの場にいた全員が敵の恐怖とARMSの強さを実感することが出来たのだ。
完全に協力体制に入ったとはいえないが、水上を移動できるホバークラフトをギルドグラードが提供してくれたようだ。
次の任務は、バルキサスに積まれていたデータタブレットの回収。
潮流の関係でどこかの沖合いに流されたようだが、ホバークラフトが早速役に立つ。

3つのデータタブレットは機密保持のため、プロテクトがかけられている。
そこで、学問の町であるシェルジェ自治領にて解析をしてもらうことに。
しかし、シエルジェには陸路でも海路でも行く手段がない。
どうやら故郷に帰りたくないらしいリルカが、別の方法を探させようとするが華麗にスルーされる。
ダムツェンのポンポコ山に、かつてシエルジェへ鉱石を搬出させていたトンネルが掘られているらしい。
鉱員かしらを訪ね、鍵を貸してもらうことに。

シエルジェにはいると、やたらそわそわしているリルカに一人の少年が近寄ってくる。
彼はテリィ。優等生だがこの前のテストでリルカに負けて以来、やたらと突っかかってきて勝負、勝負うるさい嫌な奴、とのこと。
リルカが帰ってきたくなかった理由は、家出をしてきたかららしい。
テリィに事情を教えると、データタブレットの解析をしてくれる研究室に話を通してくれるみたいだ。

タブレットの解析の結果、オデッサのアジトに関する情報が書かれていることが判明した。
しかし、一部破損しているため完全な解析にはもう1日かかるらしい。
オデッサのアジトは、大規模なエネルギープラント。
もしものことがあったら危険な場所をアジトにする理由は、手っ取り早くエネルギーを確保したいからに他ならない。
場所が判明し次第、先手を取って襲撃する作戦を取ることに。
そんな任務にうってつけのものをリルカは習ったらしく、思い出そうとしている。
そこに、テリィが話しかけてくる。
リルカのことを案じて、「こんな危険な任務はやめたほうがいい、君は姉と違うんだ」と忠告するが、
それは彼女にとってのタブー、…だいきらいと拒絶されてしまった。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/29(木) 23:30:49 ID:U0tVIwZa0
その夜、夜更けにリルカはアシュレーのことを博物館の二階へ連れ出す。
この時間のこの場所は、彼女にとって特別な思い出がある場所。彼女が大好きな人にしか教えていない場所だ。
よく姉と一緒に忍び込んでいたらしい。
彼女が大好きだった、シエルジェのみんなが期待していたお姉ちゃん、しかし魔導器の実験事故で…。
「お姉ちゃんが絶望的だと知らされたとき、大好きな人と遠く離れてしまうことがこんなに悲しいことなら、
 もう二度と誰かを好きにならないと決めたの。
 アシュレーは遠くへ行かないよね。アシュレーや、他のみんなのことも大好きだから。
 約束してくれないと、私もう二度と誰かのことを好きになれないよ…」
「約束するよ、僕もみんなが大好きだからな」
ホクスポクスフィジポス、彼女が姉に教えてもらった、わざわいを避けてみんなが笑顔になれるおまじないだ。
私もお姉ちゃんみたいになりたいんだ、みんなのことを笑顔にさせられるおまじないを見つけて、というリルカをアシュレーは励ます。
そのまま1階にある、プラントをやっつけるのに格好のアイテムを拝借しようとする。
爆破の衝撃を異世界に転移させる魔法爆弾だ。どうやら彼女はプラントを爆破するつもりだったらしい…。
そのとき、突然警報機が鳴り響くッ!リルカの仕業ではないとすると…データタブレットだッ!

解析途中だったデータタブレットを3つとも取られてしまった。
しかし、固有パターンから位置の割り出しは可能、そのまま追跡することを命じられる。
オデッサはゲートブリッジを抜けるつもりだ。ブリッジの鍵を貰い、ただちに追跡を開始する。
が、何故奴らはデータタブレットを持っていること、そして何よりシエルジェにいることを知っていたのだろうか…。
まさか内通者が…という考えをアシュレーは直ちに否定する。
去り際、魔法爆弾『バイツァダスト』をテリィが持ってきてくれた。
リルカと勝負して勝ちたいから、無事に帰ってきて欲しいんだと言い張る彼だが…。
私も絶対に負けないからッ!とリルカは言い残して、ゲートブリッジへと向かう。

15 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:29:37 ID:hqRXRMQn0
ゲートブリッジに辿り着いた途端、追跡防止のため跳ね橋が上げられてしまう。トカとゲーの仕業だ。
上げられたのなら下げればよいということで、ブラッドは冷静に機械を操作する。
エネルギー不足のため、5分間は橋を上げることが出来ない。その間に橋を渡りきる。
トカとゲー、それに改造タラスクも退けると、再びブルコギドンのことを話し逃げていく。

彼らに構っている間にデータタブレットを持った本隊はとっくに逃げてしまったらしい。
その先にはグリーンヘル(OPでブラッドがいた場所)という森があり、奴らもそこを抜けているだろう。
ブラッドによると、この森を抜けた先には村がありそこに足跡を残していく可能性が高い。
セボック村に辿り着くと、一匹の犬がブラッドにじゃれ付いてくる。その鳴き声を聞いて、一人の少女もやってきた。
5年前ブラッドが拾った子犬ラッシュに、傷ついた彼を看病してくれた少女メリルだ。
流石に5年も経っているせいか、一人と一匹は大きくなっている。
メリルによると、ブラッドが捕まえられた後、森の中で一人の男性が倒れていたらしい。
彼の親友、ビリー・パイルダーだ。
ケガと高熱が酷く、記憶が錯乱していて、自分のことをブラッド・エヴァンスだと思い込んでいる。
ブラッドはスレイハイム解放戦について語り始める。

当時のスレイハイム国は民意を無視した軍備増強を推し進めていた。
その政策に反発するものが各地で武装蜂起をするが、大きな勢力とはならなかった。
そんな中一人の男が反対勢力を束ね、スレイハイム解放軍を作り上げた。
ヴィンスフェルト・ラダマンテュス、オデッサの首魁その人である。
スレイハイム解放軍が正規軍を打ち破っていったのは、ヴィンスフェルトのカリスマ性と、英雄ブラッド・エヴァンスのおかげだ。
ブラッドとビリーはいつも一緒だったが、最後の作戦でビリーは行方不明に…。
生き残った解放軍は内戦の責任を戦犯として背負わされ、終われる身となってしまった。
ヴィンスフェルトが裏切ったのだッ!

何故そんな大事なことを黙っていたんだとアシュレーは尋ねる。
「これは俺とヤツの問題…、だから俺がケリをつける、そう考えていた…。
 俺の私怨にお前たちを巻き込むつもりはなかった。」
「私たちは仲間なんだよね、オデッサと戦うARMSのブラッドと考えていいんだよね。」
「ああ、今の俺はARMSのブラッドだ。」
問題はこれからどうするかだ。3枚のデータタブレットはラッシュが見つけてきてくれた。
しかし、追跡に気づいたのか破壊されてしまっている。
村に一隻しかない船も奪われてしまったらしい。
海を挟んだ隣の大陸、かつてスレイハイム国があった近くだ。
おそらく、廃棄された無人の施設を拠点として用いてるのだろう。
その近くにあるクアトリーの町で情報収集をすることになる。

16 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:30:19 ID:hqRXRMQn0
クアトリーは、谷にかかっている橋の町。
スレイハイム国があった場所に近いせいか、片側が砂漠、もう片側は塩の大地が広がっている。
町を歩いていると一人の女性が話しかけてくる。
明日、スレイハイム城で禍祓いをするため、同行する渡り鳥になって欲しいということを一方的に伝えてくる。
彼女の名はカノン。禍祓いとは、怪物退治を生業とする渡り鳥のことだ。
その後情報収集をしていると、ブラッドらしき男がオデッサと共に行動していたという目撃証言が。
まさか…と思うアシュレーだが、その晩ブラッドが怪しい男と話をしている場面を見てしまう。
それでもなおアシュレーはブラッドのことを信じ続けようとする。

翌日、廃墟と化したスレイハイム城に辿り着いたが、カノンはまだいない。しばらく城の中を探索することに。
ブラッドは、かつての戦いの回想をする。
弾薬も兵も尽き、危機に陥っていたときに、形勢を押し返そうとするビリー。
親友と支えあいながら玉座に辿り着き、地下に閉じこもった王族を倒すための命令を下すビリー。
最後の一派を倒し、革命に成功した喜びも束の間。
スレイハイム王は天使兵器『エンゼルハイロゥ』の起爆スイッチを入れてしまった。
解除コードを聞きだそうにも、既に自殺をしてしまっている。
「ここは俺が止めよう」とビリーは言う。
「馬鹿な、お前がいなくなったら―」「無駄死にする気はない、お前には返してもらうものがあるからな。」
ブラッドはビリーを止めようとするが、当身を食らい気絶をしてしまう。

奇跡的なことに、エンゼルハイロゥの光爆を食らってもビリーは生きていた。
彼から借りたものを返すため、ブラッドは生き続けなければならない。

入り口に戻ると、カノンがやってくる。
どうやらハメられたらしい…、狙いはアシュレーのようだ。
彼女の『血』に誓い、アシュレーの中に潜む『魔』を狩らなければならないと襲ってくる。
なんとか退けたが、諦めたわけではないようだ。
また、ヴィンスェルトによると5年前の英雄は『左利き』だ、ということを言い残し去っていく。
(マイトグローブやアームの持ち手から察するに、ブラッドは右利き)

17 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:31:44 ID:hqRXRMQn0
クアトリーの宿屋で、アーヴィングから指示を仰ぐ。
ジャミングされているが、砂漠の中に特殊なエネルギー波形が検出されているらしい。
正確な位置は特定できないが、オデッサの拠点、もしくは重要な施設であることは間違いない。
そこに潜入し、施設を活動停止に追い込むことが次の任務だ。

いよいよARMSがアルケミックプラントへ乗り込んできた。
ヴィンスフェルトは、アンテノーラにプラントの守備を任せ、トロメアと共に『ヘイムダル・ガッツォー』へと向かおうとする。
彼はアンテノーラに近づいて囁く。
「この私を怨んでいるか?私が何も知らぬと思うたか。
 お前の心が手に入らぬのなら、この世界とて望みはしない。
 私を仇と思うなら、今ここで手にかけるがよい。」
「…ヴィンスフェルト様…。ただいまよりARMS迎撃の任に当たります。」
ヴィンスフェルトが去った後、アンテノーラは泣き崩れる。

プラントの途中、施設の管理を行っている機械を発見する。
ここを使って敵を混乱させれば、任務の遂行は格段になりやすくなるのが…。
機械は俺に任せて、アシュレーたちは最深部へ向ってくれと頼むブラッド。
しかし、アシュレーは心のどこかで彼のことを信じきれていない。
すぐに追いつくという彼を残し、一時別行動をとる。

通信機を使い、敵の会話を盗聴しながら進む。
備品のことはともかく、パスワードの規則性を平然と話しているのは流石にどうかと…。
敵が来ているのにガードロボに任せっきりだったりと、拠点を防衛する気が全く感じられない。
声紋照合式の鍵(コキュートスとAランクしか開けられないもの)が取り付けられているが、
通信兵とアンテノーラの会話をボイスレコーダーで録音し、最深部へと辿り着く。
あそこまで厳重なロックをかけていたのに、あっさりと突破されたことにアンテノーラは全く驚かない。
むしろ驚かされるのはアシュレーたちのほうだったッ!

18 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:32:58 ID:hqRXRMQn0
アンテノーラの呼び声に答え、奥からブラッドがやってくる。
疑う余地すら与えてくれないのだろうか…と思いきや、どうも様子がおかしい。
周囲にいた構成員すらもブラッドへと変身する。
『ドッペルゲンガー』、姿だけでなく対象の能力や記憶までも完全にコピーできるという。
こちらの情報は、ドッペルゲンガーを通して全て筒抜けであった。
ましてや、信じるべき仲間に対しても不信感を抱いてしまった…。
あなたたちの絆はしょせんその程度、とアンテノーラは嘲笑う。
そこへブラッドがもう一人やってきた。バイツァダストをよこせ、というが果たして信じていいのだろうか。
「僕らの絆をしょせんその程度といったな…。そうかもしれない、いや、たしかにそうだッ!
 一時とはいえ仲間を疑った、共に戦った仲間を信じ切れなかった。
 だからこそ、今度こそは。僕は仲間を信じるッ!
 お前たちに屈しないためにッ!そして僕たちの絆のためにッ!」
アシュレーはバイツァダストをブラッドに投げ渡すッ!
そのまま下に投げつけられ、バイツァダストは爆発する。
周囲にいたドッペルゲンガーは消えたが、アシュレーたちとブラッドは分断されてしまった。
劣勢と見たアンテノーラは逃走する。
エネルギー炉心を破壊しようにも爆弾はもうない、撤退しようとするがブラッドは否定する。
「…爆弾なら、ここにある。」
「バカなことを言うなッ!そいつが、『ギアス』が簡単に外れるわけないだろうッ!」
そうこうしている間にも、新手のドッペルゲンガーが次々と集まってきてしまう。
「時間がない。こいつはバイツァダストと違って、衝撃を緩衝転移させるなんて気の利いたことはできないんだ。
 俺が炉心をぶっ飛ばす前に、お前たちはここから急いで脱出しろ。」
「お前はどうするんだ…」「英雄の務めを果たすさ。」
「必ず帰ってこいよ、どんな危機からも脱するのが英雄だからな…」
ブラッドのことを信じ、アシュレーたちは脱出する。
「死にゆくからこそ『英雄』、そんなものかもしれないな。
 今なら、あのときの『あいつ』の気持ちがよく分かる。
 帰れないかもしれない。でもきっと許してくれるだろう。
 さて、英雄の務めを果たしにいくか…」
ブラッドは一人炉心に向かう。
アシュレーたちが脱出した後、プラントは大爆発を起こす。

※ギアスとは、囚人の首についている首輪型爆弾のことです。
バトロワのガダルカナル二二号みたいなものですが、威力は高め。

19 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:33:52 ID:hqRXRMQn0
ヴァレリアシャトーからも爆発は観測されたらしい。
爆発したのは間違いなくブラッド・エヴァンスの『ギアス』。
エネルギープラント一基を吹っ飛ばすほどの爆発が頸部で起こったのだ、生きているわけがない。
一日でも早くオデッサを壊滅させる、それがブラッドに対する弔いだ。
次の任務は、ギルドグラードマスターのご子息の護衛。
この件に関しては、マスターから直々に依頼されたもの。
クアトリー近くにあるステーションから、長距離鉄道を用いて移動するらしい。

ステーションではギルドグラードマスターのご子息、ノエルが待っていた。
屈強な男たちが付き添っている。これではARMSに護衛を頼む必要がないだろうに。
乗っていく列車は、貨物列車の『田伯光』。
王族の乗り物、アシュレーはもっと煌びやかなものを想像していたが、ギルドグラードでは機能美を追求しているらしい。
何より、ノエルはこの列車が大好きだという。

護衛にしても、明らかに過剰だ。これでは逆に狙われやすくなってしまう。
それほどまでにノエルが大事なのか、それともいざというときの戦力としてなのか…。
ブラッドがいない分、彼ならどう考えるかと悩むアシュレー。
父親と違ってノエルはいい奴だよねー、というリルカをアシュレーがたしなめる。
父のあの性格はギルドグラードのためを思ってのこと、本来なら穏やかな世界を望んでいるはずです、とノエルは言う。
(前にも思ったけれど、人は求める結果が同じなのに、なぜ違う道を選ぼうとするのだろう…)
アシュレーの中で、いまだに答えは出ていないらしい。

20 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:35:11 ID:hqRXRMQn0
トンネルにしても随分長い距離だ、と不審に思っていると、車掌が慌ててやってくる。
どうやら不思議な空間にとらわれてしまったらしい、ARMSの出番だ。
途中、コキュートスの一員であり魔鍵ランドルフを操るカイーナと戦闘する。
戦闘途中で集中力が途切れてしまい、彼はそのまま逃げさる。
ゲートジェネレーターがある限りもうしばらくエミュレータゾーンは維持できるが、管理自体はカイーナが行っているらしい。
そのままジェネレーターを破壊し、脱出しようとするARMSに再びカノンが襲い掛かってくるッ!
彼女に流れる『英雄』の血、『剣の聖女』の末裔である彼女は魔神を駆逐する宿命がある。
魔神を狩ること、それは女であることも、生身の人間であることも捨て、人間暗器として生きてきた彼女の存在理由だ。
しかし、構成ジェネレーターが壊されてしまっているのだ。擬似空間が長く持つはずがない。
あくまでも自分が魔神を狩るために、カノンはアシュレーに脱出方法を教える。
閉じかけている次元の継ぎ目に高速で列車を突っ込ませれば、脱出することが出来るという。
だが、わずかに速度が足りない。このままで継ぎ目が閉じきってしまう。
後部車両に人はいない、後ろの貨物を切り離すことをノエルは提案する。
ノエルのお気に入りの列車だとはいえ、妙にためらう車掌だが命には代えられない。
貨物車両を切り離したことで全員無事脱出することが出来た。
しかし、何故オデッサはノエルを狙ったのか。
人質にとって運営資金でも調達しようと考えていたのだろうか…。
ただでさえ遅れてしまったのだ、そのままギルドグラードへと向かう。

ギルドグラードマスターは大層ご立腹の様子。顔を真っ赤にし頭から煙を出しながら怒鳴ってくる。
しかし、少々遅れたとはいえ任務自体は完璧にこなしているのだ、怒られる筋合いはない。
話をよく聞くと、どうやら貨物車両を切り離したことに問題があるらしい。
事の重大さにノエルは気がつく。
どうやら、オデッサが狙っていたのはノエルではなく、貨物車両の中身。
金銀財宝が奪われたぐらいでそこまで動揺するわけがない。
貨物の中身は、イスカリオテ条約で保有が禁止されている古代兵器だ。
それが今回の件でオデッサの手に落ちてしまった。
観念したマスターは全てを話し始める。

21 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:36:08 ID:hqRXRMQn0
スレイハイム戦跡で発掘された古代兵器、それは『核兵器グラウスヴァイン』だ。
ロストテクノロジーが誇った最大級のエネルギーを持つ兵器、今に伝わる魔導大系とは全く異なる物理魔導の産物。
一度使用されれば、ファルガイアは間違いなく消滅しチリとなる。
オデッサの野望は世界征服であるが故、使用するはずがない。
しかし、強力な交渉カードにはなりえるだろう。
そんなとき、アシュレーは違うことを考えていたようだ。
それは、オデッサの言う『世界征服』ということの大変さ。
人は皆それぞれの意志や考えを持っている。目的を同じとする人たちもいるが、達成手段はバラバラだ。
人の数だけ思いの交差するファルガイアを、『世界征服』の一言でまとめられるのだろうか…。
地域性、社会性、経済や産業、人の心など解決すべき要素は山ほどあるはずだ。
『世界征服』という言葉には甘美な響きがあるが、居心地のいいものであるはずがない。
だが、現実にオデッサはARMSの前に立ち塞がっている、その思惑の裏で傷ついている人も沢山いる。
だから倒さなければならない、余計なことを考えている場合ではないだろう。
マスターも責任を感じているのか、ホバークラフトの機能をパワーアップしてくれた。

次のオデッサの狙いはホルストの町。それも閉鎖された抗道にあるようだ。
町の人たちから情報を得て、ARMSはその場へ向かう。
ティムは『柱』としての力で、星の力を見ることが出来る。
彼によると、この抗道にはエネルギーの流れが全く感じられないらしい。
そんな場所に何の用があるのだろうか、と疑問に思いつつも最深部へと向かう。
そこに待ち受けていたのはカノンだった。どうやらまたも罠にかけられたようだ。
三度襲い掛かってくるカノンを退ける。
確かにアシュレーの中には強大な力が潜んでいる、それは世界を破滅させかねないような力だ。
しかし、力そのものに善悪はない、それを決定するのは振るうものの意志。
魔神の力を抑えられなくなったとき、カノンに貫いて欲しい、だから一緒にこないかとアシュレーは誘う。
そのとき、ジュデッカがやってくる。今回の一件は、彼が糸を引いていたようだ。
カノンもろともARMSを始末するため、抗道を崩落させて帰っていく。
間一髪逃げ出すことは出来たが、カノンが何やら危険な状態に。
ホルストの町で治療をしてもらうことになる。

22 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:37:01 ID:hqRXRMQn0
町では既にマリアベルが待っていた。
彼女の義体はもう相当ガタがきている、禍祓いとして無理をしてきたためだ。
強大な力を得るため、彼女は自分の身体を捨ててまで『聖女の血』としての宿命を優先してきた。
アシュレーは同情するが、彼女は噛み付いてくる。
『聖女の血』が流れる彼女の存在理由は魔神を駆逐することにあるという、その敵に同情されたのだから無理もない。
突然、町中で爆発が起こる。ジュデッカの仕業だろう。
ARMSが町の人々を避難させている様子を、ジュデッカが上から見てほくそえんでいる。
そんな彼の後ろからカノンがやってくる。
禍祓いの力は、邪悪なものを討つための力。人の身でありながら邪悪な心を持つ外道、ジュデッカを討とうとする。
しかし、肝心なところで義体の限界が来てしまう。ジュデッカはそのまま去っていく。
アシュレーはカノンを渡り鳥として雇った。報酬は、力が抑えられなくなったとき彼を殺せるということ。
彼女もARMSの一員となる。

アルケミックプラントのエネルギー供給先が判明した。
クアトリー南の砂漠にはロストテクノロジーが多数埋まっている、その復活が目的のようだ。
次の任務はオデッサの作戦を調査すること。
他の隊員が任務に向かう中、カノンはアーヴィングと話をしている。どうやら二人は知り合いらしい。
彼女の本名はアイシャ・ベルナデット。
彼女は『剣の聖女』の末裔として、『英雄』となるためにベルナドットを捨てたのだ。

23 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:37:54 ID:hqRXRMQn0
供給先の百眼の柩はどうも様子がおかしい。
重要拠点であるはずなのに、兵士の姿が見当たらないのだ。
アルケミックプラントを破壊されたため廃棄されたのか、エネルギーがもう必要ないのか…。
気にかかりつつもARMSは調査を進める。
トカとゲーが妨害してくることから、ここにはまだ何か意味はあるようだが…。
撃退すると、やはりブルコギドンのことを何やら言いつつ逃走する。
端末から、断片的に情報を得られる。
『魔界柱』、アルケミックプラントの破壊をカバーできるほど、強力なジェネレーターのことらしい。
全部で4つあるらしく、互いに増幅しあう構造になっているため、一つぐらい破壊された程度では問題がないようだ。
『ヘイムダル・ガッツォー』、巨大な空中要塞で、魔界柱から供給されているエネルギーで極大質量を維持・機能させているらしい。
4つの魔界柱を沈黙させない限り、圧倒的な破壊力を持つヘイムダル・ガッツォーに成すすべはない。
情報は手に入れた、シャトーに帰還しようとすると、通信機がなる。
どうやら現在ARMSがいる地点の真上に、バルキサスを遥かに超える巨大な高熱源体を感知したようだ。
今まで気づかなかったのは、ウィザードリィステルス機能で存在位相をずらしていたためだ。
そして、その高熱源体はエネルギー収束を開始している。
敵艦搭載のへビィアームズのようだ、急いで逃げ出さなければ危ないッ!

対地攻撃兵器『アークスマッシャー』、恒星の輝きにも匹敵しあらゆる物を焼き尽くし大陸を焦土と化すほどの威力を持つ。
万全を期すため、エネルギー充填を120%まで引き上げてから撃つつもりのようだ。
そこへアンテノーラが目標より若干距離のあいた場所でエネルギー収束を確認した。
モニターに映し出された映像に動揺しまくるヴィンスフェルト。
ブラッドが生きていたのだッ!

24 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:39:06 ID:hqRXRMQn0
ヴィンスフェルトに裏切られた証、彼の『ギアス』はまだ死ぬことを許してくれていない。
『英雄』は死なないッ!戦う意志が絶えない限りッ!!

プラントを爆破する直前、ドッペルゲンガーが襲ってきた。
その瞬間、彼は咄嗟にあることを閃いた。
彼の姿も、記憶も、能力も全て奪うことが出来る。
つまり『ギアス』もまたオリジナルと全く同一ッ!
彼はドッペルゲンガーの『ギアス』を使いプラントを爆破したのだッ!

この一撃は過去への訣別、スレイハイム解放軍の怒りを宿した一撃ッ!
そして、新たな戦いの狼煙をつげる一撃だッ!

大型ARM『リニアレールキャノン』の一撃を食らい、アークスマッシャーは大破する。
動揺するヴィンスフェルトは、ヘイムダル・ガッツォーをぶつけてでもブラッドを殺そうとするが、カイーナが抑える。
アンテノーラに撤退を命じる。オデッサは去っていった。

今ここに、5人のARMS全員が集結した。
ウィザードリィステルス機能があるため、ヘイムダル・ガッツォーはシャトーの索敵機能では探知できない。
しかし、ステルス機能の維持には膨大なエネルギーが必要、だからこその魔界柱だ。
次の任務は、魔界柱4基の完全破壊。
翌日の任務開始まで自由時間となる。
アシュレーはいつもどおりマリナに会いに行くようだ。

アシュレーは自分たちの力が、守りたいものを守り抜くためにあるということを悟った。
どんどん強くなるアシュレーのように、マリナは強くなりたいと願う。
そんな彼女に、アシュレーは「マリナは僕の帰る場所を守って欲しい、二人一緒なら強くなれるよ」と告げる。

翌日、シャトーの全員に見送られてARMSは出撃をする。
対オデッサの最終作戦、しかしARMSの戦いはこれで終わりではない。
だからこそ、全員生きて帰ってこなければならない、とアーヴィングは言う。

25 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:40:11 ID:hqRXRMQn0
それぞれの魔界柱にコキュートスが待ち構えていた。
トロメアは、部下が後ろ指を指されない世界を作るためにオデッサに与していた。
敗れた後はARMSに部下のことを頼みつつ、絶命する。
カイーナは、純粋にヴィンスフェルトに従っている。
敗れた後に、魔鍵『ランドルフ』によってどこかに飛ばされてしまったようだ。
アンテノーラは、スレイハイム王族の血族。
王家の血が流れるというだけで、彼女の家族を殺したヴィンスフェルトを憎んでいた。
その復讐として彼に愛され、大切なものを亡くす苦しみを味あわせようとしていたのだ。
ARMSに敗れ目的を果たすことが出来た彼女は安らかに死ぬ。だが、彼女はヴィンスフェルトを憎むと同時に愛していたのだろう。
ジュデッカは、遊びの場を用意してくれたためオデッサに与していた。
人の命を弄ぶ卑劣な男、最後は自分で頭を撃ち抜き死亡する。

全ての魔界柱を破壊したことで、ヘイムダル・ガッツォーの位置が特定できた。
シャトーを使ってそこに乗り込むARMS。
戦いが始まる前に、全員生きて帰ることを約束する。

司令室では、ヴィンスフェルトが待ち構えていた。
世界征服を妨害されたことの恨み、そして何よりアンテノーラを殺害したARMSを憎しみ、襲い掛かってくる。
ヴィンスフェルトを倒すことは出来たが、まだ終わりではない。
モンスターの異常発生、それはオデッサの仕業などではなかった。
確かに、『降魔儀式』を用いてモンスターを兵力として扱ってきた。
それにしては規模、量ともに大きすぎる。何より制御できない兵力などなんの意味があるだろうか。
モンスターは別の何か、もっと恐ろしい脅威の尖兵だという。
そう告げられると、ヘイムダルガッツォーは不気味な振動を始める。
過負荷が与えられ暴走しているようだ。
これだけ大きな要塞、脱出ポッドがあるはずなのでそれを使って脱出することに。
しかし、ポッドの解除操作などを一人残ってやらなければならない。
アシュレーはすぐに追いつくことを約束し、一人その場に残る。

26 :WA2 Disc1終わりまで:2007/12/08(土) 12:40:43 ID:hqRXRMQn0
アシュレーを除く全員が脱出に成功した。
暴走したヘイムダル・ガッツォーは徐々に浮上を始めている。
早く脱出しなければ、宇宙にまで達してしまうだろう。
その時、ヴィンスフェルトがアシュレーの前に立ち塞がるッ!
アシュレーは、守りたいものがあるため、守りたい場所があるために戦ってきた。
そんなもののために自分の野望は潰されたのか、というヴィンスフェルト。
ARMS対オデッサの決着をつける二人ッ!
生き残ったのはアシュレーのほうだった。
しかし、ヴィンスフェルトが『核兵器』の起動魔方陣を描いてしまう。
未調整ゆえにいつ、どこに落ちるか分からない『核兵器』。
明日かもしれない、一ヶ月後かもしれない、アシュレーが死んだ後かもしれない。
それを告げた後絶命するヴィンスフェルト。
あとはアシュレーが脱出するだけだが、僅かに間に合わない。

無事地上に辿り着いたブラッド、リルカ、ティム、カノン。
だが一人だけ欠けている。
リルカの叫び声がむなしく響いた。

ヘイムダル・ガッツォーの残骸は亜宇宙にまで達した。
その時、アシュレーは光に包まれる。
【DISC2へ続く】


54 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:07:35 ID:yuRkNQnp0
この部分会話、っていうかアナスタシアの台詞まんまが非常に多いんですが、
第三者視点の書き方をするとイマイチ面白みがなくなるので勘弁してください…。

【DISC2】
ヴァレリアシャトーのエリア51で、毎日のようにアシュレーの帰りを待ち続けるマリナ。
そこへアルテイシアがやってくる。
どんなに遠く離れていても、互いを想う引力の力は互いの距離を近づけてくれる、という。
アルテイシアにも誰か想う人がいるようだが…。
マリナはアシュレーが帰ってくることを信じ、待ち続けていた。

そのころアシュレーは、不思議な場所で目を覚ました。
後ろから女性がやってくる。
アガートラームを抜くときに、アシュレーと会話をした女性、ヘイムダル・ガッツォーの爆発から守ってくれたのも彼女の力だろう。
彼女はアナスタシア。『剣の聖女』その人だ。
アシュレーと一度ゆっくりと話をしてみたかったという。
二人は歩きながら話をする。

アシュレーのことをいつも視ていたと言う。
マリナへ大胆になりきれないことを指摘され、アシュレーは照れる。
「おうおう、照れちゃって、愛いやつじゃのう。
 お姉さん、可愛がってあげたくなっちゃう」とからかわれてしまう。
一般的に想像されているような『聖女』とは随分違うイメージだとアシュレーがいう。
「勝手なものよね。そうやって何もかも押し付けてしまえばいいと考えているのね。
 がっかりした?でもこれが『わたし』よ。
 そりゃあお姉さんだってたまにはHなことぐらい考えるわよ。
 『聖女』なんて呼ばれる前はただのアナスタシアだったんだもん、仕方ないわよ」
アシュレーは苦笑する。
ファルガイアへ、マリナちゃんの待っている世界に帰りたい?と尋ねられる。
やはりここはファルガイアではないようだ。
「あなたたちの生きている世界を『此処』、死者の世界を『彼方』と呼ぶのなら、『此処』と『彼方』の中間。
 ようこそ、『アナスタシアのいる世界』へッ!」

55 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:08:28 ID:yuRkNQnp0
二人が辿り着いたのは、ファルガイアに生きていたころのアナスタシアの記憶が残っている場所、いうなれば『記憶の遺跡』だ。
アシュレーがファルガイアを強く思い描けるのであれば、ここから帰れるかもしれない。
入り口では、『欲望』を司るガーディアン、ルシエドと出逢う。
ガーディアンの中でもただ一人実体を持つ彼は、かつて焔の災厄と戦ったときに彼女の傍に常にいたという。
「ここから先は、私の記憶が構成する空間。
 『記憶』、過去の事象―。でも、全てが意識の世界にあって、それはすべて現実とも等しい存在。
 ここで起こったことは、わたしの『記憶』の時間軸で現実に起こったことと記憶されるのよ」

遺跡の中で、どこかで聞いた声の少女と出逢う。
「あの子は、わたしと同じ時代にいっしょに戦った仲間のひとり…。
 私の記憶を通してキミは、過去に触れたの。これは夢なんかじゃないわ。
 その証拠に、この邂逅は過去において現実のものとして認識されるの」

アナスタシアの記憶を通して、焔の災厄との戦いを見る。
この戦いは言葉で語られるような伝説ではなく、実際に起きた戦いだ。
焔の災厄から発せられる、何かを抜き取られるような、げっそりとするような感覚をアシュレーは何度も感じたことがある。
それはもう一人の彼自身と同じ波動。アナスタシアが、彼女の全てを犠牲にして事象の地平に封じた焔の災厄の波動だ。
今アシュレーの中にいるのは、ファルガイア全てを灼き尽くさんとした焔の魔神ロードブレイザー。
アシュレーの力は忌まわしき破壊の力、すべてを灼き尽くす焔の魔神の力そのもの。
「でも、力そのものに善悪はないわ。すべてはその力を行使する者の意志にゆだねられている…。
 今は、あなたの中にある力が必要なのかもしれない。私の大好きなファルガイアに…」

56 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:08:58 ID:yuRkNQnp0
再び少女と出逢う。
「お主、アナスタシアの足を引っ張っておらんじゃろうな。ったく、お主の力なんぞ借りぬとも、
 『剣の聖女』とノーブルレッドであるわらわがいれば、ロードブレイザーなど…」
「この人の力はね、ロードブレイザーの力そのものなの。
 この人ね、内的宇宙にロードブレイザーを宿しているの。
 でもそれは、未来のロードブレイザーで、この時代のロードブレイザーではないの。
 敵じゃないの…分かって」
「アナスタシアがそういうのなら…」
少女は去っていく。

アナスタシアの記憶を通して、アガートラームと彼女の出会いを見る。
「なぜわたしが、アガートラームを手にすることができたか、わからないの。
 それまで剣の訓練はおろか、触れたことだってなかったただの女の子だったのよ」
「でも、実際にあなたはロードブレイザーと戦い抜いた…」
「無我夢中だったわ。でもそれは『勝ちたい』という気持ちじゃなかった。
 大切な人たちを失いたくない気持ち。
 そして私自身、死ぬのは嫌…死にたくないって強く望んでいたわ。
 フフッ、これじゃあ聖女失格ね。
 世界のことなんかよりも、わたしと、わたしの周りのことばかり考えていたわ」
「その考えは僕と同じかもしれない…」
「アガートラームを手にするのに、特別な資格は必要ないのよ。
 ヴァレリアの血を引いていることなんかに、『英雄』である意味なんてこれっぽっちもないわよ。
 わたしの家系だからといって、誰か一人でもアガートラームを手にすることができたのかしら?
 ヴァレリアの血であることになんの意味もないのよ…」
「…い、今、なんて…」
「わたしの家系…ヴァレリア家の血筋であることになんの意味もない、って言ったのよ」
剣術、魔法の才能は誰よりも秀でていて、人望も厚かったアーヴィング。
だがアガートラームを引き抜くことは出来ない。
魔法を使い引き抜こうとするも、剣に拒絶され足に治らぬ怪我を負ってしまう。
そのときの夢に、いまだにうなされるアーヴィング。
「わからないわ、どうしてみな『英雄』に固執するのかしら。
 『英雄』なんて絶対の危機の前に差し出された『生贄』にすぎないわ」

※アナスタシアに子孫はいません。聖女の血って言うのは、ヴァレリアの家系って意味です。

57 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:09:57 ID:yuRkNQnp0
三度少女と出逢う。
彼女の同胞は全てロードブレイザーに殺されてしまった。
肉体が滅びても何度でも復活することができる、不死のノーブルレッドでさえも殺しきるほどの力を持つ焔の災厄。
彼女はファルガイアに生き残った、たった一人のノーブルレッド。
しかし、ひとりぼっちでもファルガイアを守っていくという。
「僕もファルガイアが大好きなひとりだ。
 キミはひとりじゃない、一緒に戦おう」と告げると、彼女は去っていく。

アナスタシアの記憶を通して、彼女の戦いを見る。
「わたしが、他の人と違うとしたら、それは『絶望』しなかったことかしら…。
 誰もが、ロードブレイザーに希望を失っても、私は生きることをあきらめきれなかったの。
 フフッ、だって、おいしいものだってたくさん食べたかったし、お友達とあそびたかったわ。
 カンタンに、『生きる』ことを手放したくなかったの。
 それが、わたしにあった『特別』…わたしが手にした力。
 それは、『欲望』だったのかもしれない。」
ルシエドはいつのまにか彼女のそばにいて、そのうちなくてはならない存在になっていたという。
彼女の意志の力、彼女の『欲望』がルシエドの力を具現化させたのだ。
「わたし、思うんだけど『欲望』って生きようとする意志の力じゃないのかな?
 力そのものに善悪はないわ。『欲望』だからってそれを否定するのは間違っていると思う。
 かつて、ファルガイアを焔の災厄から救ったのは『欲望』そのものよ…」

真実は、後世に伝えられていたものとは大分違っていたようだ。
『剣の聖女』は都合のいい英雄などではない。時代に捧げられた生贄そのもの。
体よく飾り付けられて、綺麗にごまかされた存在だ。
それが、超越した力を手に入れるということ。今のアシュレーの立場そのものだ。
それでも彼はファルガイアに帰りたいと願う。

58 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:11:32 ID:yuRkNQnp0
最後にもう一度少女と出逢う。
「アナスタシアは命をかけてロードブレイザーを封印するという。
 封印じゃぞ、倒すのではない。事象の地平に封じるだけじゃ。
 今のわらわたちの力では、彼奴めを倒すことは適わなかったのじゃ」
「今はダメでも明日なら、明日がダメでも次がある。
 僕たちは昨日より、明日のほうがきっと強い。だから…」
「封じたものはいつかは解き放たれる。
 『いっしょに戦おう』、お主そう申しておったな。
 その言葉に偽りはないか?」
「もちろんだ」
「ならば約束じゃ。
 次にロードブレイザーの力が再びファルガイアを脅かすとき、
 彼奴の存在そのものをファルガイアから消し去るために、共に戦ってくれるな?」
アシュレーは頷く。
「それを聞いて安心した。イモータルであるノーブルレッドの寿命は永遠じゃ。
 その時まで、お主と出逢うその時までわらわも休むとしよう…」

アナスタシアの『記憶』はここまで、ここから先は何もない虚無の空間。
しかし、アシュレーがファルガイアのことを強く思い描けば、途(みち)が出来るという。
アシュレーが帰るファルガイア、それは…。

シャトーの計測器で、アシュレーの持つ通信機から発せられる感応石の反応パターンが検出された。
しかしそれは非常に微弱なもの。位置を特定することは難しい。
アーヴィングはARMSを急遽召集した。

59 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:12:45 ID:yuRkNQnp0
非常に微弱だが、発信地点の辺りは取ってある。場所は『剣の大聖堂』だ。
座標は間違いないが、空間的に軸がずれているらしい。おそらく、そこから連なる平行世界のどこかへいるのだろう。
軸がずれているならこちらから繋げてやればいい。空間をリンクさせる魔導器『ミレニアムパズル』でだ。
リルカの返事はあいまいだが、ゲートのコントロールはクレストソーサレスであるリルカしか出来ない。
成功率は驚くほど低い確率、しかしゼロではない。
ゼロとそうでない確率の違い、それは努力次第でいくらでも広がるということだ。

『剣の大聖堂』でミレニアムパズルを展開するARMS。
アシュレーのいる空間とチューニングするには、スイッチブロックを5つ起動させれば充分。
そして、空間をリンクさせるスイッチブロック、ビッグジェネレイターを起動させることが出来ればいいのだが…。
チューニングの完了と共に、パズル内の空間が構成を解除されて不安定になってしまう。
そこから数十秒以内に起動できなければ、そのまま空間が閉じてしまうのだ。チャンスはそう多くない。

ブロックを5つ反応させると、ビッグジェネレイターが現れた。
あとはこれを起動させればいいのだが…。リルカの魔力にわずかに反応するも、ゲートは繋がらない。
「やっぱり、わたしには無理なんだよ…。これじゃ、あの時と同じだよ。」
時間が来てしまったようだ。ミレニアムパズルが閉じ始める。だがチャンスはまだある。
へたりこんでいるリルカをティムは励ます。
「うん、ありがとう…。へいき、へっちゃらだよ。」と強がるリルカ。
閉じきってしまう前に、ARMSは脱出する。
(へっちゃらじゃないよ…)

60 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:13:48 ID:yuRkNQnp0
アナスタシアに導かれ、アシュレーはファルガイアを目指す。
彼女の『記憶』が途切れている。この向こうがファルガイアと繋がっているようだ。
そのとき、突然光が見えた。感応石の輝き、アシュレーのことを想うマリナの光だ。
アシュレーはアナスタシアを誘うが、ファルガイアはもう彼女のいてよい世界ではない。
だが、アシュレーは帰らなければならない。マリナとの、ARMSのみんなとの約束を果たすために。
彼は光に向かって歩き出そうとする。
「わたしだって、こんなところにひとりぼっちでいたくないッ!
 アガートラームなんて手にしたくなかったッ!
 戦うのは怖かったッ!
 聖女なんて呼ばれてもうれしくなんてなかったッ!!
 …死にたくなかった…そうよ、死にたくなかったわッ!
 でも、他に方法が無かったのッ!
 大好きなものを守るために仕方なかったのッ!
 ともだちと他愛も無いおしゃべりをするのが好きだった。
 父様と母様といっしょにいられるだけで幸せだった。
 …好きな人だっていたわ…。
 でもね、わたしがわたしのすべてを棄てることでしか世界を守ることが出来なかったの。
 言葉には出さなかったけど、わたしには、分かってた。
 死ななきゃ、『英雄』になれなかったのッ!焔の災厄を退けることができなかったの…。
 みんなが、みんなが望んでいたのよ…。わたしが死んでしまうことを…。
「僕は、『英雄』になるためにファルガイアに戻るんじゃない…」
「じゃあ、なぜッ!?何のためにッ!」
「たぶん、あなたと同じ、大切なものがあるから。
 そして、大切なものを守るのに『英雄』なんていう『生贄』にすがるのではなくて、もっと別の何かを見つけるため。」
「きっと、見つけられるわ。ううん、見つけて…。そして、ヴァレリアの悲しみを止めて。」
アシュレーはファルガイアに向かって歩き出す。
彼女が去っていったのを見て、アナスタシアはルシエドに話しかける
「わたしは、もう…ひとりでもだいじょうぶ。
 今までありがとう、ルシエド。今度はあの人に力を貸してあげて。」

一人残ったアナスタシアがつぶやく。
「お願い…ヴァレリアの悲しみを止めて…」

61 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:15:05 ID:yuRkNQnp0
マリナがアシュレーのことを想っていると、突然感応石が光りだす。
アシュレーは剣の大聖堂へと帰ってきた。
アナスタシアのステンドグラスに見守られ、アガートラームを引き抜いた場所。すべてが始まった場所。いや、今から全てが始まるのだろう。
だが彼には仲間がいる。アナスタシアも見守ってくれている。だから何があっても大丈夫だ。

アシュレーの反応が見つかった。シャトーの全員は叩き起こされる。
知らせを受けたティムは、リルカに知らせようと彼女の部屋へ走っていくが、彼女の姿は無い。

アシュレーの部屋で待つマリナが何かに気づく。
「遅い、すぐに帰ってくるって言ったのに、また連絡もせずに遅くなった言い訳するなら聞いてあげるわよ。
 アシュレー…。約束しても、いつもこうッ!いったい、今まで、どこにいたの?何をして、いたの…?
 …いつも、いつ、も…。黙ってないで答えてよ…。ううん、そんなことじゃないの。私が本当に聞きたいのは…。」
「ただいま」「うん…、おかえりなさい」

階段で二人を見守るリルカのもとに、ティムがやってきた。
リルカが見つからないため、マリナに知らせようと思いやってきたのだろう。
彼女は少し泣いていたようだ。
「うれしいわよ、うれしいに決まってるじゃない。
 うれしくて、うれしくて、たくさんうれしくて。そして少しだけ、寂しい。」

62 :WA2 アシュレーの帰還まで:2007/12/11(火) 00:16:22 ID:yuRkNQnp0
シャトーの司令室。ARMSは全員揃った。これで対オデッサの全作戦を終了することとなる。
引き続きARMSは次の任務に当たることに。
今ファルガイアには異常な事態が起こっているらしい。アシュレーがアーヴィングに尋ねる。
アシュレーのロストとほぼ同時期に、急速に異常が見られるようになった。
いや、もっと前から着実に進行してきていたのだろう。
兆候は、生態系の異変から始まった。なじみの動植物が減少し、モンスターが異常発生を始めた。
動植物の減少はモンスターの増加に伴うのだろうが、ならばモンスターは一体どこから…?
今までモンスターの増加はオデッサの仕業と考えられてきた。
しかし、今際の際のヴィンスフェルト、モンスターの増加はオデッサによるものではない、という言葉。
あの状況で嘘をつくはずが無いだろう…。となるとやはり…。
シェルジェにある天体望遠鏡が観測した、空にできた小さな『シミ』。それは急速に広がっていった。
海は輝きをなくし、大地は活力を失っていった…。
『空が食われた』のだ。
未曾有の規模で起こる未知の脅威が、ファルガイアを覆い尽くしてしまった。

いつかバスカーの里長が行っていた、『夢見』の『夢』。
それは比喩ではなく、実際に空が食べられることを意味していたのだ。
ガーディアンなら何かを知っているかもしれない。次の目的地はバスカーだ。
また、アナスタシアの世界で知った事実、ロードブレイザーやアガートラームのことをもっと詳しく知るために、
剣の聖女に関する資料が残された『ルルドの泉』で調査をすることになる。

※アーヴィングはこの異常をいち早く察知していたようです。
DISC1でシェルジェの天文台に行くと、そのことが分かります。


219 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:42:37 ID:n311bEB90
既出部分の続きを書きましたので投下します

220 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:44:14 ID:n311bEB90
ルルドの泉の入口には、網膜照合システムがある。
カノンがその前に立つ。
「ようこそ、聖女の血を引く者よ。
ここは、あなたの血より眠りし記憶を呼び覚ます泉」
機械がそう言って、扉が開いた。

カノンの脳裏に、幼い頃の記憶がフラッシュバックする。
普通の少女だった頃のカノンは、アイシャと呼ばれていた。
ヴァレリア家の傍流のベルナデット家、剣の聖女の末裔の家系に生まれた。
だが、アイシャはあまり幸せではなかった。
そのうち、モンスターを倒す(祓う)ことに喜びを、生きる意味を見出すようになった。
戦いの末に見えなくなった右目や、動かなくなった四肢を人工のモノに置き換え、
アイシャという名前も過去も全て棄てた。それが今のカノンだった。
カノンは、そんな記憶の中に、剣の聖女の記憶を呼び覚ますことに成功した。

 聖剣「アガートラーム」は、「未来」を司るガーディアンの身体の一部より生まれた。
 振るう者の意思を戦う力に換えることができる。
 その圧倒的な力は、使用者の精神を喰らい、蝕む。
 アナスタシアは、人の持つ最も大きな意思の力「欲望」をもって 聖剣をふるったのだ。
 
 魔神ロードブレイザーは、怒りや悲しみなどの負の感情を取り込むことで力を得ている。
 精神のみの存在である。
 それを倒すには、やはり精神の力が必要だ。
 アガートラームによって、ロードブレイザーを打ち倒すことができたのは、
 両者が同質の存在であるからなのだ。

突然、アーヴィングから通信が入った。
なんと、マリナが誘拐されたという。
まだ生きていた、コキュートスのカイーナから、「ロストガーデン」で待つという
脅迫状が届いたという。

アシュレーたちはロストガーデンに急行する。
カイーナはヴィンスフェルトが倒されたのを恨んでいるので、こんなことをしたらしい。
カイーナに、アシュレーは仇討ちなら受けて立つと言ったが、
カイーナが望むのは、アシュレーが自分と同じ苦しみを味わうこと、つまり、
大切なモノを失うことだった。
アシュレーは激情のあまり、心の箍をはずしてしまい、ナイトブレイザーに変身してしまう。
そしてそのまま、カイーナを倒す。
倒れる間際、カイーナは突然笑い出した。
「奪ってやったぞ、お前の大切なモノを、この手で奪ってやったぞ!!」
カイーナは倒れた。元の姿に戻ったアシュレーは、マリナに近づく。
「よかった、マリナ、無事か?」
だがマリナは逃げてしまう。
「来ないで!あなたは誰なのよ!あなたなんて知らない!
アシュレーと同じ姿をとらないで、同じ声で喋らないで・・・。
お願いよ、アシュレーを返してよッ!!!」
どうやら、ナイトブレイザーに変身した所を初めて見てしまったので、パニックに陥っているらしい。


221 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:44:46 ID:n311bEB90
マリナはヴァレリアシャトーの医務室に運ばれた。
なんでもっと早くに、マリナに話しておかなかったのかと後悔するアシュレー。
そのとき、天文台から連絡が入る。
ドラゴンの姿の核兵器「グラウスヴァイン」がファルガイアに向かって迫ってきているとのこと。
アーヴィングは、ARMSがグラウスヴァインを掃討することに決めたが、
アシュレーの参加は禁止した。ロストガーデンのときのように、暴走してはマズいからだ。
ヴァレリアシャトーで待機するアシュレー。
「守るべきモノも守れないで、僕は、いったい何をしているんだ・・・」
グラウスヴァイン戦を見守るが、どうやら苦戦しているらしい。
アシュレーは、アーヴィングの命令を破って外へ飛び出した。
ナイトブレイザーに変身して戦うアシュレー。
戦いの後、アシュレーの心の中から声が聞こえてきた。
「心地よい。戦いの衝撃が私を解き放ってくれる。礼を言うぞ、アシュレー。
お前と、お前たち人間が私を再び解き放つのだ・・・」
アシュレーは暴走した。アシュレーの中のロードブレイザーが外に出ようともがいている。
だが、今は何とかアシュレーが抑えているらしい。そこへマリナがやってきた。
「アシュレーの帰ってくる場所を守るのは、わたしって決めたんです。
大好きな人に『おかえりなさい』って言うのが、わたしの役目なんです。
聞いて、アシュレー。わたしね、決めたの。たとえどんなことがあっても、
アシュレーと繋いだ手は、もう、離さないって」
「僕は、もうすぐ、僕でなくなる・・・。早く、ここから離れるんだ。でないと――」
アシュレーは意味不明の言葉を呟きながら苦しみだした。
マリナはアシュレーを抱きしめる。
「ふたり、どんなに、離れていても、アシュレーを見失ったりしないよ。
だから、アシュレーも見失わないで。自分の帰る場所を」
アシュレーは元に戻った。
「だいじょうぶ。わたしには、アシュレーの想いが、やさしさがわかるよ。ありがとう。
『おかえりなさい』――」


222 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:45:32 ID:n311bEB90
ギルドグラードには、最後のドラゴンがいたという伝説があるそうだ。
その名は「ロンバルディア」。「眠れる火山」というところにいるらしい。
そのドラゴンを手に入れて戦力にしようと、アーヴィングは言う。
ロンバルディアは確かにそこにいた。そして、なんと喋りだした。
ロンバルディアは「ドラゴン次元」なる所から来たと言う。
アシュレーは、ロンバルディアを説得して、協力を取り付けた。

ロンバルディアのもたらした情報を元に、アーヴィングは作戦を立案した。
「対カイパーベルト作戦」だ。
カイパーベルトとは、彗星の巣という意味で、この空を、
ファルガイアを侵食してくる異世界をカイパーベルトと呼ぶことにした。
侵食してくる異世界は、物理的な攻撃は不可能だ。
だが、異世界を生命として捉え、何かの器に収めれば、それは生命体となり、
物理攻撃も可能となる、というわけだ。
4つあるレイポイントでマナを解放し、「トラペゾヘドロン」という所にマナを溜めて、
そこにカイパーベルトを収めて倒す、という作戦だという。

ウィング・フレイ・ジオ・ミューズ(ワイルドアームズにおける4つの属性:風・火・地・水)。
4つのレイポイントを見つけ出し、マナを解放する。
タウンメリア・シルヴァラント・ギルドグラード各国の協力により、
ライブリフレクターを使って、トラペゾヘドロンへマナを送る。
トラペゾヘドロンに入るアシュレーたち。だが、そこにあったのは、
カイパーベルトの末端だけ。本体は無かった。作戦は失敗に終わった。
落胆する皆に、焦らずいこうとアーヴィングは言う。


223 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:46:39 ID:n311bEB90
その夜、アーヴィングは一人、部屋で悩んでいた。
この方法は間違っていない。きっと、トラペゾヘドロンに代わる器を用意して、
そこにカイパーベルトを収めれば・・・という考えに至った。
そうだ、アシュレーがロードブレイザーを心の中に住まわせているように、
人の心なら、それは可能かも知れない。そんなことが出来るなら、まさに奇跡だ。
「だが、この身に流れるヴァレリアの血ならば、『英雄』の血ならば・・・。
そう、奇跡は待つものではない。奇跡は自分の手で起こしてこそ、その価値があるのだ」
アーヴィングはアルテイシアを呼びつけた。そして、恐るべき考えをアルテイシアに告白した。
「世界そのものを取り込めるほど、広くて深いもの。それは人間にほからならない。
わかってほしい、アルテイシア。今一度、ヴァレリアの血に、『英雄』の末裔としての血に、
すべてを託そう。我が妹よ、その身を<滅びの聖母>として私にささげてほしい。
お前がほしい。お前に流れる血と、その身体が――」
アルテイシアは驚き、そして、喜んだ。
「そうすれば、わたしも兄様といっしょに戦えますか?いつでも側にいられますか?」
「これからは、ずっといっしょだ。私の罪をいっしょに背負ってほしい。アルテイシア・・・」
「今宵ほど、兄様との心の距離を近しく思うときはございませぬ」

翌朝。アーヴィングは、新たな任務をアシュレーたちに伝える。
それは、モンスターが異常発生しているので原因を究明せよ、というものだった。
対カイバーベルト作戦はどうなったのかと戸惑うアシュレーたちだったが、とりあえず出動した。
そこは「狂熱の骸」というダンジョン。ヘイムダル・ガッツォーの残骸だった。
壊れかけたコンソールから、オデッサに関する情報が断片的に読み取れる。
オデッサの資金源に関する項目を見つけた。スポンサーとなった貴族の名前が羅列してある。
そこに、アーヴィングの名前があった。
シャトーのオペレーターから慌てた様子で通信が入る。
なんと、アーヴィングとアルテイシアがいなくなったとのこと。
アシュレーたちは急いでシャトーに戻る。

アーヴィングは、「ファルガイア中心核域」に来てくれ、これも作戦のためだ、
という書置きを残していた。
アシュレーたちは、中心核域に向かうべく、「背塔螺旋」という所に入り、
下へと下っていく。
突然、目の前に海のようなものが広がる。
だが、海とは少し違う。そこにあるのは海水ではなくて、青い泥だった。
「この蒼い泥、すべてがひとつのガーディアンみたいです!
聞いたことがあります。暗い地の底、奥深く、青く横たわる泥の海・・・。
すべてのはじまりとなった始源の存在、『泥』のガーディアン、グラグ・ル・ガブルです・・・」
ティムがそんなことを言った。


224 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:47:39 ID:n311bEB90
グラグ・ル・ガブルの中へ。
「ここまで、たどり着いたか・・・」
アーヴィングと、アルテイシアが待っていた。
「アーヴィング・・・。わからない、わからないんだ!ファルガイアのために、
一緒に戦ってきたはずだろう?何を考えているッ!ここで何をしようとしているんだッ!」
アシュレーの問いに、アーヴィングは答えた。
「誰よりも先んじて、私はカイパーベルトの脅威を知ってしまった。
対抗するには、ゆるぎない大きな力が必要だ。ファルガイアがひとつになるくらいのな。
だが、そう簡単には人々は団結できない。だからこそ、身近に実感できる脅威を用意したのだ」
それがオデッサだった。確かに、各国の協力がなければ、ライブリフレクターは使えなかった。
「だけど、あなたがしてきたことは間違っているッ!その思惑の裏で傷ついた者もいるッ!」
「ファルガイアを、人類の未来を守るためなのだ。
私だって、戦う力を手にすることができたなら、アガートラームを手にすることができたなら、
このような手段はとらなかった。だが、『英雄』にならなくては、
ファルガイアを守ることができないのだッ!」
アルテイシアの身体が変貌する。
「私がオデッサに提供した召喚の外法、『降魔儀式』を応用し、我が妹に・・・」
アーヴィングの言葉を遮ってアシュレーが言う。
「もう、止めろッ!実の妹までも、生贄に差し出したというのかッ!?」
「生贄ではない。『英雄』になるのだ。<滅びの聖母>として、ヴァレリアの名のもとに召されるのだ」

カイパーベルトとなったアルテイシアを倒す。
「さあ、私たちごと、カイパーベルトに止めを刺すのだッ!私の意識が飲み込まれないうちに・・・」
「アナスタシアと約束したんだ。ヴァレリアの悲しみを止める、って。
アーヴィング、アルテイシア、いっしょに、戦おうッ!」
アシュレーはそう言って、止めを刺した。

悲しい気持ちで立ち尽くすARMS隊員たち。他の方法はなかったのかと自問する。
そのとき、アシュレーの姿は黒い光に包まれて、消えた。


225 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:49:44 ID:n311bEB90
そこは何も無い、荒涼とした世界だった。そう、ここは「事象の地平」。
アシュレーは周りを見回す。
「ようやく、縛鎖から解き放たれたよ。実体を伴うのは久しぶりだ。
お前には感謝している。お前の体内に降魔出来たの僥倖というべきかな。
お前の中で芽生えた負の感情が、今こうして、私を支える糧となっているのだ」
そいつは、アシュレーの中から出てきた、焔の災厄、ロードブレイザーだった。
「私がお前の身体より、解き放たれた今、ただの人間に、アガートラームを抜くことはかなわぬわ!
アガートラームは、『英雄』によって振るわれるもの。『英雄』のいない時代を嘆け!」
ロードブレイザーはアシュレーを罵ったが、アシュレーは静かに答えた。
「たしかに僕は、剣に選ばれた『英雄』なんかじゃないよ。
僕たちの生きる世界は、大切なファルガイアは、『英雄』なんかの力で支えられるほど
ちっぽけなものじゃないんだ。
『英雄』のいない時代、そう言ったな。違う、違うんだよ。
『いない』のではなく、『いらない』んだ。『英雄』なんていらないッ!!
そんなものによって守れる世界なんて、価値などありはしないんだ。
誰もが心をひとつにして、立ち上がることができたなら、そう――
『英雄』なんて生贄にすがらなくても、世界を支えていける!
奇跡だって起こすことができるッ!もう二度と、アーヴィングのような間違いは
おかしちゃならないんだッ!」
アシュレーは目を閉じる。
「今、ハッキリとわかる。心がひとつになっていく・・・。
アガートラームは、英雄ひとりの力で抜くものではない!!」

アシュレーの姿が変わっていく。だが、ナイトブレイザーのそれではない。
髪が伸びて風になびく。白くて丈の長い、着物のような服。
あのとき見た、アナスタシアのような姿。
目を開く。その手には、アガートラームが握られていた。
「その姿・・・。バカな、『剣の英雄』だとッ?」
ロードブレイザーは驚いている。
「行こう、みんなでいっしょに戦おう・・・」
戦闘開始。アシュレーは、「アークインパルス」を使用。
アシュレーの脳裏に、ファルガイアの人々、
そしてアナスタシアの姿が浮かぶ。
ロードブレイザーは完全に消え去った。
アシュレーは元の姿に戻り、グラグ・ル・ガブルへと戻った。

「みんなで帰ろう・・・みんなのファルガイアへ・・・」

その後、ARMSは解散となり、隊員たちはそれぞれの道へ、帰る場所へと帰っていった。
アシュレーはタウンメリアへ、マリナの元へと。

226 :ワイルドアームズ セカンドイグニッション:2008/06/04(水) 09:55:03 ID:n311bEB90
一年後。アーヴィングとアルテイシアの墓の前にARMSのメンバーが集まっていた。
そこにはアガートラームが突き立ててある。
遅れてアシュレーとマリナが登場。それぞれ腕に赤ん坊を抱いている。
「ねぇねえ、男の子と女の子の双子の赤ちゃんが生まれたんだよね。もう、名前は決めたの?」
待ちきれない様子のリルカはそう尋ねた。
「きれいな名前よ。このファルガイアで、いちばん優しくて、そして――いちばん純粋な兄妹の名前」
「そっか、そうだよね・・・」
マリナの答えに、リルカは感慨深げにうなずいた。
「あたり前の青空・・・そんな日常がこれほど大切なものだとはな」
ブラッドがふと呟いた。
「日常という物語は、終わることなく続いてこそなんだ。
過去から現在へ。そして、未来へ・・・。
終わらない物語の主人公は―― 『英雄』 なんかじゃない。
ファルガイアに生きる、すべての命――僕たち自身なんだ」
アシュレーはそう言った。

「どんな時でも、僕たちはひとりじゃない――そうだろ?」

THE END

最終更新:2010年05月18日 02:15