【要件事実・売買代金支払請求】
1
X(売主)⇒Y(買主)
売買代金
2 訴訟
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(1) 結論
X→Y 売買代金支払請求
売買契約に基づく代金支払請求
X→Y 民法575Ⅱ本の利息支払請求の訴訟物
民法575Ⅱの法的性質
⇒・遅延損害金→<訴訟物>代金支払債務の履行遅滞に基づく損害賠償請求権
⇒・法定利息 →<訴訟物>法定利息請求権
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(2)一部請求
3 請求原因
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(1)売買代金支払請求
Xの請求原因における主張
XがYとの間で売買契約を締結したこと
ア 代金額
代金額 又は
代金額の決定方法の合意
Xが売買契約の締結を主張する場合、主張しなければならない
具体的な訴訟において、これをどの程度まで具体化して主張しなければならないか
Xの主張した代金額と証拠により認定できる代金額との間に相違がある場合
契約の同一性を損なわない範囲内であればXの明示の主張と異なる代金額による売買契約の締結を認定することは差し支えない
イ 代金支払時期
売買代金支払債務の履行についての期限の合意
売買契約の附款にすぎない
附款をめぐる主張立証責任の分配
反) 否認説
自) 抗弁説
⇒期限の合意
Yが主張立証責任を負う抗弁事実
期限の到来
期限の合意に対するXの再抗弁の事実
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(2) 付帯請求
売主Xが買主Yに対し、付帯請求として、民法575Ⅱ本にいう利息の支払を請求する場合の請求原因
その法的性質をどのように解するかによって異なる
ア 遅延損害金(遅延利息)説
(ア)代金支払債務の履行遅滞に基づく損害賠償請求権の発生原因事実
① XがYとの間で売買契約を締結したこと
② 代金支払債務の履行期が徒過したこと
[A]代金支払債務について、確定期限の合意をしたこと(cf.民573)及びその期限の徒過(民412Ⅰ)
[B]代金支払債務について、不確定期限の合意をしたこと、その期限の到来、Yがそれを知ったこと及びその日の経過(同条Ⅱ)
[C]XがYに対して代金支払を求める催告をしたこと及びその日の経過(同条Ⅲ)
③ XがYに対して①の契約に基づき目的物の引渡の提供(目的物が不動産の場合は、目的物の所有権移転登記手続(及び引渡)の提供)をしたこと
④ ②の時期以降の期間の徒過
(イ) 民法575Ⅱ本より
⑤ XがYに対して①の契約に基づき目的物を引き渡したこと
⑥ ⑤の時期以降の期間の経過
(ウ)請求原因
(ア)と(イ)の双方の要件事実が必要になる
①
XがYとの間で売買契約を締結したこと
②
代金支払債務の履行期が徒過したこと
[A]代金支払債務について、確定期限の合意をしたこと(cf.民573)及びその期限の徒過(民412Ⅰ)
[B]代金支払債務について、不確定期限の合意をしたこと、その期限の到来、Yがそれを知ったこと及びその日の経過(同条Ⅱ)
[C]XがYに対して代金支払を求める催告をしたこと及びその日の経過(同条Ⅲ)
③
XがYに対して①の契約に基づき目的物の引渡の提供(目的物が不動産の場合は、目的物の所有権移転登記手続(及び引渡)の提供)をしたこと
④
②の時期と③の時期のより遅い時期以降の期間の徒過
イ 法定利息説
Xが請求原因として主張立証すべきこと
①XがYとの間で売買契約を締結したこと
②XがYに対して①の契約に基づき目的物を引き渡したこと(目的物が不動産の場合も、目的物の所有権移転登記手続の提供をしたことは必要ない)
③ ②の時期以降の期間の経過
★民法575Ⅱ本の利息請求と遅延損害金請求との関係
法条競合とする見解
請求権競合とする見解
4 抗弁以下の攻撃防御方法
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(1) 条件、期限
売買契約に停止条件を付する合意の成立
→Yの抗弁
停止条件の成就
→Xの再抗弁
履行期の合意があること
→Yの抗弁
履行期限の到来
→Xの再抗弁
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(2) 同時履行
ア同時履行の抗弁
Xが目的物の引渡をするまでに代金の支払を拒絶する
との権利主張
→Yが同時履行の抗弁として主張できる
イ先履行の合意の再抗弁
XとYとの間で、代金支払を目的物引渡の先履行とするとの合意をしたこと
→Yの同時履行の抗弁に対するXの再抗弁
ウ反対給付の履行の再抗弁
XがYに対して目的物の引渡を履行したこと
→Yの同時履行の抗弁に対するXの再抗弁
本来の債務の履行ではなく、その履行の提供をしたにすぎない場合
双務契約の当事者の一方は、相手方の履行の提供があっても、
その提供が継続されない限り、同時履行の抗弁権を失わない。
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(3) 弁済
ア 弁済の要件事実
①
Y(又は第三者)がXに対し、債務の本旨に従った給付をしたこと
②
①の給付がその債権についてされたこと
(明文なし)
反対説あり
第三者弁済の場合
当事者が反対の意思を表示したこと(民474Ⅰ但)
→第三者弁済の無効を主張する者に主張立証責任あり
イ 一部請求と弁済の抗弁
機械的・数量的な一部請求において弁済の抗弁が主張された場合の効果
外側説
内側説
按分説
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(4) 法定解除
ア履行遅滞に基づく解除(の抗弁)
履行期の定めのない事例
①YがXに対して目的物引渡の催告をしたこと
②
①の催告後相当期間が経過したこと
③
YがXに対して②の期間経過後2階所の意思表示をしたこと
④
YがXに対して①の催告以前に売買代金の提供をしたこと
→Yの抗弁としての主張立証
(ア)
目的物引渡債務の発生についての抗弁
①
目的物引渡債務の履行期が経過したこと
②
履行しないことが違法であること
③
民法541の解除の手続を履践していること
債務を履行したことに
→債務者Xに主張立証責任
債務者に故意・過失がないこと または
債務者に債務不履行の責任を負わせることが信義則上国であると認められるような事由があること
→債務者Xの主張立証責任
(イ) 履行期の経過
履行期が経過したことを基礎づけるためには催告をすれば足りる
(ウ) 催告
(エ) 相当期間の経過
(オ) 解除の意思表示
(カ) 遅滞が違法であること
解除を主張するYは、同時履行の抗弁権の発生傷害事実、消滅事実を主張しなければ解除の抗弁は主張自体失当となる
履行の提供の継続を要しない
(キ)履行の不能の再抗弁
解除の意思表示前に目的物引渡債務の履行が不能になったこと
→Yの履行遅滞に基づく解除の抗弁に対するXの再抗弁
(ク)引渡の提供の再抗弁
XがYに対し、①の催告後、③の解除の意思表示到達前に目的物の引渡の提供をしたこと
→Yの履行遅滞に基づく解除の抗弁に対するXの再抗弁
イ履行不能に基づく解除の抗弁
①目的物の引渡が②の意思表示までに不能になったこと
②
YがXに対して売買契約解除の意思表示をしたこと
目的物引渡債務の発生
→請求原因で基礎づけられている
履行不能が債務者の責めに帰することができない事由によるものであること
→債務者が主張立証責任を負う
履行不能が違法でないこと
→債務者が主張立証責任を負う
ウ 売主の瑕疵担保責任の基づく解除
(ア) 解除の抗弁
売買の目的物が特定物である場合に、これ「[隠れた瑕疵」(民570)があるとき
Yは抗弁として
①売買契約締結当事、目的物に通常人がその買主となった場合に普通の注意を用いても発見することができない瑕疵があったことを基礎づける具体的事実
②YがXに対してその売買契約を解除するとの意思表示をしたこと
(イ) 悪意、過失、除斥期間の再抗弁
民法570解除の抗弁に対するXの再抗弁
売買契約締結当事における瑕疵の事実についてのYの悪意又は過失の評価根拠事実
民法570解除の抗弁に対するXの再抗弁(民566Ⅲ)
①
Yが瑕疵の事実を知ったこと
②
①の時期から1年が経過したこと(最終日の経過)
→この期間制限の法的性質⇒除斥期間(判例通説)
(ウ) 不特定物の瑕疵担保責任
売買の目的物が不特定物の場合にも、
買主が瑕疵の存在を認識した上で、これを履行として認容したときには
瑕疵担保責任の規定を適用を肯定するのが判例
→請求原因において目的物が不特定物であることがあらわれているときのYの解除の抗弁(民401Ⅱ)
①ⅰ
YがXから売買の目的物を受領したこと
ⅱ
Xが目的物の引渡をするのに必要な行為を完了し、又はYの同意を得て引き渡すべき目的物を指定した当事、その目的物に通常人がその買主となった場合に普通の注意を用いても発見することができない瑕疵があったことを基礎づける具体的事実
ⅲ
Yがⅰの受領後ⅱの瑕疵の存在を認識した上でこれを履行として認容したこと
②YがXに対してその売買契約を解除するとの意思表示をしたこと
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(5) 約定解所
ア 手付解除の抗弁
買主であるYが手付としてXに1000万円交付した場合
Yの抗弁
①
YがXとの間でその売買契約に付随して手付として1000万円を交付するとの合意をしたこと
②
YがXに①の手付として1000万円を交付したこと
③
YがXに対して契約解除のためにすることを示して手付返還請求権を放棄するとの意思表示をしたこと
(通説は不要とする)
④
YがXに対して売買契約解除の意思表示をしたこと
イ 手付解除に対する再抗弁
(ア) 解除権留保排除の合意
手付解除に対しj、Xの再抗弁としての主張立証
XがYとの間で①について解除権の留保はしないとの合意をしたこと
再抗弁としては主張自体失当
手付解除に対して違約手付の約定を主張
(イ) 履行の着手
Xの再抗弁
Xが、Yの解除の意思表示に先立ち履行に着手したこと
「履行に着手」したとは
具体的行為が履行の着手に当たるか
5 抗弁相互の関係
同一の目的をもつ数個の抗弁が提出された場合