鷲尾須美が記憶を取り戻したのは、昨日の学校の帰りの事だった。
このロールにおいて須美は、ごく普通の小学生であった。
友人達と一緒に、学校に通って、一緒に勉強をして、うどんを食べて、図書館で宿題を済ませて、家に帰る。
そんな幸せな毎日を、当たり前のように須美は謳歌していた。
しかし、違和感は日増しに、須美の頭に襲い掛かってきた。
始まりは、学校の出席の度に、自分の名前に返事をする時だった。
自分の名字は★★★★では無かったのだろうか、と言う考えが、時折浮かぶのであった。
そんな事など思い出せず、気がつけばチャイムが鳴り響き、須美のぼんやりとした考えは終わりを告げてしまうのだが。
それでも、彼女の中に眠る違和感が鳴りを潜める事は無かった。
例えば、学校帰りに食べるうどん屋に入り浸る時。
毎日の様に啜っているうどんに、何処か違和感を感じるのだ。
そう、このうどんは、自分が知っているうどんとは、何処か違うのだ。
麺も想像したよりは少し固く、汁にも甘みととろみが無い。
記憶を取り戻した切っ掛けは、友達の家にお邪魔した時だったろうか。
友達には可愛らしい弟がいて、彼女が面倒を見ているのであった。
キャハキャハと可愛らしく笑う弟をあやしながら、陽気な笑顔を浮かべる彼女―
そんな姿を見ていた時、無意識に須美の目から―涙が溢れた。
何故だろうか、とはこの時は自身も泣きながら思った。
普段はぽーっとしているはずの■■ぐらいしか平常な見方は出来ないだろうな、とさえ考える。
それもそのはず。
★いとは全く関係のない日々で、失う恐怖に怯えずに、友達とは暇な時にはいつも一緒に遊ぶこんな日常。
どうしてこんな事ぐらいで―
懐かしいような、これ程にまで嬉しい感情が浮かび上がるのだろうか。
それが鍵となり、須美は―四国での記憶を取り戻した。
◆ ◆ ◆
記憶を取り戻して、凡そ一週間の月日が立つ。
須美のサーヴァントは―未だにやって来ない。
聖杯戦争に関する記憶は、須美の脳内にガッチリと埋め込まれている。
サーヴァントと呼ばれる英霊を喚び出し、最後の2組になるまで殺し合う戦い。
そんな催しの招待状と成り得るのは、「鉄片」と呼ばれるアイテム。
それが合宿の思い出のキーホルダーだったというのは、本当に奇妙な話だったと尚更感じさせた物だった。
記憶に曰く、マスターを招いた鉄片は、サーヴァントを生み出し、そのまま核になると言う。
しかし自身を招いたキーホルダーは、未だに姿を見せないまま。
あの時ピカリと光りながら何処かへ飛び去って以来、須美のサーヴァントと成り得る鉄片は行方を晦ましてしまった。
どの様な理由なのかは定かで無い。
しかしそんな事を思いつかぬまま、須美はこれまでムーンセルの中で繰り広げてきた日常を過ごしていった。
手元にあるのは、左腕に宿った三角の令呪だけだった。
「わっしーって、入れ墨とかするんだね~意外。」
学校の帰り道。
自身の左を呑気に歩く友人―と言う設定ではある―が、彼女の左手に宿った令呪を面白そうに見つめる。
中央にある眼から三本に枝分かれした槍の形状の令呪。
それをファッションの入れ墨と想像したロングヘアーの彼女が、面白そうにマシマシと見つめてくる。
「えっ……え、ええ、偶には……こう言うのも……って。」
反射的に左手を右手で隠した須美は、顔を赤らめながらも取り繕う。
しかし、ロングヘアーの更に左側を歩く―セミロングが、ニヤニヤした表情をこちらに見せている。
「ほっほ~う、とうとう須美にもこんな時期が来たか、道理で発育が早い物だ。」
と言ったセミロングは、視線を分かり易く須美の胸の方に移した後、言葉を続ける。
「恥ずかしがらなくて良いのだぞ鷲尾須美、分かっているんだ、お前が自室で隠れて
『静まれ!私の左腕!』とやっている事ぐらい、この私にはお見通しなのだ!!」
左腕を右手で掴んでわざとらしく言うセミロングの姿に、須美は益々顔を赤らめ、唇を噛み締めた。
◆ ◆ ◆
その後、須美は友人達とも途中で別れ、一人で自宅を目指していた。
その時だった。
『聞こえるか、マスター。』
「!?」
不意に、須美の脳内に声が響いたのだ。
声の主は大人の男性の様だが、一体誰が―
と考えたその時、男の声が続いて聞こえてくる。
『こんな形で挨拶すると言うのもどうかとは思うが、今すぐ私の説明する場所に来てくれ。
場所は―』
声の主は、住所を詳しく教えてくる。
聖杯戦争の知識に曰く、サーヴァントとマスターは「念話」を通して、意識内での会話を可能とするそうだ。
(まさか、この声って私の……)
そう考えた須美は、直ぐに端末を開き、地図アプリを起動する。
素早く住所を入力し道案内ボタンを押した後、道標に向かって直ぐに走り出す。
◆ ◆ ◆
(此処が……)
1時間程掛けて到着したのは、船が行き交う光景が見渡せる橋。
見てみれば、人が通り掛かる光景等全く無い。
須美は此処で更に苛立ちを込める。
自分は踊らされているのか、とも考えていたが、次の瞬間、それは杞憂だと分かった。
地面にあるマンホールの蓋が真っ二つに割れ、ぐぐぐ、と開いたのだ。
鈍い音が聞こえる方向に眼を向けそれを知った須美は眼を大きく開く。
『入り給え、私は其処の中にいる。』
再び念話が聞こえる。
須美は一旦深呼吸し、つばを飲んでマンホールの底を見つめる。
(そう言えば確か、此処一週間は工事があって……)
そんな事を考えながら、須美はマンホールの中に右足を入れる。
◆ ◆ ◆
マンホールの中にあるのは、下へと続いていく階段であった。
道がランプで照らされているお陰で、足元を見ることは出来る。
昔、皆で行ったお化け屋敷の様な雰囲気を思い出す。
寒気がする。
そう言えば、元の世界の四国は夏だった。
久々に感じる寒気に少しブルルと身を震わせながらも、ゆっくり、ゆっくりと、足元に気をつけて階段を下りていく。
階段を下りた時見えたのは、巨大な鉄の扉。
両側には、それぞれ松明を片手に取り、身体を黒い頭巾で纏っている。
まるで、何度か自宅に訪問してきた大赦の死者の格好を思い出させてくれるような雰囲気を見せている。
それが尚更、須美に不気味な感覚を与えてくれている。
「予予お待ちしておりました、神に選ばれし勇者。」
畏敬の念を示すような口調まで大赦にそっくりだ。
まるで神を崇めているかのように感じ、須美は眉間にしわを寄せる。
扉が開かれた先には、コンクリートが丸出しだった地下とは異なり、辺りは真っ白な壁で覆われた清潔な空間となっていた。
ド真ん中には、黒いテーブルで向かい合っている二つの椅子があり、白い皿に乗せられた料理とガラスのコップに入れられた水が置いてある。
そして向かい側に置かれている席には、真っ白な肌と髪をもった、とてもアジア人とは思えないような容姿の男性が座っている。
男を見つめると、幾つかの数値と、「ライダー」と言う文字が浮かび上がってくる。
彼が、私のサーヴァント…?
知識に曰く、マスターはサーヴァントの基本情報を視認できるそうだ。
「掛けてくれ。」
落ち着いた表情で、念話で聞いたような声を男が発する。
戸惑いを表情に表しながらも須美はゆっくりと扉の向こうにある部屋まで歩き、既に空いている椅子にゆっくりと腰を掛ける。
扉が閉められ、白い空間は密閉される。
直後に、男…ライダーが項垂れながらも、口を開く。
「この様な形での契約になってしまって申し訳ない。
私の名はクーゲル、此度の聖杯戦争において、騎乗兵(ライダー)のクラスを以って現界したサーヴァントだ。」
須美は暫く口を閉じたままだったが、深呼吸を小さくして口を開く。
「私は……讃州小学校所属、勇者、鷲尾須美です、よろしくお願いします。」
「宜しく頼む、マスター。」
此処で須美は、お互いの情報を交換し合う。
須美は、勇者について、細かく説明する。
同じくライダーも、自身のこれまでの経緯について話してくれた。
ライダーの宝具は、宗教団体の様な物であり、様々な人を惹きつけ組織に変えていく物であるらしい。
しかし、組織を此処まで大きくするのにはそれなりの時間を要され、今にしてやっと、それなりの人と建物が用意された、と言うのがこれまでの経緯だとか。
「今後も拠点は増やしていくつもりだが、船団の結成にマスターを巻き込みたくは無くてな。誠に申し訳ない。
しかし、バーテックス、か。」
ライダーは須美に向かって頭を下げた後、話題を須美の経緯に変える。
「バーテックスが、何か。」
バーテックス、と言うのは、須美のいる四国に侵略せんとする異世界からの侵略者の事だ。
結界を発生、世界を巻き込んでしまう危険な生命体。
そのバーテックスから四国を、神樹様を守り抜く使命を与えられたのが、須美達勇者なのである。
「いや、奇妙な縁だな、と言う様な物を感じてな。」
ライダーはフッと、皮肉げに口元を歪め、言葉を続ける。
「私も……いや、私“達”、人類銀河同盟もそうだ。
ヒディアーズと呼ばれる地球外生命体、私達もまた、それと戦って来た。」
「では、貴方の願いは……。」
「そうだ、私が聖杯に託す願いは、ヒディアーズの殲滅。
そして、私の世界にいる地球に幸福を齎す事だ。」
ウムと頷いて、ライダーは眼を瞑る。
「それと、マスター。」
「はい。」
「……訊きたい事が有るのだが、君には、あるのか?
聖杯に掛けたい望み、と言うのは。」
須美はそれを聞き、暗い表情で俯きながら答える。
「私の願いは……バーテックスの殲滅。」
鷲尾須美が願うのは、異世界がバーテックスに侵略されない世界。
世界がウィルスに汚染されることもなく、バーテックスが襲ってこない世界。
八百万神が神樹様を形作る事もなく、銀の様に死んでしまう勇者もいない世界。
「確かに、人を殺す事には、私にも躊躇いはあります。
でも……。」
これまで殺人、と言う事はやっていない。
異世界からの侵略者を葬ることに躊躇は無くても、人を殺すなんて事だなんて、とても出来るはずもない。
「でも、これ以上銀みたいに勇者が傷ついていくのは見たくない……だから……」
テーブルに置いた手が拳を作り力が入る。
眼からは涙が溢れていく。
神樹様の意志に逆らうことは分かっている。
自分の愛国心と真っ向から反しているって言う事だって。
それでも。
今此処で倒れるわけには行かない。
園子や、学校の皆を置き去りにしていく訳にも行かない。
それで聖杯が手に入って、願いが叶うというのなら、尚更。
「だから、私は戦います。
その為にも、ライダーさん、貴方の力を貸してください。」
涙ぐんだ顔を上げる。
それを見てライダーは、もう一度頷く。
「有難う、そう言ってもらえれば、私も心強い。」
「それと―」
須美が、何処か心配げな表情を浮かべる。
それは、彼女の中にまだ迷いが有る証拠だった。
「殺すのは、サーヴァントだけにしてもらえないでしょうか?」
「……人を殺すのは、流石に堪えるか。」
「……。」
それが、須美の、本人の気づかぬ所での弱さだった。
聖杯を手に入れるためにも、サーヴァントは倒していく。
しかし、マスターは殺さずに勝ち抜く。
無駄な犠牲は出したくないと言う、須美の想いである。
「だが……。」
『問題提言。』
ライダーの言葉を遮るように、機械的な電子音声が響き渡る。
声の元は、ライダーの懐から聞こえる。
「ストライカー……俺の相棒だ、よろしく頼む。」
「貴方の……。」
しかしライダーは、口を挟んだ相棒に対して全く文句を言わない。
それほどにまで信頼されている、ということなのだろうか。
後に勇者システムに実装される予定にあった「精霊」と呼ばれる存在がいたことを思い出させる。
『貴官の方針は、この戦闘における最終目的たる、聖杯の入手において非効率な方針かと推測される。』
「え……」
『マスターを排除せねば、令呪の行使の機会を与え、他のサーヴァントとの再契約の可能性も危惧される。
当機の目的の遂行の為にも、マスターの殺害も、考慮すべき作戦かと推測される。』
「っ……。」
「マスター……ストライカーの言っていることは正しい。
弱き者は目的の為には切り捨てる、私達はそうして繁栄を保ってきた……
分かってくれ。」
ストライカーの言葉に、ライダーもフォローを入れてくる。
きっとライダーも、それ程にまで願いを叶えたい、という想いが有るのだろう。
「……だが、マスターの言葉だ、考慮はしておこう。済まないな、ストライカー。」
『問題提言。』
「分かっている……。」
懐に手を出し、スイッチを切ったライダーは、もう一度須美に向かい、眼を瞑って答える。
「マスター、確かに君が他者を重んじる気持ちは察する。」
そして眼を開き、だが、と付け足す。
「手段を選んでいる場合じゃない、と言うストライカーの発言は正しい。
私達が放り込まれたのは殺し合いだ、スポーツでも何でもない。」
須美は俯いたままライダーの声を聞く。
「壁や足枷を壊さなければ、前には進めない。何かを切り捨てねば、一歩も前には進めない。
君は私の国で言うなら訓練生になるばかりの年齢だ、分かり辛いと思う所もあるかもしれない。
だが忠告しておく。何れは君にも、決断を迫られる時が来るだろう。
その時には君にも、年には不相応では有るが、覚悟は決めておけ。」
「……。」
分かっている、と言おうとして口を閉じる。
バーテックスとの戦いで、死なない保証は無かった。
それが聖杯戦争においても変わらない事ぐらいは、今の自分にも良く分かっている。
でも、それでも、と言おうとした所で、須美は口を噤む。
【マスター名】鷲尾須美
【出典】鷲尾須美は勇者である
【性別】女
【参戦経緯】
合宿でお土産に買ってきたキーホルダーが鉄片で出来ていた。
【Weapon】
「勇者スマホ」
「勇者」に変身する為のアプリケーションをインストールしたスマートフォン。
これを使用して彼女は「勇者」に変身する。
「弓」
彼女の勇者装束に付いてくる装備。
光の矢を発生させられる。
【能力・技能】
「神樹様」を異世界からの侵略者「バーテックス」から守護する者。
適性が高い少女、或いは大赦関連の家系に名を連ねる少女がその力を手にする。
勇者スマホの変身ボタンを押すことで神樹様から力を授かり、「変身」する。
変身することで神秘を入手し、サーヴァントにもある程度太刀打ちできるほどの力を手にする。
ただし、「満開」は現状の勇者システムでは使用不可能である。
- その他、和菓子作りや日本史等の知識等を有している。
【人物背景】
神樹によって保護された四国に生きる小学6年生。
異世界からの侵略者「バーテックス」と闘う勇者への適性があった彼女は、鷲尾家に移り、何時もとは少し違う生活に溶け込む。
同じく勇者である乃木園子、三ノ輪銀とチームを組み、共に勇者として、只の子供として、楽しい日々を送ってきた―はずだった。
この時代においては珍しい、生真面目な大和撫子であり、愛国主義者。
三ノ輪銀が死んだ後からの参戦。
【マスターとしての願い】
バーテックスの無い世界を作り出す。
【方針】
聖杯を入手する。
マスターは殺したくはないが、迷いは有る。
【クラス名】ライダー
【出典】翠星のガルガンティア まれびとの祭壇
【性別】男
【真名】クーゲル
【属性】秩序・善
【パラメータ】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力D 幸運D 宝具C
【クラス別スキル】
騎乗:D
乗り物を乗りこなす才能。
彼の場合はマシンキャリバーの騎乗に特化している。
対魔力:E
魔力に対する耐性。
無効化はせず、ダメージを多少軽減する。
【保有スキル】
御使(偽):B
天の神様として崇められた逸話から。
D+ランクのカリスマ(偽)とDランクの神性(偽)の複合スキル。
一軍を率いられる程の人望は有しているが、船団からの信仰によってランクは瞬間的に向上する。
また、菩提樹の悟りを打ち破る効果がある。
心眼(真):B
修行、鍛錬によって培った洞察力。
逆転の確率が数%でも有るのなら、其処から逆転の可能性を手繰り寄せる戦闘論理。
人類銀河同盟の隊長としての技能。
軍略:C
多人数を率いた戦闘における戦術的直感能力。
対軍宝具の行使、対処に補正が掛かる。
【宝具】
「天眼の船団(アルター・フリート)」
ランク:E 種別:船団宝具 レンジ:― 最大捕捉:―
ライダーが生前、自身を神様として崇めた船団を率いた逸話から。
嘗て率いたクーゲル船団を舞台上に再現し、信仰者を増やす宝具。
信仰者には額に三本槍を模したペイントが施され、ライダーの支配下に置かれる証とされる。
彼等はライダーに忠誠と信仰を掲げる宗教団体となり、後述の宝具のデータベースと合わせれば、
人類銀河同盟の兵器を大量に持てる程の巨大組織と成り得るだろう。
「鯨人殺す紫骨の虚神(X3752ストライカー)」
ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:30 最大捕捉:1~50
ライダーが生前騎乗していたマシンキャリバー。
侵略生命体ヒディアーズと戦うために人類銀河同盟が作り出した兵器。
「パイロット支援啓発インターフェイスシステム」と呼ばれるAIを搭載しており、パイロットをサポートしてくれる。
パイロットを未知の環境に適応するための様々な機能(言語翻訳、データの解析及び修復等)が搭載されている。
人類銀河同盟の兵器データも内包されており、前述の宝具の戦力とする事も可能。
戦闘ではビーム兵器やミサイルを武器とした間接攻撃を武器とする。
奥の手も存在しており、パイロットの神経を機体に接続することで反応速度を上昇させることが可能となる。
しかし、それを使えばライダーの命は8分しか持たず、徐々に霊格が擦り切れていく形で命が削られる。
他者を切り捨てる法を行使することをライダーに提案しており、彼を神に据えている。
しかし、今のストライカーは完全にエゴに飲まれ暴走している。
【Weapon】
「デバイス」
ストライカーとの連絡や制御に使う装置。
コックピットに装填することで、操縦桿が起動する。
【人物背景】
地球外生命体ヒディアーズと戦う人類銀河同盟の中佐だった男。
戦闘の最中にブラックホールに吸い込まれ、地球に不時着する。
其処で神の御使いだとリナリアに勘違いされ、成り行きで歓迎されリーダーに祭り上げられる。
此処でストライカーから、人類銀河同盟と同じように使えないものは切り捨てていくべきなのでは、と提唱される。
それは良心の呵責が許さなかったが、風土病に侵されたリナリアに殺してくださいと頼まれた事を切っ掛けに彼は考えを変え、船団を宗教団体へと変えてしまう。
しかしクーゲルもまた風土病で倒れ、意志は暴走したストライカーに受け継がれていき―
【聖杯にかける願い】
ヒディアーズの殲滅と、船団達の幸福。
最終更新:2017年05月03日 05:46