魔剣X
途中まで:part24-299~
上記を引き継いで継続:part53-141~143,149~156,166~173,187~195
- 299 :魔剣X:2006/08/20(日)03:06:47ID:wcuM1eE+0
- PS2版、魔剣爻と(おそらくストーリー同じ)
イマージュ。
別次元に存在する高位の自我。
証明された魂の存在。
約束されたはずの豊かな未来の予感。
でも「彼ら」はそれを認めない。
世界に目を向ければ、
欧州で続く無差別テロの恐怖。
追い討ちをかけるような「石死病」の猛威。
汚染されてゆく土壌、大気、そして食料。
心の支えであるはずの宗教は人々に「来世への旅立ち」を勧める。
原因不明の突然死や自殺、そして無気力により急激に国力を低下させ、死にゆくインド。
反米主義とアジアの結束を謳い、急激に勢力を拡大する中国。
西側諸国への石油供給を全面停止し、中国を支援するOPEC。
深刻なエネルギー危機と、強大な敵国の出現に態度を硬化させるアメリカ。
米中首脳会談は開始5分で決裂し、両国の激突は回避不能、第3次世界大戦まで秒読みかと思われていた。
そのような時代のなか「あなた」つまり魔剣は生み出される。
最新のイマージュ理論を応用した精神医療器具。
直接相手のイマージュに干渉し、病んだ精神を切除、矯正し修復する画期的な治療方法。
病み、壊れていくこの世界の精神を救うことさえも期待されていた。
-表向きには。
しかしその真の目的は人類破滅を裏で操る盤古の脳髄「天尊流星」を倒すこと。
天尊流星のこの世界における姿は一振りの剣。
しかしながらその本体はイマージュ世界に存在する。
魔剣でなくては天尊流星は切れない。
人の精神に干渉し、自在に操る天尊流星はもとは人を導く存在だった。
盤古の死とともにその亡骸は森羅万象となり、その肉体に湧いた蛆は人となった。
その蛆を導き、世界を滞りなく進め、全てを調和させる。
初めはそうだった。
だがしかし、盤古の死より幾万、幾千の月日が過ぎようとも人の愚かさは変わることがなかった。
天尊流星はついに人間を、その精神を自らの支配下、保護下に置くことを決断する。
しかし天尊流星は封じられた。
封剣士の一族が封じたのだった。
封剣士-それは天尊流星とともに世界を導く人間の一族。
世界の安寧秩序の為にあるときは悪人を切り、またあるときは英雄と称されるものををも殺す。
全てはただ歴史を進めるため。
<続く>
- 302 :魔剣X:2006/08/20(日)17:08:59ID:z7wc7qrl0
- 軽く用語解説
・盤古(ばんこ)世界を創造した巨人。人面蛇身とも。
起き上がったことで世界は天と地に分かれた。
死後、その肉体は大地に。右目は太陽に。左目は月に。息吹は風に。声は雷鳴に。
毛は植物に。そして湧いた蛆は人間に。脳髄は全てをすべる一振りの剣になった。
・天尊流星(てんそんりゅうせい)盤古の脳髄。盤古の分身ともいえる存在。
・封剣士(ふうけんし)中国奥地の崑崙(こんろん)山脈に拠点を置く一族。
イマージュ理論の完成前からその存在を知り、自在に操る術を持つ。
天尊流星を用いて歴史を裏から調和させていた。その事実を知るものは少ない。
だがしかし。
天尊流星の封印は破られた。
悪心を起こした封剣士によって天尊流星は持ち去られ、封剣士の分派にして犯罪シンジケートの「三業会」へと持ち込まれた。
三業会-封剣士として世に出ることもなく、世のためと称して悪人善人、さらには己までも殺すことに嫌気がさしたものたち。
もてる術を己のために使うことを目論んだものたち。才能なく、封剣士にもなれず、死ぬことを定めらた者たち。
そうしたものが寄り集まった組織。封剣士打倒を掲げる者たちの組織。
しかし。
三業会は瞬く間に天尊流星の手中に落ちた。三業会は天尊流星の実行機関に成り果てたのだった。
そして三業会からも天尊流星が姿を消して幾年。
日本。金沢総合研究所。イマージュ理論の第一人者、相模広光が所長を務める施設である。
いまここで、魔剣の覚醒実験が行われようとしていた。
立ち会おうのは所長相模広光。研究員のアン・ミラー、そしてJ.J.ジョーンズの3名である。
そこへ封剣士の一人、李飛爪(リー・フェイシャオ 通称フェイ)が所長の娘、相模桂(ケイ)とその幼馴染の山城弘(コウ)をつれて来た。
覚醒実験に立ち会いたいというのだ。
コウは無理やり連れて来られたようだが。
フェイが魔剣の前に立ち、魔剣に自分のイマージュを分け与える。
人工知能に魂が入れられ、魔剣は自我を持った。
周囲のクォーク物質を触手で集め、本体を守る鎧を作り上げる魔剣。
その姿は名前にふさわしい刀剣となった。
フェイが魔剣を手にしようとしたその時。爆発音とアラートが鳴り響いた。
それと同時に硬くロックされたはずの扉をこじ開け、男が侵入してきた。
ロシア軍の軍帽、ウシャンカをかぶり、ウールの付いた襟、袖。
サディスティックな形状の黒革のブーツ。
何より異常なのは背中に背負った得物。巨大なメス。
青白い男の顔に表情はなく、鳶色の双眸が相模所長を捉える。
他には目もくれず、大股で相模所長に近づく男。
男の背後からコウが飛び掛る。厳格な祖父から質実剛健な日本男児育つべく叩き込まれた武術の数々。
結局コウはなんだかナヨナヨとした男に育ったが、武術は一人前-剣道では全国に名を轟かせていた。
が、しかし。
繰り出す技を軽く捌かれ、逆に顔面に蹴りを叩き込まれ昏倒するコウ。
男はすばやく相模所長に当身を食らわせ担ぎ上げた。
去り際、父に駆け寄ろうとしたケイに向かって、大きく口を-耳元まで裂けた大きな口から、
グロテスクな形状の舌を突き出した。
舌の先にはメスが生えていた。
次々にケイに向けてメスが発射されていく。
しかし、メスに斃れたのはフェイだった。咄嗟にケイをかばったのだ。
「血の・・・契約に従い・・君が魔剣を・・・」
そう言い残すとフェイは事切れた。「いやぁぁぁッ!!」
慕っていた家庭教師を目の前で失い、錯乱するケイ。
フラフラと立ち上がり、魔剣をその手にする。
魔剣を振りかざし、振り返るケイ。その顔からは全ての感情が消えていた。
- 192 :魔剣X:2006/09/14(木)13:34:37
ID:cpUxYe6F0
- 父を取りもどすため、襲撃者を追うケイ。
行く手を阻む三業会の構成員を打ち倒し、ヘリポートにまでたどり着いた。
そこには先ほどの襲撃者、八卦アンドレイが待っていた。
ケイが来たことに気づくと、めんどくさそうに立ち上がり、地面につけていた膝の埃を払い落とすアンドレイ。
すばやく口からメスを乱射し、ケイに切りかかった。
しかし三業会の構成員のイマージュを喰らい、成長した魔剣の敵ではなかった。
切り伏せられ、その場に倒れる八卦アンドレイ。
ヘリポートからは今まさにヘリが離陸したところで、最早追うことは出来ない。
ヘリの中に父の姿を見たケイは、その場に倒れるのだった。
その後再び研究室内へと運ばれたケイ。アンとJ.J.ジョーンズの解析によって、
ケイのイマージュは魔剣のイマージュと同居した状態にあり、ケイの体の主導権が魔剣に握られていることを知る。
そこへ魔剣開発計画の出資者で、封剣士の長老である李護手(リー・フウショウ)から連絡が入る。
先ほどおきた騒動の顛末を護手に伝えると、そのもの達が現在の世界荒廃を裏から操る天尊流星の手下であり、魔剣が天尊流星打倒の切り札であることを告げる。
事情をうまく飲み込めないコウたち3人だが、護手は魔剣に相模博士奪還と、天尊流星を討つことを命じる。
反発する3人だったが、魔剣に取り込まれたケイの意思もあって、魔剣は行動を起こすことになる。
- 194 :魔剣X:2006/09/15(金)03:18:48
ID:8+XHJPTG0
- 他者のイマージュを喰らい、脳を乗っ取る魔剣の力、ブレインジャック(以下BJ)。
護手は魔剣に八卦アンドレイの肉体を奪い、敵に関する情報を抽出するように命じる。
ケイのイマージュが魔剣と一体化していることから、BJに反対するアンだったが、ジョーンズは魔剣がケイの肉体から離れることで元に戻るのでは?と賛成する。
八卦アンドレイをBJする魔剣。太刀の形状をしていた魔剣はまばゆい閃光とともにその形状を巨大なメスへと変える。
それと同時に倒れるケイの体。アンとジョーンズは計器を見ていたが特に変化はなかった。
護手は魔剣に香港へと向かい、フェイの妹である李飛扇(リー・フェイシャン)と接触した後モスクワへ向かい、最強の封剣士にして封剣士長のカティと合流するように言われる。
魔剣はそのことを聞くと研究室の出口へと向かう。その背に向かって護手が語りかける。
「魔剣よ、汝の持つ力は世界を救うことも、破滅させることもできる。汝の魂が善なることを、期待する・・。」
魔剣は護手の手配した大型旅客機に乗り、香港へ向かうのだった。
- 222 :魔剣X:2006/12/24(日) 21:44:27
ID:k+hq9IPm0
- 八卦アンドレイの肉体を乗っ取り、大型旅客機「リンカードン」に乗り込んだ魔剣とケイ。
天尊流星討伐の旅は無事に始まろうとしていた。
イマージュ世界で会話をするケイと魔剣。
自分の精神が魔剣に取り込まれているにもかかわらず、健気にも魔剣と打ち解けようと自己紹介するケイ。
自分のこと、学校のこと、そして唯一の家族である父のこと。
ケイが魔剣に必ず父を助け出してほしいと頼んだその時、ケイが異変を感とった。
「・・・・何か近づいてくるわ」
魔剣が窓から外を見ると三業会の代紋が描かれた大型機がリンカードンに取り付いていた。
激しい揺れとともに警報が鳴り響く。
「お客様」
突然女性添乗員が話しかけてきた。
「大変危険ですので、シートベルトをご着用のまま・・・」
「・・・私どもに斬られてくださいませ。」
「ウフフフ、機内の雰囲気から罠だと気づかなかった?」
たしかに乗客は魔剣一人である。
「あなたの旅はここで終わりよ。」
添乗員は三業会中堅幹部のクロウの仮面をかぶり、正体を現した。
添乗員を追いかけ、機内を走り回る魔剣。三業会の刺客が襲い掛かってくるが八卦の肉体の敵ではなかった。
ラウンジまで到達したそのとき、ひときわ大きな爆発音とともに新たな警報が鳴り響く。
「・・・緊急事態、緊急事態、エンジンが破壊されました。乗員は直ちに脱出ポッドに退避してください・・・。」
貨物室を抜け、脱出ポッドの乗り場前まで来たが、先ほどの三十二卦・クロウが立ちふさがる。
難無くクロウを倒し、脱出ポッドへとたどり着く魔剣。
脱出ポッドの前に誰か倒れている。
「・・・パイロット?」
既に瀕死の状態だ。
このまま脱出ポッドに乗ればオートパイロットでどこに着陸するかわからない。
だが彼の肉体を使えば目的地の香港にたどり着けるだろう。
ただ非戦闘員でどこまで戦えるかわからないし、八卦アンドレイの肉体は回収不可能になる。
・パイロット(稲葉 豪 30歳)をブレインジャックしますか?
ニア
はい
いいえ
以下投票
- 246 :魔剣X:2006/12/27(水) 03:26:44
ID:DX4cNlyC0
- パイロット(稲葉 郷 30歳 既婚 元セールスマン 住宅ローン返済中)をBJした魔剣。
墜落してゆくリンカードンから無事に脱出することができた。
無事に香港へたどり着くことができた魔剣だったが既に三業会に待ち伏せされていた。
林立する廃ビル、屋内に何重にも張られた待ち伏せの罠を切り抜け、李飛扇(リー・フェイシャン)の待つ部屋へとたどり着いた魔剣。
「ずいぶん遅かったわね。死んだのかと思ったわ。」
李飛爪(フェイチャオ)のデータによれば甘ったれた性格が災いして、封天雑技団見習い、封剣士見習いの身。
さらにここにいるのも封剣士長、カティに置き去りにされたためらしい。
「あなたの父親は私の師匠が保護したわ。だからあなたは安心して私の命令に従いなさい。」
「八卦の一人、インドの大スター、シャージャを倒すのよ。」
どうやらシャージャはインドの国民的大スターで、彼のテレビ番組の視聴率は80%を常に超えているらしい。
それと同時にインドでは生産力の著しい減退と国民の衰弱死が激増しだしたそうだ。
「いやよ!そんなの私に関係ないじゃない。」
ケイが反対する。
「甘ったれたこといってんじゃないわよ!八卦を、天尊流星を倒す、それが魔剣の宿命なのよ。」
「どう?魔剣インドの大スターを倒しに行くの?」
宿命なのかどうかわからないが、李封掌からは現地においては彼女の支持に従うように言われている。
また、相模所長が既に保護されている以上、モスクワへ急ぐ必要もない。
そして何より、八卦を早期に倒すことに問題はないだろう。
だがケイは反対している。この小娘の言うと通りにする必要性もない。
インドへ八卦討伐に向かいますか?
ニア・はい
・いいえ
- 141 :魔剣X:2010/08/08(日) 15:59:10
ID:Y9Qkkt1M0
- 魔剣Xが放置されてるみたいなんで書きます。まずは用語の補足。
内容的にかぶる部分もあるが気にしないでくれ。
・イマージュ
一般的に魂、精神と称されるもの。
イマージュ世界、又は潜像世界と呼ばれる別次元に存在し、脳を介して現実世界を認識する。
・天尊流星
創造神=盤古の脳髄が転じたもので、神の化身。
未熟な人類を導く存在であり、永きに渡って封剣士に協力してきたが、
いつまでたっても愚かな人類に失望し、自らが人の精神を支配することにした。
・封剣士
太古の昔から歴史の裏側で世界の秩序を守ってきた者たち。
彼らは修行によってイマージュを高め、天尊流星の力を借りることで、世界の安定を揺るがす悪人を、時には英雄までもを始末してきた。
現在ではサーカス団などに偽装して天尊流星の部下と戦いを繰り広げている。
・魔剣
天尊流星の模造品、自我を持つ人造生命体、そして『あなた』。
人間の脳とイマージュを切り離し、イマージュの異常(つまり精神病)を修正することのできる医療器具。
しかしその真髄は、対象のイマージュを『斬り』『吸収する』ところにある。
敵のイマージュを吸収することで、魔剣は成長していく。
そして、イマージュ世界に本体を持つ天尊流星にとって、イマージュを直接攻撃できる魔剣は最大の脅威となるだろう。
・ブレインジャック(BJ)
魔剣の能力の1つ。
対象の脳からイマージュを切り離して魔剣のイマージュと接続し、身体を乗っ取る行為。
脳に命令するイマージュが切り替わるだけなので、脳に蓄積された情報から、元の人間の記憶や知識を引き出すことができる。
切り離されたイマージュは放置しておくといずれ消滅するが、適切な処置を施せば元の身体にもどることができる。
(ただし、魔剣にイマージュを吸収された場合はこの限りではない)
・三業会
封剣士くずれが集まってできた中華系犯罪シンジケート。その組織力に目をつけた天尊流星に丸ごと乗っ取られた。
構成員は天尊流星にイマージュを操作され、忠実な操り人形となって人類粛清にいそしんでいる。
八卦と呼ばれる幹部が存在し、その下に十六卦、三十二卦・・・と続いていく。数が少ないほど強力なイマージュを注入されている。
十六卦あたりになると、もはや人の形をしていない。
・八卦
三業会の幹部であり、天尊流星の直属の部下。
彼らには天尊流星が今までに吸収してきた悪人や偉人のイマージュが注入されており、元の人格は消滅している。
ちなみに八卦アンドレイにはロシアの殺人鬼アンドレイ=チカチロのイマージュが入っている。
- 142 :魔剣X:2010/08/08(日) 16:02:14
ID:Y9Qkkt1M0
- ・天尊流星の目的
人類の滅亡・・・ではなく、人類のイマージュを支配すること。
つまり、「お前ら人間はアホ過ぎだから俺が生活も行動も思考も全部管理してやんよ」ということ。全人類洗脳計画である。
そのための前段階として、
1、管理可能な頭数まで人口を減らす
2、抵抗勢力である封剣士の始末
3、イマージュ掌握のための知識収集
を行っている。
・相模所長奪還
イマージュに関する知識を欲する天尊流星にとって、イマージュ研究の権威である相模所長は重要なターゲットだった。
所長の頭脳と天尊流星の力をもってすれば、イマージュ世界そのものを支配し、全てのイマージュを管理下に置くことも不可能ではなくなる。
また、魔剣と結合したケイのイマージュを元に戻すことができるのも、イマージュを知り尽くした相模所長だけなのだ。
・ケイ
相模所長の娘。世界の危機よりパパが大事。
・コウ
ケイの幼馴染で金持ちのボンボン。世界の危機よりケイが大事。
・李護手
大華僑グループの総帥で封剣士の長。
一度は天尊流星の説得に成功するが、その時に天尊流星に対する危機感を持った彼は魔剣の開発を決断する。
しかし、その行為は第二の天尊流星を生み出すだけではないのか、という不安も抱いている。
ここから本編。前任者の続きから。
インドに八卦討伐に向かいますか?
>イエスを選ぶ
フェイシャンは魔剣に自分のイマージュを喰い、BJするように言う。それが封剣士としての宿命だから、と。
魔剣はBJを行い、フェイシャンの身体でインド・タージマハルへと向かう。
しかし、ケイはまだ納得していないようだ。彼女にとっては父を救うことが優先事項なのだろう。
>ノーを選ぶ
フェイシャンは呆れ、さっさとモスクワに行けと言う。
しかもケイにまで「やっぱり受けた方が良かったのかも・・・」などと呟く。お前は結局どっちがいいんだ・・・。
ノーを選んだあと、無抵抗のフェイシャンを切り殺してBJすることも可能。
しかし、当然ながらケイにものすごく軽蔑される。
- 143 :魔剣X:2010/08/08(日) 16:07:26
ID:Y9Qkkt1M0
- ~インド・タージマハル~
・シャージャ
八卦の一人。司る部位は『手』。アシュラのように伸びた多数の腕を持つ。
注入されたイマージュはムガール帝国皇帝シャー・ジャハン。
シャージャはインドの国民的大スターだったが、生きる意味を見出せずに無気力な生活を送っていたところ、天尊流星にイマージュを注入される。
八卦となった彼はテレビ局を独占、無気力になる電波を歌にのせて連日放送し続けた。
結果として、インドの人々は生きる気力を無くし、次々に衰弱死していった。
タージマハルの奥で、魔剣はシャージャと対峙する。
シャージャ(正確にはシャージャ・ハン)は生前、信じていた息子に裏切られ、幽閉された。
その時に彼は悟る。諸悪の元凶は人の持つ心にあったのだと。
天尊流星によって人が管理されれば、邪心を抱く者など現れない。それこそが人類の救済なのだと彼は語る。
シャージャを倒し、タージマハルを去る魔剣。
去り際にケイが呟く。「彼も本当は悪い人じゃないわ」
確かに、ある意味ではシャージャも、そして天尊流星も人類のためを思って行動しているのだろう・・・。
~モスクワ・赤の広場~
・カティ
封剣士の中でも李護手に次ぐ実力を持つ女性。目的のためには手段を選ばない。
封剣士の隠れ蓑となっているサーカス・九天雑技団。そこにフェイシャンの師匠である封剣士カティはいた。
相模所長の身柄は確保され、無事に保護されているという。
しかし、所長はすでに天尊流星にイマージュを抜き取られ、生ける屍と化していた。
所長を救う方法は唯1つ、天尊流星を倒すことだとカティは言う。ケイの強い要望もあり、ひとまずは従う魔剣。(ここは選択肢なし)
ただ、それが本気なのか、あるいは従っているフリをしているだけなのかは『あなた』のみが知っていることである。
まずは欧州に入り、各地に潜む天尊流星の部下を倒せと命令される。
無言で踵をかえす魔剣。カティの声が聞こえてくる。
「もし人類に仇なすのであれば、私が貴様を始末する。ゆめゆめ忘れるな」
一方金沢総合研究所では、このまま放置しておくとケイのイマージュが魔剣に吸収されてしまうことが判明する。
相模所長が戻ってくれば、彼女を救うことができるが、それもいつになるかわからない。
そこで、彼らはもう1つの可能性として、ブラジルにいる『ギネス博士』を頼ることにする。
ギネス博士はイマージュ研究の第一人者で、魔剣製作の初期段階にも関わっていた、いわば魔剣のもう一人の生みの親である。
博士に会えばケイが助かるかもしれない。
そのことを魔剣に知らせ、わずかな望みに賭けるため、コウは単身、魔剣を追うことにする。
魔剣の目的地は欧州。テロが頻発し、奇病が蔓延する死と暴力の地である。
ここまで。次から欧州編。
- 149 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:39:33
ID:Y6C0VY610
- 魔剣Xの続き投下。今度は欧州編。
魔剣は欧州へ潜入し、世界の現状を知る。
それを見た上で何を為すのかは、『あなた』次第である。
<ユーロギャング編>
『あなた』が見た欧州の実情は、酷いものであった。
第二のペストである恐怖の伝染病『石死病』が大流行し、大地は汚染され、道端には犯罪者や麻薬中毒者がたむろする。
毎日のように無差別テロ事件が発生し、社会は荒れ、少ない食料をめぐって醜い争いが起きる。
心のよりどころである宗教でさえも、人々に自殺を奨励し、神の御許へ行けと説く。
これも天尊流星の仕業なのだろうか?あるいは人の愚かさが招いた結果なのだろうか?
~フランス・リヨン~
・バデレール
封剣士の一人。片足を欠損する荒行で力を得た義足の男。
彼の任務は欧州の麻薬汚染の原因を突き止めることである。
治安の悪化により運行を停止した地下鉄の構内で、魔剣は封剣士バデレールと出会う。
封剣士はさまざまな職業に偽装して使命を遂行する。彼は反体制派のフリーライターとして活動していた。
「欧州に潜む八卦を倒し、リスボンの港へ向かえ」・・・魔剣はカティからの伝言を受け取る。
まあ、それに大人しく従うかどうかは『あなた』の自由ではあるのだが・・・。
バデレールは魔剣に封剣士としての使命の重要さを説く。
「愛する者を倒さなければならない者もいれば、幼い我が子の成長を見届けられない者もいる。
封剣士として生きるため、我々は個々の幸せを捨てたのだ。
君の中にいる少女の母親も、封剣士として生きる道を選んだ」
ケイの母も封剣士だったのか・・・それなら封剣士の血を引く彼女が魔剣を起動できたのもうなずける。
「それほどまでに使命とは大切なものなのだ」
確かに八卦や天尊流星を倒さなければ、世界の混乱は収まらず、多くの人間が死ぬだろう。
しかし、人間ではない魔剣には関係の無い話でもある。
「君にも心があるだろう。故に私は尋ねるのだよ。・・・人類のために使命を果たす意志はあるかね?」
- 150 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:42:07
ID:Y6C0VY610
- >イエスを選ぶ
バデレールから犯罪組織のボスである八卦ドン・マルカラを倒すように頼まれる。
「麻薬、汚染、食糧危機・・・欧州を混乱させる奴のアプローチは多角的だ。宗教すらも抱き込まれている」
マルカラの居場所を知るため、まずは彼と癒着していた欧州連合の議員、サミュエル・スミスの元に向かうことになる。
ケイは母親が封剣士として家族を捨てたことにショックを受けているようだ。
そんな彼女に『あなた』はどんな声をかけるのか?
>ノーを選ぶ
「残念だ・・・私は君と戦わねばならない」
人類に無関心な『あなた』に危険性を感じたバデレールと戦うことになる。
バデレールは死亡し、ケイは『あなた』を非難する。
~イギリス・ロンドン~
・スミス議員
元欧州連合党首。マルカラとの裏取引を経てトップの座についた。
その後もマルカラと手を切れずに武器の横流しなどを行っていたが、突如として豹変した妻マルガレーテにより党首の座を奪われ幽閉される。
彼は今、ロンドン塔の中で絶望している。
ロンドンではハーケンクロイツを身に着けた謎のサイボーグ部隊が闊歩していた。
魔剣は彼らを撃退、ロンドン塔に幽閉されているスミス議員にBJし、マルカラのアジトを突き止める。
しかし、あの部隊は一体?第三帝国が復活したとでもいうのか?
※PS2版と海外版では大人の事情によりハーケンクロイツは削除されている
- 151 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:44:52
ID:Y6C0VY610
- ~イタリア・シシリー島~
・マルカラ
八卦の一人。司る部位は『股』。
注入されたイマージュはローマ皇帝の暴君カラカラ。
敵を追尾し自爆する爆弾人形を生み出すことができる。
世界的犯罪組織のボスであるマルカラはその力で全てを手に入れてきた。
しかし、精子の異常により子供の作れない体であることを知った彼は自暴自棄になり、そこに天尊流星はつけ込んだ。
八卦となった彼は犯罪組織を活性化させ、化学物質を投棄し、飲料水に麻薬を混入させた。
彼の働きにより欧州は大幅に弱体化している。
魔剣はシシリーのアジトでマルカラと対峙する。
マルカラは、強い者だけが他者から食料や寝床を奪い生き残る今の欧州を醜い世界だと吐き捨てる。
「奴らは欲望のために力を求める。これでは人の魂は救われぬ。故に歪んだ価値観を一掃し、哀れな子羊を導くのだ。
天尊流星と共に人の本質を変えるのだよ!」
『あなた』が彼の意見にどのような感想を持ったのかは知らないが、ともあれマルカラは倒れ、これ以上汚染が広がることはない。
力を持つことが間違いだと言わんばかりだったマルカラ。
それでも人は力がなければ生きていけないとケイは言う。
では、『あなた』はどう思う?
- 152 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:49:35
ID:Y6C0VY610
- <メシア教編>
『命を賭けてでも貫き通したい何かがある人は強いものね。
ジャンヌダルクもその一人だった。
何が善なのか、何が悪なのかはわからない。
けれど、彼女は強い人だった。それだけはわかるわ』 ~ケイの発言記録を参照~
マルカラをBJしたことにより、新たな八卦の存在が判明する。
八卦レイ。世界三大宗教の1つ、メシア教の大司教である。
魔剣はレイを倒すため、メシア教の総本山、バチカンへ向かう。
~バチカン大聖堂~
・レイ
八卦の一人。司る部位は『目』。
注入されたイマージュは『青髭男爵』ジル・ド・レイ。
次期法王候補で熱心なメシア教徒だったが、神の存在を疑うようになり、マルカラから麻薬を買うようになった。
そんな時、天尊流星に出会い、彼の計画を聞くと、レイはその肉体を差し出したのであった。
八卦となったレイは人々に自ら命を絶つように説き、欧州では自殺者が急増している。
・メシア教
女神転生シリーズでおなじみのあの宗教。ぶっちゃけキリスト教のこと。
製作会社どころか開発スタッフまで同じなので特別出演か?
大聖堂の奥で、魔剣はレイと対峙する。
レイは魔剣に人間の愚かさを説く。
「ジャンヌが処刑された時、私は知ったのだ。哀れな人類には善悪を知る力などないことを」
オルレアンの乙女の死。
数百年経った今でも、彼のイマージュにはその光景が焼きついて離れないのだろう。
「哀れな子羊を導くことができるのは天尊流星唯一人・・・」
彼の盲目の信仰の前にはどのような言葉も届かない。
魔剣はレイを撃破する。
ジャンヌダルクを処刑した人間たちを悪と断罪するレイ。
処刑を行った人たちにも守るべき信念があったはずだと言うケイ。
『あなた』はどちらが正しいと思う?
- 153 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:54:09
ID:Y6C0VY610
- <石死病編>
~ギリシャ・アテネ~
・アキナス
封剣士の一人、そして『幼い我が子の成長を見届けられない者』。
彼女の任務は石死病の治療法を見つけ、石死病の原因を絶つことである。
・石死病
欧州で大流行している新種の伝染病。
全身が石のようにひび割れ、内臓が冒され、最期には石そのものになってしまう。
人間だけが感染し、致死率は99パーセント。
死者は数百万人に、感染者数はその10倍にも上る。
石死病の蔓延するアテネで魔剣は封剣士アキナスと出会う。
アキナスの話で、やはり石死病も八卦の仕業だということがわかる。
八卦を退治すれば石死病の拡大を防ぐことができる。
しかし、人自身が変わらない限り、秩序ある世界は訪れないとアキナスは語る。
「それでも私たちは次の世代を信じて戦わねばなりません。我が子が生きる未来を閉ざさないためにも・・・」
アキナスに協力しますか?
>イエスを選ぶ
八卦の正体は病理学者ダル。
ダルの所在地は不明だが、娘のバーリンカなら彼の居場所を知っているらしい。
バーリンカにBJするため、魔剣はイスタンブールへと向かった。
子供のためにあえて家族を捨て封剣士の使命に生きるアキナス。
ケイの母親も同じ思いだったのだろうか?
>ノーを選ぶ
バデレールの時と同じくアキナスと戦闘になる。
- 154 :魔剣X:2010/08/09(月) 17:58:40
ID:Y6C0VY610
- ~トルコ・イスタンブール~
・バーリンカ
ダルの娘。突如として殺人ウイルスを創り出し、危険な人体実験を始めた父に恐怖し、石死病のワクチンを持って逃亡する。
しかし、彼女もまた石死病に冒され、隔離された。
アキナスから事情を聞き、父親が操られていることを知るが、父を死なせたくないために口を閉ざしている。
石死病の隔離病棟で、魔剣はバーリンカにBJし、ダルの所在を突き止める。
彼は今、トランシルバニアにいるはずだ。
~ルーマニア・トランシルバニア~
・ダル
八卦の一人。司る部位は『耳』。
注入されたイマージュは『串刺し候』ヴラド・ツェペシュ。
石死病ウイルスを操る。
ある伝染病の画期的な治療法を発表しノーベル賞を得たダル。
しかし、その治療法が新たな病気を引き起こすことに気付き、責任の追及を恐れ娘と姿を消す。
そんな折、天尊流星に目をつけられイマージュを注入される。
八卦となった彼はその治療法から起こる病気を更に改良した石死病ウイルスを開発し、欧州にばら撒く。
それどころか、彼は石死病患者に更なる人体実験を施し、拷問した上で殺害し、死んだ後も死体を改造して怪物に仕立て上げた。
中世時代の古城で、魔剣はダルと対峙する。
「なるほど。バーリンカの記憶を抽出したのですね。
まったく、愚かな娘ですよ。私の指示に従っておけば、潜像世界で父親と共に暮らせたというのに」
まるで他人事のように言うダル。いや、実際他人事なのか。科学者ダルのイマージュはすでに死んでいる。
目の前にいるのは数百年の眠りから目覚めたドラキュラ公だ。
「私のウイルスで滅亡しようかという時に、人種や宗教の違いで殺し合う人類は愚かだと思いませんか?
彼らは病んだ因子を持つ不完全な生き物ですよ」
ダルの言い草は、まるで自分が人間ではないと言っているかのようだ。
一度の死を経て、彼は本物の吸血鬼になってしまったのだろうか・・・。
魔剣はダルを撃破し、BJする。
彼の知識と、バーリンカが持っていたワクチンによって、石死病は根絶されるだろう。
しかし、人々が互いに協力しあえば、もっと早く石死病は無くなっていたのかもしれない。
人類は一体いつになれば進歩するのだろうか・・・。
- 155 :魔剣X:2010/08/09(月) 18:04:00
ID:Y6C0VY610
- <欧州連合編>
~オランダ・アムステルダム~
・ラムロッド
封剣士の一人、そして『愛するものを倒さねばならない者』。
欧州のテロ組織の殲滅が任務。
アムステルダムでは、以前遭遇したハーケンクロイツの部隊が無差別テロを行っていた。
彼らを倒し、魔剣は封剣士ラムロッドと出会う。
ラムロッドは他の封剣士と違い、世界を導くでもなくただ安定させるだけの封剣士の使命に疑問を持っているようだ。
「この世界を維持するために俺の一生は費やされる。馬鹿げた話さ・・・。
だが、俺は使命を果たさねばならない。例え、それで愛するものを失うことになったとしても、だ」
投げやりな態度ながらも、彼には彼なりの覚悟があるようだ。
だが、わざわざ彼に付き合う義理も『あなた』には無い。
ラムロッドに協力しますか?
>イエスを選ぶ
ラムロッドの話により、謎の部隊を裏で操る八卦の正体が判明する。
欧州連合党首、そしてスミス議員の妻であるマルガレーテだ。
「魔剣よ、俺をBJしろ。彼女の私邸に入れるのは、愛人である俺だけだ」
そして、ラムロッドは魔剣に肉体を譲り渡した。
>ノーを選ぶ
アキナスの時と同じく、ラムロッドと戦闘になる。
- 156 :魔剣X:2010/08/09(月) 18:10:34
ID:Y6C0VY610
- ~オーストリア・ウィーン~
・マルガレーテ
八卦の一人。司る部位は『足』。
注入されたイマージュは『大砲王』フリードリヒ・クルップの妻、マルガレーテ・クルップ。
八卦一の俊足で相手を翻弄する。
悪い噂の絶えない夫に疑念を抱いている時に、欧州連合の調査のために接触してきたラムロッドと出会い、愛し合うようになる。
夫のいる身でありながら他の男を愛してしまった罪悪感から彼女は不安定になり、その心の隙を天尊流星に突かれる。
八卦となったマルガレーテは夫を事故死に見せかけ幽閉し、欧州連合党首となる。
そして彼女は欧州連合の職員を次々と改造手術にかけ、テロリストに仕立て上げる。
あの軍隊は、洗脳された職員の成れの果てであった。
ウィーンの私邸で、魔剣はマルガレーテと対峙する。
「哀れなラムロッド・・・私に従えば八卦の一人になれたというのに・・・・
そうよ!あなたがすべてを狂わせたのよ!」
言いがかりも甚だしいが、魔剣はマルガレーテと戦い、撃破する。
「天尊流星に操られる前の彼女の意識が残っていたわ。彼女、ラムロッドさんのこと、本当に好きだったみたい・・」
二人の愛は本物だったのだろう。だからこそラムロッドも自ら手を下すことができずに魔剣を待っていた。
そんな彼らを、『あなた』は下らないと思うのか、それともうらやましいと思うのだろうか?
~ポルトガル・リスボン~
・米中の対立
アラブ諸国による過剰なまでの石油の輸出制限により、世界的な石油危機が発生している。
しかし、アラブ諸国はなぜか中国相手には制限を行っていない。
石油を独占する中国に対し、アメリカは制裁措置を検討している。
更に、中国共産党の工作員による大統領暗殺未遂事件が起き、二つの大国は今や一触即発の状態となっている。
『あなた』が欧州で何をしてきたのか、それとも何もしなかったのかは知らないが、とにかくリスボンに到着する。
港にはあなたを追って日本からやってきたコウがいる。ギネス博士のことを伝えるためだろう。
隣にはカティもいる。彼女はついに天尊流星の居場所を突き止めたのだ。
アラブ・メッカの石油王ユースフ、その男の肉体を天尊流星は使っているらしい。
そして『あなた』の今までの行動と、これからの行動で、世界の行く末が決定される。
今回はここまで。
封剣士に一人でも会っていれば後は全部無視してリスボンに直行することもできる。
ちなみに、欧州編の各キャラのセリフはステージをクリアした順番、それまでの行動、だれの肉体で行くかでいろいろ変わる。
今回はひねくれた順番でクリア(普通に進めるとマルカラとレイは最後になる)
- 166 :魔剣X(封剣士ルート):2010/08/13(金)
11:57:31 ID:crNpKI210
- 魔剣Xの続き。レス数が増えたのでエンディング直前まで投下。
文中の番号は名前欄を参照してください。
<封剣士ルート>
『あなた』が何人かの八卦を倒したことで、欧州の混乱は収束しつつある。
しかし、超大国アメリカと近年急成長を遂げた中国は極度の緊張状態にあり、依然として予断を許さない状況だ。
魔剣はこのままではケイのイマージュが危険なこと、そしてギネス博士のことをコウから聞く。
しかし、ケイは自分の事より天尊流星を倒して欲しいと言う。
封剣士たちとの邂逅によって世界を守るという使命に目覚めたのだろうか。
「天尊流星なんてどうでもいいからすぐに博士の所へ行くんだ!」
「ダメ・・・天尊流星を倒すのよ。私はどうなってもいいから・・・」
「奴を倒してから博士の所へ向かっても遅くはない。
この私からも頼む。天尊流星を倒してくれ」
さあ、『あなた』はどうする?
>天尊流星を倒しにメッカに行く
②へ⇒
>ブラジルにいるギネス博士の所に行く
世界よりケイを助けることを選ぶ魔剣にカティは失望する。
「お前はまるで人間のようだ・・・」
①へ⇒
- 167 :魔剣X(八卦ルート):2010/08/13(金)
11:59:43 ID:crNpKI210
- <八卦ルート>
『あなた』が封剣士を殺害し八卦を放置したことで、欧州の情勢は混迷を深めていった。
その上、大国であるアメリカと中国の対立は更に激化し、第三次世界大戦は秒読み段階となった。
世界は天尊流星の望む方向へと進みつつあった・・・・。
人類の危機など無関心であるかのような行動を見せる魔剣に疑念を抱いたカティは魔剣に詰問する。
「貴様は天尊流星に与する気でいるのか?」
>イエスを選ぶ
③へ⇒
>ノーを選ぶ
カティは魔剣の言葉が信用できないと言う。
当然だろう。『あなた』はそれだけのことをしたのだから。
一方、コウはそのようなことよりケイが心配らしい。
コウはこのままではケイのイマージュが危険なこと、そしてギネス博士のことを伝える。
「ケイを助けるために今すぐブラジルにいるギネス博士の所へ行くんだ!」
>イエスを選ぶ
たった一人の娘の為に天尊流星を放置する魔剣にカティは激怒する。
「後悔することになるぞ・・・」
①へ⇒
>ノーを選ぶ
③へ⇒
- 168 :魔剣X ①:2010/08/13(金)
12:05:22 ID:crNpKI210
- ・コウについて
『奴はアホだ』 ~ジョーンズの発言記録を参照~
『世界より所長の娘が大事だの魔剣の意志を尊重しろだの、なぜあそこまで甘ったれたのかわからんな』 ~カティの発言記録を参照~
・ギネス博士
イマージュ理論を世界ではじめて発表したイマージュ学問の開祖。
李護手の依頼で相模所長と共に金沢総合研究所でイマージュの研究や天尊流星の解析を進めていたが、
魔剣製作の折、人の手でイマージュを操作することに反対し辞職、ブラジルに隠遁する。
ただ、研究の第一人者ということもあり、相模所長から魔剣の開発データを逐次受け取っていた。
ブラジルにいるギネス博士の元にたどり着いた魔剣とコウ。博士の返答は意外なものだった。
「結合したイマージュを元に戻す方法など知らん。・・・だが、ケイを救う方法ならある。逆ブレインジャックすればよい」
ケイのイマージュが吸収されそうなのは、魔剣の人工脳に魔剣とケイのイマージュが同居していることが原因である。
当然、魔剣の脳は本来の主である魔剣のイマージュを選び、ケイのイマージュは排斥される。
ならば、逆に魔剣の脳からケイの脳にイマージュを移せば、両者の力関係は逆転し、ケイは復活する。
ただ、その場合、今度は逆の事が起きる。魔剣のイマージュが、ケイのイマージュに吸収されてしまうのだ。
「魔剣よ・・・わしらはお主に死を強要することはできん。お主にも生きる権利がある。それでも、ケイを助けるために死を選ぶか?」
>イエスを選ぶ
<封剣士ルートの場合>
END6へ⇒
<八卦ルートの場合>
逆ブレインジャックに必要なケイの肉体が送られてくるのを待っていると、カティが部下を引き連れて現れる。
アラブのユースフは天尊流星ではなかったらしい。
今度はアメリカ大統領が天尊流星なので倒しに行けと命令してくるが、そのようなことをしている時間はない。
使命を果たさずに命を投げ出そうとする魔剣を粛清しようとするカティ。
「小義のために力を使うことを認めるわけにはいかぬ」
「人命は何よりも重いんですよ!」
「人命は星の数ほどあるが、この世界は1つしかない」
両者の対立は明白だった。カティを撃破する魔剣。しかし・・・。
「あいつらが、博士を・・・」
時すでに遅く、ギネス博士はカティの部下によって殺害されてしまった。
ギネス博士がいなければ逆ブレインジャックはできない、となれば残された方法は1つしかない。
相模所長を助けるため、魔剣はワシントンへとむかった。
⑤へ⇒
>ノーを選ぶ
「ならば天尊流星を倒すしかないな。相模所長ならイマージュを分離する方法を知っているだろう」
いきなりカティが現れ、話に割り込んでくる。どうやら尾行されていたようだ。
結局、アラブのユースフは天尊流星ではなかったらしい。
真の天尊流星はアメリカ大統領だという情報を得た魔剣は、ワシントンへ向かうのであった。
⑤へ⇒
- 169 :魔剣X ②:2010/08/13(金)
12:10:07 ID:crNpKI210
- ~サウジアラビア・メッカ~
・ユースフ
天尊流星ではなく八卦の一人。司る部位は『腹』。
注入されたイマージュはイスラムの英雄サラディン。
肥大した腹部から灼熱の弾丸を撃ちだす。
サウジアラビアの石油王。父殺しの罪を兄に着せ追放し、家長の座を獲得した。
しかし、その兄が生きているという噂を知り、復讐への恐怖に疑心暗鬼になっていたところを天尊流星につけ入られる。
八卦となった彼はOPEC事務総長の立場を利用して、中国以外の国に対して過剰なまでの石油の輸出制限を行った。
結果、世界は石油危機に陥り、中国は世界から孤立した。
・石油危機について
『各国は石油を長持ちさせる方法をあれこれと講じているが・・・教えてやりたいね。最も長持ちさせたいなら使わないことだ。
ま、そんな中で、中国の石油独占は世界中の非難の的になっているんだな。
再三の警告にもかかわらず石油を独占し続ける中国に対していい口実を見つけたとばかりにアメリカが制裁を加えようとしている。
世界大戦勃発の見出しが躍るのはすぐだな』 ~ジョーンズの発言記録を参照~
ユースフと対峙する魔剣。しかし、彼は天尊流星ではなかった。
「すでに我らが太極(天尊流星のこと)は西の指導者を操り最後の仕上げに取り掛かった」
西の指導者・・・ということは、まさか天尊流星は合衆国大統領なのだろうか?
「善悪の価値観ほど移ろいやすいものはない。絶対的な正義がないゆえに人間は争いをくりかえす。
魔剣よ・・・なぜ我らを理解しない?」
天尊流星の価値観が絶対だと思っている彼には、封剣士に手を貸す魔剣が理解できないのだろう。
魔剣はユースフを倒し、メッカを去る。
天尊流星はアメリカにいる可能性が高い。『最後の仕上げ』という発言が誇張でなければ、米中大戦は間近に迫っているということだろう。
しかし、早くギネス博士に会わなければ、ケイのイマージュは吸収されてしまうかもしれない。
『あなた』はどうする?
>ケイが心配だ。まずはギネス博士の所に寄ってからアメリカに向かう。
④へ⇒
>天尊流星を倒すことが先決だ。ケイはほっといてアメリカに急ぐ。
END3へ⇒
- 170 :魔剣X ③:2010/08/13(金)
12:13:20 ID:crNpKI210
- 「天尊流星と同じく己の力に溺れたか・・・」
魔剣を危険視したカティと、カティに焚き付けられたコウが戦いを挑んでくる。
しかし、魔剣の力の前に二人は倒れ、そしてついにケイのイマージュは消滅してしまう。
独りとなった魔剣はユースフのいるメッカへと向かう。
それは果たして天尊流星を倒すためなのか、あるいは・・・。
ユースフは天尊流星ではなく八卦の一人だった。
「太極は最後の仕上げのために西の大国へと向かった」
西にある大国・・・おそらくアメリカのことだろう。
だが、欧州の人々を見捨て、封剣士とも袂を分かった『あなた』が天尊流星を追う必要はあるのか?自分の存在意義のためか?
すべての争いの元は人の心にある、そして、イマージュを操る我らこそが人類を正しき方向へ導けるのだとユースフは説く。
以前に八卦シャージャも同じことを言っていた。
人々が互いに争い、人心の荒廃した欧州を見てきた『あなた』にとって、その言葉は説得力のあるものではないだろうか?
「魔剣よ、我らの仲間となれ。共に理想郷を築こうぞ」
・・・・・・。
ユースフの誘いを受けますか?
>イエスを選ぶ
END4へ⇒
>ノーを選ぶ
END5へ⇒
- 171 :魔剣X ④:2010/08/13(金)
12:17:47 ID:crNpKI210
- ブラジルにいるギネス博士の元にたどり着いた魔剣。ギネス博士の返答は意外なものだった。
「結合したイマージュを元に戻す方法など知らん。
逆ブレインジャックという荒技があるにはあったが、今となってはその道も閉ざされておる」
米中大戦が間近まで迫っているために空路が封鎖され、逆ブレインジャックに必要なケイの体を届けることができないのだ。
結局は天尊流星を倒すしかない。ケイのイマージュを仮死状態にした後、魔剣はアメリカへと向かった。
~ワシントン・ホワイトハウス地下施設~
・ウィリアム
アメリカ合衆国大統領で八卦の一人。司る部位は『首』。
注入されたイマージュは『早撃ちキッド』ことビリー・ザ・キッド。
首から下をさまざまな機械やロボットに接続できる。
中国に対する強硬姿勢が受けて再選した。
中国の工作員に暗殺されかかってから平和路線に切り替えたが、世界大戦による人口の縮小を目論んだ天尊流星にイマージュを注入される。
八卦となったウィリアムは、再び中国への姿勢を硬化させ、二国間の関係を悪化させている。
ホワイトハウスの地下で、魔剣は八卦ウィリアムと対峙する。
「残念だったな魔剣。我らが太極は紫禁城に戻っちまったぜ」
天尊流星は紫禁城を根城にしているようだ。
「しかしお前も馬鹿な奴だ。盤古の力で絶対的な秩序を作る、それのどこが気に入らないんだ?」
ウィリアムの言うことにも一理ある・・・しかし、少なくともそれを上回る信念を持っているからこそ、『あなた』はこの場にいる。
魔剣はウィリアムを倒し、天尊流星の待つ中国、紫禁城へ向かった。
~中国・紫禁城~
・劉嘉神=天尊流星
中華人民共和国の国家主席であり、反米帝国主義を掲げる赤のプリンス。
その正体は天尊流星である。本人のイマージュは遥か昔に消滅している。
紫禁城地下の異空間で、ついに魔剣は天尊流星と対峙する。
「我は相模広光の知識を使い、全人類のイマージュを掌握する。
余の庇護の下、人類は苦しみや悲しみから解放され、争いのない完全に調和された時代を迎えるのだ。
この荒んだ世界を維持することになんの意義があるのだ?愚かな人類が死滅するのをこのまま容認するつもりか?
汝の考えは理解できぬ・・・」
天尊流星と『あなた』の違い、それは人類の未来を信じているかどうか、という一点に尽きるのだろう。
「さあ、どちらの力が世界を導くに相応しいのか、はっきりさせようではないか!」
そして正真正銘、最後の戦いが始まった。
END7へ⇒
- 172 :魔剣X ⑤:2010/08/13(金)
12:21:06 ID:crNpKI210
- ワシントンの地下で、大統領ウィリアムを発見する魔剣。
しかし彼は天尊流星ではなく八卦の一人だった。
「我らが太極は紫禁城に戻っちまったぜ」
どうやら天尊流星はそこを本拠としているようだ。
「しかし、お前も変わった奴だ。人間の女一人がそんなに大事かね。・・・まあ、その心意気は俺的には嫌いじゃないがね」
魔剣はウィリアムを倒し、紫禁城へ向かう。
『あなた』の行動に一定の理解を示した八卦。ならば彼らの主はどうなのだろうか?
魔剣は紫禁城で天尊流星と対峙する。
「魔剣よ、よくぞここまでたどり着いた。覇権を争う相手としては申し分ない」
『あなた』を天尊流星は評価しているようだ。
<封剣士ルートから来た場合>
なんと、天尊流星は此度の人類管理計画を取り止めてもいいと言い始める。
「そも余の計画は人類を滅ぼさんとするものではない。
封剣士とは方法論の違いから対立しているに過ぎぬのだ。
そして汝の行いを見て余は考えたのだ。盤古の力を持つ汝ならば、人を導けるかもしれないと・・・。
どうだ?しばしの休戦とせぬか?
人とは異なり我らには限りなき時間がある。共に人の世の変革を待とうではないか」
⑥へ⇒
<八卦ルートから来た場合>
なんと天尊流星は『休戦』を提案する。その内容は、
・魔剣が八卦ウィリアムを倒したことで米中大戦のシナリオは崩れ、天尊流星の計画は若干の遅れを見せることになる。
・その遅れを取り戻すまでの間、魔剣は天尊流星を見逃す。
・その代わりとして、天尊流星は相模所長の知識を魔剣に与え、それによってケイは助かる。
というもの。
⑥へ⇒
- 173 :魔剣X ⑥:2010/08/13(金)
12:24:39 ID:crNpKI210
- 「その少女の魂は今や消滅寸前。無理に余と戦えば死を迎えることになる」
取引に応じればケイは助かる。ただし、ケイの父親は帰ってこない。
逆に取引を断り、天尊流星と戦えば、おそらくケイは助からない。それどころか、天尊流星に勝てる見込みすらない。
確実な方を選ぶか、わずかな可能性に賭けるか。
「どうだ?余の提案を受けるか?」
>イエスを選ぶ
『あなた』は天尊流星を見逃し、代わりに相模所長の知識を手に入れた。
「では、しばしその少女と仮初の楽園を築くがいい。次にあいまみえる時を楽しみにしているぞ・・・」
END②へ⇒
>ノーを選ぶ
『あなた』は天尊流星を倒すことにした。
「愚かな魔剣よ、後悔と共に散り行くがいい!勝敗に関わらず、少女は最早助からん!」
END①へ⇒
ここまで。エンディングは次回投下。
- 187 :魔剣X END1:2010/08/16(月)
18:38:40 ID:StX3U2Gd0
- 魔剣X投下。これで最後。
~END1~
天尊流星は倒れ、各地の反戦活動によってハルマゲドンは回避された。
研究所で眠っていた相模所長の肉体にもイマージュが戻り、彼は意識を取り戻した。
そして、所長は同じく起き上がったケイの肉体に問いかけた。
「ケイは・・・私の娘は・・・死んだのか?」
ケイの肉体を動かしている『あなた』は、無言で目を背けた・・・。
『あなた』に責任は無い。『あなた』はただ少女の意思を尊重しただけに過ぎないのだから・・・。
<ケイ消滅END>
- 188 :魔剣X END2:2010/08/16(月)
18:41:07 ID:StX3U2Gd0
- ~END2~
金沢総合研究所に戻った魔剣は相模所長の知識を使い、自分とケイのイマージュを分離する。
イマージュがケイの肉体に戻り歓喜するコウ。しかし、ケイは父親を助けなかった魔剣をなじるのであった。
「機械のあなたには人の心がわからないのね・・・」
『あなた』は無難な判断をした。だがそれが評価されるとは限らない。
<休戦END>
- 189 :魔剣X END3:2010/08/16(月)
18:44:55 ID:StX3U2Gd0
- ~END3~
ワシントン、ホワイトハウスにたどり着いた魔剣。大統領ウィリアムもまた八卦の一人だった。
「我らが太極は紫禁城に戻っちまったぜ」
どうやら中国の紫禁城が敵の本拠地らしい。
ウィリアムを倒す魔剣。これで米中大戦を遅らせることができるだろう。
しかし、その時タイムリミットが訪れる。
ついにケイのイマージュが吸収され、消滅してしまったのだ・・・。
紫禁城で魔剣の前にコウが立ちふさがる。
「ケイは死んだんだろ・・・?言わなくてもわかるよ。
・・・どうしてケイを助けてくれなかったんだ!?」
少女を見捨てた『あなた』をコウは憎悪する。
「お前を壊して僕はケイを取り戻す!魔剣、お前はもういらない存在なんだ!」
コウは果敢に立ち向かってくるが、ただの人間が魔剣にかなうはずもなかった・・・。
そしてついに天尊流星と対峙する魔剣。
天尊流星は少女を見捨て、ただ封剣士の言いなりに生きる魔剣を罵る。
「世界は人を作り、人は世界を作る。どちらも守るべきものだ。
それを解せぬ貴様に盤古の意志は宿らぬ」
魔剣は天尊流星を倒し、彼の企みは潰えた。
しかし、種としての人類を救うために個を切り捨てる『あなた』の行動は、天尊流星のしていることとなんら変わりないのではないか?
米中双方の歩み寄りによってハルマゲドンは回避された。
二国は今後、協力して欧州の復興に尽力するようだ。
ホワイトハウスでは、中国と和平条約を結んだ大統領ウィリアムに職員が抗議していた。
「本気ですか!?いつ条約を破棄してもおかしくない相手ですよ!」
「大丈夫だ。主席を操っていた悪魔はいなくなった。・・・少し、一人にしてくれ」
大統領をBJしている『あなた』はそう言って、職員を部屋から追い出した。
『あなた』は使命を最優先に行動し、世界を平和に導いた。
しかし、その代償として2人の人間が犠牲となった・・・。
<ケイ・コウ死亡END>
- 190 :魔剣X END4:2010/08/16(月)
18:49:03 ID:StX3U2Gd0
- ~END4~
人類に愛想を尽かした『あなた』は天尊流星に協力することにした。
早速、ユースフから封剣士の聖地、コンロンを襲撃するように命じられる。
いかに天尊流星といえども、彼らだけはイマージュ世界を通して支配できないのだ。
「魔剣よ、我が同志よ。封剣士を倒せ・・・」
並み居る封剣士たちをなぎ倒し、魔剣は封剣士の長、李護手の前に立つ。
後はこの愚か者さえ始末すれば、全てが終わる。
「生ある者は力を求め争う、それを悪いとは言わぬ。
問題は、力を得た者がその目的や本質を見失い、傲慢になっていくことだ。汝や天尊流星のようにな」
李護手の諭すような声も、もはや耳障りでしかない。
「人を思いやらぬ力の奴隷に世界を渡すわけにはいかぬ。魔剣よ、わしの命に代えても、汝を封印する!」
それがその老いぼれの最期の言葉になった。
ついに第三次世界大戦が勃発し、アンとジョーンズは研究所の中でただそれを眺めているしかなかった。
「食料も残り少ないわ。これからどうするの?」
「いざとなれば自給自足でも始めるさ。幸いこの国には・・・」
軽口を叩いていたジョーンズが突然倒れ、すぐ後にアンも動かなくなった。
そして天尊流星の声が聞こえてくる。
彼はついに全人類のイマージュを掌握したのだ。
「人類は管理可能な頭数まで削減された。これからは我らが人の心を管理するのだ。
余と汝で神の楽園を築こうぞ・・・」
おめでとう。『あなた』の活躍によって古き世界は終焉を迎え、新しい時代が幕を開けた。
愚かな羊たちはあなたたちに飼育されることでユートピアを得るだろう。
例え、それが以前の世界ではディストピアと呼ばれるものであったとしても。
<天尊流星END>
- 191 :魔剣X END5:2010/08/16(月)
18:53:28 ID:StX3U2Gd0
- ~END5~
ユースフの誘いを『あなた』は断った。
交渉は決裂し、魔剣はユースフを倒す。
「貴様はその力をなんのために使うつもりだ?混沌の覇王にでもなるつもりか?」
ユースフの呆れたような言葉に対する答えを『あなた』は持っているのだろうか?
八卦であるアメリカ大統領を倒し、天尊流星の居場所を突き止めた魔剣は中国、紫禁城に向かう。
「力ある者が世界を統べることに異論はない。覇権を賭けて戦うのもまた一興・・・」
天尊流星は、世界を手に入れるためあなたに戦いを挑む。では、『あなた』はなんのために?
戦いは終わった。天尊流星は倒れた。
だが、それだけだった。
世界は疲弊した。
そこから立ち直るほどの力はもはや人類にはなかった。
荒れ果てた野に一人たたずむ魔剣に、李護手が声をかける。
「魔剣よ、汝は我らの望み通り天尊流星を倒してくれた。だが我らへの協力を拒み、少女を見捨てもした。
結果、世界は混沌とし、人々は恐怖している。わしには汝が何を考えているのかわからん・・・」
李護手は魔剣にこの混沌とした世界を統べ、秩序を打ち立てろと言う。それは強大な力を持つ魔剣にしかできないことだろう。
「魔剣よ、汝の瞳に善なる光の宿らんことを期待する・・・」
『あなた』は結局何がしたかったのか?
<混沌の王END>
- 192 :魔剣X END6(その1):2010/08/16(月)
18:56:23 ID:StX3U2Gd0
- ~END6~
自らの命と引き換えに『あなた』はケイを助けることにした。
「魔剣、お前ってやつは・・・!」
『あなた』の強い覚悟にコウは感極まっているようだ。
「そうか・・・では、研究員たちにケイの体を送るよう伝えるのじゃ」
そうして逆ブレインジャックの準備が始まった。
金沢総合研究所からケイの体を乗せた航空機が飛び立つ。しかし、パイロットは研究所を飛び立つや否や三業会の仮面を被ったのだった・・・。
ケイの体が到着するのを待つ魔剣一行。
そんな時、なんと中国の国家主席である『劉嘉神』から通信が入ってきたのだ。
「模造品の分際で神の化身たる余に逆らうとは言語道断・・・」
どうにも様子がおかしい。まさかこの男が・・・。
「天尊流星か・・・」
天尊流星は、コウに紫禁城まで魔剣を持ってくるように命令する。そして、
「従わねばこの娘の命はないものと思え」
モニターに映る少女。それはケイの体だった。
「天尊流星は生まれてはじめて脅威を感じておるのじゃろう」
人質まで取るとは、天尊流星も相当焦っているに違いない。この取引は明らかに罠だが、行く以外に道はない。
「紫禁城に行くんだ。戦ってケイを取り戻す。
魔剣、僕にブレインジャックしてくれ!」
魔剣と同じく覚悟を決めるコウ。そこにカティが現れる。
「では、我々封剣士が陽動を引き受けよう」
不自然なほどタイミングがいいが、協力してくれるのはありがたい。
まずは消滅を遅らせるためにケイのイマージュを仮死状態にし、
魔剣がコウの肉体を離れると自動的に逆ブレインジャックが発動するようにプログラムが書き換えられた。
そしてコウは魔剣を手に紫禁城へ向かうのであった。
その2へ⇒
- 193 :魔剣X END6(その2):2010/08/16(月)
18:59:43 ID:StX3U2Gd0
- 紫禁城の地下、現実世界とイマージュ世界が融合したかのような異空間で、コウは水晶の中に幽閉されたケイを発見する。
「ケイ!」
しかしその瞬間、地面から伸びた氷柱にコウの体は貫かれる。
そして目の前に現れる劉嘉神=天尊流星。
「よくぞここまで来た。・・・だが、ここまでだ!」
天尊流星は自らの刀身を振り上げる。あれに斬られれば、コウのイマージュは消滅し、全ての望みが絶たれる。
剣は手負いのコウめがけて振り下ろされ・・・
弾かれた。
「なにっ!?」
まだここまで動けるのか!?
虚を突かれた天尊流星の脇をすり抜け、コウは魔剣を投げ飛ばす。
「ケェェェェェェェェェェェェェェェェェィ!!!!」
魔剣はケイめがけて一直線に飛び、彼女を覆う厚い水晶すら砕き、そして・・・
「ありがとう・・・」
逆ブレインジャックは成功し、ケイは完全復活する。
「なぜ素直に死なぬ!?盤古の力を持つ我だけが正しく人を導けるというのに!
それがわからぬとは愚かである、愚かであるぞ魔剣!」
魔剣に、はじめてケイの体を使った時とは比べ物にならない程の力が湧いてくる。
そして、不意打ちに失敗し、追い詰められた天尊流星。
「お願い、勝って。戦いを終わらせて・・・」
そして『あなた』は、否、『あなたたち』は、天尊流星に立ち向かう。
魔剣にイマージュを斬られ、天尊流星の刀身が朽ち果てていく。
そして、同じく『あなた』の刀身も・・・。
「魔剣は君を助けるために自分の命を捨てたんだ。だから、もう助からない・・・」
「どうして、私なんかのために・・・」
消滅していく『あなた』を見ながら泣き崩れるケイ。
「私、あなたのこと忘れない。ずっと忘れないよ・・・」
『あなた』は自分を犠牲にして、世界と少女を救った。
最期の瞬間、『あなた』はきっと満足していたに違いない。
<魔剣消滅END>
- 194 :魔剣X END7:2010/08/16(月)
19:06:35 ID:StX3U2Gd0
- ~END7~
天尊流星は倒れた。
あなたの働きによりユーラシアの混乱は収まり、世界大戦は回避された。
世界が平和を取り戻しつつあることをアンは喜んでいた。
「あっそ」
「素直に喜びなさいよ」
「俺は喜んでるぜ。これで安心して職探しができるからな」
「・・・それは、私の頼みを聞いてからにしてくれないか」
「・・・所長!?」
金沢総合研究所では、相模所長が意識を取り戻していた。
「イマージュを分離する、その準備を手伝って欲しい。
私の娘が帰ってくるのだよ、魔剣と共にな・・・」
所長の力により、ケイのイマージュは元の体に戻った。
一方、魔剣は天尊流星のイマージュを吸収したことで、イマージュ世界全域を支配できるほどの力を得た。
第二の天尊流星となることを防ぐため、魔剣は研究所に封印されることになった。
役目を果たした『あなた』は眠りにつく。
『あなた』が再び目覚めたとき、世界はどうなっているのだろう・・・。
<魔剣封印END>
<ある条件を満たしている>
真ENDへ⇒
- 195 :魔剣X 真END:2010/08/16(月)
19:11:19 ID:StX3U2Gd0
- ~真END~
・『あなた』について
『私ね、魔剣のことを、心のどこかではただの機械だと思ってたんじゃないかと思うの。
人間のフリを上手にできるだけにすぎない、きっとそんな風に思ってた。
でも、ちっとも「ただの機械」じゃないね。ちゃんと自分で考えてる。
それに、とても優しい。・・・ありがとう。ね』 ~ケイの発言記録を参照~
『あなた』は欧州を回り、自らの信念に従って行動する。
各地の現状を、封剣士の生き様を、そして八卦となった者たちの思いを知った少女。
父を救うことが全てだった彼女は変わっていく。
「私、この世界を守りたい。父さんや皆のいるこの愛しい世界を」
欧州を去る時に彼女は言った。
「ねえ、この戦いが終わったら、一緒に世界を回ろう。壊されたこの世界を治したいの。いいでしょう?」
そして、『あなた』はそれを承諾した。
『あなた』が封印されてから、どれほどの時間が経ったのだろう?
一ヶ月かもしれないし、一年かもしれない。
始まりの時と同じく、『あなた』の前に少女が立つ。
「約束したよね、一緒に世界を回ろうって」
彼女は『あなた』との約束を忘れてはいなかった。
「行こうか」
そして、『あなた』とケイは旅立っていった。
戦いの旅ではなく、疲れ果てた人々の心を治すための旅に・・・。
おめでとう。『あなた』は全てを成し遂げた。
<真END>
おまけ
・カティ外道疑惑
ゲーム中では名言されていないが、カティは相模所長のイマージュが抜き取られるまでわざと放置していた。
ケイと魔剣を打倒天尊流星の方向に誘導するために、彼女は所長を生贄にしたのだ。
そして、魔剣消滅ENDでは明らかに天尊流星に情報を流している。
・コウ最強疑惑
「僕をBJしてくれ!」などと言っていたが、魔剣消滅ENDのコウはBJされていない。
一人だけBJ時と魔剣のカラーリングが違うし、他のBJされた人間と違い、コウは自分の意志で喋り、行動している。
BJされた人間は脳とイマージュを切り離されるはずなので、ありえないことである。
しかしこれが事実だとすれば、とんでもないことになる。
このルートでは、コウは八卦を除けば三業会最強である十六卦を5体も倒しているのだ。
しかもエンディングでもピンピンしている。さっきまで串刺しになってたのに・・・。
これで終了。
最終更新:2010年08月29日 15:12