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 町の路地裏に一匹の犬が居る。
 真っ白な毛をした、どことなく上品さを感じる犬だ。
 そしてどこか、賢さと意志の強さを感じさせる目をしている。

 それもそのはず、この犬はただの犬ではない。
 アフリカのコンゴ盆地の奥、ヘビー・スモーカーズ・フォレストと呼ばれる地域からやってきた犬だ。
 そこは、盆地の一部が陥没し深い谷に囲まれて外界から隔絶されてしまった。
 それ以後、この閉ざされた世界では犬が進化し文明を作り上げ1つの王国が5000年間続いている。
 この犬は、その国の王子様だ。名前はバウワンコ108世の息子クンタック王子。
 そして、聖杯戦争の参加者でもある。

「ワゥ」

 クンタックはマスターであることを隠すため鉄片を咥えながら悩んでいた。
 自分は一体いつの間にこの鉄片を手に入れたのか。
 そして聖杯戦争に対して自分はどんなスタンスで居るべきなのかを。
 普段ならば、こんな人を無理やり呼び寄せ殺し合いを強いるものなど悪だと断じ打破するために動くだろう。
 だが今は、故郷の事を考えるとそれ以外の選択肢も浮かび上がってしまう。

 クンタックの国には今、恐るべき敵が居る。
 名はダブランダー、元は国の大臣だった悪知恵の働く男。
 彼は古代の兵器を復活させ、外の世界を自分の領土にしてしまおうと考えていた。
 その為に邪魔だったクンタックの父を殺し、クンタックを捕えた。
 そして国民には病死と発表し、生きながら埋めようとする。
 しかしクンタックは棺桶ごと湖に落ち、そのまま外の世界へ流されたのだった。

 そんな幸運があってクンタックはここにいる。
 だからこそ思う、ここで聖杯を勝ち取りその力で国を救うべきではないかと。
 聖杯は万能の願望器だと聞いている。
 ならば、自分の国を救うくらいは簡単だろう。

 だが同時にやはりこう思ってしまう。
 殺し合いに勝ち残るのは正しいのかと。
 僕のように知らない間に連れてこられた存在を蹴落とすのは正しいのかと。
 そして何より、僕は誇れるのだろうかと。
 誇り高きバウワンコの血に、そして愛している婚約者のスピアナ姫に。

「スピアナ姫……」

 普通の犬を装う事も忘れ、婚約者の名を呟くクンタック。
 だがこの自分でも意識していない呟きで、彼は決意をした。

「セイバー、出てきてください」

 今度は周りに人が居ない事を確認してから声を出すクンタック。
 そして、その声に応じて現れたのは青い服に青い帽子、そして青いゴーグルをつけた青一色の青年だった。
 クンタックはセイバーに言う。

「セイバー、僕はこの聖杯戦争に乗ります」
「……」

 クンタックの宣言にセイバーは何も答えない。
 思えば最初からそうだった。
 最低限の会話はしてくれるものの、基本的には無言を貫いていた。
 単にもともと無口なのか、それとも僕と喋りたくないのかは分からない。
 だが僕は彼に告げなければならない。僕の決意を宣言しなければならない。

「僕は僕の国を救わなければならない。否、救いたい。
 例えダブランダーとは何の関係もない、ただの人間を危機に追い込むことになったとしても。
 それでもあなたは、僕についてきてくれますか」

 クンタックの懇願するかのような言葉に、無言を貫きながらも頷くセイバー。
 そんな態度の彼に思わず笑顔になるクンタック。
 彼は言葉を続ける。

「それと身勝手なのですが、一つお願いがあります」
「……」
「出来るだけで構いません。倒すのはサーヴァントだけにして下さい。
 例え偽善と言われようとも、僕はなるべく無辜の民を犠牲にはしたくありません」
「……」

 クンタックの言葉にまたも無言で頷くセイバー。
 そして彼は聖杯戦争へ向けて歩き出す。
 5000年間平和が続いたバウワンコの国の王子が、戦争をすることになるなんてと思いながら。

 こうして彼の運命は本来の歴史とは違う方向に廻り始める。
 もし本来の歴史通りであれば、彼の国は救われていた。
 バウワンコ1世の予言にあった、10人の外国人の内5人と出会い故郷の為に共に戦う事になる。
 そして幾多の苦難の末、国と姫を救う事が出来たのだ。
 だがそんな未来はもう存在しない。
 それが良いか悪いかを知る術は、彼らは持っていない。

【クラス】
セイバー

【真名】
ローレシアの王子@ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々(SFC版)

【パラメーター】
筋力A++ 耐久A 敏捷C 魔力E 幸運C 宝具A

【属性】
秩序・善

【クラススキル】
対魔力:A
魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
Aランクでは、Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。

騎乗:A
乗り物を乗りこなす能力。
Aランクで幻獣・神獣ランク以外を乗りこなすことができる。

【保有スキル】
戦闘続行:A
名称通り戦闘を続行する為の能力。
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。

仕切り直し:B
戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を初期状態へと戻す。

破壊神を破壊した男:A
魔法に頼らず己の腕力のみで破壊神を倒したものに贈られるスキル。
神性スキル持ちに与えるダメージが増加し、筋力のステータスに無条件で+が二つ付く。

ロトの末裔:A
偉大なる勇者ロトの血を引くもの。
混沌もしくは悪属性を持つサーヴァントに対して与えるダメージが大きくなる。

【宝具】
『ルビスのまもり』
ランク:A 種別:対幻宝具 レンジ:1-300 最大補足:???
ハーゴンの作り出した幻を解除した精霊ルビスが与えたまもり。
本聖杯戦争ではあらゆる幻術・幻がこの宝具を使用することで解除できる。
ただし、使用は自動ではなく任意なので自身やマスターが幻を知覚していない、またはこの宝具が何らかの方法で使用不可能の場合は解除不可となる。

『ロトの血筋を引く者たち』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:0 最大補足:2
ハーゴン討伐の旅を共にした二人の仲間を呼び出す宝具。
サマルトリアの王子は物理と呪文を双方使いこなす万能型。
ムーンブルクの王女は強力な呪文を使いこなす後衛型。
ただし、呼び出そうとする場合は令呪1つを使わなければならない。
そして、この宝具は一定ターンが経過すると消滅する。再び使用する場合は同じだけ時間を置かなければならない。
ちなみに、この宝具も本体と同じく出展はSFC版なのでサマルトリアの王子の装備がてつのやりなんてことは無い。

【weapon】
いなずまのけん
ロトのよろい
ロトのたて
ロトのかぶと
まよけのすず

【人物背景】
悪の大神官の野望を阻止した王子。

【サーヴァントとしての願い】
マスターに従う。

【マスター】
クンタック王子@ドラえもん のび太の大魔境

【マスターとしての願い】
王国を大臣から取り戻したい

【weapon】
  • 宝石
バウワンコ一世の像のホログラムのようなものを出すことができ、自在に動かせる。
大きさは数メートル程度。
空気中に高圧電気を発生させることもできる。
普段は首にかけている。

【能力・技能】
  • 剣技
剣の名手。
一般兵程度では相手にならない。

  • 日本語が話せる
彼は日本から遠く離れた犬の王国の王子だが、短時間で日本語を覚えた。

  • 二足歩行
彼は進化した犬の為、二足歩行が可能。
普段は普通の犬を装うため、あえて四足歩行をしている。

【人物背景】
悪しき大臣に国を追われた王子。

【方針】
聖杯を手に入れる。
極力マスターは殺したくない。

【備考】
与えられた役割は街に居る野良犬です。
参戦時期は日本語を覚えた後~のび太に出会う前です。

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最終更新:2017年03月15日 15:35