パワプロクンポケット4
>>26-53~59
- 53 :パワプロクンポケット4:2006/10/04(水)13:59:46
ID:ZZ5Cf9RE0
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需要があるかどうかは知らんが、とりあえず題字のものでも。
 
 冒頭、父親の仕事の都合で本土の大安高校から離島の日の出島高校に転校してきた主人公は、
 初日にうっかり岬にあった石碑を倒してしまう。
 父親にせかされるまま、石碑を直さずに戻る主人公。
 だが、これがこれから起こる不可解な出来事の全ての始まりとなるということは、
 その時の彼には考えも及ばないことであった。
 
 その後、弱小の日の出島高校野球部に入部した主人公は、個性的な仲間たちと貧しくだらだらと過ごす。
 そんな折、秋季大会でいつものようにぼろ負けする日の出島野球部。
 主人公は反省会をしようと言うが、毎度のことに反省会すらやる気のないキャプテンの菱村。
 その時、ふいに謎の声が響いてくる。
 すると、菱村の姿が突然薄くなり、主人公の目の前で消えてしまう。
 あまりに唐突で非現実的な出来事に狼狽する主人公は、仲間たちにその事実を話すが、彼らの口から返ってくるのは
 「うちにはキャプテンなんて最初からいねーよ」の言葉だけ。
 ならばとキャプテンが写っていた写真を見せるが、そこからもキャプテンの姿は消滅していた。
 
 仲間たちに変人扱いされながらもさすがに訝しく思った主人公は、後日警察で菱村の戸籍確認を行う。
 そこにはきちんと菱村の戸籍があったが、警察官はそれが登録上の間違いだという。
 主人公と警察官がかみ合わない会話をしていると、いつも笑顔で有名なクラスメイトの“天本玲泉”が現れる。
 主人公が去った後、玲泉は警察官から簡単に今までのやり取りの内容を説明されるが
 彼女は「野球部」という言葉に引っかかりを覚えるのだった。
 
 事態打開の光明が見えず、悩みながら日々を過ごす主人公。
 そんなある日、祖母が話をしたいと言っているという伝言を玲泉から受けた主人公は
 玲泉の家へと足を運ぶ。
 神社である玲泉の家にたどり着くと、祖母の“天本セツ”から主人公の周りで人が消えている、
 そして、それは神隠しという呪いの一種だろうという指摘を受ける。
 事態をあっさり信じてもらえたことに驚く主人公だが、呪いは人の存在を抹消することは簡単にできても
 秋季大会メンバー表などの書類までは簡単に修正できないという裏づけから判断したいうことらしい。
 証拠の書類を見せれば事態の正当性を信じてもらえると喜ぶ主人公だが、セツは存在自体が強烈な呪いによって
 抹消されているので、証拠を見せても納得しないと言う。
 そして、主人公だけが記憶を抹消されていないことから、呪いの主が主人公に何かを求めていること、
 それが達成されるまで、主人公の身にはこれからも呪いが降りかかるであろうということも告げられる。
 何をすればいいのか解らない主人公に、セツは岬の石碑が“あけぼの丸”という戦時中の
 学童疎開船が機雷に触れて沈没した際の犠牲者を弔う為の慰霊碑であることと、その乗員に
 日乃出中学、今の日の出島高校の野球部員全員がいたことを説明する。
 慰霊碑を倒してしまったことで呪いが降りかかったと感づいた主人公は、呪いを解く為には
 志半ばで死んでしまった野球部員の無念を晴らすこと、即ち甲子園出場を果たすしかないとセツに告げられる。
 超絶弱小の日の出島野球部にそんなことは無理だと思い、一気に落胆する主人公。
 
 翌日、どうしようかと考えながら通学する主人公に、部室が燃えている(*)と告げられる。
 慌てて現場に急行するが、猛る火はもはや手の施しようが無く、あっさり部室は備品ごと消失。
 野球部メンバーもこれでは活動できないと部に見切りをつけて去ってしまう。
 これも呪いパワーなんだとしたら、これで自分は神隠し決定だとさらに落胆する落胆する主人公は、
 ふいに現れた玲泉に事態の深刻さを相談する。
 玲泉は、
 「自分の問題なんだから、諦める前にまだやれることはやってくださいね」
 と言い残し、去っていく。
 人に影響されやすい主人公はあっさりやる気を出し、呪いに打ち勝つ為、まずは野球部を再建しようと
 メンバー集めに奔走するのだった。
 
 以上、導入。
 注釈の*印は一応全体を語る上での特記事項ではあるのでつけておいたが、
 ネタがあっさり割れる危険性があるので先を読む楽しみがなくなるのが嫌な方は読まないように。
 
 *ここで、育成選手人数が5人以上だと、後日、焼け跡を現場検証した際、ガソリンが捲かれていた痕跡のようなものが
 見つかったということを警察が校長に報告する。だが、面倒を起こしたくない校長はその事実を握りつぶす。
 これは全体を知る上では結構重要な話ではある。
 
 
- 54 :パワプロクンポケット4:2006/10/04(水)16:13:02
ID:ZZ5Cf9RE0
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このゲーム、玲泉と付き合わないと話の本筋が見えてこないので
 以下は玲泉と付き合うことを前提にして話を進めていく。
 
 散り散りになったかつての部員を終結させた主人公は、爆発する備品や
 爆発する古くなったストーブなどの不可解な現象による妨害を目の当たりにしながら
 甲子園目指して仲間と共に練習していく。
 その合間、息抜きに島の商店街でぶらついていると玲泉とよく会う主人公。
 彼女に付き合って自家発電用の発電機の燃料を運んだりしているうちに、成り行きで
 玲泉から電話番号を聞き出した主人公は、彼女とデートを重ねるようになる。
 そこで、主人公は玲泉がいつも笑っているのは表情が不器用であるからということ、
 また、“山田”(本作品のメガネ)から、玲泉には父親がおらず(*)、母親も女手一人の子育てを苦にして
 玲泉をセツに預けて投身自殺したという話を聞き、主人公は玲泉への興味を深めていく。
 そんなある日のデートの際、玲泉は車に轢かれて死にかけている猫を見つける。
 それを神社へ運ぼうとする玲泉についていく主人公。
 セツは
 「死にかけの猫なんぞ、さっさと殺した方がそいつのためだ」
 と切って捨てる。
 不安そうな主人公に、玲泉は祖母の言うことは最もでこうしたのもただの気まぐれだと言うが、
 「死ぬときに、誰かがそばにいてくれるのはいいことだと思いますよ」
 と告げる。
 主人公はそれが優しさなんだと同意すると、玲泉と共に猫の死骸を埋めるのだった。
 
 そうして日々は過ぎていき、迎えた2年目の高校野球夏季大会の地区予選。
 だが、一回戦で日の出島高校はかつて主人公がいた大安高校と試合をすることになってしまう。
 大安高校は地区屈指の強豪校であり、日の出島高校はあっさりとコールド負けを食らってしまう。
 試合後、主人公は部員の一人“山本”が消えているということを知る。
 
 後日、主人公は山本が消えたことを玲泉に相談する。
 甲子園に出たいなら俺達を邪魔するんじゃなく寧ろ手伝えと憤慨する主人公だが、
 玲泉は亡霊の気持ちになればどうしてか解るのではないかと問いかける。
 その言葉の意味を問うと、彼女は自分達ができなかったことだからこそ死に物狂いでやって欲しかったのではないかという
 自身の推論を口にするが、主人公がそんなことはこっちにとっては迷惑な話だと吐き捨てると、
 玲泉は自分の言葉を詫びて去っていく。
 主人公は、玲泉に少し言い過ぎたことを後悔すると同時に
 勝つまで誰かが神隠しにあうということを理解し、ますます練習に力を入れていくのだった。
 
 ある日のデートで、海に行った主人公達。
 そこで玲泉が近況を尋ねると、主人公は「呪いのことなら何とかなるんじゃないかな」と楽観的な答えを返す。
 しかし、玲泉は、思いつめたような表情で呪いのことではないという。
 そして、何かを言おうとするが、その言葉は告白のときのように濁される。
 だが、主人公は気づいていないが、その口は確かにこう動いていた。
 「わざと負けてください」と。
 
 きりが悪い場所だが、長くなるんで一旦区切る。
 
 *:玲泉の親父の苗字は矢部。つまり、玲泉は本家メガネ矢部の血筋。
 それを裏付けるシーンとして、山田が主人公に本土に行った際、矢部という自分そっくりの人物と意気投合したということ
 を語ると、それを横で聞いていた玲泉が運んでいた花瓶を落とすほどに動揺し、山田にその人がどこに住んでいるのかと
 激しく問い詰めるシーンがある。
 また、山田を含むポケットシリーズに登場する他の全てのメガネも矢部の血筋であることを踏まえると、名言はされていな
 いが、山田と玲泉は異母兄妹ということになる。
 山田と玲泉に血縁関係があること、山田が玲泉より先に生まれたということを明に暗に示唆する台詞が6にはある。
 気になる方はプレイされたし。
 なお、自分の兄弟が複数人いるということに感づいているメガネは凡田(2・5・8)のみである。
 
 
- 55 :パワプロクンポケット4:2006/10/04(水)18:31:53
ID:ZZ5Cf9RE0
- そうこうしているうちに、秋季大会が開催される。
 日の出島野球部員は少ない部費を何とか工面して本土まで行き、相手の鎮台高校に勝利する。
 試合後、そのことを玲泉に報告する主人公。
 これでもう人が消えることはないが、消えた人間が戻ってきているわけではないので呪いは終わっていないと彼女は言う。
 甲子園に行かないと呪いが完全に終わらないことを確認し、主人公は玲泉の励ましを受け
 気持ちも新たに去っていく。
 その後姿を、玲泉は複雑な表情で見送っていた。
 
 翌日、野球部が勝利したことを祝ってキノコの差し入れが野球部へと入る。
 主人公達は景気づけにそれを使って鍋を作り、英気を養おうとするが
 そのキノコは毒キノコであり、それにあたって入院した主人公達は2回戦に出場することができず
 野球部は試合放棄による敗退を余儀なくされるのであった。
 
 その後、呪いを解く為に甲子園に行くのは動機が不純なのではないかと考え始めた主人公は、それを玲泉に相談する。
 だが、玲泉はそれは考え方の問題で、呪いは甲子園出場を目指すという明確な目標に向かって努力するための単なるきっかけにしか過ぎないのではないかと告げる。
 そして、「呪いに脅かされただけで動いているわけではないその情熱が、呪いにあなたを指名させたのかもしれませんね」とも。
 それでも、甲子園に行けなければ結局自分も神隠しにあうのではないかと不安がる主人公に、玲泉は「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉を送る。
 消えても悔いが残らないようにやれることは全力でやっておいた方がいいと言われた主人公は、ますます野球に取り組む誓いを強くするのだった。
 
 それから、主人公は玲泉に誕生日プレゼントを送ったりした後、彼女に告白する。
 玲泉は私でいいのかと問いかけるが、主人公は勿論だと答える。
 それを聞いた玲泉は、目に涙を貯めながら何かを言おうとするが、
 その言葉は突如乱入してきた出歯亀のセツによって遮られ、結局語られることはなかった(*1)。
 そしてある日、島に残る沈没船の座礁区域を見に行った主人公。
 そこにセツが現れ、ここは霊の集まる場所だからあまり近寄らない方がいいと釘を刺される。
 気味悪がる主人公だが、駐在の警察官からここはセツの思い出の場所で
 あけぼの丸が打ち上げられた場所だと告げられるのだった。
 
 年が明けて、主人公は今年こそ呪いを何とかしようと意気込む玲泉なぜか慰霊碑へとつれて来られる。
 甲子園に向かうのならここに眠る野球部員の力も借りなければと語る玲泉に
 主人公は目的と手段がおかしいと突っ込みを入れる。
 だが、玲泉に促されるまま、慰霊碑に向かってお参りをする主人公。
 玲泉は、またも何かを言いかけるのだが、その言葉は主人公の耳に届くことはやはりなかった。
 
 季節は過ぎて、6月になる。
 自分の誕生日近くになり、主人公は山田と玲泉が一緒に行動しているのを見かけた主人公は
 何やら怪しい雰囲気の二人をつけていくが、二人が本土行きの船に乗り込んだところで追跡を諦める。
 その後、主人公は玲泉から誕生日プレゼントを受け取る(*2)。
 山田と一緒にいたのは自分にはよく解らない主人公へのプレゼントを選んでもらうため、
 また、主人公は何気なく送ったつもりのプレゼントでも、今まで誕生日プレゼントを貰ったことのない自分にはとても嬉しかったという言葉と共に。
 
 区切る。
 
 *1:セツが乱入してこない場合もあるが、そのときもその言葉が最後まで語られることはない。
 言いかけた内容の何かは、意訳すると「私はあなたを騙しているから、あなたと付き合う資格はない」。
 
 *2:ちなみに、プレゼントの中身はガンダーロボかゴメラの人形。メガネらしい、嫌がらせとしか思えないセンスである。
 あと、ゲーム的にはなぜかセンス×を貰う。なんでやねん。
 
 
- 56 :パワプロクンポケット4:2006/10/04(水)18:33:32
ID:ZZ5Cf9RE0
- そして迎えた最後のチャンス、3年目の夏季大会。
 地区予選の抽選も終わり、超高校級選手で御曹司の大神が入部したお陰で予算の心配もなくなって
 意気揚々と本土へ乗り込もうとする主人公。
 そこへ玲泉が現れ、主人公に手製の弁当を渡す。
 メガネにやっかまれながらもそれを受け取り、船内に置いてあった差し入れの弁当を皆が食べるのを尻目に手製の弁当に舌鼓をうつ主人公。
 だが、差し入れの弁当は痛んでおり、お陰で試合開始時には主人公以外は腹を壊して調子を崩していた。
 そんな逆境にもめげず、相手に勝利する主人公達。
 そして、その勢いのまま勝ち進み、決勝の相手である大安高校にも昨年の雪辱を晴らし、勝利する。
 こうして、日の出島野球部は甲子園への出場を果たすのだった。
 
 晴れて甲子園へと到着した日の出島野球部一向。
 そこには玲泉も来ており、彼女は複雑な気持ちだということを告げる。
 戸惑う主人公に、彼女は事ここに至っては困難をことごとく跳ね除け、自力でここまで来た主人公と野球部を応援するだけだと語る。
 主人公は謙遜するが、彼女はさらにこれまでの奇跡は全て主人公が呼びこんだこと、主人公達を応援してくれている人たちがたくさんいて、
 その中に自分がいることも覚えておいてくれと言い残し、去っていく。
 
 いよいよ迎えた甲子園。
 主人公達は、一癖も二癖もある対戦相手たちを下しながら順調に勝ち上がっていき、ついに優勝する。
 そして、感極まって場も弁えずに胴上げを始める主人公達と共に喜ぶ人物がいた。
 天本セツ、その人である。
 彼女は、“廉也さん”という人物に向かって、しきりにそのその喜びを報告しながら倒れた。
 それを見ていた玲泉の顔に、冷たい影が差すのも気づかないまま。
 
 祝勝会でも喜びを分かち合う日の出島野球部員たち。
 そこには、山本を始めとして消えたはずの人物達が始めから何事も無かったかのように存在していた。
 かくして、呪いはここに解けたのである。
 
 後日、主人公の父親でもある医者が、玲泉立会いのもとセツの検死を行っていた。
 今後の玲泉の身の振り方などについて軽く会話を交わしながら検死を行っていると、医者はあることに気が付いた。
 「君が見つけたときには、セツさんは既に意識不明だったのか?」
 医者は玲泉に問う。
 彼女は、少し言葉につまりながらもそうだと告げる。
 それを聞いた医者は、自身の疑念を心にしまっておく事にした。
 もう少し発見が早ければ、セツは助かったかもしれないという疑念を。
 
 区切る。
 
 
- 57 :パワプロクンポケット4:2006/10/04(水)18:38:29
ID:ZZ5Cf9RE0
- 
主人公は、玲泉と全ての始まりである慰霊碑の前に来ていた。
 「呪いって、結局なんだったんだろうな?」
 主人公は、慰霊碑を前に後五年もしたら全て自分の勘違いだったんじゃないかと思うようになるんだろうなと語る。
 全てが終わって、それでもなお野球に対しても前向きさを失わない主人公へ、玲泉は一枚の写真を見せる。
 古ぼけたその写真に写っていたのは、あけぼの丸に乗って死んだ日乃出島中学野球部キャプテン“河島廉也”と、その恋人である“天本セツ”。
 河島の姿は、主人公と瓜二つと言って差し支えないくらい、非常に良く似ていた。
 だからこいつは自分に似ている俺に夢を叶えて欲しかったのかと納得する主人公に、
 主人公に甲子園に行って欲しかったのは自分の祖母であり、全ては祖母の怨念なのだと玲泉は告げる。
 目を丸くする主人公に、玲泉は死んだ人間よりも生きている人間の怨念の方がずっと強いのだと語る。
 祖母のせいで迷惑をかけたと謝る玲泉に、主人公は呪いのおかげで野球に打ち込めた部分もあるからむしろ感謝すべきなのかもしれないと返す。
 だが、明るく笑う主人公に玲泉は問う。
 「本当のこと、お知りになりたい?」
 
 いきなりの言葉に事態が飲み込めない主人公に、彼女は決意して語った。
 自分は、河島が死んだ後仕方なく祖父と結婚した祖母が嫌いだと。
 祖父が大事に思ってくれていたにも関わらず、ずっと河島の影を追い続けている祖母が嫌いだと。
 だから、祖母の願いである野球部の甲子園出場を叶えたくなかったのだと。
 
 部室が焼けたのは主人公を追い詰めるためのセツの策略だったが、その他のこと、つまり爆発する備品やストーブが部室に置かれたり、
 毒キノコや傷んだ弁当が差し入れられたりしたのは、全ては彼女の仕業だった。
 彼女は、祖母が嫌いだと口にしながらも、心のどこかで願っていた。
 野球部が甲子園に出られなければ、祖母が夢を追うことを諦めて残り少ない命をすり減らさないようにしてくれるだろうと。
 だが、現実として野球部は甲子園で優勝し、セツは玲泉の意思など無視して勝手に死んでしまった。
 玲泉は言う。だから、あんな人は嫌いだったと。
 だから、すぐに医者を呼べば助かるかもしれないということを考えながらも、足が動かなかったと。
 祖母が、幸せな夢を見ながら死んでいくことを見守るしかできなかったと。
 
 いつも笑顔の彼女に目には、いつの間にか大粒の涙が滝のように溢れていた。
 
 主人公は言う。
 玲泉は、結局おばあちゃんのことが好きだったのではないかと。
 色々理由をつけながらも、本当は全部おばあちゃんのためにやったことではないかと。
 
 自分のことを最低だという玲泉に、主人公は優しく笑いながら告げた。
 全部、おかしな呪いのせいだったんだと。
 
 さっきの話は真に受ける人がいるかもしれないから他の人にしないようにとの忠告を受けると
 玲泉は震える声で「すみません」と言い、頭を下げると駆け足で去っていった。
 
 一人残った主人公は考える。
 ある意味、自分自身だけではなく、玲泉たちの今日に至るまでの全てもあけぼの丸の呪いだったのかもしれないと。
 
 全てが終わった後、主人公は身寄りの少ない玲泉と暮らし始めた。
 心の闇が全て晴れ、自分を守る為の笑顔ではなく、心からの笑顔を見せてくれる彼女と。
 いいと悪いは表裏一体であるからこそ、その深い闇が晴れたとき、そこには輝かしい光が残る。
 それは、人の心の非論理的で不完全な部分から来るもの。
 だからこそ、人は支えあって生きていかなくてはならないのだと、主人公は考える。
 そして、彼は玲泉と支えあって生きていこうと決意する。
 その先に、きっと楽しい未来が待っていることを信じて。
 
 
 以上。多少表現上の脚色有。
 なるべく本筋に近い話だけを抜き出して書いたため、端折ってある部分は結構多い。
 大安高校とか大神とかはあっさり片づけちゃいけないんだろうけどね、本来は。
 
 天本は主人公と付き合わないと、全ての事情を知っていることを匂わせるままで終わる。
 あと、どういう原理で神隠しが行われていたかについては天本セツの怨念と答えようがないので、詳しいことは聞かないように。
 
 *:展開しだいでは、堤という野球部員も自力で神隠しの真相にたどり着く。
 でも、その直後に神隠しにあう。不憫。
 
 
- 58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/04(水)18:47:06
ID:ZZ5Cf9RE0
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あと、4は天本が悪で物事にシビアで関西弁の突っ込みキャラになってるRPG編もある。
 こっちはストーリーらしいストーリーは無い。疲れたんで詳細は他の方に任せる。
 
 
- 59 :パワプロクンポケット4 RPGファンタジー編:2006/10/04(水)
19:44:57 ID:ZZ5Cf9RE0
- と思ったが、ついでなんで書いとくか。
 
 どっかの世界にキングダム王国とエンパイア帝国という二国がありました。
 この二国は色々揉め事が多いですが、一々戦争してたら軍事費その他がかさんで仕方ないので
 野球人形というゴーレムを持ち寄って野球の試合をして、勝ったほうが負けたほうに要求を突きつけるという世界でした。
 しかし、ある日キングダム王国の倉庫に何者かが侵入し、9体しかない野球人形のうち1体を奪っていきました。
 これでは試合ができず、放置していては試合の日に帝国にばれるのは時間の問題。
 焦った王様は、ここ数年負け続けている隣国の仕業で、こうなれば戦争しかないという側近の意見を跳ね除け
 事を荒立てない為に様々な何事件を解決してきたという異世界からの勇者を呼び寄せ、
 秘密裏に野球人形の再作成を依頼します。
 それを受けた勇者は、お供のヤマダと共に、野球人形を作る為に必要な
 心・技・体それぞれの球を集める為に王国中を駆け回ることになります。
 大会開催まで、あと200日。
 それまでに、勇者は野球人形を作ることができるのでしょうか?
 
 道中、野球人形が盗まれたという噂が外に漏れたり、野球人形による代理試合などという
 生ぬるい方法に頼らず、戦争で一気に帝国とかたをつけるべきだと主張する反体制勢力が体制転覆を虎視眈々と狙ったり
 色々ありますが、それらは大体が主人公の及び知らぬところで進められていること。
 そんなことは解らない勇者は、道中度々反体制勢力の一味の妨害を受けながらも
 個性的な仲間達とともにドラゴンの住む山に登ったり、ピラミッドに潜ったり
 魔王と交渉したりして心・技・体の球を手に入れ、野球人形を作成すると早速それを届けようとします。
 かかった日数によってすんなり届けられたり反体制勢力が最後の妨害を仕掛けてきたりしますが、
 結局は無事に野球人形は届けられ、試合は無事に行われました。めでたしめでたし。
 
 ちなみに、日数オーバーすると国王は蜂起した反体制勢力によって拘束され、
 その後は反体制勢力の思うがままの展開となります。
 
 *異世界から召喚された勇者=日の出島で呪い解くのに失敗して消された主人公
 
 
最終更新:2006年12月22日 02:56