仙窟活龍大戦カオスシード (Part2? > 2)

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437 シナリオ5「大地の樹」その四sage03/12/1822:44ID:Vs0y2gUg
…大聖樹は自分の運命を選択した。
…鳥や虫の声と、何より緑の戻った地上を、ふたりは歩いて行く。
 主人公「やれやれ、結局『天封呪』のことは聞けずじまいか」
 さくら「実は大聖樹さん『天封呪』を『知ってる』だけで、『破る』ことはできなかったんだけどね。
     選択肢次第で『時の封呪』がどうとか言うよ」
 主人公「何ィー!? じゃあ俺、ていよく利用されただけ!?」
 さくら「うん」
 主人公「まぁ、洞仙は所詮便利屋だしな……」
 さくら「…でも大聖樹さん、あれで幸せだったのかなあ」
幸せの概念もまた人それぞれ、他人には判らない。「天封呪」の手掛かりを失った
ふたりはまた旅をしながら元の世界へ帰れる道を探すのだが、その道だって幸せなのかもしれない。
そのまま、ふたりは大聖樹が復活させた大地を後にする。
そして、それを眺める一人の少年……
 
 蒼幻「…心、ですか」

かつて大聖樹の居た場所には、また新たな芽が伸びてきていた。
シナリオ5「大地の樹・完」 シナリオ6「封印の門」へ。 

440 シナリオ6「封印の門」 はじまりsage03/12/1823:14ID:Vs0y2gUg
 さて黒い龍の「天封呪」によって飛ばされ、案の定この世界の三界老師に助けられた主人公は、元の世界に
帰る手掛かりを探しつつ修行に明け暮れる日々、それで三年ほど過ぎたある日、彼は仙窟の中で出会った
妖獣に敗北し、意識を失ってしまう…。
 主人公「…くうぅっ、まだシナリオ始まってないのにいきなりゲームオーバーとは、なんて斬新な展開」
 火の部屋神「…目覚めよ…」
 主人公「…あれ? ここは…?」
気が付くと、宇宙空間のような亜空間だった。ダメージこそあるが、先刻まで戦っていたはずの妖獣の姿は
見当たらない。代わりにいたのが火の部屋神(その地の風水を守る土地神)。姿は中華風の剣士である。
顔は勝俣そっくり。ちなみに土は少年道士で、金は七福神の布袋みたいな人。
 主人公「部屋神様が助けてくれたんですか?」
 火の部屋神「ああ。…実は、お前に頼みがある」
五行を司る部屋神が、火土金水木…いわゆる風水相生の順に現れて語ったことによれば、彼らはこの土地の
部屋神でなく、わざわざ遥か離れた地から主人公を呼びにやってきた。なんでも彼らの守る土地が大変なこと
になっているらしい。
 水の部屋神「あなたの望むこと、知っているわ…元の世界に戻りたいのでしょう?」
 木の部屋神「時の潮が満ちます。封印の大地を目指しなさい」
 主人公「封印の…大地?」
・老師の住まい
三界老師「…なるほどな。しかし…部屋神が自分の土地を離れるなぞ聞いたことが無いのう
       (部屋神=土地神ゆえ)。何者かの罠かもしれんぞ」
 主人公「…でも俺は、元の世界に帰って石にされた老師を助けるんだ!」
 三界老師「そういうことなら止めるわけにも……まあ気を付けて行けよ。バカだから大丈夫とは思うが
        風邪はひくなよ」
 主人公「老師。世話になりました」
 三界老師「うむ。さらばじゃ」
別れ際に付いて行くと名乗り出た窟子仙と幼龍仙を連れて、主人公は大地に向かう。
幼龍仙(ようりゅうせん)は名の通り辰で、陽属性。中型犬サイズのベビードラゴン。 


441 シナリオ6「封印の門」 はじまりsage03/12/1823:28ID:Vs0y2gUg
封印の大地。歩きに歩いて辿り着いたそこは、しかし異常なほどに荒れ果てていた。まさに野望が渦巻かない荒野。
 窟子仙「ひどいですね…」
 幼龍仙「がう」
 主人公「まあ呼ばれるだけの理由は充分だな…」
 火の部屋神「よくぞきた!! 異世界の洞仙よ!!」
 窟子仙「洞仙様、これ部屋神じゃないですよ絶対!!」
 主人公「え、本当?」
窟子仙にずばりと指摘された瞬間、ニセ部屋神の姿は揺らいで消える。確かにこの消え方からして
部屋神の消え方ではない。
 窟子仙「相変わらず殺気や悪意以外の感情には鈍いですね。 しかし…これでは助けてくれたという部屋神も、
     おそらくニセモノ…ホント大丈夫なんですか?」 
初っぱなから謎をはらみつつ仙窟作りがはじまる。「削岩功」(大地に穴を掘る術)で最初の部屋を作り、
入った仙窟には火の部屋神が待っていた。今度は本物らしい。 「…? 何かあったのか?」
と聞く彼に、偽物の件やはるばる呼ばれた件を説明すると、火の部屋神はむうと唸る。
「もしかするとそいつは封印の内側からの使者かもしれん」とのこと。「封印」とはこの大地の地下にある変な扉で、
部屋神ですらその内側を知ることができないのだが、その向こうに陽気が吸収されているために、この大地は
痩せ衰えてしまったらしい。「まあ詳しくは地下で封印の扉見たら話すさ」。階段部屋を見付けろということである。
階段部屋とは仙窟を作っていると勝手に出てくる部屋で、そこから更に地下の龍穴炉やダンジョンへ行けるのだ。
出現条件は「エネルギーを一定量振り込む/部屋を一定数作る/ダンジョン内の仕掛けを作動させる」。
今回は2番目の条件で、3つ目につくった部屋が階段部屋であった。
 そして、邪精(ザコモンスター。キョンシーなど)を倒しつつ階段部屋を奥へ進むと、そこには確かに巨大な扉が
あった。押しても引いても殴っても蹴ってもびくともしない。これは『解封呪』使わないと無理である。
「『解封呪』を使うためには龍穴炉に陽気を満たす必要があるので仙窟をつくらないとならない。
 そこに、飛天功でテレポートしてくる一人の男。古代大和の装束に身を包む伊邪那岐(いざなぎ)である。
伊邪那岐(いざなぎ)「ここが、封印の扉ですか…申し遅れました、私はイザナギと申します」
主人公「東国人か…」
伊邪那岐「ええ…私は冥界への道を探していて、この扉の向こうがそれ…と云う情報を掴んだのです。
      開けてみなければ判りませんが…」
主人公「いや開けようにも、これが押しても引いても殴っても蹴っても開かないんだよ」

任せて欲しいというので任せてみると、伊邪那岐も力技で挑戦。やはり開かない。仕方ないので「解封呪」を
使えるようになるのを待つと、伊邪那岐は一旦帰って行った。
 主人公「しかしホントにこの先が冥界…死者の国だったら俺は死人に呼ばれたのか?」
 窟子仙「ドラキュラ城の死神に呼ばれたという線も……」
ここで、隣の別の扉が龍穴炉に続いていたのが発覚。本格的な仙窟つくりのはじまりである。


442 シナリオ6「封印の門」 その一sage03/12/1823:45ID:Vs0y2gUg
ここには木の部屋神が待っていた。彼の説明によれば封印の扉は神代に異世界への通路として作れられたらしい
のだが、今は向こうがどんな状態なのかさっぱり判らないと云う。
 木の部屋神「判らないままでも、何も起こらなければ問題なかったのですが…3年前から突然、大地の陽気があの
         扉の向こうに吸収されるようになってしまったのです。それと、火の部屋神の言っていた
        『貴方を呼んだ者(ニセ部屋神)が封印の内側からの使者?』という根拠は、封印の内側に
        貴方と同種の波動を感じるからです」」
 主人公「3年前…? 俺がこの世界に飛ばされてきたのも3年前。関係があるのか!?」
また浮かび上がる謎。一方、地上ではちょうどシルクロードにあたるであろう街道をふたりの西国人、ケブレスと
シャスタが歩いていた。目的地は、洞天福。なお、ケブレスは男で騎士、シャスタは魔術師の女性。
 ケブレス「で、なんでも仙窟って場所に洞仙とか云う魔王が居るらしい」
 シャスタ「洞仙…? どんなことするの?」
 ケブレス「よく判らんが、地下にダンジョンを作るわモンスターを召喚するわ大地を滅ぼすわと、やりたい放題だそうだ。
       まあ所詮俺の敵ではないがな!!」
例えば未熟な洞仙が大地を復活させる前に自称勇者に倒されてしまえば仙窟は完成せず、大地は荒廃したまま。
これが噂になって「洞仙は大地を滅ぼす」とか思われているのだろう。毒にも薬にもならない話だ。
 シャスタ「敵じゃないなら味方なの!?」
 ケブレス「何故そうなる! とにかく骨のある相手だと良いがな、ん? シャスタ…またか!」
一瞬眼を離したすきにシャスタの姿が消えてしまったらしい。慌てて探しに行くケブレス。
一方、仙窟。ところで、いままで書いていなかったのだが、しばらく龍穴炉にエネルギーを振り込むのを
さぼったままでいると、龍穴炉のある部屋中にカビだのキノコだのがにょきにょき生えてくる。ドット絵なのに、すごいリアル。
経験値にがめついプレイヤーはいつもこうしている。筆者もそんなプレイヤーの一人である。
得体の知れない巨大なカビで埋もれ、野生の王国と化したその中を巨大なカマドウマ(便所コオロギ)がぴょんぴょん跳ねていた。
所詮雑魚なので主人公の敵ではない。
 さてその頃、地上の飛天石には洞天福国洞仙討伐部隊の面々が集まっていた。飛天石とはいわゆる転送装置で、
仙窟への侵入者はたいていこれを使って転移してくるのだ。そんなところにやってくるひとりの異国人、シャスタ。
はぐれてしまったケブレスを探しているうちに仙窟に着いたらしい。と
シャスタ「あのぉ…仙窟ってここかしら?(ケブレスが先に行ってるかもだし…)」
兵士A「そうですが…あなたのような細腕の女性がひとりで仙窟へ行くと!? これは純粋に下心のないジェントルマンとしては
     私も付いていかなければ!!」
僧侶A「待て、俺もついていく!!」
見た目からして嫌がり顔(重要キャラは会話中表情が表示される)なシャスタに構わず、兵士Aと僧侶Aは
無理矢理シャスタに同行する。しかし、飛天石から転送された場所は、仙窟ではなかった。(続く) 

444 シナリオ6「封印の門」 その二sage03/12/1823:59ID:Vs0y2gUg
 兵士A「おかしいな…飛天石壊れたかな?」
迷いに迷ってそれから数時間後。何時の間にやら兵士A&僧侶Aともはぐれたシャスタは、ひとり仙窟の龍穴炉へ
と続く階段部屋に辿り着いていた。そのとき、彼女を止めるように火の部屋神が現れた。身構えるシャスタに
彼は「洞仙はお前の考えるような魔王ではない。大地のためにたった一人で戦っているのだ」と、訴える。
 シャスタ「大地のため…ですか?」
 火の部屋神「そうだ。何が正しいのか、その目で確かめるといい。お前の使う術は彼の助けとなるだろう」
 シャスタ「それは…洞仙を手助けしろってこと? …正しいこと、か」
部屋神が消えても、しばらくシャスタは考え込んでいた。そして、意を決したように階段を降りる。
龍穴炉には、主人公と馬明仙が待っていた。
 シャスタ「洞仙さんはこちら?」
 馬明仙「侵入者ね…何が目的?」
 シャスタ「洞仙に興味が湧いて会いに来た…って言ったら信用してくれる?」
 主人公「へ?」
シャスタは洞仙の仕事に興味が湧いてきたのでしばらく手伝いたいと言う。洞仙の仕事は侵入者と戦うことでも
あるのだが、ソレも別にいいらしい。よく判らない人だ。
シャスタ「よろしくねー」 主人公「ま…まあよろしく」
 そのとき、地上では、シャスタとはぐれたなりに地上に帰れはしたらしい兵士たちがまた、飛天石の周りで
休んでいた。そこにやって来たのは、今度は玲蘭。兵舎でここの洞仙の賞金が金70万と聞き、満を持しての登場だった。
 玲蘭「いとしの洞仙様に会えるのはここね」
 僧侶A「いとしの洞仙様だって!? 女ッ!! さては貴様洞仙の仲間か!?」
 玲蘭「ぷんすか!!(←とりあえず対抗しておかないと気が済まない性格)あんた私を誰だと…」
 兵士A「はっ!? どっどうぞお通りください!!」
玲蘭を見知っているらしい兵士Aが僧侶Aを止めると、玲蘭は気分良く飛天石から仙窟へ転移して行った。
 兵士A「今の女、玲蘭だよ!!」
 僧侶A「玲蘭って…守銭奴の玲蘭!?」
 兵士A「その死神の玲蘭だ!! あの金のためならなんでもやると評判の!! あの国内随一の賞金稼ぎの!!」
 兵士B「…これは洞仙も災難だわ…」
そして、仙窟では、洞仙の仕事について主人公がシャスタに説明していた。洞仙の仕事とは、要するに大地の医者。
大地が衰えるのには必ず原因がある。その原因を取り除いた上で、仙窟を作って集めたエネルギーで大地を復活させる。
 シャスタ「んー…で、なんでそんなことやってるの?」
 主人公「………………そういやなんでだろう」
玲蘭(れいらん)が侵入してきたのはそんな時だった。彼女の説明によると、洞仙に掛けられた賞金は(以下略)
 玲蘭「それだけあんたたちが嫌われてるってことね。まあ大地を滅ぼしちゃうんだから当たり前よね」
 シャスタ「…本当のことを説明しないの?」
 主人公「フッ、君は知らないと思うがこの手の連中に説明したってどうせ聞く耳持たないから無駄…」
実力行使で玲蘭を追い返し、ある程度のエネルギーを振り込むと、水の部屋神が出現。大地が甦りつつあるので
封印の効力が弱まってるそうである。どこで封印の扉へ。確かに前に見たときより封印は弱まっていて、
刀の大攻撃で殴るとあっけなく開いた。扉の向こうは小さな部屋で、入ってきた扉の他、ふたつの扉が更に奥へと
続いていた。そしてその片隅に、女の子をかたどった石像が寂しげに立っている…。 


445 シナリオ6「封印の門」 その二sage03/12/1900:11ID:7OcRw1AJ
シャスタが石化解除の術を掛けるが、石化は解けなかった。シャスタの曰く、(もし単なる石像でないとしたら)
特殊な封印が掛けられているという。石像はとりあえず置いたまま別の扉を開けると、壁面に埋め込まれるように
幾つか封印らしきプレートがあるので、破壊しつつ更に奥へ進む。その先には、また巨大な扉が待っていた。
そして、人間がひとり。
 伊邪那岐(いざなぎ)「遅かったですね」
 主人公「もう着いてたのか伊邪那岐。で、先に進んでないってことは、その扉も封印されてるのか」
 伊邪那岐「ええ。やはり私の力では開かないようです」
ここで水の部屋神が出現、この先に大地のエネルギーが流れ込んでいるのだが、封印が強力なので今度こそ
「解封呪」が必要になるとのことである。再び仙窟作りを続けることに。伊邪那岐はここで待っているらしい。
最初の部屋に戻り、石像にシャスタがもう一度石化解除の呪文を掛けると、今度こそ石化が解けた。
そしてその女の子…そう、元の世界で一度だけ出会った彼女はすぐに元気になり、さくらと名乗る。
なんでも彼女、ここに来る直前までずっと主人公と一緒に仙窟を作っていたのだという…が、主人公にそんな記憶はない。
 さて平行世界編はこのシナリオが最後なので改めてここで話しを整理すると、主人公の物語は、
3年前(『最初の仙窟』)さくらと出会ったすぐ後に黒い龍の「天封呪」でこの世界に飛ばされて来て、
それからずっと「天封呪」を破って元の世界に帰る方法を探しつつ修行中…と云う流れになる。
これは他の平行世界でも同じである。つまり、元の世界であれ、この世界であれ、主人公が「その2年後
(つまり今から1年前)にさくらと再会するはずがないのだ。なぜなら、元の世界で会おうにもそもそもそこに彼は
居ないし、こっちの世界で再会して仙窟作ったのなら覚えているはずだろう
 主人公「こっちの世界にもうひとり俺が居て、その俺と一緒に仙窟を作っていた…ってことなら、つじつまは合うよ? 俺の知らない老師だって居たしさ」
 シャスタ「えーと…そもそも、ふたりはどうして知り合ったの?」
三年前の出来事を語ると、やっぱり会っているのよ!とさくらが意気込む。
 シャスタ「んー…ふたりの話しを聞いてるとやっぱり何か矛盾があるわね。ふたりは3年前に洞天福の山中で
       出会った共通の記憶を持っているけど、その2年後に再会できたハズはない…ドキドキするほどミステリーね」  
共通の記憶を持っていると云うことは、この彼女もまた主人公と同じ世界にいたことになるのである。
この事態は『天封呪』(or『時天封』)以外にはあり得ない…という事実に、今は誰も気付かなかった。
 そんなこんなで、シャスタがどうして封印された扉の向こうで石になっていたか聞き出そうとする。
さくら「封印の事は私にはわからない。最後に居た場所は…覚えてるのは、溶岩の池に囲まれた場所…」
 主人公「どこかで見たような景色だな」
 さくら「そこに、主人公と私と………もうひとり。もうひとりいたわ…誰だったのかしら」
石になっていた理由については最後で明かされる。  


446 シナリオ6「封印の門」 その三sage03/12/1901:51ID:7OcRw1AJ
地上は飛天石、例によって洞天福国兵たちがたむろしているそこにやってきたのはシャスタとはぐれたきりの
ケブレスだった。とりあえず兵士に話を聞く。
 ケブレス「仙窟ってのはここかい? 派手な服装の女が来なかったか?」
 兵士A「異国の方ですね。確かにひとり来ましたが…ポワポワしたしゃべり方をする女性のことですか?」
 ケブレス「ポワポワってのがどんなんか知らんが、たぶんそれだろう」
ついに西国の騎士ケブレス初侵入!!護衛仙獣パーティーに瞬殺されるも、なんとか龍穴炉には辿り着いた。
 シャスタ「あらーケブレスじゃない」
 ケブレス「約束の場所に居ないと思ったらこんなとこに居たのか…シャスタ、何故洞仙の仲間になったんだ!?
 シャスタ「んーなんでって言われても…洞仙の仕事って面白そうだし」
 さくら「洞仙が面白いって云うよりヘンリー(註:何故か主人公の名)が面白いのよね」
説明によるとシャスタは父親(アレックス)とケブレスの3人で旅をしているのだが、父娘そろって
持ち前の好奇心からかすぐはぐれるらしい。何にせよ、ケブレスの目的は洞仙の退治。
 主人公「何ッ…!? シャスタがこっちに居るのに戦う気か!?」 
 ケブレス「シャスタにもいい修行になる!!」
いっこうに構わないらしい。しかし、「こんなことしょっちゅうなんだから」というシャスタもどうなのだろう。
で、あっさりと戦闘は片付く。正規ルートなので、勝つことにする。ここは負けても大丈夫なのだ。
ケブレス「腕を上げたなシャスタ…俺は帰る」
シャスタ「ケブレス…んもう」
自分を見直す修行に出るといってケブレスは去った。シャスタはケブレスが心配だとかで、仙窟より去っていった。
 主人公「洞仙の使命とかまだ話しきってなかったんだけど…ま、いいか」
 さくら「洞仙の仕事ってなかなか理解されないしね」
この辺もちょっとした伏線。そして、次なる侵入者は雷漢。部下が頼りないので単身乗り込んできた洞天福将軍で
ある!!
 さくら「あっ…思い出した!! この人、前の仙窟にも侵入してきたのよ!! あの刀からは火が出るから
     気を付けてね」
さくらに聞くと、前の仙窟(この辺は次のシナリオ『因果応報』の話しである)で雷漢と戦ったときには、こちらの
圧勝だったという…が、それはイコール「因果応報」でバッドエンドだったと云うことを意味する(グッドエンドなら雷漢には強制敗北)。
こんなカンジであちこちのシナリオにヒントがちりばめられているのがこのゲームである。
 雷漢将軍を倒すと、雷漢のあとにはもう侵入者は居ず、全てのエネルギーを振り込むことができた。
そして龍穴炉に陽気が満ちることで使える洞仙の必殺技「解封呪」によって、封印の門は開かれる…その先に待つ因果と愛憎の彼方へは、まだ遠い。

451 シナリオ6「封印の門」 その三sage03/12/1902:39ID:7OcRw1AJ
 龍穴炉にエネルギーは満たされた…のだが、大地は甦らない。
封印の扉の向こうの何者かが大地の陽気を奪っているからだ。陽気満つる今ならば「解封呪」を使えるため、
どんな封印でも開ける分には問題にもならないのだが、問題は封印の向こうがどうなっているのかわからないことである。
しかもこの封印の扉、ここまでの分岐によって中身が変わるため、ホントに冥界に通じてたり時空の果てに飛ばされたり
感動のご対面だったりする。封印の扉の前に着くと、待ちかねたように伊邪那岐が頼み込んでくる。
伊邪那岐「封印の向こう側、冥界へは私ひとりで行かねばならないのです。訳は言えません!!」
 断ると、伊邪那岐はいきなり邪精を召喚し、主人公に襲いかかってくる。そして、主人公に倒された伊邪那岐は
無念の言葉を残して消えていった。多くの犠牲をだしつつようやく開いた封印の扉の中は、意外にも狭い部屋が
一間あるだけだった。その狭い部屋の中、奥の壁に同化するように機械がいた。
 機械「待っていましたよ…私は『時の監視者』」
機械、時の監視者(大聖樹が説明した機械)の説明によると、主人公をこの地に呼び寄せたのも、
偽の部屋神も彼で、更には「天封呪」で封じられた者が元の世界に帰るための術すら知っているという。
 時の監視者「その術の名は『時封呪』。時を遡り、因果の起点を断ち切ることのできる術です」
 主人公「時を遡る…そんな便利なことができるのか?」
 時の監視者「大量の陽気と時の潮の力があれば」
 時の監視者「あなたがここに来ることになった『天封呪』…その因果の起点に、私が『時封呪』で送り帰します」
 主人公「因果の起点…あの黒い龍か!!」
 時の監視者「それを除くことができれば、全ては正常に戻ります」
この誘いに乗らない手はない…が。そこまで黙って聞いていたさくらが、主人公を止める。
 さくら「でも…あなたが元の世界に帰ったら…私はどうなるの…?」
 主人公「それは…でも、俺は老師を助けないと…」
辛い別れのシーンは、時の監視者の発した雷光によって壊された!! 光がさくらを薙ぎ払う!! 
憤る主人公に 時の監視者は冷静に言い放つ。「怒りの感情が『時封呪』の封を解くのです」
今度は、主人公を薙ぎ払う雷光。そして、動く者が居なくなった小部屋で、時の監視者だけが言葉を紡ぎ続ける。
 時の監視者「これもあなたのためなのです。時の障壁に負けぬように。因果の彼方へ……『時封呪』」
時の障壁が化け物の姿を取って主人公に襲いかかる。白猿と爆発する岩(だっけか?)を倭刀の大攻撃と
大回復陣(ベホマ)で乗り切った主人公は、溶岩に囲まれたあの場所へと時を超えた! ラベンダーの香りは関係ない。
・最初の仙窟ラスト五秒前
元の世界の主人公(以下主人公)「…うう…老…師…がくっ」
龍「フフ…異世界に封じてやるさ。バラバラにしてね…天の陽気よ。地の陰気よ。我に集まりて力と……ッ!? 何だ!?」
このシナリオでの主人公(以下主人公を超えた超主人公)「ここは…元の世界?」
黒い龍「君は? そうか…戻ってくるとはね。『時封呪』か…」
超主人公「決着をつけるぞ!」
 こうして、宿命の戦いが始まった。十にも及ぶ空斬の嵐を前に黒い龍は倒れ伏した。
黒い龍「ボクがここで居なくなっても…全ては…くりかえす…。わかる…かい?」
そう言い残して龍は消えた。さて、勝者の超主人公も、石化した老師を助けようとしたところで異変発生。
彼は知らなかった。黒い龍が斃れ、因果の起点が消滅し、「天封呪」で飛ばされたと云う事実がなくなった今、
平行世界の彼は「最初から存在しなかったことになる」ことを。動かなくなる体。足元からじわじわと消えていく。
「さくらー!!」 そして、彼は消えた。
    


452 シナリオ6「封印の門」 結末sage03/12/1902:45ID:7OcRw1AJ
 後にはこの世界の彼と、三界老師だけが残された。 平行世界に彼が行ったという事実は消えて、悲しいことだが、
あの三年間は完全になかったものとなる。プレイヤーだけが大聖樹の嘆きを覚えているというわけである(爆)
ただし、たまごが『時天封』で飛ばされたと云う事実は揺るがない。
時封呪の修正も、同族のの「時天封」には作用しないのだろう。

主人公「う…ん? あれ? 黒い龍が居ない…? これは…『時封呪』? この術はなんだろう。
     聞いたことがないけど…」

超主人公が消えた場所にぽつんと落ちていた、「時封呪」の巻物。
最後に残した消えたくないという自己主張なのだろうか。

そして全ては正常に戻り、主人公はまた新たな地へと旅立つ。手に入れた「時封呪」の意味も知らないままに、
真の因果の起点へと向かって。アディオス、スーパー主人公!
アナザーエンドをいくつも残しつつ、全ての発端、シナリオ7「因果応報」へ。
 


453 シナリオ7「因果応報・その一」sage03/12/1909:36ID:7OcRw1AJ
黒い龍との戦いから2年近い歳月が経ったある日の、とある山中…。
 さくら「まいったなあ…変なとこに出ちゃったよ…って!? 何アレ!?」
山道を行くさくらの前に、どこからともなく現れる邪精(モンスター)。逃げようときびすを返したさくらは、しかし何時の間にか邪精に囲まれて大ピンチだった!!
 さくら「わああどうしよう!? あとなんで私毎回こんな目に!?」
そして今まさにさくらが巨大カマドウマや巨大キノコに襲われかけた瞬間、時空が歪む!! 
そしてまばゆい光と共にそこに現れたのは, 「…たまご?」
単なるでかいだけのたまごだった。転送のショックか、さくらの目の前で卵は割れる。そして中から現れたのは、
金色の小さな龍だった(以下ちび龍)。そのちび龍はがうがうと邪精を追い払うと、さくらの方を向いた。
最初は怯えたものの、すり込みのせいかなついていくる龍に気をよくした彼女。
 さくら「うーん…あなた、がうがうって鳴くから…フランソワ!!」
 ちび龍「ぐがッ!?」
 さくら「ウフフ気に入ってくれたみたいね!! お礼にご飯をごちそうしましょう~♪」
さくらのネーミングセンス(例:キャデリーヌ)は最悪である。しかし、さくらの料理にちび龍は口を付けようとは
しなかった。まずい!!わけではなく、このちび龍にとってどうも「ヒトの食べ物」は食べ物でないらしい。特別な食べ物があるのだろう。
 では、と図書館で調べるのだが、さすがに半ば伝説上の生物である龍の食べ物などそう簡単に調べが付くもの
でもない。出てきた結果は「人間の女性を好んで食す」とかである。そんなこんなで歩いていると、兵隊達が
我らがヒーロー洞仙の話で盛り上がっていた。洞仙倒すべし!
 さくら「洞仙…。そうよ、洞仙の人ならもしかしたら…」
妖怪を召喚して大地を滅ぼすと悪名高い洞仙なら、むしろそういうことには詳しいかもしれない。
結局今日の食事にも、ちび龍は口を付けようとしなかった。そして、日は過ぎる。
 さくら「はあ…このまんまじゃフランソワ(←さくら的には決定)死んじゃうよ…ホント、何食べさせればいいんだろう……ようし! 洞仙の人に会ってみましょう!!」
とはいえ何処にいるのやらさっぱり判らない。町の人や兵士に聞いても、洞仙は実は最初から巨大だとか口から火を吹くとか一瞬で移動するとか、
話しか聞けなかった。しかし途方に暮れたその時、事態は思いもよらぬ方向に!! 
町外れの家から出てきた青年に、さくらは見覚えがあった。
 主人公(…最近この地の龍脈が弱まりつつある…原因を確かめて早急に手を打たないとな…)
 さくら「あの人は…ずっと前に私を助けてくれた人!! そういえばあの人妖怪連れてたよね…もしかして洞仙って…」
そう、彼は第3話でさくらを助けてくれた、通りすがりの新米洞仙だった!! そしてさくらに遠くから見られていると
も知らず(殺気や悪意以外の気配には鈍感)、主人公は飛天功(テレポート)でどこかへと消える。
 さくら「今のは仙術!! やっぱり…って、何処に行っちゃったんだろ?」
かくして因果の糸は再び巡り、真の因果の始まり(バッドエンド)に近付き始めていた…

460 シナリオ7「因果応報・その二」sage03/12/1915:17ID:7OcRw1AJ
主人公「とりあえず、ばらすが、この話も倉庫部屋(アイテム保管部屋)が作れない!!」
 シナリオによっては話しの都合もとい風水の流れの関係で、部屋作成に制限が掛かる場合がある。
そしていつものように龍穴炉を見付けたところで今日の仕事は終わり、帰途に就くことに。
主人公「君は!! 確かずっと前に山の中で会った…」
主人公の自宅には不法侵入したさくらがいた。運命の再会であった!! さくらは主人公に相談があるのだが、
普通に考えれば2年前に会ったきりの相手に相談などしない。「かくなる上は! 当たって砕けろ作戦よ!!」
さくらの強引なドリブルに圧倒された主人公、相談があるなら聞くという。嬉しそうに頷くさくら。そのとき、
待ちきれなかったのか、ちび龍が服のなかからぼんと飛び出してきた!!
主人公「!? 龍の子供!? でも…どこに隠してたんだろう…?」
微妙な謎に想いをはせつつ、事情を聞いた主人公。仙獣なら仙丹か陽気(エネルギー)のどちらかを食えるだろう
と安く請け負ってみせる。大感激したさくらは、二年前のお礼とばかりご馳走の大判振る舞い。
 主人公「うまいなあ…老師にも食べさせてやりたいよ」
 さくら「老師…仙人ってかすみを食べるんでしょ?」
老師の主食は主にトカゲと蛇。仙人でも霞を食って生きてはいけないのです。
翌日、主人公はちび龍を連れて仙窟へと向かう。さくらはついてきたがったが、当然置き去りにされた。
しかし、押しの強い彼女はそんなことではへこたれない。
さくら「兵隊の人たちって確か飛天石で仙窟に行くわよね…ようし!」
こうして未来の悲劇へ向けて物語は走り始めるのであった。 
 


461 シナリオ7「因果応報・その三」sage03/12/1915:33ID:7OcRw1AJ
 さて場面変わってこちら仙窟。ちび龍の食事についてはやはり陽気の結晶&仙丹で問題はなかった。
ほっとする主人公。こうして協力して仙窟を育てていると、例によって侵入者達がわらわらとやってくる。
「レ・ギオ」「フレアー」だのエストポリス伝記でおなじみのかけ声を聞きつつ、主人公が敵をさばいていると、
なんと、さくらまでやってきてしまった。来てしまったものは仕方ないので、とりあえず安全な龍穴炉で
待たせておくことにするが、さくらはやはり仙窟に連れて行って欲しいらしい。
 さくら「ねえ…回復の仙術だけでも使えるようにならないかしら?」
鉄の石で却下する主人公。すねた彼女は「自分で覚えるもん」と息巻くが、そんなに簡単に覚えられるものだろうか?
なにはともあれ、安心したのも、束の間、次のターンで井戸に戻ってきた主人公が見たものは、邪精に囲まれていた
さくらの姿であった。 放置していたら邪精がわくってことを忘れていたぜ、ちくしょー。
 さくら「ううう…私いったい何度邪精に襲われたら気が済むんだろう…」
 主人公「余裕だな!」
あっさり片付け、怪我をしたさくらを連れ一旦家に帰ることに。大事には至らなかったが、とりあえず数日は
休ませた方がいいというわけで、看病することになる。
さくら「でも…仙窟、放っておいて大丈夫なの?」
 主人公「今回は仙窟設計が完璧だったからな」
いつもは違うのか!? なにはともあれ、しばらく甘ったるい雰囲気で話がすすむ。主人公のまずい看病食に
さくらが不平をこぼしたり、体が治ったらお願いがあるの。ああ、いいさ、なんでも言えよ。とかなんとか。
この安請け合いが仇になろうとは。数日が過ぎ、さくらの具合も良くなってきたので、主人公とちび龍は
彼女を置いて龍穴炉に戻ったが、そこには微妙な違和感があった。答えはすぐに出る。龍穴炉にエネルギー
を振り込むと、また邪精が現れたのだ!! あっさり倒せると云え、あまりに頻繁にすぎる。これはどこかに
邪精の巣でもあるのかと思いつつ仙窟管理に戻ると、ちび龍の感じた気配の先に地下迷宮が出現した。
そして迷宮を先へ進むと、後を追うように侵入者が現れた。 シナリオ4が初登場の女拳闘家、公明紅(こうめいほん)である。
 明紅「ふん…ようやく見付けたよ洞仙!! 父の仇、覚悟!!」
 明紅「誰もあんたに殺されたとは言ってないわよ!! 仇が洞仙の誰だか判んないから片っ端から洞仙を倒してるのよ!!」
 主人公「その理屈だと、ゴキブリに父親を殺されたら世界中のゴキブリを倒してまわらないと……」
と、問答無用とばかりに戦いが始まる。彼女はシナリオ侵入者のなかでも屈指の弱さを誇るのであっけなく倒れる。
そのあと、ダンジョンの奥で邪精の溜まり場を掃除した主人公は、「開封の宝珠」というアイテムを入手する。
一路、帰還しようとした主人公の前にさくらが現れる。
さくら「治ったらなんでも聞いてくれるって言ったよね」
言葉尻を取られた主人公、あっさりと彼女の協力を認める。押しに弱い男だ。
さくら「カーテンはもちろんピンクのフリルで!!」
主人公「嫌だって!」
 
  
463 シナリオ7「因果応報・その三」sage03/12/1917:20ID:7OcRw1AJ
 …どこかで見た池のほとりで、さみしげに誰かを待ち続けているさくら。
 …どことも知れぬ洞窟の中、雷光と共に石にされてしまうさくら。
がするのだがともあれさくらは、自分の視た、予知夢のようでも過去の体験のようでもある夢に言い様のない不安を感じた…。 
ともあれ、仙窟内、守銭奴玲蘭相手に洞仙の役割を語るさくらの姿があった。主人公はマシーンだが、さくらは
マシーンではないので、洞仙のことを理解してもらおうと必死である。まぁ、守銭奴に理想語っても無駄だが。
というわけで、一日終わってまた自宅へ帰還。夜半、すでに半分もエネルギーをそそぎ込んでいるのに大地の治りが
遅かったりすることに懸念を持つ主人公。そこにさくらがやってきた。
 主人公「そういや、二年前なんであんな山の中に居たの?」
 さくら「あのね…うちは両親は死んじゃってて、私と、病気の弟しか居ないんだけど、あのときは弟の薬を買いに行った帰りだったの」
 主人公「弟さんが居たんだ。で…今は彼は?」
応えないさくらの心情を察し、主人公は「亡くなった弟さんの分まで幸せになればいいのさ!!」とさわやかに決める! しかし、
 さくら「ううん、死んだわけじゃないんだけど…なんか『自分がとても病弱なのは修行が足りないからだッ!!』
     とかいって家飛び出しちゃって、それから一年以上行方不明なの…」
 主人公「いやそれ…とても病弱なのか…?」
きっと、心の病なのだろう。誰だっていつも心の病にはかかっているものだ。
さて翌日。今日も今日とて龍穴炉に追加のエネルギーを振り込むと、それに反応して大地が震えた!! 
轟音と共に、龍穴炉の部屋の壁に通路が開く!! その通路に入るとすぐに封印された扉がふたつあった。
ここでさくらに従い、手に入れた「開封の宝珠」を使うと片方の扉が開く。もう一方はこの時点では開かないのだが、開いた方の扉の先は古い遺跡だった。
邪精を倒しつつ先へ進むと、いつしか開けた場所に出る。石造りの高い柱や神殿のような建物が今なお静かに
佇む街だった。さくらの話によると、今の洞天福国の地下に全ての人が幸せに暮らせる理想郷(桃源郷)、
洞天福というのが埋まっている…そんな物語を聞いたことがあるという。そこで謎の気配と謎の声! 
誰だと思う間もなく、主人公は異空間に飛ばされ巨大な猿と戦うことになる。しかし、猿はランクでいうなら、
下から数えて二番目である。あっさり倒し、主人公は宝箱から戦利品をゲット。飛天功でさくらの元へ。
この宝こそがカオスシード。知恵の種、 西方ではカオスシードと呼ばれる。
 さくら「カオスシード…なんだか神秘的な名前ね。どんなものなの?」
 主人公「神仙界の桃で、知恵無き者には知恵を、知恵ある者には神通力を、そして食べればたちまち不老不死
       といっても、それは実の話」
それを植えれば実がどっさりと期待するさくらに主人公は答える。ここ人間界では植えても芽が出ないし、
出たとしても実が付くようになるまで三千年掛かると。喜ぶのは老師くらいである。と、ここで
ちび龍がその種を食べたがる。ついにエンドの分岐点にキター!!


464 シナリオ7「因果応報・その五」sage03/12/1917:36ID:7OcRw1AJ
…そして、主人公はちび龍にカオスシードを与えた。その意味も知らぬままに。
さて、洞天福の遺跡にはまだ先があった。ピラミッドのような遺跡に入り、しばらく進むと、また妙な気配と怪しい声。
声の警告とともに、今度は主人公とさくらの二人が異世界に放り出される。
市場のなかで、カマドウマやキョンシーなどの邪精と離している主婦。露天の親父はキノコだったり、タコが
子供と追いかけっこしていたり。驚く主人公を前に、奥さんとカマドウマは平気で話している。
奥さん「今晩の夕食何にしようかねえ」 カマドウマ「まったくうちの亭主は好き嫌いが激しくて」 奥さん「おたくもですの? おたがい大変ねえ」
 謎の声「しょうがないですね。このままではあなた達は戻れなくなってしまいます。助けてさしあげましょう」
というわけで、声の主に助けてもらった主人公達。主人公を助けたのは不思議な気配を漂わせた少年・王蒼幻であった。
少年は王蒼幻と名乗り、先刻の異常を説明する。なんでも先刻ふたりが居た場所は平行世界だったらしい。
我々の世界とはまた別の世界なのだが、そこでふたりにはカマドウマに見えた奥さんは、その街の人にとっては
ちゃんとヒトに見えるらしい。「空間が歪み始めているのです。今はまだ、この程度で済んでいますが…いずれは時空間にまで影響が出るでしょう」
そして、ついには過去も未来が混ざってしまうと、蒼幻は続ける。彼にも異変の原因はわからないらしい。
 蒼幻「その龍を、それ以上育ててはなりません」
龍から異世界のにおいを感じ取った蒼幻はこの異変に龍が咬んでいる可能性を語る。
ちび龍を殺せ!。もしこの時空の歪みがちび龍のせいならば、確かに他に方法はないが、もはや家族の一員で
ある彼を殺すことなどできない。ふたりの意思を聞き、蒼幻は一旦引き下がる。
 蒼幻「…そこまで云うのなら、もう少し様子を見てみましょう。ですが、もう一度言います。その龍をそれ以上
    育てるのなら、その先は…破滅です」
ゲーム中で言及こそされてないものの、この龍こそが、「仙獣のたまご」のラストで時天封で飛ばされたたまごの
中身である。そう、やはりたまごの中身は危険物ではあったわけだ。 
……その夜。主人公はなかなか寝付けずに、夜風に当たりに出、なんとなく、主人公は笛に口を付けた。
しんみりとした曲が、夜風に流れていく…。そして何時の間にか、さくらも外に出ていた。
曲を教わりたがるさくらに、主人公は老師作曲の笛の歌を教える。
明くる日、主人公がエネルギーを振り込んだとき、龍は成長した。数メートルはあろうかと云う巨大な龍に。
さくらは無邪気に喜ぶが、主人公はいい知れない不安を感じたのであった。  


465 シナリオ7「因果応報・その五」sage03/12/1918:07ID:7OcRw1AJ
 その頃地上、洞天福兵士詰所では、洞仙対策会議が開かれていた…。
議題は龍を恐れる兵士をなんとかしようであった。
雷漢「まさか、伝説の黒い龍?」 兵士「わかりませんが、兵士達は恐れて仙窟に近づこうとしません」
雷漢「ふむ、今回は私が出よう!」

 一方、主人公達は地上を出て図書館で龍の資料の調査に当たっていた。さすがに脳天気な主人公も、
龍の成長に何も感じないわけにはいかなかったらしい。ちなみに、洞仙は高額賞金首でメタルマックスで
ハンターどもにシグナル弾撃たれた後死ぬまで追われ続けるモンスターのような存在だが、
町人どもはいっこうに気付かない。酒場でぐだっている明紅ですら気付かない始末。
 そんなこんなで、図書館でさくらと勉強していると、主人公の師匠、三界老師と遭遇。
主人公「老師! そういえば二年前に石からどうやって助かったんですか?」
老師「馬鹿弟子が! お前が『この老師に似ている石像は何だろう?』とかいって殴って怖そうとしたショックで
    石から戻ったんじゃ!」
ちなみに、ここで老師に出会ったとき、老師はすっかり弟子である主人公の事を忘れていました。
さくらの自己紹介を経、話題は先だって洞天福(桃源郷)で見付けた知恵の種のことに及んだ。知恵の種、
カオスシード。神仙界の桃の種…老師がいうにいろいろ使い道はあったらしいのだが、ちび龍に食べさせてしまった
ものはしょうがない。 三界老師「勿体ないのう。しかし神仙界に桃源郷か…何もかもが懐かしい」
ここで話が蒼幻に及ぶと、温厚な老師が突然機嫌を悪くする。「蒼幻じゃと? あ奴には関わるな!」
老師と蒼幻は神代の頃からの旧知の仲。昔色々あったらしい。ちなみに、関係ないが、蒼幻は蒼幻で、
シャスタの父親アレックスと因縁めいた関係を持って敵対している。  
ある程度話を聞くと、老師はこれからまた旅立つ。西方にすごい仙宝(マジックアイテム)があり、それを探しに行くのだ。
シナリオ9「八面鏡」の発端につながる伏線である。「蒼幻とは関わりになるな」と再三言い残し、老師は去っていった。
 その後の調査で判明したことは、洞天福国の地下遺跡桃源郷は、老師の説明通り4000年も昔に黒い龍によって
滅ぼされた。それは昔話なのだが、主人公の目を引いたのは別のページだった。桃源郷を滅ぼしたのとはまた
別の黒い龍の挿し絵が描かれているのだが、彼にはソレに見覚えがあった。そう、あの龍だ。
主人公「おおう、俺、二年前にこいつに襲われたぜ!」
さくら「え、でも? この龍は千年前に封印されたんでしょう?」
二年前 あるはずのない未来から戻ってきた主人公が黒い龍を倒し、居るはずのない彼は消えた事実を知る者は、
この世界には居ない。千年前という言葉に黒い龍を思い出す主人公。
 別の本にはカオスシードの説明があった。願いを叶える力を持つが、そのためには大きな代償を払うことになるだろう
ということらしい。 で、仙窟に戻ると、しばらくして雷漢将軍一行がやってきた。
 雷漢「なるほど、天転を倒すだけのことはあるな…!? なっ!?」
潔く負けを認め刀を納めた雷漢を、龍の火炎が襲う。


466 シナリオ7「因果応報・その六」sage03/12/1918:25ID:7OcRw1AJ
 何度も壁に叩きつけられる雷漢。なおも攻撃を止めようとしないちび龍を、身を挺して主人公は止める。その隙に雷漢や部下は去り、どうしたのと問うさくらに、ちび龍は「答えた」。
ちび龍「なんで帰すの? 大地を甦らせるのに、邪魔じゃないの?」
主人公「うお、喋った(中の人などいない)」
 それはさておき、雷漢や兵士は街の人の不安を取り除くために、大地を滅ぼす(と信じられている)洞仙と戦って
いるのだ。そこに悪意はない。彼らを殺してしまっては、洞仙に義は無くなる。洞仙はいつも、そのジレンマを
抱えて戦うしかないのだ。エックスメンとおなじだ。
 ちび龍「何故? 何故殺さないの? どうしていつも敵を帰しちゃうの?」
 さくら「敵って訳じゃないのよ…ただ、立場が違うだけなの。何時かきっと判り合えるわ」
龍には理解できないらしい。ともかく、少し考えさせて欲しいと云うちび龍を龍穴炉に残し、ふたりは仙窟に戻った。
そして仙窟管理を続け、溜まったエネルギーを振り込むためにまた龍穴炉に戻ると、龍の姿がなかった。そこに、
龍穴炉に続く階段を下りて、東国風の剣士がやってきた。要するに侍なのだが、剽軽そうな風体ながら、
本国(東国)では手配書が出るほどの超有名な人斬りである。強者だけを狙う切り裂きジャック……
 死郎「…最初は雷漢殿と果たし合うつもりだったのでござるが、そなたに破れたと聞いてはな。ひとつ勝負をお願いいたす」
こうして始まった戦いはただの一合で決す。うんと言った瞬間に居合いで斬られた主人公の負けである(強制敗北シナリオ)。
「いきなりなんてひどいわ」というさくらに、侍は取り合わない。そこに扉を開けて龍が帰ってきた。龍の力で
甦った主人公、こんどはちび龍の加入もあり、リターンマッチでは死郎はあっさり倒すことができた。
退いていく彼を炎のブレスで送り、ちび龍はふたりに向かう。最後に、育ててもらった借りを返したかったのだと。
 ちび龍を育てるな、殺してしまえという蒼幻の言葉を、確認するかのようにふたりに問いかけた。
立場が違うゆえに戦わねばならない雷漢たちとは、何時かきっとわかり合えるのなら、邪精(モンスター)とはどうなのか。
大地のエネルギーを奪って生きる邪精とわかりあえる日は来るのか。問うまでもない。大地を守る洞仙なら、
答えは明白だ。無理だ。それを聞いた途端、きびすを返すちび龍。ふたつの封印された扉のうち、桃源郷に通じて
ない方の扉へ向かいながら、ちび龍はふたりに付いてくるなという。もう一緒にいることは出来ない。
 ちび龍「蒼幻の云っていたことは本当なんだ!! この異変は僕のせいなんだ!! 今だってふたりが命がけ
      で集めた大地の陽気が僕に吸収されてる!!」
 ちび龍「僕の身体は邪精と同じなんだ!! どうする!? 僕を殺すか!? それとも雷漢たちみたいに適当にあしらうかい!?」



467 シナリオ7「因果応報・その七」sage03/12/1918:40ID:7OcRw1AJ
 言い捨てると、ちび龍は扉の向こうに行ってしまう。どうにもならない。ただそこに居るだけで大地を、世界すら
滅ぼしてしまう存在。逡巡する主人公より先に、さくらはちび龍を追い、駆け出した。
 主人公「俺は…どうしたらいいんだ」
思い起こせば確かに、エネルギーも食べなければならなかった。普通の仙獣ならば仙丹で充分だというに。
龍の責任なのだろうか。彼の身体は大地の陽気(エネルギー)を吸収して生きるように造られている。
悩みつつも、主人公が扉の前に行った時には、既にそれは堅く閉ざされていた。普通には開かない以上、
「解封呪」しかない。それならば、さくらとち龍の行ったこの先へも行ける。
…たったひとり、エネルギーを集め、龍穴炉に振り込み続ける主人公。だが、龍穴炉にエネルギーが満ちても、
大地は甦らない。それはある意味、いつものことだ。そう、いつでもこういう時には大地の復活を妨げる者がいた。
敵を倒しさえすれば大地に生命は戻る。障害を排除すれば。そして、再び扉の前に立つ主人公の前に再び王蒼幻(わんそうげん)が現れた。
 蒼幻「…あの龍は、この世界では生きているだけで大地を滅ぼしてしまう…のに、貴方によって大地を守ることを教えられた。
    結果、その矛盾のあまり自分の存在自体に罪悪感を感じてしまう…。そして今、自ら旅立とうとしている龍を止める権利が、貴方にあるのですか?」
とにかく、なんと云われても主人公はこの扉の先に行かなければならない。互いの主張が平行線を辿り、結局主人公は実力行使で蒼幻を蹴散らすことに。
神代から転生を繰り返す最強クラスの術者蒼幻といえ、まだ成長しきっていない現状では真の実力を発揮できないらしい。
 蒼幻「…驚きの強さです」
そして、扉を抜け、辿り着いた先は、懐かしいあの場所だった。溶岩の池に囲まれた舞台。 そこにはさくらとちび龍が居た。どうして来たんだというちび龍に、
主人公はこの世界で何とか生きられる方法を探そうと持ちかけるが、ちび龍自身は悲観的に首を振る。自分がこの世界に居てはならないと知ってしまったから、
これから仙獣の世界に行くのだと。さくらを連れて仙獣界へ行く…と龍は言った。
 ちび龍「ずっと気付かなかったけど…僕だって、大地のために一生懸命働いてるつもりだった…おかしいだろ? 大地の、本当の敵は僕だったんだ…
      君だって本当はそう思ってるだろ?」
 主人公「そんな悲しいこというなよ。俺達は、翼君と岬くんのように、あの狭いフィールドを駆け抜けた仲じゃないか! それはそうと、
      さくらは関係ないだろう? 行くのならひとりで行けよ」
 ちび龍「やっぱり本音はそんなもんだろ?」
 さくら「もうやめてよ、ふたりとも…」
ここで主人公が一緒に仙獣界に行くというとどうなったのかはわからないが、やっぱり、仙獣界でもさくらを取り合ってバトルしたに違いない。
たまりかねて止めに入ったさくらに、ちび龍は一緒に行こうとさそうが、さくらは行けないと答えた。問うまでもなく、答えは判っていた。
主人公がいるから仙獣界に行くことはできない…。 ちび龍「…そうか…。お前さえ…お前さえ居なければ」
陽気と陰気が龍に集まる。そう、あの邪魔な奴は無数の平行世界に飛ばして自分は万々歳な天封呪である。
 さくら「ダメー!!」
しかし、その呪文を受けたのは主人公ではなかった。咄嗟に主人公を突き飛ばしたさくらは波動とともに空間から消えた。
ちび龍「!! そんな…!!」
 主人公「おい!! さくらは!? 何処へ行ったんだ!!」
 ちび龍「……平行世界の…彼方に…。なんでだ。なんで…。さくらを送るつもりなんて……」
 


468 シナリオ7「因果応報・報いとは」sage03/12/1918:57ID:7OcRw1AJ
 これがファイナルアンサーである。平行世界で出会ったさくらが主人公の知らない2年間を知っていた謎への。
改めて解説しよう。まず「今」から2年前、ふたりは洞天福の山中で出会った(最初の仙窟)。その直後に主人公が
「天封呪」で無数の平行世界に飛ばされる(最初の仙窟)。それから3年間(今から1年後まで)「平行世界の主人公」は
それぞれの平行世界で修行しているのだが、一方で元の世界では「過去を修正することで『平行世界に飛ばされなかった主人公』が居て」、
彼が「今」、「元の世界のさくら」と再会して仙窟を作ってたわけである。
 そして、その記憶を持つさくらが「今」、「天封呪」で平行世界に飛ばされ、「今」から「1年後」、「平行世界の主人公」と
再会する…が、彼には「3年間ずっと修行してた」と云う記憶しかないゆえに、シナリオごとに矛盾が出てくる。
ちなみに平行世界と現実世界の時間の流れは何故か一緒なのである。ついでに、さくらが封印の大地で石像に
されていたのは、天封呪で送り込まれた存在を時の監視者が忌み嫌っているからである。ほら、超主人公への
扱いもひどかったでしょう? 何分、あの世界のさくらは、送り込まれた場所が悪かった……生まれの不幸を呪うがいい。
そういえば、書き忘れていたが、このシナリオを出現させると、しばらく、3、4,5、6、のシナリオをプレイできない。
 さて、これで悲劇は終わらない。放心を激昂に変え、心のままに叫ぶ龍。大地が震え、光が集まり、彼の身体が
金色だったその身から暗黒の色に変わっていきダークサイドに堕ちた。
 ちび龍「許さない!! お前が!! お前が悪いんだ!!」
 主人公「ふざけんな!! 手前ェが…………ッ!? 色が変わった!? 黒…い龍!?」
そこに居たのはもはやちび龍でなく、2年前に「ここ」で出会ったあの黒い龍だった!! 
もはや戦いは避けられず、主人公は黒い龍を倒す。しかし、龍は体を骨ばかりの巨大な魔物へと変化して
またもや戦いを挑んでくる。
龍「こうなったら、この技を見て驚くがいい。攻撃部屋蒼龍の策LV……」(仙雷の策だったかな?)
主人公「これで完全に消え去ってしまえ、龍! 天帝陣八極炉!!」
最強の術の前に情はない。生み出された円形状の力場が龍の体力を残らず吸い取ってしまった
 黒い龍「ボ…ボクは…許…さない。お前が…」
 主人公「…違うだろ。勝手なことばっか言いやがって! 悪いのは…お前だろ!!…消えて…しまえ!!」
 主人公の怒りと共に、時空が歪んだ。「天封呪」とはまた違う時空間の歪みが、黒い龍を飲み込み…消える。
後には、主人公だけが残された。「時封呪」。怒りのエネルギーで発動し、対象を過去に飛ばす術。
黒い龍が行った先は千年前の桃源郷。
 主人公「……!! 今のは……『時封呪』……!? まさか……俺がやってしまったのか!?」
以後、主人公の姿を見た者はいない。


469 シナリオ2「最初の仙窟・黒龍撃破」sage03/12/1919:10ID:7OcRw1AJ
今から千年前の洞天福。人々で賑わう市場のただ中を突如乱した時空の歪みの中から、ソレは現れた。
 黒い龍「…ここは…何処だ?」
 一般人「うわ、何だ、化け物だ! 化け物が………」
恐慌に陥る人々を見渡しながら彼はしばし呆然としていたが、やがて主人公に対する凄まじいまでの
憎しみを炎に変え、市場を破壊してゆく…そう、図書館の本に書いてあった、千年前の洞天福で大暴れした
黒い龍の伝承はこれなのだ。そこに書かれていた黒い龍と2年前主人公を襲った黒い龍がそっくりなのも道理、
同じ龍なのだから。
 黒い龍「おのれ…何処にいようと必ず、必ず見つけだしてやる!!」
怒りのままに地上を破壊し尽くした後、黒い龍は洞窟の奥へと消えていった…。
 ・千年後
主人公「龍…?」
 黒い龍「…ひさしぶりだね。待った甲斐があったよ。石化して、時を待ったのさ。君に再会したい一心でね。
      …石となっても、千年の時は永かったよ」
 主人公「再会!? 何の話しだよ!! 前世からの知り合いとか電波めいたこと言うなよ!」
ともあれ、空斬連発で龍との勝負はあっけなくついた。斃れ伏す黒い龍。どこか悲しみをたたえていた。
 黒い龍「…っく…また…ボクの、負けだね……」
 主人公「まるで前にも俺と戦ったことがあるような言い方だな」
黒い龍「……さくらを…巻き込まずに……決着を……つけたかった……」
静かに、哀しいくらい静かに黒い龍は消えていく。後には、何も残らない。
 黒い龍「…もし……再び……出会うことがあったら…………」
 主人公「…再び、出会う?」
再び出会ってどうしたいのかはわからない。消えた黒い龍に思いめぐらせていると、三界老師がテレポート
してきた。助けにきてくれたのだ。いろんな意味で役立たずだったが……
またも疑問をかかえて主人公は再び修行の旅に出る。さて、つぎはどこのアナザーエンドを片そう。

474 因果応報グッドエンド sage 03/12/19 22:40 ID:7OcRw1AJ
>>463の続き
 主人公「やっぱダメ。判らない物をやたらに食べさせるわけにもいかないし」
 ちび龍「ぐぅ…」
そんな訳で大抵の初回プレイヤーがたどるように、カオスシードは与えずに、桃源郷の遺跡を先へ進むと、
時空の歪みに出会い、謎の少年術者、王蒼幻に助けられた。基本的には>464と同じである。
この異常の原因はそのちび龍である可能性が高いから殺せと迫る蒼幻に、主人公は怒る。その瞬間、主人公から
漏れた光に、蒼幻は目を留めた。
 蒼幻「その光…貴方、種を見付けたのですか!! しかも、共鳴しているとは興味深い」
 さくら「共鳴?」
彼の話によると、カオスシードは神仙界から地上に落ちてくる際、蓄えられた養分を全て失ってしまう。
「植えても芽が出ない」のはそのためだ。完全なカオスシードであれば、一説によれば「願いを叶える」と
凄い力を持つらしいのだが、今のカオスシードには何の力もない。だが、主人公ならこの種を実に成長
させることができるかもしれないらしい。しかし、育て方は蒼幻にもわからない。なんにせよ、面白い
暇つぶしを発見した蒼幻、嬉しそうに去っていってしまった。
(ふふ、カオスシードと龍…面白い組み合わせですね。助けた甲斐がありましたよ…)
その後、まるで大地のエネルギーに呼応するかのように、ちび龍は急激に成長していく。
気になった主人公は、調べてみることにした。このあたりのくだりは、>465と同じである。
老師と再会したとき、また種が光る。 今主人公と種が共鳴し、カオスシードに養分が補われたのだ。
なんでもカオスシードは共鳴した者の感情のエネルギーを養分として取り込むらしい(老師談)。
ここで蒼幻の話しも出るのだが、なんでも蒼幻は転生を繰り返して知識を集めている不死の術者で、
この前会ったとき少年の姿だったのは、単に転生したてということらしい。老師は蒼幻の話題を忘れるように、
カオスシードの話を続ける。光が見えない主人公は蚊帳の外である。
 三界老師「これでどんな感情が入ったか判るようになったはずじゃ」
 さくら「ホントだ!! さっきの光は…『嬉しい』だって。老師に会えて嬉しかったんだね!!」
なんだかんだで育ての親に出会えて嬉しいということだろう。とはいえ、感情を養分にするということに少し
引っかかりを覚えるさくら。喜んでばかりもいられない。こうして説明を済ませると老師は、西国に仙宝探しの旅にいってしまった。
老師と別れた後、主人黒達は情報を求めて酒場へ向かう。そこで、一人の侍に声をかけられる。
捜神死郎だ。 剣名轟く雷漢に勝負を挑みに東国から渡って来たはいいが、何処に行けば会えるのか
わからないらしい。
 さくら「雷漢って…雷漢将軍のこと? なら兵舎に行けば会えるのでは…?」
さくらの言葉に、てっきり道場主かと思っていたと笑いながら死郎は主人公に酒をすすめてきた。
断る主人公だが、カオスシードがきらりと光る。さくら「……入った感情は欲? そんなに飲みたいの?」
まるで亭主の飲酒をとがめる主婦だ(笑) 笑ってごまかす主人公に、種に気味悪さを感じるさくら。
死郎は興味深げに二人を見つめていた。 


475 因果応報グッドエンド sage 03/12/19 23:01 ID:7OcRw1AJ
 大地が回復するにつれて龍は成長していき、とうとう喋るようにまでなった。
ちび龍「どうして僕に種をくれないんだ? 種をくれよ。くれよー」
二言目にはそれである。ちなみに、少し戻ってカオスシードを手に入れたときの話だが、ここで龍にエネルギーと
仙丹を適当に食わせていないと彼は種をいきなり食ってしまうのだ。その条件はまだ継続しているので要注意。
 主人公「ともかく、完全に復活したらちゃんとあげるからもう少し待っててくれや」
 ちび龍「そんな時間ないんだよ。僕の身体は大地のエネルギーを吸収して生きるように造られているから、
      居るだけでこの大地を滅ぼしてしまう。今だって君が命がけで集めた陽気が、僕の体に入ってくるんだから!」
 主人公「いや、別に命がけではないんだが……」
 ちび龍「カオスシードなら、もしかするとこの自分の力をコントロールできるかもしれないって思ってた…でも、
      もうおしまいだ。ふたりに知られてしまったから…」
ここで、カオスシードがひかる。
 ちび龍「いまのはさしずめ僕に裏切られた憎しみの感情だね」
 さくら「あれは悲しみよ」
けして長い付き合いではないが、ここまで一緒に仙窟を作ってきた仲間に憎しみなど抱けるはずがない…。
穴を掘る奴は皆いい奴さ! ちび龍は、バカにするなと言い残すと、追うふたりに構わず地下の封印の扉の奥
へと消えてしまった。固く閉ざされた扉を前に、ふたりはただ黙る。これを開けるには、洞仙の奥義「解封呪」しかない。 
 さくら「…悩んでたのに、気付いてあげられなかった…私、友達失格よね…」
落ち込むさくらを暖かくはげます主人公。なんにせよ、龍の恋模様は失恋目指してまっしぐら!
 そして、主人公とさくらの前に劉雷漢将軍率いる討伐部隊が立ちはだかる。
>465と同じ展開をへて戦うことになるのだが、地に伏したのは主人公の方だった。雷漢のただの一撃で。
 雷漢「天転(てんてん)をあっさり退けたと云うからどの程度かと思えば…」
 主人公「今回は強制敗北シナリオってことでアクマイト光線の直撃を受けたわけだしな、ガクリ」(光る)
 道士「? これは…知恵の実の種か!? 洞仙、これをどこで手に入れた!?」
 どうやら道士にもカオスシードの光は見えるらしい。ぼこぼこ主人公を殴る道士を、雷漢は止める。
そして「奪うときは殺さず、殺すときは奪わぬ」という、筋が通って無い理屈でカオスシードを奪う。
 兵士「それでは遺恨を残すことになりますが…」
 雷漢「この程度の洞仙ならいつでも相手をしてやる。娘、次は無いと伝えておけ」
二度と悪さ(地上の人にとって洞仙の仕事は悪なのだ)が出来ないようにと、彼らは仙窟を破壊して去っていった。  



477 因果応報グッドエンド sage 03/12/19 23:37 ID:7OcRw1AJ
 龍雷漢たち洞天福兵によって仙窟は全部屋を完膚無きまでに破壊されてしまった仙窟の修復が
完了。こうしてカオスシードを取り返しにいくことになったのだが、心なしか主人公の様子がおかしい。
 さくら(…なんだかカオスシードを取られてから人が変わったみたい…)
今度の目的はカオスシード強奪なので街の人に聞くと、なんでも雷漢たちがそのまま持っているとのこと。
そして、ふたりは街外れの兵舎までやって来た。さくらを残し、兵舎に忍び込む主人公。そこには先客がいた。
捜神死郎、この前の東国の侍である。この男、雷漢に勝負を挑もうと不法侵入したはいいが、
どうにも雑魚ばかりでなかなか先へ進めないらしい。主人公の剣気にただならぬ物を感じたのか、目的が同じ雷漢なら
共同戦線と行こうと捜神は誘ってくる。主人公はつれないが、雷漢殿の周りのザコは道士殿にお任せするでござる
という言葉に対抗心を煽られて結局手を組むことになる。こうして結成されたにわかタッグの前に雷漢は倒れ、
主人公は無事カオスシードを取り返す。兵舎を出たあと、捜神と別れ、さくらの待つ場所へ。
 ここで、見あたらないさくらを探すうちにカオスシードがきらりと光り、また新たな感情が吸収される。
さくらが照れてはっきりと説明しないので、多分「愛」だろう。
 無事、仙窟に戻った主人公達のところに、心配になったのか老師がやってくる。
龍が消えた原因を聞いて考え込む老師。完全なカオスシードを与えれば、龍は大地の陽気を吸収するのを
止められるのだろうか? 
 老師「そもそも、仙獣界の生物ならば大地の陽気を吸収して生きるなど考えられん。なんらかの邪悪な力が宿っているのじゃ。
    カオスシードさえあればそれに打ち勝てるかもしれん…が、聞く限り、残された時間はもう無いな。もってあと5ターンといった処じゃろう」
やけに具体的な数字を打ち出すと、老師は倉庫部屋を作れるようにして去っていった。
倉庫部屋をフルにいかして規定のエネルギーを振り込むと、陽気がついに龍穴炉に満ちた。
ここで、解封呪で扉を開けようとしたところ、暇をつぶそうと死郎が仙窟に侵入してきた。二度の連戦に勝利すると、死朗は
修行が足りないと言い残して去っていった。ここで、不意打ちをしかけてきた死郎に対する主人公の感情が養分として
吸収され、カオスシードが完全な輝きを取り戻す。最後の感情の名は「憎らしい」である。 

481 因果応報グッドエンド sage 03/12/19 23:59 ID:7OcRw1AJ
 龍を追って封印された扉の前にやってきたふたりのもとに、再び謎の少年道士、王蒼幻が現れた。
カオスシードを復活させた主人公に少し驚きながらも、蒼幻は冷静に状況を分析し、ちび龍にカオスシードを与えるのは止めておいた方がいいと告げてくる。
なぜなら、種にはいった感情は主人公の心そのままで、種に心を全て取り込まれた状態だといえるからだ。
 さくら「…そういえば将軍に種を取られたとき、なんか…変だった…」
感情のほとんどが入った種を取られたことで、情緒不安定になっていたのである。
心を他者に与えるとどうなるのか興味があると言い残して彼は去った。結論は決まっているので扉を解封呪で開ける主人公。
そこは、懐かしい場所だった。溶岩の池に囲まれた舞台へ通じる道。
先にいた龍は、驚き喜びつつもこう語る。「もう遅い」。そして、黒い龍に変化する。
だが、同時にカオスシードが震え、光を放ち、主人公と黒い龍の意識が結ばれる。何処とも知れない意識世界の中、声が聞こえた。
 あなたは、あなたの全てを引き替えにしても、この龍を助けたいのですか?
謎の声にはいと答える主人公。すると、声は主人公を連れ回すように色々な風景を見せるのだった。
龍と出会ったとき、さくらの見た夢、洞天福を破壊する黒い龍……そして、神殿のような場所に安置されているたまご……。
 他にも様々なところにひきずりまわされた主人公。うんざりしたのか、「茶番は終わりだ!」と叫ぶ。
溶岩に囲まれた岩盆の上に、主人公と龍はいた。カオスシードを食べさせようとした主人公の前に、ちび龍とは別に、黒い巨龍が現れた!! 
おびえて主人公の後ろに隠れるちび龍。黒い龍は構わず、主人公に話しかける。
「ギゼン者! お前が余計なことをしなければ……簡単にとって変われたものを」
これが龍の体にすむ邪悪な力なのだろう。何度目かわからない黒い龍との戦闘に突入する。
 黒い龍「僕を倒したつもりだろうな。『僕』が『黒い龍』の存在を、いくらこばんでも……『僕』がこの世界に居る限りまた逢う事になるよ。
     悲しいけど……そうなるように作られたんだから」
そして黒い龍は消え、後には主人公とちび龍だけが残る。彼にカオスシードを差し出す主人公。そして、荒れ果てた大地に緑が戻って行く。

 
  

 


482 因果応報グッドエンド sage 03/12/20 00:12 ID:uzbzr0bR
主人公「カオスシード。これをあげるって約束だったな」
…………
 主人公「ダイチガ、ヨミガエッタ」
 さくら「どうしたの!?」
また三人で仲良くやることはできなかった。龍にカオスシードを与えたことで、主人公は感情のないマシーン
のような男となってしまった。そこに蒼幻がやってきて、さくらに「喜怒哀楽と引き換えに彼は龍は封じたのです」
と説明をして去っていく。どうしようもないさくらは、主人公を連れて自宅に帰り、老師に診せる。
老師「喜怒哀楽が無くなったといわれてもよくわからんな…」
 主人公「オレ、キニナラナイ」
 老師「わしらが気にするんじゃこのバカ弟子!! ちょっとは後先、考えんかい!!
主人公はもうダメかもしれんと実に無責任なことを言い残して、老師は帰っていった。沈むさくらは龍を撫でて
あなたのせいじゃないと呟くだけであった。
 そして、月日は過ぎていく。仙窟への侵入者を倒すことを「シゴト」と片付けるだけで、何も感じず、悩まない主人公。
そんなある日、龍が主人公をさくらの留守中に外に連れ出した。
朽ち果てた老木。時の流れの中に忘れ去られた大きな樹を前に、龍は口を開いた。本当は喋れたのだ。
 ちび龍「僕は、仙獣の世界に行こうと思うんだ」
 主人公「ドウシテ」
 ちび龍「さくらを見ているのが、辛くなったから…。それと、やっぱりこの世界は、僕が暮らすには無理があるみたいだ…。あの大きな樹、知ってる?
      あの樹も僕と同じように、大昔に作られた物なんだ。人の身勝手で作られ、そして忘れられた存在……」
三人で一緒に仙窟を作れて楽しかったと龍は語る。
ちび龍「さくらには黙って行くけど……ゆるしてもらえるかな」
 主人公「ワカラナイ」
 ちび龍「行く前にこれを返すよ……君の心。とっても、あたたかかったよ」
カオスシードを手放すと、龍は本来の巨竜の姿に立ち戻った。
 ちび龍「あの樹の魂が呼んでる…。さよなら…さくらを泣かすなよ」
正気を取り返した一瞬に、主人公はちび龍を呼び止めるが間に合わない。竜は去った。
主人公から事情を聞いたさくらは部屋を飛び出して探し回るが、竜に会えるはずもなかった……

527 カオスシードシナリオ8「土功の怪」sage04/02/1100:22ID:/l+MFha5
 …荒れ果てた大地を、ふたりの兵士が歩いて行く。
荒れた大地と街で起こっている妖怪騒ぎを洞仙のせいにして二人は去った。
主人公とさくらが飛天功でワープしてきたのはちょうどそのときであった。
 さくら「ホント…老師が言ってた以上ね」
 主人公「? 老師が? 俺聞いてないけど…なんて言ってたん?」
 さくら「西湘の風水が乱れて異常な気を感じるから、ふたりで行ってこいって…」
 主人公「何ィー!? 俺には西湘で30年に一度の祭りがあるから見物してこいって言ってたくせに!? 騙したな!?」
 さくら「でも命令形で祭りの見物を薦めるってなんかこうすごい怪しくない…?」
そのとき、二人の目の前を、見たことのない青い毛だらけの妖怪が、実に規則正しい歩きで通り過ぎて行く。
 その異常さを目の当たりにした二人は、早急に手を打つために西湘の街に向かうのであった。
街に入った二人の目の前に、またも先程の妖怪が現れた。妖怪は、しばらくすると大地に吸い込まれるように
姿を消した。これらの原因が何であるのかを探るべく、二人は仙窟を作る準備を始める。
大地の衰えと妖怪(邪精)の出現はワンセット。いつものように風水の流れを正常にして大地を甦らせば、
妖怪は現れないはずなのだ。仙窟を作るためには削岩功を使いやすい大地のツボを見つける必要がある。
 街の人と話ながらツボを探すうち、主人公は、祭りの日に街の女達の中から西湘クイーンとして一人の娘が
選ばれることを知るのだった。


461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/08(月) 22:24:42 ID:ORFKdJO20
カオスシードって途中までしか投稿されてないの?
 
464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/09(火) 00:07:49 ID:NfvTtMTn0
>461
うん。途中まで。
 
465 :風水回廊記カオスシード第二話 仙獣の卵:2007/01/09(火) 00:31:18 ID:NfvTtMTn0
んだけでは、アレなのでおまけ。

■あるひとりの洞仙が選んだ結末。

大部は土星版の仙窟活龍大戦カオスシードと同じである。

奪われた「卵」を追い求めて洞天福の寺院に潜入した洞仙。
寺院内の警護につく兵士を一人も倒さずに、大僧正と対面を果たすと、
彼は主人公である洞仙にひとつの問答をしかけてくる。

「卵から災厄が生まれたとき、洞仙、お主はどうするつもりなのだ?」

ここで選択肢が生まれる。俺が責任を取ると選ばずに「わからない」と選択すると、
そのときの主人公の態度に感じ入った大僧正が洞仙に卵を返却してくれるのだ。

大僧正「そうだ。分からぬからこそ、人は努力するのだ。」

 詰め寄る僧侶達を、大僧正は、「あの若者に任せておけばそう悪いことにもなるまい。」と説き伏せる。

 一方、仙窟内に戻った洞仙の前で卵が孵化を果たし、中から金色の鱗を持つ竜の幼生が生まれる。
卵を自分に預けた神無の気配と迎えが来ないことを確認した主人公は、竜を連れて老師の許へ帰還する。
蘇った大地を後にして。

エンドロールでは小さな竜を連れて各地を回る主人公の姿が流れる。

 
最終更新:2020年02月23日 20:17