【私に溺れろ】素直でクールな娘【浮かんでくるな】
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:06:40.91 ID:jmCIvafM0
ここは素直クールに萌えるスレです。

「素直クール」とは  
・冷静沈着で感情的になることはまずない  
・完全自立型  
・表情が薄いあるいは無表情  
・ガチで愛してくれている一途  
・愛情表現がストレート  
・照れが少ないあるいはない  
・「素直」と「クール」の矛盾したアンバランス感が最高にいい

▼投下時ルール
・多くレスを使う投下は、投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れるのが好ましい。または「何レス目/総レス」を名前欄に
・投下許可を求めない。ダメなんていう人はいません
・作品投下が終わった後の自虐は、読み手が不快に感じるので書かない
・投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為必ずリロードしよう。
・コテは投下時にだけ付ける
・性描写(エロ)は空気を読んで程々に。 過激なSSについてはtxtうpを推奨
・Wikiに保管してほしくない人、それから批評がほしい人は投下と一緒に要望を伝えてください。 批評は避難所の批評スレで聞けます

▼2ちゃんねるのおやくそくについては
http://info.2ch.net/before.html

初めての人は保管庫をのぞいてみて下さい
*特に荒らしは徹底スルー


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:07:27.57 ID:jmCIvafM0
■前スレ
【君しか見えない】素直でクールな娘【と思うなよ】
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1178280115/l50#tag11
■ほの板
【好きなもの?】素直でクールな娘【キミだ】
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1169035252/

●初めての人は軽くでいいので保管庫を見てみて下さい
■素直クール保管所Wiki
http://sucool.s171.xrea.com/
http://www16.atwiki.jp/sucool/

■素直でCOOLな娘避難所
http://yy17.kakiko.com/sucool/

■あぷろだ@素直クール保管所
http://sucool.s171.xrea.com/up/
携帯からはこのへん
写メうpろだ http://kjm.kir.jp/index.php
@ぴた    http://pita.st/index.html

■素直クール過去ログ保管所
http://sucool.skr.jp/kakolog/
■お題/性格ジェネレーター
http://udonkari.run.buttobi.net/
●お知らせ●
【避難所でスレ立て等に関する話し合いが行われています。意見のある方は避難所までお願いします】


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:07:34.10 ID:VFLkNrtX0 ?2BP(3702)
は?

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:08:14.95 ID:GK3ahaP30
今からコンビニ行くんだけどなんか買ってきてほしいもんある?

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:14:16.77 ID:v9hrr1JC0
>>1
乙です。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:21:07.95 ID:aF8Ir1Rn0
>>4
おい男、何を買ってきてもいいが避妊具を買ってきても無駄だぞ。
わたし達の間に、そんなものの出番はない。

>>1
乙!

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:26:08.20 ID:jmCIvafM0
いくら何でもとは思うが保守

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:30:01.45 ID:Mn+ZhK8dO
保守

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:43:38.82 ID:6nuNu+EJO
>>1

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:43:52.50 ID:7srA0PTvO


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 21:52:16.29 ID:v9hrr1JC0


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:01:27.97 ID:fMb8zXpnO


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:11:04.86 ID:jmCIvafM0
hosyu

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:23:24.63 ID:7srA0PTvO
保守!

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:23:35.72 ID:fMb8zXpnO
ほしゅ

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:24:57.37 ID:6nuNu+EJO
スパロボのクォヴレーって素直クールじゃね?




……男だけど

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:27:51.44 ID:dkDw7wf80
うほっいい素直クール男

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:40:29.34 ID:fMb8zXpnO
ほしゅ

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:44:30.79 ID:6nuNu+EJO
保守も兼ねつつ
避難所で、もしスレが落ちても日曜日までは立て直しませんか?

という意見が出てたけど、どうでしょうか?

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:45:56.97 ID:dkDw7wf80
立て直してもいいんじゃね

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 22:55:03.55 ID:fMb8zXpnO
いいんじゃないかな。


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:05:37.06 ID:fMb8zXpnO
2レスいきます。



7月の校内合唱コンクールで、俺は自由曲のテナーのソリストを務めることになった。
先生によると、なんでも俺は高音が綺麗に出るのだそうだ。
クーときたら、それを聞くやいなや、一緒に練習をすると言って聞かない。
俺としては面倒でしょうがないのだけど、クーはやたらやる気だ。
「男の美声を全校生に知らしめるチャンスだ」
恥ずかしい。
こうして今日は授業後、講堂に行ってピアノを借りて練習することになった。


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:06:17.97 ID:fMb8zXpnO
・・・
クー「では行くぞ」
男「へいへい」
クー「まずは音あわせだ。ドから鳴らしていくからお腹から声を出せ」
男「へいへい…」
クー「ドーレーミーファーソーラーシードー」
男「ドーレーミーファーソーラーシードー」
クー「む。きちんと出来ている。今度は下がっていくぞ」
男「おお」
クー「ドーシーラーソーファーミーレードー」
男「ドーシーラーソーファーミーレードー」
クー「よし。音程はきちんと取れているぞ。では曲をやる。男、譜面を貸してくれ」
男「クー、この曲知ってるのか?」
クー「いや、知らない。が、譜面を見れば練習出来るくらいは弾けるだろう………」
男「おお、すぐ弾けるなんてすげえクー」
クー「ありがとう、男。誉めて貰えると嬉しいが、ことに男からのは」
男「いや、凄いよクー。…そう言えばクーのクラス、自由曲の伴奏クーだよな?」
クー「そうだ。私がやる」
男「流石だなクー。ピアノは昔から得意だったもんな」
クー「いや、それほどでもない。しかし男が私をそう思ってくれていたなら嬉しい」
男「なあ、聴かせてくれよ」
クー「いや駄目だ。まだうまく弾けないんだ」
男「聴かせて」
クー「駄目だ。あれは苦手な部分があるんだ。恥ずかしい」
男「クーも恥ずかしがるんだ」
クー「何を言う男。私にも恥がある。今日だって本当なら男に粗末な音は聴かせない。しかし…」
男「?」
クー「私は男の声が好きだ。実に優しく芯のある声をしている。ずっと前から好きだった」
男「…え、いや、その」
クー「この声が聴けるなら、私は頑張ろうと思える。皆に男の良さを知ってもらえるなら、私は恥と思わないよ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:17:55.33 ID:6nuNu+EJO
>>23
2人で一緒に合唱コンクールで歌うところまで幻視した



落とさないのがベストなのは今更言うまでもないけど
仮に落ちたら何時頃立てましょうか?

誤解の無いように書いておくけど、これで確定だって言い張る気は無いし
ここか避難所にいつでも反対・賛成の意見は書いて下さい
とりあえずそうしたらどうなるか試すくらいのつもりで

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:21:55.40 ID:dkDw7wf80
19時か20時頃

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:22:56.16 ID:jmCIvafM0
気付いた奴が建てるに一票

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:28:33.63 ID:fMb8zXpnO
>>24
ありがとう。


あんまり遅い時間だと、ほしゅ人員も確保出来ないかも知れん。
と言うわけで遅くても20時くらいまでに立て直しをするという意見を言ってみる。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:41:50.46 ID:6nuNu+EJO
最大72時間で落ちる現状を考えたら
順調にいった場合に落ちる時間が夜になるように立てた方がいいのと思うので
19~21時位に立てる方向でやってみますか?

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:49:03.39 ID:9/z66NBn0
それでいいんじゃない。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:54:57.29 ID:ZtlwzuR/O
立てた日決めたの意味ないじゃん。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:55:10.82 ID:6nuNu+EJO
じゃあ暫定で

落ちたら日曜日までは19~21くらいに立て直す
月曜日以降次の金曜日までは落ちても立て直しはしない

とりあえずこんな感じで
引き続き意見及び修正案募集中って事で

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:58:48.95 ID:jmCIvafM0
まぁ、保守さえ欠かさなけりゃ悩むこともない保守

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/11(金) 23:59:49.34 ID:6nuNu+EJO
>>30
大前提は落とさない事だし
日曜日なら参加できるって人もいるみたいだし一週間立ち続ける訳じゃないよ?
どうしてもっていうなら立て直しても火曜日辺りに強制的に落とすとか

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:04:12.69 ID:3QorssqNO


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:08:14.81 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ


>>23から一週間後。
男「クー、そろそろ聴きたいな」
クー「…む。私も大分練習した。そろそろ聴かせよう」
男「なんて曲?」
クー「これだ。伴奏の美しさだけでなく、歌詞も非常に良い。私はこれを弾けて嬉しい」
男「…これは!」
『ff(フォルティシモ)』
クー「熱い愛の歌だ。ぜひきちんと仕上げて男に聴かせたかったんだ」
♪ジャージャージャジャジャージャーン♪
クー「『あーいがーーすべーてさぁーーいまーこそーうたーうよー』」
男「…うめぇ」


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:16:47.91 ID:PHL3+k7y0
いるか堂のケーキ食べたい保守

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:18:33.59 ID:owvsYWhVO
スレタイ格好いいな
名言集に追加できるぞこれは

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:19:42.99 ID:kXzLtaoSO
週末の楽しみの



ほしゅ

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:26:59.02 ID:3QorssqNO
クー「突然だがこれを食べてほしい。君のために作った特別製の弁当だ」
男 「特別?」
クー「そう、私以外に興味を持たなくなる薬ゲフンゲフン」
男 「ちょ、今なんて」
クー「ん、いや口を開けると良い。ほら、あーん」
男 「いや、美味しそうだけど同時にイヤな予感が」
クー「あーん」
男 「いやだかr」
クー「あーん」
男 「……あーん」
クー「よし……どうだ?」
男 「美味しいよ」
クー「そうか良かった、では早速我が家に行こう」

男 「……ついたけど」
クー「部屋に上がって待って居てくれ」

クー「お茶を煎れてきた」
男 「どうも……ところでクー、さっきの弁当に何か入れたの?」
クー「入れた」
男 「なにをいれたのさ! まさかやばい薬とか……」
クー「愛情」
男 「……は?」
クー「私にしか興味を持たなくなるように、と言う願いを込めた愛情」
男 「……そうなんだ」
クー「大丈夫だ、過剰摂取しても人体には悪影響はない」
男 「そうな……あれ? 何だか眠く……」
クー「そうそう、安眠出来るようにお茶には睡眠薬を入れた。一緒に寝よう」
男 「ちょ、まっ、アッー!」
続きは省(ry

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:28:27.03 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:28:38.03 ID:+03i7QG8O
なんか前週のスレタイとセンス?が似てるというか……

真の意味でクールだな

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:30:15.82 ID:PYKKw3iXO
>>39
これはなんていい強攻手段
GJ!

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:39:32.33 ID:3RI7i3ZJ0
3レスぐらい借ります。
百合ネタ。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:40:16.69 ID:3RI7i3ZJ0
【ゴールデンウィークはおべんとうをひろげて】

「んーっ、いい天気ーっ」
 春香は思い切り伸びをした。
「この辺りにしましょうか、春香」
「そーしましょそーしましょ。おひるおーひーるーっ」

 四月最後の土曜日。
 空と春香は、小高い丘の上でおべんとうを広げるところだった。今日は何をするでもなく、二人で一緒にのんびりと過ごすつもり。

 女の子同士の気安さだろう、二人きりで過ごそうという空の誘いに春香はほいほいと付いてきた。
 空にしてみれば春香は恋愛対象で片恋先である。春香から見てそう安心できる相手でもないのだが、空がまだ告白していないため波風は立ってはいない。
「空ちゃんと二人。なんでもいいからのんびりと過ごしたい」
 行きたい場所があるか問いかけようとした矢先、そう言い出したのは春香だった。空にはいやもおうもない。

「空ちゃん、早く早く、おべんと出してー。うわ、すごいなすごいな、お重だーっ」
 今日はお互い、相手の分のお弁当を作ってくる約束だった。
春香は女の子っぽい小さなおべんとう箱を、空は三段重ねの重箱を取り出す。
「春香のお弁当も美味しそうね」
「えへへ、お母さんに手伝ってもらっちゃったよ」
 春香は小躍りしている。
 比喩表現ではない。
 「空ちゃんのおべんと嬉しいぞっ」と即興歌を歌いながら体をくねくねさせている。かなりノリノリだ。
 ふーん。私よりも昼食のほうがありがたいということなのかしらね。空は自作のおべんとうにすこしばかり嫉妬する。
 そうだ。あれ、やってもらおうか。おべんとうといえば、あれだ。


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:41:12.84 ID:3RI7i3ZJ0
 空は箸で卵焼きを一切れつまみ、春香の口元に差し出す。
「はい、あーん」
「え、空ちゃん!?」
「あーん」
「ちょっと、恥ずかしいよ。空ちゃん、あたし子供じゃないよ」
「あーん」
「やだやだ、こんなとこ見られたくないよ」
「大丈夫。ここには私たちしかいません。はい、あーん」
 負けた。
 春香は辺りをきょろきょろと見渡し、誰もいないことを確認してからぱくりと卵焼きを口に入れる。
「あ。美味しー。すごいすごい。すごく美味しい。空ちゃんさすがー」
「そう、それは良かったわ」
「空ちゃんのおべんといつも美味しいけど、今日のは特別だね。気合はいってるんだー」
「ふふ、ありがとう。で、次は、ね」
 空は春香を期待のまなざしでじっと見つめる。
「えっ!? あたしもするの?」
 こくり。
「……空ちゃんに?」
 こくり。
「えっと、じゃあ、どれが食べたいのかな? どれでもいいの? それじゃ、はい」
 春香の差し出すから揚げを空はぱくっと口にした。
「……うん、美味しい」
「よかったー。実は作ったの初めてだったんだー」
 美味しい顔の相手を見ると、なんだか自分まで楽しくなってくる。
 お互い、かわりばんこに食べさせあって食事を終えた。
 昼食には二時間ほどかかった。


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:41:50.78 ID:3RI7i3ZJ0
◆◇◆
「うー苦しーよ。もしあたしが太ったら、空ちゃんのせいだからねー」
 春香は横になりながら唸っている。
「残しても良かったのに」
「やだやだあんなに美味しーんだもん。それに、空ちゃんが作ってくれたものはみーんなあたしのものなのっ」
 子供っぽい言い様がおかしくて、空はくすくすと笑う。いつもクールな空だ。こんな楽しげな笑顔、家族にだって見せたことはない。

「うわーっ空ちゃん見て見て、空がすごい綺麗っ」
 ふいに春香が大声をあげた。
 綺麗? 一瞬自分のことかと思ったが、すぐに空は勘違いに気が付いた。春香は天を指差している。どうやら青空の美しさを示したいらしい。
 春香は自分の隣をぽん、ぽん、と叩いている。空にも同じように横になれということなのだろう。
 空は春香と並んで草むらに寝ころび、天を見上げた。
「ねっねっ。すごいでしょ。吸い込まれそうでしょ」
 なるほど。本当に綺麗な青空だ。
 雲がひとつも無くて、天を仰ぐと視界がすべて青一色に染まる。そうしていると、自分の居場所さえわからなくなりそうな、不思議な感覚にとらわれる。
「んー、気持ちいいよ。ずっとこうしていたいよね。空ちゃんもそう思うでしょ?」
「そうね。確かに心地いいわね」
「うんっ」
 春の風が頬を撫でる。草の匂いも気持ちがいい。
「でもね」
 空は天空を見上げたまま、春香の右手にそっと自分の左手を重ねる。
「私は春香の隣ならどこにいたって気持ちいいし、いつだって春香と一緒にいたい。それだけでいいの」
 息を呑むような音が聞こえたのは、気のせいだろうか。

「……ありがと。あたしもだよ」
 ずいぶんとたってから、春香はとても小さな声でそっとつぶやいた。それは本当に小さな声だったけれど、空の耳には確かに届いていた。
 二人はしばらくの間、草むらに寝ころんで、高く澄んだ青空を見上げていた。


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:42:13.72 ID:3RI7i3ZJ0
以上でした。

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:48:25.81 ID:3QorssqNO
>>47
おかしいな……百合は苦手なはずなんだけど、だんだん慣れてきた俺ガイル

GJ!

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:49:45.26 ID:PYKKw3iXO
>>47
百合の人きたー
終わったGWが恋しくなるこれ。相変わらず爽やかGJ!

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 00:55:22.53 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ


【授業後、男とクーは話している】
男「今日は暑いな…」
クー「うむ。授業を聴くのにも気が散ってしまう程だ」
男「まったくだ…なぁクー、さっきのとこのここ教えて」
クー「いいぞ。そこなら私も分かる…この問は…」
カシャン
男「おっと…落としちゃった…ごめん、ペンに気付かなかっ…!」
クー「?」
男「(…クーの胸元が…見ちゃった…)」
クー「…男」
男「は、はい!?」
クー「君は以心伝心という言葉を信じるか」
男「いきなり何クー…」
クー「私は今君の心が分かったと確信している」
男「!!ご、ご、ごめん!」
クー「こうしたいのだろう」
男「!!!!!」
クー「男。私は君になら存分に胸を貸すぞ」
男「…ぶはっ(クーの…胸を…掴んだ…)」
カシャン…ドサッ…
クー「男!…過ぎた行為だったか!?」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 01:04:12.68 ID:3QorssqNO
つ【レモン味のキャンディ】
つ【放課後の買い食い】

そんなフレーズだけ浮かんだ

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 01:17:17.39 ID:PYKKw3iXO


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 01:30:28.35 ID:3QorssqNO
あげ

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 01:41:22.26 ID:XSAU4HgGO
【放課後の買い食い】

友「お好み焼きうめえwwww」
男「マジうめえwwww」
友「部活終わった後の食い物ほど格別なもんねえなwwww」
男「おうよwwww」
女「……文芸部が何言ってるかな」
ク「頭使ったから、って理由だろうね」
女「それだと、甘い物じゃない?」
男「太るからなwwww」
友「変わらねえよwwww」
女「いい食べっぷりなのが救い?」
ク「男の子らしくていいんじゃない?」
友「お前ら食わねーの?」
女「アンタの食べっぷり見てるだけでお腹一杯」
ク「といいつつ、ダイエットの事は隠すわけね」
女「……言わなくていい事を……」
店「こちらジャンボパフェになります」
ク「はい、私です」
男「……ジャンボすぎね?」
友「……完敗だな、俺ら」
女「……なんでクーは太らないんだろ」
ク「うん、おいし」
男「花より団子?」
友「色気より食い気?」
女「胃下垂?運動量?」

中途半端な電波しか受信できなかった

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 01:56:12.40 ID:eD4uvTrI0
落ちる

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 02:06:41.57 ID:3QorssqNO
>>54
お好み焼きが食べたくなった

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 02:19:42.33 ID:3QorssqNO
13分で350

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 02:31:52.39 ID:JPUOHzxYO


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 02:50:20.82 ID:3QorssqNO
370

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 03:08:11.38 ID:D4k1sPHsO


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 03:17:57.78 ID:DfcJ7yPV0
ほす

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 03:35:30.71 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 03:52:14.95 ID:PYKKw3iXO


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 04:11:23.42 ID:D4k1sPHsO


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 04:25:29.87 ID:D4k1sPHsO


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 04:37:09.56 ID:PYKKw3iXO


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 04:50:39.39 ID:PYKKw3iXO


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 05:08:22.70 ID:D4k1sPHsO


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 05:22:50.93 ID:PYKKw3iXO


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 05:41:01.78 ID:PYKKw3iXO


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 05:43:20.46 ID:zPQaJNmjO
>>壱乙

>>22-23
後の●○と◇◆である。(脳内ナレーション)
…素直クールとは全く関係ないけど
夫がボーカリストで妻がピアニストて誰か居たよな…誰だっけか?小室?違うか…

>>27-33
しかしなーなんとなく『保守の為の保守』『保守の為のスレ立て』になりそうでアレな気分だわ



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:04:25.79 ID:PYKKw3iXO
>>71
…誰だっけ。いたねそんな夫婦。坂本龍一と矢野晶子じゃないし…。


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:08:02.32 ID:f2nzsHUSO
あら・・・またたってたの・・・保守 してあげようか・・・ふふ

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:12:29.03 ID:PYKKw3iXO
>>71
あ、あと。
確かにあれな感じかもしれないけど、スレがないことには新しい人を呼びようもないとも考えられるから、やってみる価値はあると思う。

>>73
妖しい香りの人北ー。
ほしゅありがとう。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:27:33.21 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:43:54.89 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ


ごめんね作品出来てなくてごめんね

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:48:53.25 ID:TgRL+VO80
クーにPCを使わせてみた。

クー「……男の『お』は……あった。ポチッ」
『6』
クー「どういう事だ、何で『お』を押したのに『6』が出る?」
男「ローマ字入力がデフォだからな。つまり、『O』を押せば……」
『お』
クー「なるほどなるほど。つまり、『おとこ』と入力する場合には『OTOKO』と入れればいいのか」
男「そうそう。それで、慣れてきたら人差し指だけじゃなくて、両手の全部の指を使って入力するんだ」
クー「全部の指か……こう……いや、全部の指は無理じゃないか?」
男「どうして?」
クー「ほら、見てみろ」
『¥p:おstらおkp‘お‘』
男「……何でこうなる」
クー「『おとこ』と、五本指で入力したら他のキーに当たってこうなったんだが……」
男「いやもう、何から言えばいいのか……」
クー「なぁ、一体何がいけないのだろうか」
男「とりあえずな、指、別々に動かせるよな?」
クー「当然だ。で、それはコレと何か関係があるのか?」
男「だから……」

クーがPCをまともに扱えるようになるのは、まだまだ先のようだ。


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 06:53:51.83 ID:PYKKw3iXO
>>77
素直、そして不器用wwwwwwかわいいwwwwwwwww
テラGJ!

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 07:13:44.29 ID:tLNlPYflO
男「それじゃあ、PCの電源を切る時はどうする?」
クー「コンセントを引き抜く」
男「……それは絶対やっちゃ駄目だから」
クー「じゃあ、君を呼ぶ」
男「……俺が来れない時は?」
クー「PCに触らない」
男「お前のPCだろうが……ちなみに操作方法覚える気は?」
クー「十二分にある」
男「…………」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 07:30:41.21 ID:PYKKw3iXO
>>79
ちょwwwwwwでもクーが頼りっきりでかわいいwwwwww
GJ!

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 07:41:00.69 ID:GohoiMd60
「大丈夫?」
「だ、大丈夫だ!」
 しかし、クーは直立しているが目が開いていない。
 さらに何だかフラフラしている。
「クー、昨日寝た?」
「……ああ、よく眠れた」
「本当に?」
「……実は今日の旅行の事を考えると、目が冴えて眠れなかった」
「やっぱり……。そうだ、僕が運転している間眠ってて良いよ」
「駄目だ、君と一緒にいられる時間を睡眠で無駄にしたくない。気合で夜まで起きてみせる」


 目的地に向かって高速道路を走っている。
 左右には深緑の山々が見える。
 そして、助手席ではクーが寝息をたてている。
「……愛してる……ぞ……」
 クーは一体どんな夢を見ているんだろう。
「……待て……こんな所で……今日の君は……大胆だな……」
 夢の中の僕は何をしているのだろうか。
 気になったが、考え事は事故の元だ、運転に集中――。
「……あっ……う……んっ……」
 出来ない。
 とにかく夢の中の僕が、これ以上何かを仕出かす前に到着してクーを起こさないと。
 そう思いながら、目的地までの距離を示す案内標識を見る――。


 保守

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 08:23:46.44 ID:D4k1sPHsO


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:04:29.00 ID:iAL2CP000
おおっと

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:17:07.16 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

85 名前:(´ω`) :2007/05/12(土) 09:25:53.26 ID:W1gNHwLoO
曜子「太一」
太一「なんだい曜子ちゃん」
曜子「どうして私の作ったサンドイッチ食べないの」
太一「今腹減ってないから」
曜子「……………」
太一「後で学校で食べるよ」
曜子「太一は他の女と食べるつもりだと思う」
太一「そんなことしないよ」
曜子「………」
太一「……喉渇いたんでちょっと買い物行ってくる」
曜子「と言いつつ一人で学校へ向かうつもり」
太一「違うって」
曜子「でも財布持ってない」
太一「必要無くなったからね」
曜子「……………」
太一「じゃ」バタン

太一「ふぅ……」
曜子「太一は」
太一「うぉぅ!?」
太一「どこから出てきましたか!」
曜子「………」
太一「スーパーくのいちめ……」
曜子「一人だと荷物運ぶのも大変だから、手繋いで一緒に買物に行けばいいと思う」
太一「手繋ぐ必要性がわからんし」
曜子「…………」
太一「…………」

曜子ちゃん萌え††††††††††(´ω`)††††††††††

86 名前:(´ω`) :2007/05/12(土) 09:31:13.74 ID:W1gNHwLoO
美希「ふぇ~~ん」
太一「商店の前で美処女が泣いてる」
曜子「殺すわ」
太一「やめれ」ドス
太一「狙い澄ました指先が曜子の骨の間を縫って脇腹に深々と突き刺さった」
曜子「そんなナレーション……必要ないと……思………」ガク
太一「セリフだけで話書くのは大変なんだ」
太一「美希」
美希「あぅ……せんぱぁい…」
太一「なにを泣いているんだい、処女よ」
美希「朝起きたら朝ご飯なくて……ひっく」
太一「そうか、それじゃあこれをお食べ」
美希「ほぁ……」
太一「神話の中で砂と魔女を挟んで食べたのを起源とする21世紀の食料だ」
美希「………。はむはむ」
太一「背中に鋭い視線が突き刺さるが気にしてはいけない」
美希「ほぇ?」
太一「いや」
美希「ふぅ、ごちそう様でした」
曜子「太一」
美希「あ、支倉先輩、おはようございま……」
曜子「………#」
美希「あ、あれ……なにか敵意を感じる……」
太一「さ、さあ処女よ、早く学校へ行くんだ!白清のその身を傷物にされたくなかったらな!」
美希「へ!?は、はい、そそれじゃあお先に失礼しますっ」
曜子「………」

曜子ちゃん萌え†††††††††(´ω`)†††††††††

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:46:35.75 ID:oGyj2SQS0
最近はいい流れなので、過去の過ちをなぞって同じ轍を踏むことなく、
大人の対応をしようじゃないか

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:51:56.55 ID:hu3qW59JO
曜子って誰?

稚拙な文章ですな

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:53:43.22 ID:3RI7i3ZJ0
投下しますね。
3レスくらい借ります。


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:54:08.03 ID:3RI7i3ZJ0
【青空の下で、キャッチボールをしよう】

「ねえ、ハル。キャッチボールしよう」
 放課後のグラウンド。
 下校途中、野球部の練習を眺めながら、クーは急にそんなことを言い出した。
 クーはいつだって突然だ。
 唐突にピアノを弾きだしたり、絵を描きだしたり、バトミントンを始めたり、弓道を習いだしたり。思い立ったら即行動で、ジャンルに脈絡がない。いつも付き合うだけでも大変なんだ。
「ん。いいけど」
 クーは長い髪をなびかせ、口の端だけでそっと微笑む。
 相変わらず、彼女の喜怒哀楽の表情はほとんどかわらない。普通の人は気が付かないようなかすかな笑みだ。
 クーとはもう10年以上前からのつきあいになる。幼なじみというやつだ。おかげで僕は、彼女の表情を読み取ることができるのだけれど。
「ハル、はいこれグラブ。野球部から借りてきた」
「サンキュ。でも、どうしていきなりキャッチボールなんだ?」
「アニメでやってたの」
「はあ」
 話を聞くと、どうやら『ときかけ』とかいうアニメの、主人公の女の子のキャッチボール姿がいたくお気に召したらしい。高校生にもなってアニメに感化されるなよ。


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:55:08.03 ID:3RI7i3ZJ0
「ハル、いくよ」
「おー」
 パシッ、パシッと、ボールを投げ合う音が響く。球の重さもコントロールも女の子のものとは思えない。受けた手がぴりぴりと痺れる。
「クー、お前さー」
 パシッ。
「何かしら」
 パシッ。
 いい天気。春の青空の下、キャッチボールはなかなか気分がいい。
「何か部活には入らないのか? もったいないだろ、クーならなんでもできそうなのに」
 パシッ。
「そりゃ、ハルがいるからね」
 は? なにそれ。
「あ、ハル、行ったよ」
 グワン、と、すぐ近くから音がして、目の前が暗くなった。僕は顔面でボールをキャッチしていた、らしい。
 星が見えた。

 ★ ☆ ★ 
「ってぇー」
「キャッチボールの途中でぼんやりするからよ」
「いや、それよりクー、なんだよさっきの。クーが部活に入らないのが、どうして僕のせいなんだ」
 僕はクーのひざの上で横になっていた。顔の上に濡れタオルが乗せられている。
「ハルのせいとは言っていないよ」
「じゃあ何だよ」
「私がハルと一緒にいたいだけ」
「……なんでさ」


92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:55:52.85 ID:3RI7i3ZJ0
 クーはじっと僕を見つめる。なんだかドキドキしてきた。
「どうして、かな。理由を考えたことは無かったけれど」
「じゃあ今考えてくれ」
「ハルに恋しているから、かしらね?」
 クーはにこりと笑う。なぜか今は、いつものかすかな笑みではなく、誰にでもわかるような満面の笑みだ。
 それにしてもなんだよその疑問系は。まずいな、ドキドキが収まらない。
 僕は声が裏返らないよう気にしながらゆっくりと起き上がる。
「……帰ろうか、もう日も暮れてきたし」
「待って。ハルの気持ちを聞かせてよ。私はハルが好きだと言ったんだから」
「あとで」
 野球部の皆さんが興味津々でこちらを見ているじゃないか。こんなところで言えるもんか。
 それに、すこしくらいクーを焦らせてもいいかな。と、僕はちょっと意地悪な気持ちで考える。
 だって、僕はこの時を 10年も待ってたんだからさ。それに比べればちょっとぐらい待たせても構わないだろう?
 そう、クーに対する僕の気持ちなんて10年前から決まってる。ただ、こいつが恋愛に疎いから告白しなかっただけの話だ。
「さ、グローブ返してこようぜ」
 僕はさっさと歩き出す。
「ハル、ちょっと待ってよー」
 慌てるクーの声なんて、これ以前もこれ以降も聞いたことは無かった。


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 09:56:46.21 ID:3RI7i3ZJ0
以上でした。

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 10:03:41.73 ID:1EJJ4ky2O
クーがどうしても斗貴子さんに見えてしょうがない件

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 10:05:16.51 ID:opLgMUujO
>>93
GJ!

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 10:22:53.39 ID:3QorssqNO
>>93
これはいい
gj!

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 10:24:12.66 ID:PYKKw3iXO
>>93
いつものクールを装って焦りやら恥ずかしさやらを隠そうとするクーを想像してぐっときた。GJ!

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 10:44:09.37 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 11:05:15.88 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 11:25:22.31 ID:URv2o7iqO
クーデレスレを見た瞬間に開いてる俺がいる


101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 11:45:50.02 ID:3QorssqNO
あげ

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 12:04:04.87 ID:GohoiMd60
 出発してから数時間後、目的地――旅館に到着した。
 僕は車を駐車場に停める。
「クー起きて。着いたよ」
「……そんな……事まで……」
 クーは起きる気配が無い。
 こうなったら、あの手を使うしかないな。
 僕はクーの耳元で囁く。
「クー、愛してるよ」
 クーは、いきなり目を開ける。
「私も愛してるぞ! ……ん?」
「おはよう、よく眠ってたね」
「そうか……私は眠ってしまったのか、何たる失態を……。
でも何だかとても良い夢を見てたような気がする」
「と、とりあえず旅館に入ろうよ」
「ふむ、そうだな」
 僕達は車から降り、トランクから荷物の入った鞄を取り出す。
 旅館に入ると、女将さんが出迎えてくれる。
 すぐに仲居さんが僕達の泊まる部屋まで案内してくれた。
 ここに着くまでに他の部屋の前を通ったが、色々な花の名前がそれぞれの部屋に書いてあった。
 どうやら、この旅館では部屋一つ一つに固有の名前が付けられているようだ。
 僕は部屋を忘れないように名前を見る――。


 保守

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 12:21:20.03 ID:PYKKw3iXO
>>102
GJ!!!毎度ながら萌えた。クーが飛び起きたのでもうかなり。

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 12:33:41.91 ID:3QorssqNO
>>102
きれいな流れとオチの差にいつもやられる件について


朝のワンシーンを抽出して書いてみました
以下2レスのはず

105 名前:あさのひざし 1/2 :2007/05/12(土) 12:35:24.84 ID:3QorssqNO
ピンポーン

……案の定返事はない。
私は首に掛けている紐を手繰って鍵を取り出すと鍵穴に差し込んだ。

カチャリと小気味良い音を立ててロックが外れる。

「おはようございます、お邪魔します」
 恐らく誰の耳にも届かないであろう挨拶を口にしながら、私はその家屋に侵入した。

トントンと一定のリズムを刻みながら食材を刻み、手早く鍋に放り込む。

「よし」
一通りの準備が出来た所で二階へ繋がる階段へと向かう。

 何度となく上り下りし、もう目を瞑っていても何不自由なく使える階段を上がり目的地に向かう。

コンコン――ノックは控え目に
「朝よ」――声も小さく

 当然いつものように返事もなく私はそのままノブを回す。

窓にかかる青いカーテンは閉じたまま、机の上には教科書が散らばっている。
そしてこの部屋の主はベッドの上で毛布にくるまり寝息を立てている。

 無防備で無邪気な寝顔。
 朝のこの瞬間が1日の活力源になっているのよ、と言った時の彼の表情を思い出す。
「ホントに……子供みたい」
 この為だけに15分目覚ましを早く設定している価値は、やはりあると再認識して私は手を伸ばした。

106 名前:あさのひざし 2/2 :2007/05/12(土) 12:36:37.77 ID:3QorssqNO
「むにゅ……ん」
 いつものように鼻をつまんだ。
「ん? ん~~~!」
 悶える彼の姿にも魅力を感じる私は、加虐趣味でもあるのかもしれない。
「ん……ぷはっ!」
「……おはよう」
慌てた様子で目を覚ました彼は、私の姿を見ると
「朝から殺す気か?」
と、私の好きな低い声で不満を漏らす。
「だって、お義母様に『あの部屋にあるものは全部クーちゃんの自由にしていいわよ』って言われているから」
「俺も物ですかそうですか」
「アナタは私のもの」
「……よくまあ表情変えずに言えるよな、そう言うことを」
「そして、私はアナタのものよ」
「……朝っぱらからなんつー事を言ってるんだこの娘さんは」
「朝ご飯がもう出来るから、それを鎮めてから降りてきてね」
と言って体を離した。
「いや、だから恥じらいとか、そういうものをね……」
口ごもる彼を残して台所に戻る。

 早朝から出社する事の多い彼の母親から彼の好みの味を習い、今では完全に把握していると自負している。
「今日は半熟でいきましょうか」
卵を取り出しながら今日の予定を確かめる。

――窓から差し込む朝日が、今日も1日晴天に恵まれる事を告げていた。

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 12:37:23.76 ID:3QorssqNO
以上です

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 12:51:03.62 ID:GohoiMd60
>>107
GJです!

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 13:11:59.31 ID:3RI7i3ZJ0
>>102
>>107
どちらもすごく素敵ですよ、GJ!

目覚めのシーンっていいなー


110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 13:25:01.63 ID:JDW4F/GeO
>>100
ここクーデレスレ違う
ここ素クールスレ

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 13:41:55.33 ID:zFfZ3RJg0
ほっすら

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 14:01:02.31 ID:gyUCEoVs0


113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 14:23:45.56 ID:+03i7QG8O


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 14:47:14.08 ID:D4k1sPHsO


115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 14:50:41.12 ID:3QorssqNO
ゲゲゲの鬼太郎占いというものを見つけた
素直クールが人外だったら何が似合うだろうとか考えた

……雪女?

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 15:08:45.91 ID:3RI7i3ZJ0
保守です。

>>115
えん魔くんの雪子姫がいいな、と思ったけど、
単にはいてないキャラだからかもしれない。


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 15:18:21.65 ID:cqTarmcs0
やはりクールだから雪女とか寒冷系が合うのか

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 15:23:47.59 ID:3QorssqNO
保管庫には吸血鬼とか死神とかロボットとかの話もあるけどね

やっぱり長寿で達観しているとかいう方がイメージに近いかな

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 15:34:25.28 ID:cqTarmcs0
つまりロリババアは素直クールという事か

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 15:50:10.14 ID:D4k1sPHsO


121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 16:05:54.45 ID:cqTarmcs0
ほす

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 16:23:52.02 ID:iAL2CP000


123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 16:25:01.69 ID:3QorssqNO
具体的なイメージが湧かなかったので置いておきます

つ【突然の雷雨】
つ【季節はずれの雪】

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 16:33:06.62 ID:cqTarmcs0
ほす

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 16:52:28.65 ID:2UJNuDUc0
ほし

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:05:14.21 ID:iAL2CP000
以下8レスの間、ずっと俺のターン!!

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:05:43.50 ID:iAL2CP000
『クールな応酬』




「ねぇ、お前らってさ、付き合ってんの?」

 授業の合間の休み時間。
 教室にて昨晩の討論番組『燃えるゴミ、萌えないゴミ。近代文化と環境』に
ついて女と意見を交わしていたところ、クラスメイトから思わぬ突っ込みが入った。

「……」
 女に視線をやると、女は眼球の動きだけでクラス中を見渡し、最後に俺へと
視線を合わせた。

「……、……」
 成る程、教室全体が急に静まり返ったと思ったら、今話し掛けてきたこいつが
クラス代表って訳か。
 女は頬杖をつき、
「ふん、勘違いしてもらっては困る。仲が悪い訳ではないが、付き合っている訳でも
ない。持ちつ持たれつ、つまりはそういう事だ」
 と言う。


128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:06:11.25 ID:iAL2CP000
 否定方向とは、また面倒な事を。
 真偽如何に関わらず肯定してしまえば楽なのに、女は性格が悪い。
 聞いてきたこいつも災難だ。

 ――いや、邪気を含んだ表情からして、じゃんけんで負けてきたという訳でも
なさそうだ、それならそれで面白い。

 前言訂正、女は優しい。
 さらに訂正、とんでもない暇人。


 女の話を聞いた男子は「その台詞を待ってました」と言わんばかりの表情で
「へぇー、毎日屋上で一緒に一つの弁当箱を突いてるのに?」
 と、恐らく彼の頭の中で、好きな曲のサビが流れるであろう台詞を放つ。

 対して女は全く表情を変えず、「お互いに、余り裕福な方じゃないんでね。
見苦しくならないように、場所を選んで食事しているのさ」
 と返す。
「随分仲が良いんだね? 登下校も一緒だし、休み時間もさっきみたいに
よく話してるじゃん」
「ふふ、それくらいでなければ昼食を共有したりはしないだろう? 昔からの
腐れ縁って奴なんだよ。なんなら昔話でもしようか? あれは小学生の頃――」


129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:06:38.88 ID:iAL2CP000
 この男子は馬鹿か。
 切り札なんてものは最後の最期に使うから切り札なんだよ。
 場にある駒で相手の陣地を少しずつ制圧していき、退路を断つ。
 そして手持ちの駒で詰みにかかる。
 まぁ将棋の話なんだが、金将を最初に打つ奴があるか。


「そこでフランスパンを持ってきたのが男と言う訳だ。流石の私もあの時ばかりは
呆れて物も言えなかったよ。前日に――」

 ほら、もう逃げられてる。
 完全に女のペースだ。
 このままどうでも良い『嘘八百』話を昼休み終了のチャイムまで続けるつもり
なのだろう。
 可哀相に、相手の男子は物凄く詰まらなさそうな顔で適当に相槌を打っている。
 クラスの連中も薄情なものだ、クラス代表から生け贄に早変わりした彼を
もう見捨てて、各自で先刻までの雑談続行とは。
 彼も彼で、もう二度と深入りしようとは思うまい。


「……それくらいで勝てるなら苦労しないよ」


130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:07:06.19 ID:iAL2CP000
「何か言ったか、男」
 不意に女から話し掛けられた。
「ん、いや」
「そうか。ほら、男からも何か話してやってくれ。彼が聞きたがっている」

 そこまで怒るか? 普通。
 まぁさっきはいい感じに討論も盛り上がってたけどさ、帰りの道中でも
いいだろうに。

 女は邪悪に笑っていた。
 まるで命の重みなど知らずに虫を惨殺する子供のように。
 普段の無表情など何処へやら。

 さしずめ虫役は彼と言う所か。
 彼も断ればいいものを、無用な意地で語りに付き合うだなんて。

 ……よし、とっときのホラ話を聞かせてやろう。
 感謝しろよ、これは女を引っ掛けるつもりで考えた傑作だからな。

 話そうとしたところでチャイムが鳴った。


131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:07:22.87 ID:+03i7QG8O
さるさる回避

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:07:38.64 ID:iAL2CP000
「なぁ、男」
 帰り道、女が話し掛けてきた。

「ん。何度も言ってるだろ、ゴミなんて見る人によっちゃゴミでなくなるんだから。
その辺を浪漫の一言で片付けるのもどうかとは思うけど、やっぱり俺としては――」
「違う、そっちじゃない」
 そっちじゃないらしい。

「私達は客観的に見て、恋人同士に見えるんだろうか」

 俺は度肝を抜かれた。
 日本が百度沈没して、世界が千度回って、あの世とこの世が万度交差したと
しても、女からそういう方向の話を振られるとは思わなかったからだ。
 それとも何か、新手の罠か。
 もしそうだとしたら俺は金輪際この人間を『女性』とは認識しない。


「まぁ、見えないって事も無いんじゃないか? 毎日一緒に登校して、休み時間を
雑談で潰して、昼飯は二人きりで、それで下校まで一緒じゃ……うん、昼休みの
あのクラスメイトじゃないけどさ、恋人同士に見られても文句は言えないんじゃ
ないかと俺は思うよ」

 あくまで客観的にだけど。


133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:08:04.58 ID:iAL2CP000
「ふむ……」
 女は腕を組み、
「君は迷惑かい?」
 と、聞いてきた。

 それを俺に聞くのか。
 ――女の事だ、全部分かった上での確認と言ったところだろう。

 こう言われると「物凄く迷惑だ」と答えたくなる辺り、俺もかなり毒されている
のかもしれない。

「別に」
 言わない辺り、まだ大丈夫なようだ。

「そうか」
 何故か女は詰まらなさそうに視線をそらせる。

 だが、それで良い。
 俺達はそれで良い。
 わざわざはっきりと口にするなんて無様な真似は御免だ。お互いに。
 不安なんか微塵もない。
 お互いに気持ち悪いくらい自意識過剰で、ほんの少し淋しがり屋だ。


134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:08:26.71 ID:iG2LowD+0
モノグラムだっけ?

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:08:33.25 ID:iAL2CP000
 そんなどうでも良い、それこそ自意識過剰な考えを巡らせていると、女が俺の首に
手を回し、締め付けてきた。

「元気がないな、男。相談なら喜んで乗ってやるが、どうだ」
 顔が密着寸前まで近付いて、というよりほぼ真横に位置しているので、女の声が
ダイレクトに耳へと伝わる。
 まぁダイレクトに伝わってくるのは二の腕に押し付けられているあれも含むけど。

「えっと……俺の首を締めている女性がいるんです。……なんとかしてください」

 そんな俺の依頼を完全に無視し、女は俺の心臓(胸)辺りに手の平を置き、
にやりと笑った。

「ふふふふ……いやいや、男も男でやはり男の子だな」
 悪いかチクショウ。
 そもそも事の始まりはあの男子か。
 明日にでも制裁を加えてやらねば気が済まない。

 ――いや、流石にこれは逆恨みだろうか。
 彼は恐らく『クラス代表』だろうし。
 いやいや、覚悟があった上で仕掛けてきたのなら、同じくして俺も――


136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:09:04.01 ID:iAL2CP000
「なかなかに興味深い。うん、これならわざわざ見ず知らずの彼に芝居を頼んだ
甲斐があったというものだ」




 俺は手に持っていた鞄を取り落とした。



「だが相手を選ぶべきだったかな。教室中が静まった時は私も少し焦ったね」

 黙れこんちくしょう。
 いろんなもんをかえせこんちくしょう




END

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:09:31.15 ID:iAL2CP000
毎度のさるさる回避㌧

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:09:54.71 ID:iG2LowD+0
屮坐 ン、之 酉美亞

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:20:30.05 ID:PYKKw3iXO
ほしゅ

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:41:02.55 ID:2UJNuDUc0
>>136
GJ

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:45:46.12 ID:3QorssqNO
>>136
華麗なオチにニヤニヤした俺キメエww

GJ!

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 17:59:25.36 ID:8+FB4NVK0
ぼちぼちゴールデンだから、スレの落ちる速度が速くなる

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:20:49.35 ID:2UJNuDUc0
ほす

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:21:26.39 ID:+03i7QG8O
>>136
今回はそうきたかwwwww
GJ!!

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:28:27.35 ID:3RI7i3ZJ0
>>136
GJ!! 超GJ!!
相変わらず面白いです。オチがいいよなあ。

3,4レスくらい投下します。
しつこいようですが百合ネタ。


146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:29:00.02 ID:3RI7i3ZJ0
【ゴールデンウィークに傘は要らない】

 雨が降っていた。しとしとと、霧のように弱い雨。
 今日の遊園地は中止、か。
 目覚めてすぐ、窓の外を見て空は思った。
 今日は春香と二人、遊園地に行くはずだったのだ。

 案の定、すぐに春香から電話がかかってくる。
「残念だけど、今日は無理そうね、春香」
「そうだねー。それでねそれでね。そのかわりに今から空ちゃんのうちに遊びにいっちゃダメかな?」
「構わないわ。でも、今、家には私一人しかいないから、おもてなしは何もできないと思うわよ」
「いーのいーの、あたしが勝手に押しかけるんだから、空ちゃんは気にしないでいーの。じゃ、今から行くねー」

 どこから電話をかけていたものやら、五分もしないうちに春香が玄関に現れる。
「いらっしゃい、早かったのね。って春香、びしょぬれじゃない。ばかね、傘は差してこなかったの?」
「そんなにたいした降りじゃないもん。気持ちよかったよ。春雨は濡れて楽しむものだよ。へーきへーきっ」
 春香は小学生みたいなことを言って、にへらと笑う。
「降りが弱くても長時間雨に打たれていたら同じでしょうに。すぐお風呂に入ったほうがいいわね、服は乾かしておいてあげるわ」
「えーやだなー」
 雨が平気でなぜ風呂を嫌がるのだ、この娘は。
「何が嫌なの。風邪ひいてしまうから暖まってきた方が良いわ」
「せっかく遊びにきたのに一人はつまんないよ。じゃあさ、空ちゃん一緒にお風呂に入ってくれる?」
 ぴた、と、空の動きが止まる。
 やはり春香は天然というやつなのだろう。空は思う。
 告白こそしてないが、春香は空の想い人である。もしこれが空の心を惑わすための駆け引きなのだとしたら、この娘はたいした策士だ。
「わかったわ。私も一緒に入るから、とりあえずあがってちょっとだけ待っていて」
「うん。じゃ、おじゃましまーす。あ、これおみやげー」
 そういって、春香は袋を空に手渡す。中身はポテトチップやらチョコやらといった、コンビニで買ったお菓子の山。
 はあ、と、空はため息をついた。こんなものいらないのに。ほんと小学生みたい。


147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:29:43.63 ID:3RI7i3ZJ0
◆◇◆
「空ちゃん、背中流しっこしよ」
「ええ、いいわよ。じゃあまず春香の背中を流してあげる。そちらを向いて」
 一見冷静を装っているが、内心空はドキドキしっぱなしだった。春香の背中を見ていると抱きしめたくてたまらなくなる。
「春香の肌、綺麗よね」
「えー、空ちゃんのほうがずっとずっと綺麗だよー。色、白いし。体だって細くてうらやましーよ」
「私は春香の胸のほうがうらやましい。大きくてふにふにで」
「ふにふにー? だってあたし空ちゃんより太いもん。え、ちょ、やーん、どこ触ってるのよーっ。空ちゃんのえっちーっ」
「春香の身体はやわらかくて素敵ね。私は全体的にごつごつしているし」
「えーそんなことないよー。あたしにも空ちゃんの体触らせてよー。ってゆーか、仕返しに触らせろっ」
「ダメ。今はまだ私のターン。おとなしくそちらを向いていて」
「もー。空ちゃんずーるーいー」
「春香の二の腕もふるふるでかわいい」
「ひゃっ。あたしの腕に何してるの!?」
「キス」
「やだ、くすぐったいくすぐったいよー」
 最初のうちは春香が一方的に攻められっぱなしだった。
 だけどしばらくすると。
「空ちゃん。こんどはあたしが空ちゃんの背中を流す番だよね」
「……んー。えーと、お手柔らかにお願い」
「さあ、それはどうでしょう。ふふふふふ。ほら、空ちゃんの背中だってすべすべで綺麗ですよ?」
「わひゃっ。変なとこ触らないでー」
 背中の流しっこだったはずが、すでに何をやりあっているのかわからない状態だ。

 二時間後。
 二人とも脱衣所でぐったりと、糸の切れた人形みたいに手足を投げ出している。のぼせたのだ。
「春香。風呂場で遊ぶときは時間と体力を気にしましょう、これからは」
「……そうだね。あたしもそう思ったよ」
 二人ともかなりふらふらだったけど、そもそも風呂場で遊ばない、という選択肢は、どちらにもなさそうだ。


148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:30:15.67 ID:3RI7i3ZJ0
◆◇◆

「あのね空ちゃん」
「うん?」

 二人は空の部屋でアイスを食べていた。頭の中はまだのぼせ気味。

「あたしって、空ちゃんにとっては迷惑な存在なのかな」
 アイスの棒をもてあそびながら、春香は突然そんなことを言い出した。
「何よ、それ。 そんなわけ無いでしょう。どうしてそうなるのよ」
「だって、空ちゃんって普段は大人っぽくて冷静でしょ。あたしいつも子供っぽいことばっかりして、空ちゃんを巻き込むから。空ちゃんよく困った顔してるし」
 自分はそんな表情を見せていたのだろうか。空はどきりとする。
 確かに、春香の行動は時に奔放で、いつもクールに振舞う空にしてみれば戸惑う部分も多い。困ることも無くはない。でも。
「ばか」
 空は、春香の額にそっとキスをする。さわやかなシャンプーの香りが鼻をくすぐる。
「……春香は、今日みたいな雨の日は好き?」
「えっ? えーと。土砂降りは嫌だけど、このくらいの小雨は好きだよ。雨の匂いも雨音もやさしくて」
「そうね。私にとっての春香もそれと同じ。本当に子供じみた身勝手さならお断りだけれど、春香みたいな天真爛漫さは、私の心をやさしくつつんでくれるから、好きよ」
「……あたしは、空ちゃんにとって小雨なの?」
「いいえ。そうね、私にとっては『恵みの雨』かしら」
 空はかなり本気でそう考えている。
 もし春香と出会うことがなかったら、自分の心は乾ききっていた気がするから。乾いた心に気づくことさえなかっただろうから。だから、いつまでも春香と一緒にいたいと願っている。
「えへへ。そっか、めぐみの雨か。うん、それならいいよ。それならいいよね」
 春香はにこりと笑って空の腕に抱きついた。

 結局、二人はその日一日中、空の部屋で過ごした。
 雨はずっとやさしく降り続いていた。


149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:30:41.14 ID:3RI7i3ZJ0
以上ですよ。


150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:43:07.12 ID:3RI7i3ZJ0


151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:49:58.89 ID:GohoiMd60
 僕達は荷物を部屋に置いた後、早速温泉に入る事にした。
 そして今、露天風呂に入っている。
 長時間の運転による疲れが癒される。
 空を見ると、日も傾き茜色に染まりつつある。
「おーい」
 隣の女湯からクーの呼ぶ声が聞こえる。
「クー、何?」
「この温泉の効能は美容に良いそうだ」
「うん、らしいね」
「すでに私の全身の肌はスベスベになってきているぞ」
 僕は後ろを振り返る。
 もちろん、この男湯にいるのは僕だけでは無い。
 見ると他の客は何とも言えない表情をしている。
「クー、分かったから。その話は後でね」
「君は私の話を信じて無いな。今夜私の全身の肌を触ってくれ、
そうすれば私の話は嘘では無いと分かるはずだ」
 僕の後ろで、誰かが咳払いする。
「信じるよ、信じるから……。あ、そうだ、こうやって話していると、
他の人に迷惑だから静かにしてよう」
「ふむ、そうだな」
 何とかクーとの会話を終わらせる。
 うう、恥ずかしい。
 僕は他の客と目を合わせないように空を見る。
 日は完全に山の向こうに沈み、鳥達が群れをなして飛んでいる。
 その群れの形は、まるで文字のように見えた――。


 保守

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 18:57:19.12 ID:gAct9YA30
>>149
GJだろ、百合好きの俺として・・・・・

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:12:05.08 ID:opLgMUujO


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:20:17.81 ID:3RI7i3ZJ0


155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:20:38.74 ID:+03i7QG8O
そろそろ油断ならん時間帯に……

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:24:30.95 ID:JYc8r/HI0
細かく保守

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:33:51.79 ID:D4k1sPHsO
>>149
GJ!

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:41:03.99 ID:3QorssqNO
>>149
GJ!

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:49:19.19 ID:3RI7i3ZJ0


160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:49:18.78 ID:3QorssqNO
あげ

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 19:57:54.44 ID:GohoiMd60
 目の前には、山の幸を使った数々の料理が並べられている。
 僕は、その中の一つの料理に口をつける。
「美味しい! クーもこれ食べてみなよ」
「ふむ、では頂くとしよう」
 僕達は黙々と料理を食べ進める。
 しばらくして、僕は隣にいるクーの横顔を見る。
 クーの顔には少しだけ笑みがこぼれている。
 どうやら、かなり美味しいと思っているようだ。
 視線を感じたのだろう、クーはこちらを向く。
「何か用か?」
「いや、何でも無いよ――」
「待て、動くな」
「う、うん」
 僕は顔だけ横を向いたままの姿勢を維持する。
 そしてクーは、僕の顔を凝視している。
 突然、クーの顔が目と鼻の先まで近付く、僕の口元に柔らかな感触が当たる。
 クーはすぐに僕から離れた。
「君の口元に食べ物の欠片が付いていたぞ」
「……なら、口じゃなくて手で取ってよ」
「ああ、それも考えたが、君の顔を見ていたらキスしたくなった。
なので口を使う事にしたんだ、済まない」
「クー、謝らなくて良いよ……」
「ん、そうか? おっと料理が冷めてしまうぞ」
「そうだね、食べよう」
 僕は天ぷらを箸で取る。
 この天ぷらは、まるで文字のような形をしている。これは――。


 保守

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:02:26.28 ID:opLgMUujO
>>161
いつもGJだな!

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:09:45.92 ID:3QorssqNO
>>161
情景が浮かぶ

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:18:34.10 ID:3QorssqNO


165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:26:37.57 ID:3QorssqNO
ほし

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:30:57.16 ID:iAL2CP000
hosi

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:41:20.98 ID:DNw/x/SwO
月曜日にも立ててくれよ
金・土・日だと来れない時が多いし、落ちたら立て直しもないしで、むしろスレの衰退に拍車をかけてる気がする

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:44:46.66 ID:JKfpvWEB0
>>167
立て直しするか否かを現在避難所で議論中

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 20:53:35.48 ID:DNw/x/SwO
話が進んでないからここでも言うことにした
それ以上に、こちらでも話をするとか言ってるのに、全くと言うほどこちらでも進んでないだろ


まあ、話し合うならしっかりお願いしますと

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:02:19.12 ID:3QorssqNO
>>168
避難所でもいいけど、ここで話し合ってもいいんじゃない?
前に週二回案が出た時も何となく話し合いが止まったみたいだし
避難所よりここの方が人は多いだろうしね

現時点では週一金曜日スレ立てになってるけど、別に未来永劫こうすべきって
決めた訳でもないだろうし

週二回、金曜日立てと月曜日立てで落とさずに維持出来れば
一週間で6日間はスレがあるようになるよね?
と言う話も避難所で出てたみたいだけど

以下避難所から転載
・現状のまま金曜日スレ立て
・金曜日と月曜日に立てる
・落ちる度に立てる(その日の夜九時頃?)
・落ちる度に立てる(気付いたら即時)


自分としては週二回でもいいんじゃないかなと思う

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:02:34.89 ID:l7joe3uFO
ずいぶんと上からだな

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:05:03.80 ID:iAL2CP000
投下しようと思ったがそういう空気でもないな

個人的には立て直しは無しで、金・月曜日と立てるに一票

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:05:04.57 ID:oGyj2SQS0
>>171
>>169に対してだろうけど、俺もそう思う

174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:13:35.74 ID:5nugYtjSO
ネタを作るのが難しい属性だからな>素直クール

今のところ特定の書き手さんがいるみたいだけど新規さんの参入は……

月曜にもどうしても立てたいってんなら宣伝とか祭とか過疎にならない方法を議論すべきでは?

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:17:48.71 ID:3QorssqNO
>>174
最初の祭が去年の7月だったっけ?

宣伝する事に対しては賛成だけど、やり方に気をつけないと
ウザがられて逆効果になる可能性もあるよ

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:18:20.86 ID:iAL2CP000
>>174
個人的に
宣伝→スレ立てという行為
祭り→スレ自体

だという認識なんだが、それ以上ということか?

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:28:27.43 ID:5nugYtjSO
>>176
他スレに宣伝
候補としてはシュールスレとか色鉛筆スレとかが無難か?やりすぎ禁物
祭はSS投下祭ってのを月日と時間を決めてやったことがあったな
過疎気味のスレでそこそこ投下があって嬉しかった覚えがある

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:29:45.33 ID:3QorssqNO
>>176
祭りと題して過去に二回してる
具体的には期間を決めてお題募集

お題をもとにして書いたりフリーもあり

2日間位で集中投下

こんな流れだったと思う
保管庫には祭という分類で保管されてる

宣伝に関しては祭のお知らせを他の素直系のスレとかに貼ったりしたはず

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:35:20.16 ID:iAL2CP000
>>177-178
わざわざスマソ

その「祭」とやらは活気が出て面白いと思うんだが、
他スレにまで足を伸ばすのは天地が引っくり返っても賛同出来ないな
されるスレから誘いがあったならまだしも、向こうさんからしてみたら
邪魔というかスレ違いというか、そういうもの意外の何者でもないと思う

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:35:46.06 ID:3RI7i3ZJ0
自分は 1ヶ月前くらいからの新規参入組なんですけど、
祭りや宣伝よりも、

・スレがなるべく長時間立っていること
・過去スレが読めること

の方がずっと新規参入者にはありがたいと思いますよ。





181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:42:44.80 ID:5nugYtjSO
先に挙げたSSスレは宣伝に寛容なほうだから問題ないんだが
散々宣伝文句を垂れ流したりしなければ問題ない

まあ宣伝は過疎対策の1つの方法だからやらなくて済むんならそれにこしたことはない
確かにウザいからな宣伝

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:45:00.54 ID:SqOU7TRl0
確かに宣伝ばっかされるとウザいけど
姉妹スレ程度なら全然気にしないな

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:52:15.56 ID:3QorssqNO
今気づいた
過去ログ保管庫死んでるのか……

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:55:39.91 ID:DfcJ7yPV0
良かった規制が解除されたよ
これでやっと普通に参加できる

ということで遅くなったけど
個人的には週二回で立て直しなしがいいな
そのほうが1スレ1スレを大事に出来るしね

さて、もう少ししたら久しぶりにVIPに投下してみようかな

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 21:55:58.17 ID:iAL2CP000
というより、宣伝は評判を落とすだけでは?

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:03:26.99 ID:5nugYtjSO
>>185
いや誰もやれとは言ってない
1つの方法として言ってるんだけど

月曜スレ立ては人稲杉で無意味かと思って反対だった
月曜日に立てるんなら過疎をどうにかするべきだと思って宣伝とか言ってみたけど
思ったより新規さんの参入あるんだな嬉しいことだw
月曜もスレ立て立て直しなしでいいんでない?

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:07:23.94 ID:l7joe3uFO
実際にやってみてダメならまた皆で考えればいいよ

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:08:25.30 ID:iAL2CP000
>>186
こいつぁすまんかった

俺もそれに一票で

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:19:50.02 ID:3QorssqNO
浮上

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:29:14.35 ID:GohoiMd60
 僕は食後に、また温泉に入りに行っていた。
 温泉から部屋に戻ると、中は真っ暗だった。
「クー、何処?」
「ここだ」
 僕は声のする方向を見る。
 クーは窓の近くにいた。
 窓の外には月が静かに輝き、その光がクーに当たる。
 クーがとても美しく見え、思わず見惚れていた。
「どうした? 近くに来てくれ」
「え……あ、うん」
 僕はクーの隣に座る。
 しばらく外の景色を見ていると、クーが言葉を紡ぐ。
「私は、君の事を愛してるぞ」
「僕も……愛してるよ」
 すると、クーは僕に寄り掛かってくる。
「しばらく、このままでいさせてくれ」
「うん、良いよ」
 僕は窓の外の庭園を見る。
 夜空に浮かぶ月は木々を照らし、池は月の光を浴びて輝いている。
 地面には木々の隙間から月の光が降り注いでいる。
 木々の影と月の光が地面に幻想的な文字を作り出していた。あれは――。


 保守

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:30:44.47 ID:iAL2CP000
>>190
GJ

この作品ほど投下タイミングを選ぶものはないな

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:36:26.39 ID:3RI7i3ZJ0
>>190
GJ!!
シリーズタイトルつけてほしいくらいですよw

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:42:49.70 ID:3QorssqNO
じゃあ一応まとめると


・週二回スレ立て
・月曜日と金曜日
・スレが落ちたら次のスレ立て日まで待つ

あと、スレ立て時間は夜9時以降という事でいいのかな?

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:45:52.93 ID:iAL2CP000
まぁ、やってみないと分かりませんがね

良い方向に転ぶ事を祈らせていただきます、はい

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:47:31.48 ID:DfcJ7yPV0
>>193
個人的にはそれでいいと思うよ
とりあえずVIPでの議論はここまでにしたいと思うんだけど
投下をためらわせることになるかもしれないしね

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 22:56:01.96 ID:3QorssqNO
>>195
そうだね
意見や提案があれば避難所に書いてもらってもいいし

素直クール関連の雑談してても投下予告してもらえればきちんと待ちますよ

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:03:34.84 ID:3QorssqNO


198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:12:05.48 ID:3QorssqNO
保守

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:17:34.32 ID:3QorssqNO
300

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:23:00.22 ID:iAL2CP000
……何勘違いしているんだ


まだ俺達のバトルフェイズは終了していないぜ!!

以下9レスの間、ずっと俺のターン!

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:23:03.08 ID:3QorssqNO
保守

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:23:49.20 ID:iAL2CP000
『クールな応酬 人類最低』



『分かった、うん。うん。今から行っても――ああ、分かってる。じゃあ、
ちゃんと寝ておくんだぞ』

 とある晴れた休日。
 女が家に来る事になった。

 元々俺が女から借りたいCDがあったために、向こうの家に行く予定だったのだが、
「急に体調が悪くなったから機会を改めよう」と電話したところ、「なら私から
行く、男は寝ながら待っていてくれればいい」との事だった。


ちょろいもんだぜ。


 俺は携帯をテーブルの上に置き、寝間着に着替える。
 勿論、枕元に体温計、空っぽのコップと風邪薬の空袋(以前飲んだ時に
捨てるのが面倒だったため、薬箱に押し込んでおいた物)も忘れない。
 あともう一つ二つトッピングが欲しいところだが、残念ながら普段の如く
突発的発想故のイベントなために、そこまでの準備はなかった。


203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:24:19.67 ID:iAL2CP000
「――問題は俺に外見から判断可能な病状が皆無という、かなり致命的な点か」
 まぁ健康体なのだから仕方のない話と言えばそれまでだ。

「……よし」
 女がくるまで筋トレしていよう。
 体温は上がるわ、息は切れるわ、汗はかくわ、運動不足は解消するわ、
おまけに筋力アップという特典付き。
 俺は天才じゃないのか。



 ……いや、たぶん稀代の馬鹿だ。

 自分で自分を冷笑しながら腕立て伏せに勤しむ
「俺であった……っと――ぃいち! にぃ! さぁん!」




「ひゃくにじゅ……ぃいち、ひゃくにじゅ、にぃぃ……ひゃくにじゅう……
さぁん……」

 ……。


204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:24:49.42 ID:iAL2CP000
 あれから腕立て腹筋背筋と続き、現在俺はスクワットに心血を注いでいた。
 途中、「何の因果でこんな真似を」とは考えたが、中途半端に挫折して、
落ち着いた時に女が来ようものなら今までの苦労は水泡と化すだろう。

「自業……自得とはっ……上手く……言ったっ……もんだ……よっ――」

 スクワットが祝百三十回目に到達しようとした矢先、玄関の方から唐突に
機械的なベルの音が、俺の耳に飛び込んでくる。
 あれは世間一般にインターホンの音なんじゃあるまいか。
 震える足を、というか身体を引きずりつつ廊下を進み、玄関の鍵を開けた。

「やあ、具合はど――」
 そこにいたのはやはりと言うか何と言うか、女だった。
 両手に握られている自作の買い物袋(女はビニール袋の無駄使いを嫌っている)
から野菜やら何やら、大量の食料が覗く。

 成る程、そう離れていないにも関わらず時間が掛かったのはそう言う訳か。
 CDを返しに来るだけだと思っていたが、まさか食べ物まで用意して
きてくれるとは……準備をしておいて正解だったようだ。

 偽装工作してまで嘘をついた俺は万死に値するかもしれないが、したとしても
死ぬつもりはない。
 こんど何か奢(おご)ってやるとす――


205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:25:16.95 ID:iAL2CP000
「この馬鹿者ォ! 早くベッドに戻れェ!」

 女の叫び声を数年振りに聞いた俺は、波に流されるかのようにベッドまで
押し戻された。

「出合い頭に馬鹿はないだろ馬鹿は」
 俺はベッドに入り、一応の反抗を試みる。
 割と本音なのだが、強く言い返す事が出来ないのは、俺の内に眠る僅かばかりの
良心が疼いたからだろうか。

「馬鹿も馬鹿……大馬鹿だ」
 ここまで嬉しくないランクアップは俺の人生を振り返ってみても久しい。

 しかし、普段から沈着を保っている女の動揺具合より考察するに、作戦は
概ね成功したと考えて良いようだ。
 流石に汗だくの状態で息を切らせて対面したのは過剰演出だったかもしれないが。

「全く、なんて様だ。何をすればそんな状態になる」
 女は荷物を下ろすや否や、俺の部屋の片付け始めた。
 物凄く有り難いのだが、ベッドの下だけは見ないでください。お願いします。

「いや……えーと。たぶん腹出して寝てたからかな? ほら、最近暖かくなって
きたし」


206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:25:46.51 ID:iAL2CP000
「季節の変わり目は注意しろと、あれほど言ったものを……」
 そうだっけ。


 あらかた片付け終えた(何故かベッドの下だけは手を付けなかった)と
判断した女は、「これでも聞いて待っていろ」と、借りたかったCDを
CDラジカセに突っ込んで、買ってきたであろう食料と俺が用意した空のコップ、
その他ゴミと共に退室していった。


 俺しかいない部屋に、静かな曲が流れ始める。
 次第にテンポを速めていき、サビの部分で最高頂に達する。
 この引っ張られるというか引き込まれるというか、そんな感じが堪らなく良い。




 暫く聞いていると、部屋のドアが開き、食欲をそそる香りを引き連れて女が
戻ってきた。
 サビに合わせて入ってきたのは偶然じゃないだろう。

「起きろ男。栄養摂取の時間だ」
 食欲をそぐな。


207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:26:13.66 ID:+03i7QG8O
猿殺し

208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:26:26.47 ID:3QorssqNO


209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:26:32.58 ID:iAL2CP000
 起き上がると、女がベッドの横にテーブルを寄せ、お盆に乗せて持ってきた料理を
並べ始めた。

 明太子パスタ、マカロニサラダ、卵と茹で野菜のコンソメスープ。

 こいつは病人をナメてるのか。
 その明太子パスタはどこの世界から持ってきたんだ。
 だが作ってもらった手前、そんな事を口にする訳にはいかない。
 むしろ健康体の俺にとってはこっちの方が嬉しい。

「以前君から美味しいパスタを頂いたからな。今度は私からだ」
「こりゃどうも。じゃ、さっそくだけど頂くよ」

 だが頂かれたのはパスタでもサラダでもスープでもなく、他ならぬ俺自身だった。

 女に押し倒された俺はベッドの上で「ぐぇ」とだけ吐き出し、天井に目をやった。
 女の体温を感じる。

 これは下手な毛布や布団より心地良いかもしれない。
 いや、羽毛布団なら五分か?
 どうだろう。
 何にせよ、このまま夢の世界に入る事が許されるのなら、恐らく空を飛ぶ夢か、
もしくは海を自由に泳ぐ夢を見る事だろう。


210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:26:58.33 ID:iAL2CP000
「……男」
 俺の首元で、女が呟き始めた。
「この程度でいいのなら……いくらでもしてやる」
 それが部屋の片付けの事なのか、料理の事なのか、今この瞬間の事なのかは
俺には分からなかったが、今ここでそれを聞く行為はそれらをまとめて否定して
しまうような気がしたので、自重する事にする。
 流石に人類失格は御免だ。

「だから、一人で抱えるな……遠慮は……遠慮は、最大限の侮辱だぞ」
 ――ん。

「風邪を治すのは薬じゃない。薬はそれを助けるだけだ。治すのは男自身なんだ。
……私は、それ以下しか出来ない。だから――」
 あれ。
 女サン?

 心なしか抱き締められているような気がする。
 女の肩が震えているような気がする。
 おれは、はらがいたいきがする。あ、ちがう、

 ここはむねだ。
 
「己の身体だけは……ぞんざいに……扱うな」


211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:27:20.90 ID:iAL2CP000
 暫く抱き着いていた女は、少し腕を緩め、やはり首元で呟く。
「……熱は少し下がったようだな」
 そんなもの最初からない。

「ん、ああ。女が持ってきたCDに入ってた曲を聞いてたら、ね。
あれは……良かったよ」
「ん、そんなに落ち着ける曲じゃないと思うが……まぁいい」
 言うと女は腕を少し力を込め、身体を擦り寄せてきた。

 やばい。
 今の俺に話し掛けるんじゃない。
 バレる。
 声が震えているのがバレる。

 ……なぁ、女。お前にも「人を心配する」事が出来たんだな。
 昔っからいつも、何か企んでても無表情でさ、種を明かすときだけ、
ほんの一瞬笑うよな。
 それも子供が虫を潰すときみたいに“にやにや”と。
 周りの奴らは怖がっててさ、たまに親呼ばれてたよな。

 そんなお前でもさ、泣くんだな。
 もうあれだよ、俺死ぬよ。


212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:27:45.80 ID:iAL2CP000
「男、今度から……風邪を引いたときは――」
 女が、耳元で呟く。消えそうな声で。

 ああ、風邪を引いた時は――



「息を切らせるなら切らせるで、電話する時も、な? あまり私を
がっかりさせないでくれ。前々から言おうとしていたんだが君は
あと少しの所で転ぶ癖があるからな。油断大敵だぞ。不注意が過ぎるとまでは
言わないが、もう少し気を張らないと私としては――」




 俺の声の震えは止まり、体温は氷点下まで急落した。

 女は涙など一粒たりとも流してなんかいなかった。
 にやにや笑っていた。



END

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:28:03.86 ID:3QorssqNO


214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:34:09.74 ID:3QorssqNO
>>212
GJ!!

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:40:33.87 ID:+03i7QG8O
>>212
GJwwwwwww

最後の女の早口にやられたwwww

216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:48:33.52 ID:3QorssqNO


217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/12(土) 23:54:54.80 ID:3QorssqNO


218 名前:190 :2007/05/13(日) 00:01:46.84 ID:g6bSfaoY0
話の途中に投下してすみませんでした。

寝る前にお題の物を投下したいと思います。
>>51【レモン味のキャンディ】
2レス程お借りします。

219 名前:1/2 :2007/05/13(日) 00:02:24.67 ID:g6bSfaoY0
   『レモン味のキャンディ』

 俺は大学の庭にあるベンチに座っている。
 右手に持っているタバコを口で咥え吸う。
 まさに至福の時だな。
 俺はそう思いながら空を見上げた。雲一つ無い青空だ。
 しばらく空を眺めていると、足音が聞こえてきた。
 誰だろうか? そう思い、足音のする方を見る。
 そこには長く黒い髪を携えた女性――クーさんが歩いている。
 彼女はいつも無表情だ。
 同じ授業の時には彼女と話す事もあるが、彼女が表情を著しく変化させた事は見たこと無い。
 そんな彼女の表情が、どこか緊張しているように見える。
 何処に行くのだろうか?
 そう思っていると、彼女は俺の正面で立ち止まる。
 俺は彼女に見下ろされている。
 この状況に耐えられなくなり、俺は問い掛ける。
「クーさん、俺に何か用?」
「ああ、最近やっと気持ちの整理がついた。君に伝えたい事がある」
 そう言うと、彼女は数回ゆっくりと深呼吸し、俺をじっと見つめてくる。
「私は君の事が好きだ、愛している。どうか私の恋人になって欲しい」
「……え?」
 あまりに予想外の事に思考が止まる。
「いやなら無理しなくて良い」
「え、いや、……俺で良いなら、ぜひ」
「本当か、嬉しいぞ」
 どう見ても彼女の表情は嬉しそうに見えない。無表情のままだ。
 そして彼女はポケットから何かを取り出した。
「このキャンディを舐めてくれ」
 彼女の手にはキャンディ摘まれている。

220 名前:2/2 :2007/05/13(日) 00:02:54.29 ID:g6bSfaoY0
 俺はそれを受け取り包みを開け、中身を口に入れ舐める。
 そして彼女は俺の様子をじっと眺めている。
 うーん、レモン味だな、美味い。――って何だよ、この状況。
 俺は現状を打破すべくキャンディをさっさと舐め終える。
「……舐め終わったよ」
「そのようだな。次は目をつむって貰えると助かる」
「ん、分かったよ」
 俺は目をつむる。
 彼女は一体何をしたいんだ?
 突然、唇に今まで感じたことの無い、とても柔らかな感触が当たる。気になって目を開ける。
 俺が見たのは目の前にある彼女の顔だった。
 俺は思わず後ろにのけぞり離れる。
 彼女は不思議そうに話し掛けてくる。
「どうした? そんな驚いた顔して」
「いや、いきなりキスするなんて――」
 俺は言葉を失う。
 その時、彼女は優しく微笑んでいたからだ。
「私達は恋人同士になったんだ、キスぐらいしても良いだろ?」


 ふと、あの時の事を思い出した。
 俺はある疑問を持ち、彼女に聞く。
「そういえば、クーが俺に告白した時の事だけどさ。なんで俺にキャンディを舐めさせたんだ?」
 彼女は少し考えるそぶりを見せた後、話し出す。
「私もこんな性格だが女の子だ。
初めてのキスにタバコの匂いというのはロマンチックでは無いだろ。
あのキャンディのおかげで君とのキスはレモンの味がした。まさにロマンチックだと思わないか?」
 自分の頬が熱くなっていくのが分かる。
 彼女のためなら禁煙しても良いかな。
 優しく微笑んでいる彼女を見て、そう思った。

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:03:26.17 ID:g6bSfaoY0
以上です。
ありがとうございました。

222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:09:05.98 ID:jehdu/PNO
>>221
もえた
GJ!

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:19:14.88 ID:jehdu/PNO
保守

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:25:38.04 ID:jehdu/PNO
落ちるの早杉

225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:26:56.55 ID:qCAZQLlK0
>>212
にやっとした

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:30:49.74 ID:jehdu/PNO
保守

227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:35:03.99 ID:jehdu/PNO
保守

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:39:32.79 ID:jehdu/PNO


229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:42:23.11 ID:8pzT0GD30
>>221
正直これは相当萌えた、GJすぎる

しかしたった5分弱で300か、メチャクチャ落ちるの早いな

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:45:57.23 ID:Zshicoc1O


231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:48:08.47 ID:L1Clnktb0
さるさる回避㌧


と、書き込もうとしたら引っ掛かってしまった
今はまだ8とか9レスくらいだが、もしいつの日か30レスくらいのを投下する
日が来たらどうしようか
投下中に規制とか不味過ぎる

232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 00:52:20.84 ID:cEgl1x/5O
ほっしゅ
ほっしゃん
ほっしぇすと

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:00:53.33 ID:iOE0ZznD0


234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:05:04.78 ID:jehdu/PNO
>>231
一レス30行まで改行出来るから詰めればレス数は減らせるかも

もしくは
前編・中編・後編とかに分けてそれぞれ間を開けて投下するのも一つの方法

究極的な手段としてはtext化してうpと言う手もあるけど、出来れば本スレに
直接投下して欲しい俺ガイル

さる回避のためには三割~五割くらい他の人が支援レスを挟むといいとか
他のスレで見た記憶がある

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:09:12.02 ID:CFMS+tW30
>>212
さすが素直クールだ

>>221
雰囲気がいいなぁ…

ネタ考えている間に1からゆっくり読み返していたら
>>36に(私の脳内の)男とクーがお気に入りのケーキ屋さんである
いるか堂の名前を発見
ということでネタを投下
3レスほど借りるよ

つ【ケーキを楽しむための試練】

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:09:25.61 ID:L1Clnktb0
>>234
改行でしか出せない味があるので、詰め杉るのはご勘弁を……

とりあえず、支援頼みで今まで通りいくことにします
俺に携帯があれば自給自足出来るんだがなぁ

237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:09:40.53 ID:nMUmFj/w0
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新参が生意気にもVIP騙って厨くさいサイト作ってるお

お前らのクオリティで懲らしめてやってほしいお

何してもかまわないから協力頼むお

http://digicha.jp/vip2ch/chat_s_view.html

↑これが痛い連中の集まってるチャット

http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1178985993/

↑ヲチ本部はここだお

http://www.lolivip.net/

↑のサイトが標的、名前は怪獣大百科になりつつあるHPらしいお

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238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:12:56.61 ID:CFMS+tW30
ク「ただいま。男よ。君の大好きないるか堂のケーキを買ってきたぞ」
男「クー。ありがとう。嬉しいな」
ク「私はお茶を入れるから、君は食器を出して準備してくれないか」
男「うん。分かったよ。いるか堂はおいしいから楽しみだね」
--------------------------------
ク「さあ、お茶が入ったぞ。男よ。砂糖はいくつかね」
男「3つにしようかな。じゃあケーキを一緒に食べようよ」
ク「いつも思うが、君は本当に甘党だな。ただ、その割には運動していな
いくせに痩せているし、虫歯もないな」
男「うーん。太らないのは多分体質だろうね。後、虫歯は昔はあったけど
歯医者が嫌いだからね。歯磨きはちゃんとするようにしているんだ」
ク「うむ。歯磨きは重要だな。虫歯になったらおいしく物を味わうことも
できなくなってしまう」
男「そうだよ。せっかくいるか堂のケーキを味わえないのは損失だよ」
ク「うむ。私は君が喜ぶ顔が見れてとても嬉しいぞ」
男「いるか堂のはおいしいからね。思わず顔がほころんじゃうよ」
ク「…む?男よ。口をあけてくれ」
男「食べさせてくれるのは恥ずかしいけど…///…あーん…」
ク「ふむ…やはりな。口の動きが食べているときのおかしいと思ったら…」
男「あれ?食べさせてくれるんじゃなかったの?」
ク「男よ。君の右上の親知らずが変な方向に生えているな」
男「たいしたことないし、日常には支障ないから大丈夫だよ」
ク「それによって頬の内側に軽い炎症が生じているぞ。男よ。歯医者に行
きたまえ。これが大規模な口内炎とかになったら大変だぞ」
男「でも…歯医者は…」
ク「せっかくのいるか堂のケーキを味わえないのは重大な損失だと言った
ではないか。それに終わったら一緒にいるか堂にもう一回ケーキを食
べに行こう。店頭だけで出すスペシャルケーキがあるそうだ」
男「…歯医者に行くよ。でも、終わった後は絶対にいるか堂に行こうね」

239 名前:2ページ :2007/05/13(日) 01:14:13.48 ID:CFMS+tW30
男「クーの前だからああ言ったけど、やっぱり歯医者は嫌だな…。でも、
行くって約束したし、いるか堂でケーキも食べられるしなぁ…。仕方
がないね。行くしかないか…」
受付「予約していた男さんですね。しばらくお待ちください」
(キュイーン…)
子供「うわぁぁん…痛いよぉ…」
男「うう…。あの音聞いただけで帰りたくなってきちゃったよ…」
医者「お母さん。説明ともう少し長引きそうなので、お子さんについてい
てあげてくださいね。後、男君。診察台で待っていてくださいね」
男「僕の番だ。怖いなぁ…。先生があっちで話しているのも何か怖いよ」
医者「ごめんね。あっちの子供がちょっと長くなっちゃってね。で、どこ
が悪いのかな?」
男「ええと…、あの、余り悪いところはないんですけど…」
ク「男よ。いくら怖いからといって嘘をついてはいけないな」
男「えっ!なんでクーがこんな所に…」
ク「先生、彼はこの右上の親知らずが変な方向に生えているのです」
先生「どれどれ…。でも、これくらいなら少し削るだけで済むよ」
ク「男よ。良かったな。しかし、不安に思ったり、思わず痛さと恐怖で泣
きたくなるときもあるだろう」
男「ええと…僕は何でクーがここにいるかが分からないんだけど…」
ク「だが、安心して欲しい。私が手を握って君のそばにいてやるからな。
不安に思ったら握り返して欲しい。私はいつでも君と一緒だ」
医者「あの…これから治療始めるんで、付き添いの方は診察台の隣の椅子
に座っていて下さいね」

240 名前:3ページ :2007/05/13(日) 01:15:18.29 ID:CFMS+tW30
ク「無事に治ってよかったな。しかし、治療の終わりにこの後ケーキを食
べてもいいですか、と聞いたのには思わず笑ってしまったよ」
男「だって、いるか堂でケーキ食べるの楽しみだったからね」
ク「しかし、君がドリルの音だけで顔がこわばったりしたときは君をとに
かく勇気付けてやりたくて、手を握り締めてしまった」
男「強く握ってくれたのは嬉しいけど、手に握った跡がついちゃったよ」
ク「君を愛する余りの行動だったが…すまない…」
男「そうじゃないよ。それだけクーが僕のこと想ってくれてとても嬉しか
ったよ。…ところで、ケーキおかわりしていいかな…」
ク「私ももう少し食べたいと思っていた所だ。もう一つ頼もう」
男「すいません。このミルフィーユとショコラケーキ下さい。うーん。歯
の事気にしないで味わえるよ。楽しみだなぁ」
ク「ふふ。君の喜ぶ顔は本当に素晴らしいぞ」
子供「お母さん。歯医者さん行ったらケーキ買ってくれるって約束だよね」
母「よくがんばったわね。それで、何が欲しいの?」
子供「このスペシャルショートケーキがいいな」
母「じゃあこのスペシャルショートケーキ下さい」
子供「お母さん。あのお兄ちゃんとお姉ちゃんがいたよ。あのお兄ちゃん、
大人なのにお姉ちゃんに歯医者さんで手握ってもらっていたよね」
男「うぅ…若いカップルはここには僕達しかいないよ…。僕達だって分かっ
ちゃうよ…」
ク「しかし、あのような幼子にも私達の愛の強さがわかったということは喜
ぶことなのかもしれんぞ」
男「クー…。そのうち僕達、街を歩けなくなるんじゃないかなと不安になっ
てくるときがあるよ…」

241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:17:21.64 ID:CFMS+tW30
とりあえず終了
書き忘れたけど>>238が1ページということで

しかし、私も歯が痛むから歯医者に行かないといけないけど
怖いからやだなぁ…


242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:26:13.12 ID:jehdu/PNO
>>241
これは甘いwww
GJ!


>>236
投下前に、例えば何分後から投下と言っておけば
気づいた人はタイミングを合わせて支援に回れると思う。
ちょうど人が居ない時間ならどうしようも無いですが……

何にせよ次も期待して待ってます

243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:36:57.47 ID:jehdu/PNO
保守

244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:44:49.85 ID:jehdu/PNO
保守

245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:50:39.18 ID:jehdu/PNO
保守

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 01:58:47.31 ID:jehdu/PNO
保守

247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:05:52.36 ID:jehdu/PNO
保守

248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:13:43.83 ID:CFMS+tW30
お題をくれるとうれしいな

249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:13:56.44 ID:jehdu/PNO
保守

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:21:09.12 ID:jehdu/PNO
良ければ
つ【夜更かし】
つ【早起き】
つ【朝寝坊】

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最終更新:2007年05月16日 06:54