185名前:空軍(東京都):2007/04/30(月) 02:26:50.31 ID:snyK2Kyb0
男「今日は天気が良くてよかったね」
ク「そうだな。今日は近場とはいえハイキングだからな」
男「山頂からの景色もよさそうで良かったよ」
ク「山頂で一緒に食べる特製の弁当を作ってきたぞ。君の好物の卵
焼きもある」
男「嬉しいな。今からすごく楽しみだよ」
ク「おや。ロープウェーが来たな。さあ乗るぞ」
 -----------------------------------------
男「いい景色だね。クー」
ク「君とこのロープウェーの中で2人きりというがさらに素晴らしい」
男「どんどん上がっていくね」
ク「うむ。良い眺めだな」
(ゴトン)
男「あれ?止まっちゃったよ?どうしたのかな」
ク「非常用マイクで制御センターに連絡を取ってみるか…もしもし…」
男「どうだった?クー」
ク「うむ。トラブルで止まってしまったようだ」
男「ロープウェーが止まっちゃったの?大丈夫かな…」
ク「大丈夫だ。すぐ動くと言っているし、私がついているぞ。不安に
感じることはない」
男「そうだね。クーと一緒なら心強いね」
ク「まあ、たいしたことはないと思うぞ。それまで君と2人きりと言う
のもなかなか興があるな」

186名前:空軍(東京都):2007/04/30(月) 02:28:05.49 ID:snyK2Kyb0
男「ねぇ…。クー。もうお昼になっちゃったね…」
ク「むぅ…。これは誤算だったな。ここまで復旧に手間取るとはな…」
男「なんかおなかすいちゃったね…」
ク「ならば、ここで食べようではないか」
男「山頂から景色を見て食べるはずだったんだけどね」
ク「しかし、男よ。この景色は素晴らしいではないか。山頂に勝るとも
劣らないと私は思うのだが」
男「確かにね。もしかしたら、山頂の展望台よりいい景色かもね」
ク「ならば、この素晴らしい景色を楽しみながら復旧するまでお昼を楽
しもうではないか」
 ---------------------------------------
友人「せっかく連休だっていうのにやることがないなんて俺はついてい
ない。しかし、あいつとクーちゃんは山へハイキングに行くって
言っていたな…。俺も彼女が欲しいぜ…。テレビでも見るかな」
アナ「こちら現場からヘリでお伝えしております。観光用ロープウェー
が止まった事件ですが、復旧は難航しています」
友人「ん…。これあいつらが行っている山じゃないか」
アナ「特に1つのゴンドラが難所に存在しています。中の様子をカメラが
捉えたようです。ズームしてみましょう」
友人「あいつらじゃないか。でも何か楽しそうだな…」
アナ「どうやら、調べによりますと大学生の男女2名がゴンドラ内に取り
残されているようです。中にある非常用マイクで彼らと連絡を取れ
るようです。2人と話してみましょう」

187名前:空軍(東京都):2007/04/30(月) 02:30:35.08 ID:snyK2Kyb0
男「ねぇ。スピーカーから何か聞こえなかった?」
ク「気のせいだろう。外のヘリの音ではないかな。ここからはよく見えな
いが」
男「そうだね。ヘリの音だよね。所で、このお弁当おいしいそう…」
ク「君の好物の卵焼きだぞ。口をあけたまえ。食べさせてあげよう」
男「恥ずかしいよ、クー…///」
ク「しかし、ここでは私と君の2人しかいないぞ。恥ずかしがる必要はあ
るまい」
男「考えてみればそうだけど…。じゃあ、お願いできるかな…。あーん」
ク「人間素直が一番だぞ。…どうだ?味のほうは?」
男「おいしいよ。やっぱり、クーの料理は最高だね」
ク「喜んでもらえて嬉しい。おにぎりもあるぞ。炭水化物も重要だからな」
男「大きいハート型おむすびだね。僕一人で食べきれるかな…」
ク「これは2人で食べるのだぞ。こうやって割って食べるんだ」
男「このおむすびもおいしいけど…。せっかくのハートが割れちゃったよ」
ク「そして、こうすれば」(チュッ)
男「///」
ク「ふふ。これでハートは2つになったぞ」
男「クー。いきなりするなんて心の準備が…///」
ク「恥ずかしがる君もかわいいぞ。まだ、お弁当はいっぱいあるからな。欲
しければ言って欲しい。私が食べさせてあげよう」

188名前:空軍(東京都):2007/04/30(月) 02:32:18.70 ID:snyK2Kyb0
男「ふー。やっとロープウェーが動いたね」
ク「うむ。山頂へは行けなかったが、いい眺めではあったな」
男「うん。そうだね。連休はまだあるから別の日にも遊びに行こうね」
ク「君と一緒ならどこへだって行くぞ。おや、そろそろ着いたな」
男「やっと降りられるね。…あれ?皆が何か僕達を見ているよ」
ク「それはそうだろう。ロープウェーに何時間も取り残されていたんだから
な。ドアが開くぞ。男よ。足元に気をつけてな」
(ガチャ)
友人「おーい。大丈夫だったか?」
男「あ、来てくれたんだ。ありがとう」
友人「しかし、相変わらずお前さんたちは熱愛カップルだな」
男「え?どういうこと?」
友人「非常用マイクでテレビがインタビューをしようとしたんだぜ」
男「もしかしてあの時…」
友人「お前さん達、気付かなかったんだろう?マイクをつなげようとした時
はお昼を楽しんでいたよな」
男「ということは…」
友人「卵焼きを食べさせてもらったり、確か、ハート型のおむすびとか…」
男「どうしよう…///。あの会話がテレビ中継されちゃったんなんて…///」
ク「男よ。これは逆に考えれば良い事だぞ」
男「まさかあの会話が誰かに聞かれているなんて、僕は恥ずかしいよ…」
ク「しかし、これで私と君との仲が街中に知れ渡ったんだ。これで公共の
場で君が恥ずかしがる必要が無くなったんだぞ」
男「クー…そういう問題じゃ…」
ク「ほれ。まだカメラが回っているぞ。ここは視聴者の期待に応えるため抱
き合おうではないか」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2007年05月04日 17:40