205名前:プロガー(石川県):2007/04/30(月) 09:57:30.52 ID:ZuHqCmbp0
  今日は特に何処かに行く予定は無い。
  こうやってのんびりと家にいるのも良いもんだ。
 「突然で済まないが、抱き付かせて貰えないだろうか?」
 「クー、いきなり何言って――」
  クーの目には涙が溜まっている。
  今にも流れ落ちそうだ。
 「ど、どうしたの!」
 「理由は聞かず、今は抱き付かせてくれ……」
 「あ、うん、クーおいで」
  そう言うと、クーは僕に近付き抱き付く。
 「一体どうしたの?」
 「この連休は君と色々な所に行けて楽しかった」
 「うん、僕も楽しかったよ」
 「しかし、明日から君は会社だ、
 また家で君の帰りを待つ日々が始まると思うと、悲しくなったんだ」
 「……僕もクーと離れるのは寂しいよ、でもクーに苦労をかけないためにも働かないとね」
 「むう……そうだな」
 「ほら、元気出してよ、次の連休もすぐだしさ」
 「そうだった、しかも旅行に行くんだったな、楽しみだ」
  僕達は壁に掛かっているカレンダーを見る。
  次の連休の日付の所には、忘れないように朱色でまるく囲んである。
  その傍らには、同じ朱色でこう書かれている――。


  保守

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最終更新:2007年05月04日 17:41