冬木市における「宗教」の中心地、柳洞寺。
その境内に、鍛錬に励む一人の仏僧の姿があった。
彼の名は御成。本来ならば、この冬木市に存在しえない男。
すなわち、この度の聖杯戦争のためにマスターとして選ばれた青年である。

「精が出ることだねえ」

突如、御成の背後に人影が出現する。
ざんばら髪に目元の赤い隈取り。忍装束にも似た、独特な和服。
明らかに、一般人ではない。
彼こそが御成が従えるサーヴァント、ゴエモンである。
石川五右衛門を敬愛する御成が彼を引き当てたのは、まさに必然と言えよう。
もっとも彼はあくまで異世界の英霊「ゴエモン」であり、石川五右衛門とは別人なのだが。

「こういった非常事態だからこそ、日課を欠かしてはなりませぬ。
 いつも通りに過ごしてこそ、平常心で物事に当たれるというものです」
「なるほどなあ。けど、そんな悠長に構えてていいのかい?
 もう聖杯戦争は始まってるんだ。ぼやぼやしてると、寝首をかかれちまうぜ?」
「むろん、そちらもおろそかにするつもりはありません。
 たいした願いも持たぬ拙僧がこの場に呼ばれたのも、何かの導きでしょう。
 ならば拙僧は不可思議現象の専門家として、この事態の収拾を目指します」

御成に、聖杯を狙うつもりはなかった。
友が窮地に立たされていた頃ならいざ知らず、今の御成に他者を傷つけてまで叶えたい願いはなかった。
それに友と戦い抜いた1年の中で、彼は超常の力の恐ろしさをいやというほど思い知っていた。

「真に切実な願いを持つ御仁がいれば、聖杯を譲ることも選択肢の一つとして考えますが……。
 かような生け贄の儀式めいた戦いを強いる代物が、真っ当に願いを叶えてくれるとは限りませぬ。
 優先すべきは、戦いの停止。そして巻き込まれた人々を、元の世界に帰すこと。
 拙僧はそう考えております」

真剣な面持ちで、御成は語り続ける。

「ああ、ご立派な思想だ。文句はねえ。
 だが世の中、そんなに甘くねえ。
 何人もの英霊が関わる聖杯戦争を転覆させるってのは、口で言うほど簡単じゃねえぜ?」
「わかっておるつもりです。複数の異世界から易々と人を連れて来られる力、抗うのは並大抵の苦労ではないでしょう。
 ましてや拙僧は、日々鍛錬に励んでいてもまだまだ未熟。力不足は明白です。
 されどゴエモン殿が力を貸してくださるなら……不可能ではないと考えております」
「おいおい、ずるいぜ、その言い方は」

御成の言葉を受け、ゴエモンは笑う。

「そう言われちゃ、協力しないわけはいかなくなっちまうじゃねえか。
 まあいいさ。どうしておいらにも、たいした願いがあったわけじゃねえ。
 おまえさんの無茶な挑戦、付き合ってやろうじゃねえか」
「感謝いたしますぞ!」

御成の顔には、満面の笑みが浮かんだ。
そのまま今にも踊り出しそうな彼を見ながら、ゴエモンは言う。

「まあ、おいらに任せておきな。天下の大盗賊ゴエモンの力、とくと見せてやるぜ。
 おまえさんは後ろで応援してな。がんばれゴエモン、ってなあ!」

【クラス】ライダー
【真名】ゴエモン
【出典】がんばれゴエモンシリーズ
【性別】男
【属性】混沌・善

【パラメーター】筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:C 幸運:B 宝具:B

【クラススキル】
騎乗:A
乗り物を乗りこなす能力。
Aランクでは幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を乗りこなせる。

対魔力:E
魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
Eランクでは、魔術の無効化は出来ない。ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】
投擲(小判):B
小判を弾丸として投擲するスキル。
小判はマスターの所持金と引き替えに生み出せる。

魔力放出(怒):B
怒りの感情を魔力に変換し、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。
彼が生前使用していた「怒り爆発の術」や「一触即発の術」がスキルとして変化したもの。

黄金律:C
人生においてどれほどお金が付いて回るかという宿命を指す。
彼の場合、金を手に入れる機会には恵まれるものの、すぐに使ってしまうためあまり手元には残らない。


【宝具】
『天を衝く大盗賊(ゴエモンインパクト)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1-70 最大捕捉:100人

ゴエモンとうり二つ……と言うには微妙な姿をした巨大ロボット。
格闘戦をこなし、内蔵された武装で遠距離戦にも対応している。
神秘性が低いため巨体の割に消費する魔力は大きくないが、とにかく目立ってしょうがないため使用できる場面は限られる。

【weapon】
「キセル」
本来はタバコを吸うための道具だが、ゴエモンは打撃武器として使用する。

【人物背景】
江戸にその名をとどろかす義賊。
相棒のエビス丸、からくりニンジャのサスケ、くノ一のヤエちゃんと行った仲間たちと共に、
日本の平和を脅かす数々の悪を退治してきた。

【サーヴァントとしての願い】
とりあえずは、マスターの目的に協力する。


【マスター】御成
【出典】仮面ライダーゴースト
【性別】男

【マスターとしての願い】
聖杯戦争の停止、ないし参加者たちの帰還

【weapon】
特になし

【能力・技能】
日々鍛練を積んでいるため、一般人よりは戦闘力が高いが超人に太刀打ちできるレベルではない。
なお、僧侶だが霊感は皆無。

【ロール】
柳洞寺の僧侶

【人物背景】
大天空寺の住職代理。フルネームは「山ノ内御成」。
僧侶にしては騒々しく陽気だが、心優しく献身的な青年。
年の離れた友人である天空寺タケルの仮面ライダーとしての活動を助けるため、
大天空寺を拠点に「不可思議現象研究所」を設立し、ちまたの怪奇現象の情報を集めていた。
戦いの場においても敵の弱点を見破ったり、一般人の避難を誘導したりとできる範囲でタケルをサポートしている。

今回は本編終了後からの参戦。

【方針】
対聖杯

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最終更新:2017年03月15日 15:37