n周囲の人間からして、神那ニコは、何処か暗い雰囲気を漂わせていたそうだ。
いや、別段何か問題があった訳じゃない。
不自然な傷跡を遺した事も無いし、学業にも日常にも、特に問題を抱えている訳じゃない。
あまり、人と関わることを避ける性質があることを、除いては。


しかし変わったことにニコ自身にも、自分が何故他人を避けたがっているのかは分からない。
只、無意識の内に、と言うか、潜在的な感情が、人との友情を作ることに拒絶反応を起こしている事が原因なのかもしれないと、彼女は薄々感じ取っている。
例えば、クラスメートに遊びに行こう、と誘われた時。
そんな時、無意識に舌が動いて言い訳を発し始め、そして自分はクラスメートから避けてしまう。
別に自分は、誰かを避けたがっている訳じゃないのに。

皆が寄り道をしようとグループを作って下校する中で、自分はポツンと只一人帰り道を歩く。
此処にもまた違和感。
こんな時自分は何時も感じ取る。
「一人なのは久し振りだな」と。
禄に友達も出来やしないこんな自分に、だ。
それが何故か不思議に思う。
しかしそんな疑問を頭にこっそり閉まった自分は、結局家に到着。

日が沈み、電球が照らすこの食卓を囲むのは、自分と、その周りにいる家族達。
しかしまたベロが開き、今夜は自分が作ると言い出すのである。
何故なのかは分からない。
自分に、料理を作るという習慣は無かった「はず」なのに。

手が動き出す。
まるで誰かに動かされているかのように。
無意識に脳内に描かれるレシピのままに、食材を取り出す。
―今日は親子丼―と見せかけて、中にミートソースを仕込んでおこう。
等という、素人にしては巧妙過ぎる献立が浮かび上がる。
自分は、あまり料理に縁のない人間だったのに。

台所の向こうでは、両親が映画を観ている。
今回放送されているのは、クラス30人で殺し合いという、とても金●ロードショーにしては相応しくない内容だった。
テレビに映る映像が遠くから見える。
其処に映っていたのは、一人の少年が銃を乱射するシーン。

しかし、そのシーンを覗いた瞬間、ニコの脳内にビジョンが映し出される。
映っているのは、ピストルを取り合う幼いころの自分と、同年代の少女達。
次の瞬間に映っていたのは―血の海で泣く自分と、倒れる少女の亡骸。

(ああ、そうか。)

今までの出来事がフラッシュバックする。
これまで自分が友達を避けたがっていたのは、魔法少女に成る前の自分の性質の名残だった。

何故料理を作りたがっていたのか。
それは、料理が大好きだったミチルの影響で―

―それに、つい最近まで私の側にいたのは―

神那ニコは、聖杯戦争の記憶を取り戻した。




「うっっ……。」

記憶を取り戻したニコは、吐き気を抑えながらも、部屋へと一歩ずつ足を進める。
確か昨夜食ったのは、鮭のグリルだったような。

―食べ物を粗末にする奴は悪党、か。
ミチルの言葉が、脳裏に浮かび上がる。
それが、口内を抑える口の強さをより一層強めていく。

家のドアを開き、ベッドに寄っかかる様に倒れ込む。
そして懐から無意識に宝石……ソウルジェムを取り出す。

(お帰り~我が魂―マイソウル―)

記憶を失っていた時にはなかったソウルジェムを口に近づけ、魔力を込める。
宝石の光が増し、次第に吐き気が薄れていく。
そしてニコは―元通りの仏頂面を取り戻し、ベッドに横になる。

(最低な目覚めじゃの、此奴は)

まさか、銃で記憶を取り戻す事になるとは。
よりにもよって、自分が捨て去った過去が切っ掛けになって、それがフラッシュバックの切っ掛けだとは。
それはまるで、自身に対する皮肉にすら思えてきた。
元の世界にいるかずみが記憶を取り戻したのだとしたら、こんな心境になってしまうのだろうか。

(しかし、聖杯戦争、ねぇ……)

いつの間にやら、頭の中に埋められた記憶に付いて整理していく。
聖杯戦争。
新約聖書に出てきた、願いを叶える聖なる杯の所有権を、英霊(サーヴァント)を以って奪い合う、殺し合い。
マスターは記憶を引っこ抜かれた状態でこの偽物の世界を徘徊し、自我を持った者は予選を突破、マスターの資格を得る。
そのそもそもの参加権とは―鉄片と呼ばれる素材で出来た、謎の物質。

(鉄、か)

魔法を使うためのスマートフォンか?
いや、それともアクセサリー……?

身に付けている代物について回想していく内に、ポケットから光と熱が発せられていく。
熱さを感じ取ったニコはベッドから跳ね起き、直ぐ様ポケットから物を取り出す。
光を発するそれは、彼女にとって最も身近なアイテムであった。

(グリーフシード……?)

グリーフシード。
ニコ達魔法少女が、その腐りきった身体を生かしていく為に重要なアイテム。
しかし、グリーフシードの素材は、魂が魔女となって抜けきったソウルジェムのはず―。
それが何故……?

と思考していく内に、ニコはある一つの出来事を思い返す。
以前、いつもの様にプレイアデスの仲間とともに魔女狩りをしていた時。
その時魔女が落としたグリーフシードが、何と二つもあったのだという。

「ま・さ・か」

グリーフシードを睨みつけながら、そう言葉を発したと同時に、グリーフシードの発する光が増していく。
此処でニコはもう一つ、聖杯戦争に関するルールを思い出す。

―鉄片は、記憶を取り戻した後はサーヴァントの核となる。

「狩る対象たる魔女の種が、相棒の英霊の核とは、何とも皮肉な出来事でござんすなぁー!」

無表情でグリーフシードを床に投げつける。
グリーンのカーペットにトンと音を立てて落ちたグリーフシードは更に光を増し、やがてこの部屋全体を包んでいき―



●  ●  ●


光が止んだ。
視界を右腕で抑えていたニコは―やはり無表情で―眼を開く。
眼の前にいたのは、ボロボロのフードに身を包み、骸骨の如きマスクで顔を隠しているという、中々に趣味の悪い格好をした者だった。
視界に、幾つかの数値と、「Assassin」と言う文字が浮かび上がる。

「チャオ、イ・ミオ・アミーコ、アサシン。」

イタリア語で、ニコは自分のサーヴァントに挨拶を交わす。
それに応え、アサシンのマスクからシュコーとした息が漏れる。

「御機嫌よう、我が、マスター。」

漏れ出た声は、まるで病人の様に乾いている。
しかし、口調自体は抑揚が付いている。
まるで、何かを悦んでいるかのように。

アサシンの右手に、光の粒子が収束し始める。
粒子が形作ったのは、一丁の黒いハンドガン。
黒いハンドガンを構えたアサシンはマスクからまたシュコーと息を漏らし、声を発する。

「良く聞けマスターよ。俺のとこの銃の真名(な)は―死銃(デス・ガン)だ。」

(っく……また拳銃かよ……)

最悪だ。
魔法少女になって、銃に対するトラウマも克服出来たかと思えば、またこれ。
一度目の映画で気分を悪くし、二度目はよりにもよって自分の新しい相棒だ。

―おのれ運営、貴様は絶対に許さぬぞ。
心の中で漏らした言葉は何時もよりも、苛立ちが更に籠っていた。
また吐き気がしてくる。
もしかしたらさっきのよりもキツいな奴かもしれん。


●  ●  ●


「っ!クソッ!馬鹿な!何故、何故我が剣の腕が……暗殺者風情に!」

辺りにコンテナが積まれている、夜の廃工場。
アサシンのサーヴァント、死銃(デス・ガン)は、一人の剣士…セイバーと、剣を交えて戦っていた。
戦況はセイバーの方が優勢ではあった。
しかしアサシンの目にも留まらぬ斬撃により、セイバーは仰け反り、暫くその場に留まってしまう。
経緯はこの様な事だった。
まず、剣に関してはほぼ互角だった。
しかし、すかさずアサシンが取り出したライフル―
其処から放たれたスタン弾が当たり、セイバーの身体が梗塞されてしまったのである。
それが不味かった。

アサシンは剣を捨て、代わりに黒いハンドガンを手に取り、カチャリとリロードする。
銃を持っていない方の左手を掲げ、大きく十字を描く。

「うっ……くっ……。」
「座への、土産に、この名を刻みつけろ、セイバー。」

骸骨の仮面から息が漏れる。
照準がセイバーに定められる。

「俺と……この銃の…名は―死銃(デス・ガン)、だッ!」

小さな銃口から、黒い弾丸が放たれる。
放たれた弾丸はセイバーの鎧の中央部に当たる。

「うっ!。」

スタンされて動くことの出来ないセイバーは数m先に弾き飛ばされ、仰け反る。
しかし、ダメージの量は然程でも無かった。
それどころか、宝具である鎧によってダメージは掠った程度の物となっている。

(今の感覚、は……)

今の気迫と魔力量、奇妙な仕草、そして真名の開帳。
これらは全て、宝具の発動の前ぶり、と言っても良い。
何かがある、とセイバーは察知した。
この程度で疑わっていなければ、己が武功を上げる事も無かったろう。
嘗てあった経験が、胸騒ぎを起こしている。

(奴は、一体何を……)

―予感は的中した、それも、最悪の方向に。

「ぐああああああああああああああああああああああああああ!!」
「マスター!」

コンテナに隠れていたマスターの叫び声が聞こえる。
動こうとするが、スタンがまだ効いていて動こうにも動けない。
それと同時に、セイバーの感覚に、異常が起こる。
位置を知らせていた魔力供給バイパスが、動きを停めた。

「マス、ター?」

まさか。
死んだ、のか?

「っ…アサシン、貴様ァァァ!!」

セイバーは、アサシンに向けて怒号を発す。
廃工場全体にこだます声が、虚しさを強くしていく。
予感は当っていた。
やはりアサシンは宝具を開帳していた。
それに気づいた時には、もう遅かった。
身体が粒子化を始めていく。

「デス……ガン、か。」

己の相棒を殺した暗殺者の名を吐く。
その名を覚えておいてやろうと。
この胸に刻みつけてやろうと。
そんな想いを込めて発した名を遺して、セイバーはこの聖杯戦争から消滅した。


●  ●  ●
「お疲れアサシン。」

廃工場の中から、女の子の軽く、しかし冷たい声が響く。
現れたのは、―パイロットの様な格好の―魔法少女の姿をしたニコだった。
ニコとアサシンの獲物は、これで一組目。
初戦にしては、中々出来た方だとは思う。

躊躇と言える感情は無い。
もう既に、戦うことは決めているのだから。

(なぁ、ミチル、あの世で見ているか?
今のアタシを、お前さんは、どんな顔で見ているんだ?)

きっと、彼女は泣いているのだろう。
自分がこれ以上、誰かを殺めてしまうことを。
既に捨て去られた、自分の命のために。
イチゴリゾットの作り方を知り、祖母との最期の一時を過ごすためだけに魔法少女の願いを使った彼女の事だから、きっと。

(でも、な、これ以上、寂しいのはウンザリなんでさぁ。
海香もカオルもサキもみらいも里美も皆、お前を待ち続けているんだ。)

幼い頃のトラウマに縛り付けられ、神那ニコと言う偶像に縋るしか無かった自分を助け、プレイアデス星団と言う居場所まで与えてくれたのは、紛れもなく彼女だった。
その恩を―等という綺麗事は言わない。
只、只、キミとは別れたくない。

(私ゃその為に殺させてもらうよ、ミチル。躊躇いは無い、もう人を殺すのは慣れっこさね。)

かずみと言う魔女の肉詰め(マレフィカファルス)には申し訳が付かんと言う気持ちもある。
しかしそれも、ミチルを生き返らせるための事。
最早躊躇いは無い。

(……しかし、随分酷い逝き方をしたもんさねぇ、奴さんも)

ニコは、アサシンの宝具で撃たれ倒れた男の死体を、冷たい顔で見つめていた。
スーツを着た男には、傷が一つ付いていない。
アサシンの宝具によって魔力供給バイパスを通じて「死」の概念を放たれ、命を落としたのだ。
手元には―護身用の拳銃。

「はぁ、先週の映画に、今宵のアサシン、そして初敵。
昨日と今日は拳銃キャンペーンかなんかかい、っと。」
「―昨日、君の夢を見させてもらったよ。」
「!?」

背後から声が聴こえる。
優しそうな、少年の声が。
しかしニコが振り向いた、声のする方向は、後ろにいるアサシンからだった。

「……どちら様で?」

苦笑いを浮かべるニコに応え、アサシンのマスクからシュコーと息が漏れ、それと丁度いいタイミングで声がまた聞こえる。

「子供の頃、拳銃を使って同年代の子供を殺した、かぁ。」
「……チィッ!」

いざ耳を凝らして良く聞いてみる。
声が聴こえる方向は同じだった。
しかし、声の主は―アサシンからだった。

アサシンの声は、病人の様な枯れた声だったはず。
しかし今の声帯は、どっからどう聞いても大人しげな普通の少年のそれ。
ニコは訝しむ。
何かがあると、この暗殺者は何かが可笑しいと。
―後に二重人格の魔法少女と戦う事になると言う事をニコは、知る由もない。
そんな風にして怪しむニコを尻目に―眼はスカル仮面で隠されているが―アサシンは言葉を続ける。

「勿体無いなぁ、君は選択肢を間違えちゃったんだ。
まだ君には、あの銃の使い道が他にもあったのに。
例えばほら、悪いヤツを殺すとか―」

その言葉に、ニコは言葉を詰まらせ、仏頂面を作る。
言い返さない。
言い返せないし、言い返したくもない。
もう、現実から眼を背けるのはゴメンだ。
銃を暴発させたことは、今でも心の中に銃創を作っている。

「多重人格、正に二枚顔(トゥーフェイス)かね。
前々から考えてはいたけど、本当に変わった暗殺者だ。」

本当なら、なんちゃらガンとか名乗っちゃっている暗殺者に言われたくないよとでも言っている頃だろうが、
心の中に未だ残るカンナが、口を塞ぐ。

「……どうか、したのか?」

声が何時もの、疲れたような声に戻る。
それにニコは、取り繕った様に口で弧を描き、口を開く。

「こりゃ驚いた物だ、君にゃ自覚が無かったのかい?」
「自覚……か……。」

アサシンに自覚があるのかは分からない。
しかし……二つの顔、二つの心。
それらの要素に、ニコはまた一つ、イヤな事を思い返す。

(カンナ、か……)

そう。
ニコは、自分が作り出した偶像。
本当はカンナと言う名前で、この身は、自分の願望の様な存在。
この身に宿る二つの心。

(それが、私とこのアサシンを引き合わせたとでも……?)

最悪だ。
最低最悪のシナリオだ。
トラウマで記憶を取り戻し、願望が引き合ってアサシンを呼び寄せる。
こんなバカげたお話があるのだろうか。
ある意味、インキュベーターよりも質が悪いかもしれないな、聖杯とやらは。
そんな事を、ニコは脳裏に浮かべながらも変身を解き、自宅へ帰ろうと歩きだす。


【マスター名】神那ニコ
【出典】魔法少女かずみ☆マギカ
【性別】女

【参戦経緯】

回収したグリーフシードの内の一つがどういう訳か鉄片で出来ていた。
ジュウべぇ、帰り次第貴様は極刑に処す。

【Weapon】

「ソウルジェム」
魔法少女が持つ宝石型アイテムで、インキュベーターによって自身の魂を変換された物。
擬似的な魔力炉としても機能し、これを使うことでニコは魔法少女に変身できる。
ただし、魔力は無限という訳ではなく、魔法を使えば使うほどソウルジェムの濁りという物は溜まっていき、魔力は減っていく。
完全に濁りきった瞬間ソウルジェムは魔女という怪物を吐き出した後魂なき抜け殻になってしまう。

「パール」
何の変哲も無い杖。
彼女の魔法で生み出した物。

「グリーフシード×3」
ソウルジェムの成れの果て。
ソウルジェムの濁りを二回まで移す事が可能。

【能力・技能】

  • 魔法少女
願いと引き換えに、己の身を呪ったもの。
ソウルジェムを使って魔法少女に変身できる。
彼女の魔法は「再生成」で、物質を再構築することが可能。
ミサイルに分身、ビーム、更には魔法のスマホアプリだって作れちゃう。
ハッキングに近い事も可能で、これでインキュベーターの死骸を改造している。

【人物背景】

和紗ミチルが結成した魔法少女チーム「プレイアデス聖団」のメンバーの一人。
しかし、ミチルが死んだ事を切っ掛けに、仲間達とともにミチルをかずみに変えてしまう。
幼い頃はアメリカに住んでいたが、その時お遊びで使っていた拳銃で友達を殺害してしまった経歴を持つ。
その時のトラウマからインキュベーターと契約し、「違う自分になりたい」と願い魔法少女になった。
クールだが掴みどころのない性格で、チームでは分析を担当している。

【聖杯にかける願い】

和紗ミチルを生き返らせる。


【クラス名】アサシン
【出典】ソードアート・オンライン
【性別】男
【真名】死銃
【属性】混沌・悪
【パラメータ】筋力C 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運C 宝具C

【クラス別スキル】

気配遮断:B+
自身の気配を絶つ能力。
己を知らぬものに気づかれずに射殺することが可能で、メタマテリアル光歪曲迷彩を施したマントを被ればランクは向上する。

【保有スキル】

弾風の狩術:C+
GGOアバターがポイント消費によって入手できる多種多様なスキル。
銃撃の腕前も兼ねるため、実質的には「射撃」と同等の効果も兼ねる。
因みにアサシンは「刺剣」と「銃剣作成」を選択している。

心眼(真):B
SAO時代に閉じ込められた牢獄で培った洞察力。
窮地に陥った際、逆転の可能性が数%でもあるのなら、それを手繰り寄せる戦闘論理。
放たれた銃弾を回避しながら暗殺を成立させることも可能。

笑う橙棺:B-
SAOで暴れていた殺人ギルド「ラフィン・コフィン」に所属していた逸話から。
属性が「善」ないし「中庸」の英雄への補正が掛かる。
幹部クラスに所属していた彼のランクはBランク程だが、GGOでのアバターで召喚された影響から、スキルが上手く機能していない。

【宝具】

「死銃(デス・ガン)」
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1
アサシンの逸話その物。
彼がハンドガンで放った銃弾を食らったサーヴァントの、魔力供給バイパスを繋いだマスターを殺害する。
魔力供給を受けなければサーヴァントは生きていられないため、必然的にサーヴァントも消滅するだろう。
ただし、この宝具を振るうには幾つかの条件をクリアしなければならない。
1.対象が「単独行動」等のスキルで供給をカットしていないこと。
2.撃つ前に十字架を切る事。
3.撃つ時には必ず「五四式」を使うこと。
4.撃つ時には、必ず真名を開放する。
5.撃つ時には、必ず姿を見せる。
これらの条件が全て成立すれば、アサシンの銃弾は死の魔弾となるだろう。

「我らは共犯者(Sterben)」
ランク:E 種別:対人格宝具 レンジ:― 最大捕捉:2(3)
アサシンのアバターを振るう三人の人格。
ただし、その内一人は罪を免れているため人格は生まれていない。
代わりに、実行犯であるアサシンの弟がもう一つの人格として形成されている。
何時人格が変わるかは不明、変わるのは弟の意思によるが、かと言って兄に権限が無いわけでもない。

【Weapon】

「トカレフTT-33」
中国では「五四式・黒星(ヘイシン)」と言う通称で呼ばれているハンドガン。
安全装置が付いていないプロ向きの銃で、暴発事件も幾つか確認されている。
アサシンはそんな滅法危険な銃を愛用しており、しかも歪んだ愛情付き、お前一体何があった。

「沈黙の暗殺者(サイレント・アサシン)」
GGOでのレアアイテムたるライフル。
扱いが難しく、これを扱えるアサシンの狙撃能力の高さが窺い知れる程。

「刺剣(エストック)」
アサシンが「銃剣作成」で作り出した装備。
GGOにおいては死に武器となっている剣だが、しかしSAOでの牢獄で鍛え上げた剣術は並大抵の者では相手にならない。

「メタマテリアル光歪曲迷彩マント」
皆も欲しがる透明マント。
これで姿を覆い隠してアサシンは戦う。
回避、及び気配遮断に補正が掛かるが、これで姿を隠している間は宝具が使用できない。

「電磁スタン弾」
これを食らったものは痺れちゃう、キャー!

【人物背景】

リアルマネートレードを実用化しているVRMMOFPS「GGO(ガンゲイル・オンライン)」にて突如出現した謎のアバター。
彼に撃たれた者は、現実世界で原因不明の突然死を迎えてしまう。
その正体はVRMMORPG「SAO(ソードアート・オンライン)」にてプレイヤーの殺戮を繰り返していた殺人ギルド「ラフィン・コフィン」の幹部メンバー「Xaxa」のアバターを操る者。
SAO生還者であるキリトに執着しており、事実彼と交戦を繰り広げている光景が大会で確認されている。
寡黙で有りながらラフコフらしい快楽殺人者の気質を持つが、時折声と口調が変わる場面が見受けられる。

と言う逸話が、仮構世界であるChaos.Cellにて再現されたサーヴァント。
元の世界で少年院に入れられた時の記憶は所持しておらず(「ホロウ・フラグメント」のPoHに近い存在)、
死の魔弾を振りかざしていた頃の兄弟の人格がそのまま再現された状態にある。


【聖杯にかける願い】

Kiritoを殺す(殺人を愉しむ/朝田詩乃の心を取り戻す)。

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最終更新:2017年03月21日 07:15