251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:22:50.17 ID:izW2lFngO
お題提供
・男がクーに結婚を申し込むようです(逆も可)
・男がクーに愛してると言ってみたら
・男とクーの邂逅

252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:32:15.46 ID:jehdu/PNO


253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:42:49.21 ID:jehdu/PNO


254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 02:52:47.30 ID:jehdu/PNO


255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 03:06:15.03 ID:jehdu/PNO
保守

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 03:13:24.56 ID:tNBB/6WPO
やはり小刻みに保守ると良い感じ

257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 03:25:47.83 ID:jehdu/PNO
保守

258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 03:41:44.23 ID:jehdu/PNO
保守

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 03:57:37.16 ID:jehdu/PNO
保守

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 04:13:04.63 ID:jehdu/PNO
そろそろ限界
誰かたのむ

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 04:33:55.79 ID:Bs/GdUXwO
保守

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 05:21:16.75 ID:Bs/GdUXwO


263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 06:41:06.75 ID:T5EXpQv1O
ほす

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 07:17:13.43 ID:+tthkGphO


265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 07:46:05.08 ID:wTl7Ek85O


266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 08:16:38.85 ID:T5EXpQv1O


267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 08:47:05.15 ID:tNBB/6WPO


268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 09:23:04.62 ID:tNBB/6WPO


269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 09:49:19.24 ID:L1Clnktb0
ho

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 10:15:59.03 ID:UOli6O+sO
shu

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 10:48:02.30 ID:L1Clnktb0
ho

272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 11:14:40.99 ID:+tthkGphO
mo

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 11:32:23.80 ID:L1Clnktb0
偶には人様を御題をお借りしようかと思います

>>250
【夜更かし】、拝借

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 11:54:48.68 ID:L1Clnktb0
保守

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:07:10.84 ID:REcHwP0L0
保守

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:30:49.82 ID:jehdu/PNO
ほあ

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:38:04.81 ID:hzVvYIFcO
曜子ちゃん萌え←-----(´ω`)-----→!!!!

278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:39:59.13 ID:uWKjAhqr0
そんなことよりNHKノド自慢にハルヒが出てるぞ

279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:58:44.59 ID:jehdu/PNO


280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 12:59:03.17 ID:TYVObWyU0
>>278
これか

http://www.usamimi.info/~uramesiya/cgi-bin/up/src/nup1376.jpg
http://www.nicovideo.jp/watch/sm286958

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 13:12:51.03 ID:jehdu/PNO


282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 13:27:10.64 ID:jehdu/PNO


283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 13:44:19.45 ID:jehdu/PNO
ほし

284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 13:56:16.72 ID:jehdu/PNO
ほしゅ

285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:08:28.12 ID:jehdu/PNO


286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:22:40.48 ID:jehdu/PNO


287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:33:52.56 ID:L1Clnktb0
>>250
【夜更かし】


まず一枚目、ドロー! モンスターカード!(以下5レス)

288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:34:45.06 ID:L1Clnktb0
『クールな応酬 夜深し(夜更かし)』




「……男、そろそろ寝ないと健康に支障をきたすぞ。あまり私を心配させないでくれ」
「……女こそ、そろそろ床に着かないと肌とかに悪いぞ。あまり俺を――」


 何故こういう事態になったかは俺の理解の範疇を超えているが、
一つ言える事は、

 今布団に入ったら一生後悔する事になるだろう、と言う事だ。








 俺の無意味なパフォーマンスのせいで女を家に招いてしまった訳だが、
そこから面倒な事に、女が「見たい番組がある」などと言い出した。


289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:35:09.60 ID:L1Clnktb0
 女の家には何故かテレビがない。
 どうしても見たい番組がある場合は俺の家に押し掛けてくる。
 はっきり言って死ぬ程迷惑な訳だが、そんな事を言って死んだ試しがない上、
後から考える限りそれ程困った事もなかったというのが多いので、仕方なく
場を提供しているという訳である。
 いつかこの借りが帰ってくる日が来る、というのは甘過ぎる考えだろうか。



 番組が終わり、女さんご退場~かと思いきや

「すまん、家に帰るのも面倒だから一晩泊めてくれ」
 と来た。

 んだとこら、どのつらさげてんなくちきけんだよてめぇ
 とっととうせろっつってんのがきこえねぇのかおらぁぁぁ

「ん、別にいいけど」
 ……これは面倒臭いとかじゃなくて端的に身分というか立場の差なのだろうか。
 いや、たぶんこれは恩義というか良心の鎖。
 元々俺の冗談のせいで女は貴重な休日を捨てた訳だし、一食一晩の礼(というか
謝罪)くらいはあってもいいという、所謂一種の礼儀というやつだ。

「……まぁ、捨てなくても腐ってたと思うがな」


290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:35:35.58 ID:L1Clnktb0
「ん、何がだ?」
 本音よ、時と場合を考えてから表に出ろ。
「いや、冷蔵庫の中の野菜の話だよ。もうキャベツはやばいな、と」
「……私が昼食を作るときに覗いたら空っぽだったぞ、冷蔵庫」

「……あ、そう」
「明日にでも買出しに行こうな」
「オス」 





 その後、夕食(女は自分で持ってきた食材の中からキャベツを選択し、
ロールキャベツを作りやがった。嫌味もここまでくると一つの芸術だ)を終えて
ゆったりとした時間を過ごしていた訳だが、十二時を越えた辺りで女が

「男、そろそろ寝た方がいいぞ」

 と、言った。

 俺の耳はこれを「男、先に寝たほうが負けだぞ」と受け取った。
 いいだろう、望むところだ。


291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:36:05.92 ID:tNBB/6WPO
さる回避

292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:36:19.16 ID:L1Clnktb0
 そこから女と俺との熾烈な心理戦が始まった。
 女は「夜食だ」と言ってホットミルクを持ってくる、俺も俺で「人は何故眠く
なるのか」について論じてやった、女は「いつもありがとう」と言いながら
肩を揉んでくる、俺は「これお奨め」と言いつつ『断絶説における進化的創造説』
たる本を渡した。
 これは「題名が格好良い」と、何を思ったのか冗談で知り合いの親父さん
から借りたものだが、まさかこんな形で役に立つとは夢にも思わなかった。
 ――借りてから早二年だな。明日にでも返しに行こう。



「男、この本なかなか面白いぞ、読んで聞かせてやろう」
 その手には乗らん。

 俺はベッドにもたれ掛って本を読んでいる女の足と背中に手を掛け――
「おい、なんだ男――」
 つまりのところ、世間一般に『お姫様抱っこ』と呼ばれる妙技を繰り出し、
見事女をベッドの上に着地させた。
「なぁに、そこでゆっくり読んでくれ」
「……そうか」
 無理だな。
 そこはさながら光無きサンクチュアリ。
 夢世界への門番無きゲート。


293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:36:45.51 ID:L1Clnktb0
 気付いた時には手遅れさ、きっと朝日が眩しいことだろう。
 さぁ眠れ、眠るんだ女。

 極楽の世界への扉に手を掛けるんだ。

 待っている、夢世界の住人が手招きしながら待っているぞ女。

 ほら見てみろよあの見事なお花畑、実に綺麗じゃないか、なぁ?

 眩しい、眩しいな女、降り注ぐ光の筋のなんと幻想的な事か、これぞまさに
生ける芸術、大自然の神秘、おれはかんどうでまえがみえないよ。

 おい、おんな、なんでこっちにこないんだ? なぁ、きもちいいぞ、
さいこーだぞ――




「おやすみ、男」
 私は床に倒れこんだ男に毛布を掛け、借りた本を傍に返しておいた。



END


294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:37:33.19 ID:L1Clnktb0
二枚目ドロー! モンスターカード!!(以下3レス)

295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:37:55.52 ID:L1Clnktb0
『クールな一人事(独り言)』



 男は気持ちよさそうに寝息を立てている。
 どんな夢を見ているのだろうか。

「時に男、私は不眠症とやらに悩まされていてな」
 夜、なかなか寝付けないんだ。

 男よ。
 その夢に私はいるのか。
 傍に私はいるのか。

「お前の事を考えるとどうもな……男、お前はどうして私の前から消えるんだ?」
 お前は卑怯だ。
 朝になるといつも居なくなる。
 ずっと手を握っていたはずなのに。

「今お前の中の私も薄情なのか? 朝になると跡形も無くなるのか?」
 夢が夢でしかないと言うのなら、夢は夢であるべきだ。
 夢なら夢で夢らしくするべきだ。
 夢の中の男も、男に変わりないというのなら男であるべきだ。
 私も男の事が好きならば、私であるべきなのか?


296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:38:24.27 ID:tNBB/6WPO
ちょ


回避回避

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:38:37.42 ID:L1Clnktb0
「……話を戻そうか、男。さっき言ったように、私は不眠症なのだ」
 台所の方角へ目線を向ける。


 まるで置いて来た薬瓶を見透かすように。


「酷いときは睡眠薬を少々使う時があってな、常時携帯している」
 男がホットミルクを飲んでいる時は笑いを堪えるのに必死だった。


「……さて」
 出口のない迷路は嫌いじゃないが得意じゃない。
 さっさとメインディッシュに手を付けるとする。

「男よ、昼間は見逃してやったが、生憎私は意地が悪いぞ。ご存知の通りだ」
 と言いつつ、ベッドの下に手をやった。
 年貢の納め時とはまさにこの事。

 ベッドの下からはどさどさと、予想通りの本が出てくる。

「良い度胸だな、男よ」
 私は男の通学鞄に入っている教科書や参考書をそれらと取り替えた。


298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:39:50.62 ID:L1Clnktb0
 気付けば冷や汗、気付かなくても冷や汗という、なんとも子供っぽい、いや――


 私らしい嫌がらせだ。




END










去るサル回避してくださる方、御題を貸して頂いた方に最大限の感謝を

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:46:07.93 ID:jehdu/PNO
>>298
なんという策の応酬……
これは間違いなくGJ!

そしてお題採用㌧

300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 14:53:48.77 ID:g6bSfaoY0
>>298
GJです!

301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:07:48.60 ID:TYVObWyU0
>>298
テラGJ!
全然、投下がないと思ってたら一気にキタ!

302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:20:54.97 ID:bKTcS67q0
>>298
GJ

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:25:55.39 ID:iOE0ZznD0
>>298
GJ!! その後の男がきになるなーw

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:30:44.58 ID:L1Clnktb0
……何勘違いしているんだ。

まだ俺のバトルフェイズは終了していないぜ!




三枚目、ドロー! モンスターカード!!(以下8レス)

305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:31:16.96 ID:L1Clnktb0
『クールな応酬 花束の剣』



「これとこれ、あとこれを」
 花なんかに毛の先ほどの知識も愛着もこだわりも思い出も持たない俺が、
まさか真昼間っから花屋にまで足を運ぶ羽目になるとは思いもしなかった。

「人生分からないよな……」
 思わず呟きが漏れる。
「2980円になります」
 が、店員は無視した。
 突っ込まれても反応に困るだけだけど。

 さて、適当な量を適当に選んで適当に用意した訳だが、後から聞いた話だと、
最近の花屋さんは事情に応じて見繕ってくれるらしい。
 便利な世の中になったもんだ、とか、花屋さんも大変だな、とか、店を出た後で
考える。
 恐らく俺は天地がひっくり返ったとしても花屋には成らない、いや、成れない
だろう。

 何故なら俺は花なんかに毛の先ほどの知識も愛着もこだわりも思い出も
持たないのだから。


306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:31:53.28 ID:L1Clnktb0
「んー……これから、だよなぁ」
 花屋以前にはスーパーにも寄っていたため、両手は完全に塞がれてしまった。
「……うん」
 特に意味も無く空を見上げ、歩き始める。





 事の始まり、と言うと不必要に大袈裟に聞こえるかもしれないが、

 昨日学校に行くと、女が居なかった。

 まぁそれだけと言えばそれだけだし、だからどうしたと言われれば、
別にどうもしない。
 ただ一つ言える事は、今日なんとなく学校に行かなかったと言う事だ。
 悪く言えばサボり。
 良く言えば……いや、無断欠席である以上、どう綺麗に言い換えようが
所詮言い訳の域を出ないだろう。
 正確に言おうがサボりであり、厳密に言おうが丁寧に言おうが冷酷に
言おうが熱烈に言おうがサボりはサボりであり、それ以上でもなければそれ以下でも
ないのだ。


307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:32:21.28 ID:L1Clnktb0
 だがあえて言い訳の場を設けるとするならば俺は言うだろう。

 「明日の活力を生むための、必要休息である」と。

 だがそんな言い訳は小学生レベルだ。
 皆が登校出来ているのにも関わらず、特別な理由も無く休んで良い訳がない。

「一日くらいなら良いだろ。良くはないかもしれないけど、悪くもない。
俺にとってはね」
 もっともな理由もなく、教師を説得するのも面倒臭い、だからこその無断欠席
である。
 流石は俺だ。



 女は(あくまで昨日電話した限りにおいて)、「いやはや、馬鹿も風邪を
引くのだね」と陽気な感じだった。

 ――が、無理矢理呼吸を整えているのがばればれだ。
 しかし、女は昔から自他を偽る事に関しては、下手な方じゃなかった。
 と言う事は必然的に『隠せない』という可能性が考えられる。

 確かに、風邪云々が全て嘘で、この演技が俺に『隠せない程の重症』と思わせる
ための布石かもしれない訳だが。


308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:32:45.60 ID:tNBB/6WPO
回避回避ー!!

309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:33:19.88 ID:L1Clnktb0
「……とりあえず、女に会えば分かる事だ」
 まさか今頃筋トレして――

「はっ」
 思わず自嘲的な笑みが零れる。
 あんな事考えるのは俺くらいなものだ。
 それに電話の際には訪問の事に関して触れていない。
 現在午前十一時半。
 俺が家に行く事が予想出来ていたとしても、朝から筋トレしていたら俺が
行くまでにボディービルダーになってしまう。

「まぁ、んな元気あるなら学校来いって話ですよ」
 自分で考えて自分で笑う。

 最近独り言増えたなぁ、と独り言を呟きながら、女の家へ向けて歩を進めた。





「男……君は……馬鹿か」
 部屋のベッドで寝ていた女は、瀕死の重症だった。


310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:33:44.85 ID:L1Clnktb0
 虫の息とはこういう状態を言うのだろう。
 さながら風前の灯火。
「……縁起でもねぇな」


 インターホンを鳴らしても反応が無かったために、ネットで繋がる悪友から
譲り受けた『何でも出来るナイフ』を使って鍵を開けたのだが、成る程、ベッドから
起き上がれなかったのか。

 いや、まさか鍵穴に突っ込んで上下左右にがちゃがちゃやっているだけで
開くとは思わなかったが。
 恐るべし、ネットの向こうの悪友よ。いや、ナイフか。


「おい、大丈夫……じゃないな。何かしてほしい事はあるか」
「……学校に……」
「無茶言うな。そんな身体じゃ――」
「……行け」
 俺かよ。

 そりゃないぜ。
 せっかく色々と買い込んできたと言うのに。
 女らしい頼みと言えばらしい事は確かだ。
 たぶん、風邪を移したくないという思いもあるのだろう。


311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:34:10.23 ID:L1Clnktb0
「女よ、都合良く昼だ」
 いや、時間を選んで来た訳だがな。
「昼食を作ってやる。何が良い」
 女は首を振った。

「カツ丼だな、待ってろ」
 俺はスーパーの袋を持って台所へと向かう。
 部屋の扉を閉める音が残った。








「……行ったか」
 女は気配が完全に薄れた事を入念に確認した後、音が立たないようにゆっくりと
身体を起こした。
「さて、ここからどうしようかね」
 先刻までの、風が吹いただけで散ってしまいそうな表情など何処拭く風か、
まるで初めての留守番を任された悪餓鬼のように、唐突に邪気を含んだ表情へと
チャンネルを変える。


312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:34:37.88 ID:tNBB/6WPO
回避回避回避

313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:34:50.24 ID:L1Clnktb0
「……やはり手始めに――」
 ふとベッドの横、つまりは床に目線を移すと、センスを疑うような色合いの
花束が置かれていた。
 華やかさなどかけらも感じられず、それぞれの花の量も適当で、「よく店側は
こんなものを世に出したものだ」と思わせられる程の出来である。

「……男か」
 花束の持ち方を知らないのか、先の方が少し曲がっていた。

「……」
 女は花束を剣のように構え、そのままばたりとベッドに倒れる。
 二、三枚、花びらが顔に掛かった。
 数少ない赤色の花びらだったので、見栄えがより一層悪化した。
 何故か、何故か。
 何故かはさっぱり分からなかった、いや、知りたくなかったが、
認めたくなかったが、その時女は、その花束が自分に酷似していると思った。


 思ってしまった。


314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:35:16.27 ID:L1Clnktb0
「……私の連勝記録も、ここまでか……」



 女は息を吸い込み、せめてもの悪あがきに、と大きな溜め息を一つばかり
吐き出した。
 そしてベッドから降り、花束を机に置き、震える足を引きずって台所へと向かう。



 朝からスクワットに励んでいた足はもう言う事を聞かなかった。






END

315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:36:31.28 ID:L1Clnktb0
回避人殿に敬礼





316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:43:02.04 ID:tNBB/6WPO
>>315
なんというずっと俺のターン……

怒涛の投下、超乙、そしてGJ!!
20レス近い爆撃だったな

317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:44:32.47 ID:iOE0ZznD0
>>315
GJ! 超GJ!


318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:45:10.42 ID:g6bSfaoY0
>>315
GJです!

319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 15:47:44.11 ID:jehdu/PNO
>>315

……あれ?
良い話だったはずなのに、なぜか腹筋が痛いよ?


オチで吹いたwww
GJ!

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:00:08.32 ID:iOE0ZznD0
投下しますね。

4レスくらいかな。

321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:00:33.52 ID:pY6nvLcg0
>>315
ついに女負けたか・・・・・いや、この場合降参か?
何にせよ超GJ
いくつ投下してもクオリティが衰えないところは凄いとオモタ



シュールスレに興味はないかい?

322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:00:44.46 ID:iOE0ZznD0
【母に感謝を】

 母が亡くなったのは、4年前の母の日のことだった。
 交通事故、即死だった。酔っ払い運転のトラックが赤信号を無視して突っ込んできたのだ。
 幼稚園児をかばった結果のことらしい。『他人の施しは期待するな。他人を助けるときは全力をかけろ』を信条としていた母らしい最期といえるかもしれない。
 母の死を知っても、僕は涙一つ零さなかった。実感が湧かなかったのだ。世界すべてが僕を引っかけているような、そんな気がしていた。
 ただ、それから毎年、母の日には墓参りすることと、もう一つ、母との思い出の場所で時を過ごすことが、僕の習慣になった。
 中学校の裏山。そこが母のお気に入りの場所だった。
 中学教師をしていた母は、いつもそこから生徒たちの自宅を一望していた。そこから見える家々の一軒一軒それぞれに、各家庭の幸せがつまっている。
母はそれを想像するのが好きだと言っていた。僕もよく付き合わされたものだ。
 事故の直前、僕は母にペンダントをプレゼントしていた。
 安物だったけれど、中学に入学したての僕が、初めてのバイト代で、初めて母に自分のお金でプレゼントしたものだった。母はとても喜んでくれた。
 だけど、母の亡骸にはペンダントは無かった。
 なんとはなしに、そのペンダントは僕と母との大切な絆の証のような気がしていた。事故現場を懸命に探したけれど、ペンダントを見つけることはできなかった。

◆◇◆

 今年も母の日がやってきた。
 例年通り墓参りをすませ、赤いカーネーションの花束を持って裏山にいくと、そこには先客がいた。クーだ。
 休日だというのに、彼女は制服を着込んで、長い髪も編みこんだきちんとした身なりをしている。おそらく学生手帳も携帯済だろう。生粋の委員長体質なのかもしれない。
 人付き合いが下手な僕にとって、彼女はほとんど唯一の親友で、そして、恋人だった。
 母を亡くした後、僕の心にあいた大きな穴を埋めてくれたのが彼女だ。僕にとってクーは母と同じくらい、いや、母以上に大きな存在のように思える。
「やあ、クー」
「おや、君か。どうしたんだい、こんなところで」
「いや、ちょっと、ね。クーこそどうしたのさ」


323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:01:58.65 ID:iOE0ZznD0
「ん。なんとも説明しづらいな。ここは、私の恩人との約束の場所なんだよ」
「恩人?」
「そう。私の両親が他界しているのは、君も知っているだろう?」
「ああ」
「さすがに私も寂しくてね。よくここで一人泣いていたんだ」
「……」
 なんとも言葉につまる。
 彼女はいつもクールだ。泣いているところなんて見たことがないし、想像だってしがたい。天涯孤独の身だと聞いてはいたけれど、いつも飄々としている彼女を僕は案じたことさえなかった。
「いや、昔の話だよ。そんな時、その恩人に出会った。その人は『私が貴女の母親になってあげる』と言ってくれたんだ。嬉しかったね。
どこにも居場所が無いように感じていた私は、その言葉で救われたんだ。さばさばして、気持ちのいい人だったよ。もう一度逢いたいものだけれど」
「……その人の名は?」
「聞いたはずなんだけれどな。当時私も混乱していてね、残念ながら失念してしまっったんだ」
 珍しく饒舌に、クーは続ける。
「ただ、この場所にはよく来る、と言っていたんだ。母の日にはかならず来る、とも。
結局それから一度も逢えてはいないのだけれどね。あ、下の名前は多分、カナエ、と言うんじゃないかな」
「カナエ?」
 それは。
「その人はこれをくれたんだ。『貴女の母親になる証に、今、私が持っている一番大切なものをあげる』といって。多分これに刻まれている名前が、彼女の名前だろう」
 そう言って、クーは胸からペンダントを取り出した。
 KANAE ―― 佳苗。それは僕の母の名前。
 そしてそのペンダントは、もちろん、あの日僕が母に送ったものだった。
「……もう、……逢えない、……よ」
「え?」
 金銭的には何の価値もない安っぽいペンダント。
 でもそれは母にとってとても大切なもので。大切なものだったからこそ、母はクーにこれを贈った。
 上から目線の施しではなく、ただ全力で、母はこの身寄りの無い少女を手助けしたかったのだろう。あの母らしい振る舞いだ、と思う。
「僕の、母さん、……なんだ」


324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:03:00.64 ID:iOE0ZznD0
 いつのまにか、僕は涙を流していた。何かが決壊したみたいに、まるで4年分泣いているみたいに、涙は止まらない。
 思わず僕はクーを抱きしめていた。
「ごめん。少しの間、……こうさせて、くれないかな」
「ああ、構わないよ」
 クーは僕をそっと抱き返してくれる。
 そうか。僕と母との絆は、クーが引き継いでくれていたのか。
「……君の母上だったのか。なるほど、あの優しい目も、それでいてどこか自分に厳しい物言いも、君にそっくりだ。
残念だな、御亡くなりでなければ戸籍上も本当の母親になっていただけたものを」
「……」
 僕は何も言葉にできなかった。なんと言っていいかわからなかったし、自分の感情も自分で把握できなかった。
「ねえ、君」
 しばらくしてから、クーが話し掛けてきた。
「君の母上の最期の言葉を伝えるよ。聞いてくれるかい。私に向けた言葉だけれど、君には聞く権利があると思う」
「ああ」
 クーは真っ直ぐに僕を見つめて話し出す。
「彼女はこう言ってくれたんだ。『私には貴女と同じくらいの年頃の息子がいる。困ったことがあったら、どうかこいつを頼って欲しい。
人付き合いも下手で、勉強もできないダメな息子だけれど、人を思いやることだけはしっかりとできる人間だから。そしてそれは、きっと貴女の幸せの助けになるから』と」
 僕は苦笑した。だがそれが母の評価であり本心なのだろう。
「そして、こうも言ってくれた。『できるなら貴女もうちの息子の手助けをしてあげてほしい。誰かを助けることは、自分自身の幸せにとっても必要なことだから』と。
――素敵な人だったな」
「そうだね。……ごめん、みっともないとこ見せちゃったな。泣いているところなんて見せたくなかったんだけど」
 僕はクーに笑いかけた。
 なぜだろう、久しぶりに心から笑った気がする。


325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:03:29.19 ID:iOE0ZznD0
「何故だい。泣いている君も素敵だ。私の前ではもっと泣いて欲しいが」
「クー、なんだよそれ。人前でそうそう泣くことなんてないだろ。悲しい思いはもう嫌だし」
「嬉し泣き、というのもあるじゃないか。そうだな、子供が生まれた時、なんてのはどうだい? 君なら泣くんじゃないのか」
「いや、僕は泣かないね。クーは泣くかもしれないけどさ」
「どうだか。こんなに泣いた人間の科白じゃないだろうに」
「う。ちょっと今日のことは忘れてくれないかな」

 母さん。
 もう逢えないのは寂しいし悲しいことだけれど、今はそれよりも、母さんへの感謝の気持ちでいっぱいだ。
 僕を育ててくれたこと、クーと引き合わせてくれたこと、そして、母さんの想いを僕に伝え残していってくれたこと。
 クーのことは心配しないでいいよ。僕と二人なら、きっと幸せに生きていけると思う。母さんがどこまで望んでいたかはわからないけれど。
 僕もできれば、母さんのように、全力で誰かの手助けができるような生き方をしたいと、そう思う。

 ――母の日に。



326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:04:00.38 ID:iOE0ZznD0
以上でした。


327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:11:59.99 ID:jehdu/PNO
>>326
全俺が泣いた

328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:19:28.50 ID:g6bSfaoY0
>>326
GJ!

329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:30:58.04 ID:L1Clnktb0
>>326
なんという感動の嵐……

羨ましい物をお持ちで

330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:48:59.96 ID:iOE0ZznD0


331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 16:51:15.03 ID:UOli6O+sO
>>326
ちょっと母に電話してくるわ
GJ!

332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:09:18.05 ID:g6bSfaoY0
保守です。

333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:24:06.84 ID:iOE0ZznD0


334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:24:29.52 ID:ZAshvOzc0
サザンのトリビアをNGにしてる

335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:41:57.51 ID:UOli6O+sO


336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:41:59.16 ID:tNBB/6WPO


337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:42:52.54 ID:jehdu/PNO
浮上

338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:54:11.63 ID:UOli6O+sO
短いですが、以下2レスいきます。



【ブルー】

クーはどんな時も落ち着いていて、表情から心の内を読み取るのは難しい。
愛しているといつも口にするし、細かい気配りの利く女性的な優しい面も大いにあるが、それより目立つのはどこかひんやりと漂う雰囲気だった。それは付き合い出してからも変わらない。
実のところ僕はとても不安だった。
彼女が毎日「嬉しい」、「楽しい」と言ってくれても。
彼女は僕のことを愛しているだろうか。
無理をさせ、気を遣わせているだけではないだろうか。
そんなことを思いつつ、付き合って3か月目に入ったある夜だった。


339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 17:56:28.74 ID:UOli6O+sO
「これをあげよう」
両手いっぱいもらったその青い大きな花は、移り気を表す花だ。
「紫陽花か…」
「そうだ」
これは、まさか。
「土の成分を保つのがなかなか大変だったぞ。肥料には細心の注意が要った。しかしなんとか鮮やかな青になった」
「…確か花言葉が」
「まさに『辛抱強い愛情』だ」
えっ?
「そうだ。紫陽花の花言葉は『辛抱強い愛情』だ。
『移り気』や『高慢』というのは有名だが、紫陽花には『辛抱強い愛情』という花言葉もある」
「男。私は表情があまり出ないため、普段うまく君への愛を伝えられないでいた。
私はもっと分かり易く愛を伝えたかった。だから少し辛抱をして花をつくった。
君に似合う青だと思ったが、どうだろう?」
想像とはまるで違うクーの言葉に、僕は驚いてすぐ声が出なかった。
「嫌いか?」
「違うよクー、本当に、本当に綺麗だよこれ」
「よかった」
「僕だってよかったよ」
「?」
塞き止めてしまった声がやっと出るようになった。
「クー、ごめんね。僕は、君がいつも落ち着いているのが不安だった。さっき君が言ったみたいに。
君を疑ってしまった。
我慢させてしまった。僕がもう少し君を思い遣るべきだった」
いきなりクーは僕を抱き締めた。細い腕いっぱいに力を込めて。
「もう我慢できない。大好きだ。本当に大好きなんだ」
「クー、僕もだよ。心から」
クーを抱き締め返そうとしたら、手に持った花を落としてしまった。
「ごめん…、拾わなきゃ」「そのままでいい。そのままでいさせてくれ」
青い紫陽花の爽やかな香りが、部屋中に満ちていた。

340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:01:21.19 ID:g6bSfaoY0
>>339
GJです!

341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:20:54.52 ID:UOli6O+sO
>>340
ありがとう。
ほしゅ

【いいわけ】
クー「男、夕食はどうしますか」
男「んー、何でもいい」
クー「それでは困ります。何がいいか言って下さい」
男「んないったってまだ思い付かないんだよ。クーは何か食べたいものないの?」
クー「男と同じものを」
男「考えてないじゃん」
クー「何をいいますか。男と一緒に食事する喜びが第一です。男が嬉しそうなのはどのスパイスにも勝ります。料理が格段と美味しくなります」
男「んじゃあ何が食べたいか言ってよ。同じのにするから」
クー「む…」
男「……」
クー「……」
男「…おい、やっぱ考えてないだろ」
ちゅっ
クー「これ」
男「…誤魔化したろ」
クー「男。ちょっと煩いです。私は男が欲しいと言ったら欲しいのです」
男「おい!」
クー「お口はチャックです」男「ぶぉっ…」
クー「…♪」


342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:21:10.01 ID:iOE0ZznD0
>>339
ラスト三行がすごくいい! GJ!!

343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:29:25.81 ID:jehdu/PNO
>>339
GJ!

344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:48:34.80 ID:UOli6O+sO
>>342>>343
ありがとう。
よく見たら改行ミスがあるな。気を付けよう。


345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 18:50:46.20 ID:tNBB/6WPO
保守

346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:01:58.65 ID:jehdu/PNO


347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:13:26.99 ID:iOE0ZznD0


348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:24:22.77 ID:tNBB/6WPO
よし、そろそろ小刻みにしていくか

349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:35:16.61 ID:jehdu/PNO


350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:35:29.52 ID:g6bSfaoY0
保守

351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:44:52.53 ID:jehdu/PNO


352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:51:56.41 ID:TYVObWyU0
近所のクー
http://up2.viploader.net/upphp/src/vlphp058258.jpg

353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:55:51.76 ID:6UrjkRlG0
名古屋乙

354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 19:56:17.74 ID:ZAshvOzc0
屮坐 ン、之 酉美亞

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:02:18.70 ID:jehdu/PNO
>>352
拡大して気付いた
後ろの画面に名前出てる

確かにクーだww

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:05:52.19 ID:7wxARC5/0
遠い海から来たQOO

357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:13:03.64 ID:lIqQkTCDO
いまだにビデオ持ってるぜ

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:20:29.64 ID:UOli6O+sO


359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:31:48.95 ID:iOE0ZznD0


360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:36:43.99 ID:g6bSfaoY0
>>352
とても大きなクーですね。

お題、お借りします。
>>251・男がクーに愛してると言ってみたら
2レス程お借りします。

361 名前:1/2 :2007/05/13(日) 20:37:23.05 ID:g6bSfaoY0
   『告白の台詞』

 俺は今、自室の中心で正座して考え事をしている。
 色々考えた結果俺は、ある決心をする。
 ――俺はクーに告白する。
 今まさに心に誓った。
 クーに初めて会ったのは四月の事だ。
 妹は高校に無事入学し、俺の後輩になった。
 すぐに妹は友達を作ったらしく、その友達が家に遊びにくる事になった。
 その時遊びに来たのがクーだった。
 それ以来、彼女は何度も遊びに来た。
 俺と話す機会も幾度もあった。
 彼女の男っぽい口調には最初は驚いたが、話すにつれ彼女に惹かれていった。
 そして俺の思いは高まり告白する事にしたのだ。
 事前に妹からクーに恋人がいないという事を確認済み。
 あとは告白するだけだ。
 さて、何て告白しようか……。
 俺は立ち上がり、台詞を口に出す。
「ずっと好きでした。付き合って下さい」
 ……ちょっと普通過ぎるかな?
「好きだ! 結婚してくれ!」
 うん、これは無いな。
 花束でも持っていくか……いや、俺には似合わないだろう。
 そうだな、インパクトがあり情熱的な台詞が良いなあ。

362 名前:2/2 :2007/05/13(日) 20:37:55.17 ID:g6bSfaoY0
 ……よし、これで行こう。
 俺が台詞を口に出そうとした瞬間、部屋の扉が勢い良く開く。
「兄ー。クーが話があるんだってさ――」
「クー、俺は君の事を愛してる!」
 時が止まった。
 さらに不幸な事に妹の後ろにはクーがいた。
 俺と妹が固まる中、クーが俺に近付いてくる。
 彼女は俺のそばまでくると、じっと見つめてくる。
「お兄さん」
「な、何かな?」
 彼女の様子に変化は見られない。
 もしかしたら聞かれて無かったのかもしれな――。
「まさか先に言われるとは思わなかった。私もお兄さんの事愛してる」
 しばらくの間、俺と妹は固まっていた。




以上です。
ありがとうございました。

363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:48:23.83 ID:UOli6O+sO
>>362
素直と素直のぶつかり合いだな。うれしはずかし台詞を連呼し合うカップルを想像して照れたよ。

364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 20:59:03.37 ID:UOli6O+sO
「も、もうヤバいよクー」
「それは私のセリフだ…先にいってしまうのはいつも私だ」
「なんとか耐えたけど…あと少しだ」
「ちょっと趣向を変えてみよう…」
「ん、わかった。…下はまだ慣れないよ、不安定でうまく動けない」
「試すことが大切だ」
「…分かったよ…あんまり荒く動かないでよ。俺死んじゃいそうになる」
「注意はする」
「行くぞカービィ」
「おうクー」



反省はしている。
ほしゅ

365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:01:03.14 ID:jehdu/PNO
>>362
両方とも素直で周りの家族が照れるのも有りじゃないかと思った
つまりGJ!

366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:04:05.80 ID:TYVObWyU0
>>364
分かってたんだ...分かってたんだよ...
でもさ、ホラ、僅かな希望ってのに懸けてみたんだよ...

何が言いたいかというとGJ!!

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:09:51.86 ID:g6bSfaoY0
>>364
カービィ懐かしい。
GJ!

368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:22:45.90 ID:g6bSfaoY0
保守

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:30:58.91 ID:tNBB/6WPO


370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:39:11.10 ID:UOli6O+sO
ほしゅ

371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:50:45.95 ID:UOli6O+sO
ほしゅ

372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 21:57:32.87 ID:UOli6O+sO


373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:00:44.39 ID:tNBB/6WPO


374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:08:59.15 ID:UOli6O+sO


375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:11:55.24 ID:XE5AxcwOO
ho

376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:22:12.75 ID:jehdu/PNO
男 「クー、コーヒー淹れたよ」
クー「ありがとう」
男 「砂糖は?」
クー「いや、いい」
男 「そう?」
クー「…………ぁっ」
男 「は?」
クー「いひゃ、にゃんでもなひ」
男 「舌火傷したの?」
クー「……しゅこし」
男 「ごめんそんなに猫舌だったなんて知らなかったよ。はい水」
クー「しゅまない……ふぅ」
男 「大丈夫?」
クー「もう大丈夫だ、それに猫舌というわけではないんだ」
男 「え?」
クー「コーヒーは好きだし、君に関してはそれ以上だ」
男 「そっ、そうなんだ。なんか照れるよ」
クー「その二つが合わさったのだから、少々焦って飲もうとしても許されるだろう?」

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:31:44.69 ID:Bs/GdUXwO
>>376
GJ!

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:32:43.10 ID:CFMS+tW30
良かったスレが残っていた
流れが速いから家を空けている間が結構どきどきだね

>>376
クー。かわいいなぁ…
GJ

379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:33:38.58 ID:iOE0ZznD0
>>376
しゅこし、が犯罪的に可愛らしすぎますよ。GJ!


380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:41:39.87 ID:UOli6O+sO
>>376
GJ!!!
ぐっときた、嬉しそうにコーヒーふーふーして飲んでいるかと思うとさらにぐっときた。

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:49:20.78 ID:UOli6O+sO
ほしゅ

382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 22:56:48.49 ID:CFMS+tW30
ほす

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:03:23.95 ID:Bs/GdUXwO


384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:11:07.73 ID:UOli6O+sO


385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:19:05.13 ID:CFMS+tW30
ネタ考えながらほし

386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:23:55.29 ID:jehdu/PNO
――屋上には誰もいなかった

「来てくれてありがとう」

――彼女以外は

「屋上まで呼び出しなんて何か相談事?」
「相談事と言えばそうなのかもしれない」
 彼女がかけているメタルフレームのめがね越しに見つめられる。
「えっと、どんな事?」
 見つめられて落ち着かなくなった僕は、目線を外しながら聞き返す。
「実は」

 それだけ口にしたかと思うと、扉の前に立っていた僕のところに足早に近づいて来た。
「な、なに……うわっ!」
 肩を掴まれてそのまま顔をのぞき込まれる。
「やはりそうだ……いや、近くで見ると予想以上だ」
「な、なにが?」
「実は、貴方にとても興味が湧いたんだ」
「そ、そうなんだ」
 今まで女子にこんなに近付かれた事が無い僕は落ち着かなくなった。
「男女交際と言うものを申し込みたいんだが、受けて貰えるだろうか」
「は……はい!?」
「受けてくれるのか! ありがとう」
 訂正しようとした僕は彼女の表情を見てその気を無くした。

――だって仕方ないじゃないか……彼女の笑顔に、一目惚れしたんだから。

以上、新お題ジェネレーターより
屋上で近視なクーが男に(自由設定)でした

387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:30:49.36 ID:jehdu/PNO


388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:39:28.21 ID:jehdu/PNO


389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:40:16.36 ID:CFMS+tW30
>>386
GJ

390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:47:29.26 ID:zOKoZed7O
保守ついでにお題
つ【跪いて足をお嘗め】

391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:47:35.64 ID:UOli6O+sO
>>386
GJ!


そしてほしゅ

392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/13(日) 23:55:54.09 ID:jehdu/PNO
あげ

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:03:56.62 ID:hIRO2p33O
保守

394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:11:28.01 ID:hIRO2p33O
保守

395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:21:38.70 ID:wdMgJdku0
現在文章執筆中
ということでほす

396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:21:50.61 ID:hIRO2p33O
保守

397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:31:52.59 ID:hIRO2p33O
保守

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:39:00.01 ID:wdMgJdku0
ほす

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:46:07.49 ID:hIRO2p33O
つ【ライバル同士な男とクー】

400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 00:55:11.88 ID:hIRO2p33O
保守

401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:07:03.85 ID:SvDJFoSg0
ここでシュール民の俺が保守

402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:11:08.76 ID:8OkFjQIS0
素直シュールはよく落ちるな

俺のせいだな

403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:23:23.70 ID:SvDJFoSg0
もひとつ保守

404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:32:53.16 ID:wdMgJdku0
昨晩から考えていたのがやっと出来た
ということでお題消化
つ【男とクーの邂逅】

今回は普段に比べると相当長く
9レスほど借りるよ


405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:34:27.44 ID:wdMgJdku0
あれはまだ私が高校生のとき、休み時間は―別に運動は得意だが―い
つも図書館で個人的な趣味であり、今も勉強を続けている自然科学の
研究をしていたのだ。どこの学校でもそうなのかは私は分からないが
他の生徒は昼休みは各教室で遊んだり、グラウンドに出たり、外に抜
け出したりと、図書館に行くような者はほぼゼロといって良かった。私は
静寂な図書館の中で自分だけの世界を築き上げていたのだ。当時の私
は―自分で言うのもなんだが―成績は非常に良かったもののこんな性
格ゆえ友達といえるほどの人間は存在せず、敬われるが、遠ざけられ
るという文字通りの敬遠状態であったのだ。たた、私はこのような性
格であるし、当時の私は人間というものより自然の神秘の方に心惹か
れていたので、別段嫌だと思ったことはなかった。
さて、ある日どうしても過去の資料が必要になり、書庫に行くことに
なり、受付に一人で座わり、本ばかり読んでいる図書委員に書庫の鍵
をもらい、私は書庫の自分が必要とする資料の棚へ向かって行ったの
だ。そして、ここで一つ問題が生じた。私は身長が低く―ええい、こ
の際だ。正直に言おう―いわゆる幼児体型なので必要とすべき資料に
手が届かなかったのだ。踏み台を探して見るが本来書庫にあるべき踏
み台が見つからなかったのだ。なので、私は再び受付に戻り、どこと
なくふんわりした感じの男に踏み台が無いと言う事を告げると、その
男は一心不乱に読んでいた本を置き、私と共に薄暗い書庫に向かって
いったのだ。

406 名前:2ページ :2007/05/14(月) 01:35:36.28 ID:wdMgJdku0
「おかしいなぁ…。確かここにおいてあったはずなのに…」
その男はここにあると言っておきながら無い踏み台を探していた。
「そうだ!確か一ヶ月前に踏み板が腐って抜けて捨てたんだっけ」
「それで代わりの踏み台はどこかな?」
「それがね、書庫に行くような生徒がいないからって、新しく買って
くれないんだ。でも、手が届かないなら取ってあげるよ」
「うむ。では、ここの棚のあの本だ」
彼は意外にも背が高く、難なくその本を手にして、私に渡した。
「はい。この本だね。だけど、こんなに難しそうな本を読むなんてす
ごいね。クーさん」
「何故、私の名を知っているのかね?」
「同じクラスじゃないか。でも、僕は影が薄いから憶えてなくて当然
だよね」
「憶えてなくてすまないな。もしかして、窓際の一番後ろの席の…」
「そうだよ。記憶にあってうれしいよ。ところで、また書庫に行くと
きは声をかけてよ。手伝えることがあれば手伝うよ」
彼は図書委員としての仕事に誇りを持っていたか、また単純な善意で
あったか、あるいはその二つであったかは分からないが、私に対して
積極的に協力を申し出る初の人間であったのだ。無論、私は踏み台が
手に入らないし、これから書庫に何回も行かねばならないので、彼の
申し出をありがたく受けたのだ。そして当時の私にとっては非常にい
まいましいことに必要とすべき本は最も高い棚に存在していた。そし
て、そのたびに隣にいる図書委員は本を取って、いつも私に
「こんなに難しい本を読むなんてすごいね」
と代わりばえのしない感想を言うのだった。


407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:36:12.92 ID:hIRO2p33O


408 名前:3ページ :2007/05/14(月) 01:36:57.59 ID:wdMgJdku0
そして、私が12回目の書庫での本探索をしているときに、不意に隣に
いた図書委員が聞いてきたのだ。
「クーさんはこういう理系の仕事に就くのが夢なの?」
「そうだな。出来れば科学で身を立てたいと思っているし、自分の考え
たことが何らかの影響を与えられればと思っている」
「クーさんならきっとできるよ。頭もいいしね」
と、私に対してにっこりとした笑顔を向けてきたのだ。常日頃、私を
敬遠し、形ばかりのそれも数も少ない会話しかしていない私のクラス
メイトからは見られない笑顔と会話であった。そして、私は彼が善意
でこのようなことを言ったにしても、私というイレギュラーな人間に
対し積極的に話しかけたことから、人間というものに対して少し興味
が沸いてきたのだ。
さて、前述のように図書館はほとんど人がいない―後で彼に聞いたら
3週間私以外来なかったこともあるらしい―ので彼は受付でいつも暇
そうに本を読んでいたのだ。そして、しばらく観察しているうちにた
だ本を読んでいるのではなく、彼は眼がわくわくしていたり、感動し
たりと色々な変化を見せていたり、ノートに何か本を読みながら感心
したように書き込んでいたり、そして、飲食禁止であり、かつ、それ
を守らせる身分たる図書委員にも関わらず、彼はキャラメルをこっそ
りとポケットから取り出して、口の中に入れていたことも発見したの
だ。そして、私が様々な発見をし、13回目の書庫訪問となったとき、
私は素朴な疑問を彼にぶつけてみたのだった。おそらく、この高校に
入って初めて積極的に相手に話をしたのではなかっただろうか。


409 名前:4ページ :2007/05/14(月) 01:37:37.34 ID:wdMgJdku0
「いつも、受付には君しかいないが、それはどうしてなのかね?」
「それはね。恥ずかしい話だけど、他の図書委員が来ないんだよ。と
いうことで僕が毎日ここにいるんだ」
「君は他の人が来ないことに不満は無いのか」
「うーん。不満があるかと言われると難しい質問だね。だけど、人そ
れぞれ事情があるだろうし、どうせ僕は毎日来るし、別に仕事がある
わけでなし、これでいいと思っているよ」
私は彼が底抜けのお人よしではないかと思った。考えてみれば、彼は
頼まれたら嫌といえない性格であったことも思い出した。様々な面倒
な仕事を他の生徒に頼まれたときも彼は何か二、三言いながら笑顔で
引き受けていたのだ。しかし、それぞれの事情とはいっても単純に仕
事がしたくないのが彼らの本音であろう。それに調査したところ図書
委員はクラスでも押し付け合いの仕事であったはずだ。それを私が知
らなかったのはうちのクラスでは図書委員の選定にトラブルが無かっ
たからだ。この目の前にいるお人よしの男が真っ先に志願したからで
あった。そして、もう一つの疑問を彼にぶつけた。
「君はいつも本を読んでいるが、それはどういう本なのかね?」
彼はその単純な質問に対し、見せたことの無いよな逡巡の表情を見せ、
「絶対に笑わない?」
と、私に前置きをした。そして、私が了承すると、彼は受付のところ
にある彼の読書用の本の山から一冊ずつ私に見せたのだ。何冊が本が
あり、世界的な名作、神話といったものやいわゆる娯楽用の本もあっ
たが特に目を引いたのは幼児向けの本が何冊もあった。私がその幼児
向けの本をしげしげと眺めていると、彼は見られたくないものを見ら
れた、というような表情を浮かべたのだ。そして、私はこの表情の真
意を探るべく、また疑問をぶつけたのであった。
「ふむ。何故このような本をよ読んでいるのかね?」

410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:38:18.60 ID:hIRO2p33O


411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:38:49.56 ID:+pKubnaOO
回避

412 名前:5ページ :2007/05/14(月) 01:39:16.01 ID:wdMgJdku0
質問に対して、彼はその恥ずかしげな表情が消え、むしろ笑顔で、
「僕はね、幼稚園の先生になりたいんだ」
「ほう。それでこのような本を」
「それと、ちょっと恥ずかしいんだけど、クーさんも自分の夢を言って
くれたからね。僕も言うけど、児童文学みたいのも書いてみたいんだ」
「だから、ノートに何か書いていたのか」
「まあね。いい表現とかをメモっておいたんだ」
「しかし、本を読んでいないときにも何かメモっていただろう」
「そこも見られちゃったのか。実はね、ちょっと自分でも書いてるんだ」
彼は恥ずかしそうにそのノートを私に見せてくれたが、確かにちゃんと
したノートにはなっていた。ただ、残念なことに私はこれが良い作品な
のか、悪い作品なのかは知識が不足していたので断定できなかった。
そして彼はさらに言葉を続けた、
「でも、クーさんに比べて、僕は実力も無いしなぁ…」
「そんなことはない。このように努力をしているのだ。きっと報われる
日がくるぞ。共にがんばろうではないか」
その時に彼は驚いたような表情を浮かべ、
「僕、クーさんのこと誤解していたよ。クールなだけで話しづらいって
印象があったんだ。でも、クーさんって優しいんだね」
「私も君がただおとなしいだけだと思っていたが、この1、2ヶ月で君が
意外にも面白い人間だと思ったよ」
「やっぱり互いに話してみるってのは大事なんだね。ところで、本当は
いけないんだけど、キャラメル食べる?」
そして、彼は笑顔を私に向け、ポケットからキャラメルを取り出してき
たのだ。私はそのキャラメルを頂き、その日から、私にとって高校で初
めての友人が出来たのであった。その後も毎日、私は図書館に通い、
研究をしていた。以前と違うのは、そこに彼と話を楽しむということが追
加されたことであった。

413 名前:6ページ :2007/05/14(月) 01:40:09.36 ID:wdMgJdku0
そして、私は書類上は存在するはずの図書委員に代わって、図書室の資
料整理を手伝ったり、掃除を手伝ったりした。彼はそのたびに申し訳な
さそうに私に感謝の意を伝えてきた。いつしか、私は彼の笑顔を見るの
が楽しみになってきたのだ。しかし、私と彼が2人で話を楽しむというの
は段々出来なくなってしまったのだ。理由は図書館の来館者が増えたか
らであった。これは図書館の繁栄を望む彼にとっては喜ぶべき事態であ
ったが、彼はこのようなことで来館者が増えることを望んではいなかっ
たし、彼自身にもこの事態は人事ではなかったからである。受験―高校
生の一部が通らなければいけない道だ―が近づいてきたからである。
私の志望していた大学は隣の県の大学であった。この大学は確実にこの
近辺のトップであったし、それどころか全国的に見ても相当レベルの高
い大学であった。この大学は一般枠以外にも推薦枠というのがあり、全
国から高い成績や賞を授与された学生を優先的に入学させるという枠が
あり、私も自慢ではないが成績は学年1位かつ全国科学コンクールで優秀
賞を取ったので、その推薦枠の審査に既に通ったとの報告があったのだ。
そして、彼もそこの大学を志望していた。なぜなら、この大学は教育学
部も素晴らしく、その上幼稚園教諭過程というのはこの近辺には無かっ
たからだ。ただ、彼は賞はもらっていないし、成績も良い部類にはいる
が、その大学に手は届くか、というようなレベルであった。そして、そ
のようなときの帰り道に彼はぽつんと言った。
「僕、もしかしたら、だめかもしれないよ」
「君が夢に向かってがんばっているのは私も知っているぞ。大丈夫だ」
「でも、クーさんはうまくいっているじゃないか。僕は…」
彼は押し黙ってしまった。そして、いつもの笑顔を見ることが出来ずに
私も押し黙ったままであったが、私は彼との別れの際に
「よし。ならば、私がマンツーマンで教えてやる。明日から特訓といこ
うではないか」


414 名前:7ページ :2007/05/14(月) 01:41:17.97 ID:wdMgJdku0
そして、彼に指導する日々が何ヶ月も続いた。元の成績が悪いわけでな
い彼はみるみるうちに良いスコアを叩き出し、何とかその大学の当落ラ
イン上にまではいるようにはなっていた。そして、試験日がやってきた。
その日は彼と共に大学に行った。私はほぼ形式的な推薦試験の部屋に、
彼は真剣勝負たる一般試験会場へと行ったのだ。
そして、合格発表日が来た。私は無論合格であった。しかし、私は隣に
いる彼にどのような声をかけてよいかが分からなかったのだ。ただ、不
幸中の幸いであったのは彼はその次の日にこの街からは相当離れてはい
たものの、それなりのレベルの大学には合格していた。その日に私は彼
にお祝いの言葉を言えたのは喜ぶべきことだった。そして、彼にあの書
庫に資料整理の手伝いをお願いされたのはその3日後のことであった。
「クーさん。ごめんね。受かったばかりだというのに手伝いさせて」
「いや。別にかまわんよ。しかし、君も他の大学だが無事に受かってよか
ったじゃないか。これで夢に近づいたじゃないか」
「うん。クーさんのおかげだよ。考えてみれば、ここでクーさんに会わな
かったら全てが違ってきたかもね」
「まさにこの書庫に感謝だな。所で、今日は何を手伝えばいいのかね」
「あのね…。僕とクーさんは4月から離れ離れになっちゃうじゃないか」
「まあ、相当距離がはなれているからな」
「だから…、僕は…言わないで後悔するより、言って後悔しようと思うん
だ…。クーさん。僕は…僕は…君のことが好きだ」


415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 01:42:05.25 ID:hIRO2p33O


416 名前:8ページ :2007/05/14(月) 01:42:32.51 ID:wdMgJdku0
私は最初、何を言われたのかが、否、どういう意図で彼が恥ずかしがって
こんなことを言うのかが分からなかったのだ。なぜなら、私は彼のことが
"友人"として大好きであったのだ。今更、何故、こんなことを言うのかが
私には分からなかったのだ。
「あの…やっぱり僕じゃだめだよね。クーさんにふさわしいのはもっと頭
が良くて、スポーツも出来るような人だよね」
「私は君の友人だ。そんなさびしい顔をしないで欲しい」
「やっぱり、友達であって恋人にはやはりなれないんだよね…」
その時、私は初めて彼の意図が分かったのだ。彼は私のことを"友人"では
なく恋愛対象の"恋人"として好きであったということだ。
「私は君の期待に応えたい。しかし…」
「いいんだ。クーさんには幸せになって欲しいんだ。だから、僕は…」
「違うんだ。私は君が不幸せでいて欲しくない。だから、君のその申し出
には受けたい」
「クーさん…」
「ただ、私は愛というものが良く分からないんだ。だから、君の期待にど
うすれば応えられるかが分からないのだ。ただ、これだけは言わせて欲し
い。私は君の笑顔を見ると自分のことのように幸せだ」
その時、彼は私の期待通りの笑顔に戻り、
「そうだ。その顔を見ると私はとても幸せな気分になるんだ。君のその笑
顔を何度も見られるように、私は愛を勉強するぞ。だから待っていてくれ」

417 名前:9ページ :2007/05/14(月) 01:44:04.29 ID:wdMgJdku0
そして、その日から彼は"友人"ではなくなった。彼は"恋人"となり、翌月に
ある、前期に落ちてしまったあの大学後期試験の勉強をしていた。しかし、
後期の難度は前期よりはるかに高く、彼も多少の諦めがあった様で、どうせ
もう4月からはお別れということもあり、公園とかにデートという恋人がす
るようなことをしてみたりしていたのだ。そして、とりあえず、少しは勉強
をしなくては、と思ったようでその日は2人で図書館で勉強をしていたのだ。
そして、試験の2週間位前に彼は教員に呼び出された。おそらく、受験校を
既に受かっているところよりもう少し上のレベル―無論、第一志望よりは難
度の低い―に変更しろということであるだろう。彼は長くなるから先に帰っ
て、と私に告げ、私は久しぶりに1人で校門を出た。
翌日は朝会の日であった。寝坊癖で遅刻魔の彼が朝会にいないのはいつもの
ことであった。彼は申し訳なさそうにいつも後からやってくるのだ。しかし、
彼は後から最後まで現れることは無かった。彼は壇の上に現れた。そして、
彼は"全国高校生児童文学コンクール"で2位の賞状をもらい、壇を降りてい
った。そして、朝会が終わると、"恋人"である私に話しかけた。
「クー。信じられないよ!僕の作品が賞を取ったんだよ!」
「おめでとう。君が喜んでいるのを見ると私もすごく幸せだ」
「だけど、そんなのよりもっと良いニュースがあるんだ」
「ほう。これ以上に良いことなんてあるのかね?」
「あの大学の教育学部の先生が来てね。僕を推薦枠にいれてくれるって言う
んだ。クー。僕達お別れしないで済むんだよ」
------------------------------------------
「クー。ただいま。今日どうだった?」
「うむ。今日は結構興味深い話が聞けて良かったぞ」
「楽しいけど大学は頭を相当使うよね。ところで頭を使った後は甘い物が良
いよ。キャラメル食べる?」


418 名前:417 :2007/05/14(月) 01:53:30.58 ID:4YsCQDlX0
連投規制食ったんで、携帯で最後の一言を

【男とクーの邂逅】は終了
9レスもの長い間お付き合いどうもありがとう
ちなみに今回も忘れちゃったけど>>405が1ページ

【男がクーに愛してると言ってみたら】
が気付いたらこんなに長くなって別のお題に
変わっていったのは秘密

しかし、こんな連投規制食らったのは初めてだよ

419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 02:15:13.09 ID:hIRO2p33O
>>418
面白かったです。

ただ少し隙間をあけてもらえるとより読みやすくなると思う。

次回も期待してます。

420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 02:19:51.37 ID:6daBsSVY0
>>418
とてもGJです!

421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 02:33:31.74 ID:wdMgJdku0
>>419
申し訳ない
長いの書くの久しぶりというかここまで長いのは初めてだったもので
次回から気をつけるよ

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 02:52:55.10 ID:hIRO2p33O
20分で330
昨日より緩やかかな?
保守

423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 03:10:17.19 ID:aa0rnTlIO
ほし

424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 03:29:59.74 ID:hIRO2p33O
保守

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 04:04:42.29 ID:hIRO2p33O
保守

426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 04:33:37.24 ID:o3zdxrqxO


427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 05:01:56.41 ID:+pKubnaOO


428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 05:38:05.11 ID:hIRO2p33O
浮上

429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 05:58:39.20 ID:hIRO2p33O
もう一度

430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 06:52:25.04 ID:hIRO2p33O
保守

431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 07:11:36.72 ID:dLUS9sbg0


432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 07:18:05.40 ID:i/7My/ALO
>>418
次回に期待




てか、保守もあると思うが今週はスレがよく伸びるな

433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 07:43:07.56 ID:U/FPZBzHO


434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 08:37:15.79 ID:AtgdTLNc0
保守

435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 09:01:09.05 ID:bIDwDNX7O
保守

436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 09:10:49.43 ID:i/7My/ALO
油断大敵


大往生は目前さ

437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 10:09:22.09 ID:o3zdxrqxO


438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 10:33:48.28 ID:nG7sSblaO
危ない

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 11:04:43.47 ID:o3zdxrqxO


440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 11:15:53.16 ID:i/7My/ALO
早目保守

441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 11:42:38.94 ID:i/7My/ALO
保守

442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 12:17:13.88 ID:DgwY70ne0
ほにゅーる

443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 12:39:53.07 ID:7zBbIrKRO
この中に素直シュールが一人おる


>>442お前やーーー!!!

444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:07:16.28 ID:i/7My/ALO
なんというヘッドハンティング

445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:08:25.32 ID:hIRO2p33O
保守

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:08:51.15 ID:8BRUB/pv0
サザン 野 トリビア

447 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:09:47.28 ID:y/vVQ4Q6O


448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:28:37.32 ID:WBk+1xwW0


449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 13:56:00.17 ID:bIDwDNX7O


450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 14:19:37.76 ID:U/FPZBzHO


451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 14:34:55.83 ID:WBk+1xwW0


452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 15:01:53.59 ID:5z07CDoA0


453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 15:36:21.92 ID:4u3uoBcW0


454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 16:05:02.64 ID:+pKubnaOO


455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 16:05:40.68 ID:fPSnpkpg0
保守


456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 16:34:32.55 ID:6daBsSVY0
保守

457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 16:51:31.20 ID:/95c44lmO
約半年振りの素クールスレへの書き込みなんだが
未消化のネタある?
昔は未消化とか新作とか定時に報告してくれる人が居た気がするが…

458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:00:48.58 ID:cYOEK9DG0
今はそういうのない
たいした量でもないしね
でも空気はずいぶんよくなった
今の方が居心地いいスレだよ

459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:04:07.51 ID:cg38b8ue0
前はいたっけ?もう記憶の彼方に沈んじまったい
波風立たない分、立てようとしない分今のが空気はいいよねー

460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:05:53.69 ID:/95c44lmO
なるほど…
殺伐とした感じが居にくかった身としては喜んでいいかもな
好きなネタで投下するよ
返信サンクス

461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:34:28.42 ID:4u3uoBcW0


462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:34:49.88 ID:eA3q9Ham0
今日の九時に強制落ちか

463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 17:37:18.34 ID:cg38b8ue0
久々の任期満了。レスも500近く。久々に気持ちよくおわれるか?

464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 18:06:19.70 ID:6daBsSVY0
保守

465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 18:18:19.29 ID:U/FPZBzHO


466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 18:34:19.98 ID:WBk+1xwW0


467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 18:44:29.38 ID:6daBsSVY0


468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 18:59:43.11 ID:iHkGw4Fy0



469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:14:25.06 ID:6daBsSVY0
保守です。

470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:28:41.77 ID:klDjeDv0O
ほし

471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:31:14.67 ID:7LDZmpqwO
>>443
シュー『私なら此処に居るぞっ!!(`・ω・´)』
シュ男『何故に崖の上でライダー立ち?!それより他のスレの邪魔するの止めようよ…(´・ω・`)』

>>457
ほのぼの板と、21禁だがエロパロ板のスレもヨロシク

472 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:41:28.64 ID:6daBsSVY0
>>361-362の続きを投下します。
3レス程お借りします。

473 名前:1/3 :2007/05/14(月) 19:42:15.83 ID:6daBsSVY0
   『告白の台詞の続き』

 高校の入学式の放課後、私は帰る準備をしている。
 すでの回りには女子のグループがいくつか出来ていて、楽しそうに話している。
 中学時代、私は変化の少ない表情と男のような口調のせいで友達が出来なかった。
 そのため私の社交性は著しく低い。
 グループに割り込んで話に参加する事など到底出来ない。
 結局、中学と同じ日々を送る事になるだろう――。
「えーっと、素直さんだっけ。もう帰るの?」
 突然、視界外から声を掛けられる。
 私は声がした方向を振り向く。
 そこにはクラスの女子がいた。
 彼女は眩しいくらいの笑顔を見せていた。

474 名前:2/3 :2007/05/14(月) 19:43:38.59 ID:6daBsSVY0


 今日も私は彼女の家に遊びに来た。
 彼女に出迎えられ、いつもの部屋まで彼女の後を付いて行く。
 私は昨日、ある決心をした。
 それは、彼女のお兄さん――彼に私の思いを伝える事だ。
 私は彼に初めて会った時、心臓が高鳴った。
 それ以来、彼の事を考えるようになった。
 彼とは何度も話した。
 彼と話していると、私はとても幸せな気持ちになった。
 そして昨日、私はもっと彼と一緒にいられる方法を考えた。
 私の結論は恋人同士になるという物だ。
 そのためには一つ確認しなければ。
「ちょっと良いか? 聞きたい事がある」
 彼女は部屋の扉を開けようとした手を止める。
「クーが私に質問とは珍しいね。何ー?」
「お兄さんに恋人はいるのか?」
 彼女は少し考えると。
「恋人がいるなんて聞いた事無いね。多分兄はこのまま生涯独身を通すんじゃないかなー」
 彼女はニヤニヤしながら答える。
 そうか、いないのか。では作戦を決行しよう。
「済まないが、後でお兄さんに会わせてくれ。話したい事があるんだ」
「ん? 後と言わずにさー今行こうよ。用事は早めに終わらすに限るよ。
さあ、付いて来てー。」
 そう言うと彼女は方向転換し、彼の部屋まで歩いて行く。
 私は心の準備が出来ぬまま付いて行く。
 うう、緊張する。
 高校受験の時でさえ、ここまで緊張しなかった。
 彼女は彼の部屋の前で立ち止まる。
 すると、ノックもせず勢い良く扉を開けた。

475 名前:3/3 :2007/05/14(月) 19:44:35.45 ID:6daBsSVY0


 私は今、宿題に着手している。
 だが、早速問題の解き方に行き詰まる。
 ……全然分からない。
「クー、その問題は――」
 私が悩んでるのを見て、隣に座っている彼が解き方を教えてくれる。
「なるほど。そういう事か……理解した」
 そう言って私は隣を見ると、彼が微笑んでいた。
 それを見て気持ちが高まる。
 私は彼をじっと見つめて思いを言葉にする。
「君の事が好きだ、愛してる」
「うん……俺も愛してるよ」
 そのまま私達は見つめ合う。
 ――私は幸せだ。
 私は心の中で、彼と出会わせてくれた親友に感謝した。


「……あのさ」
 机を挟んで向こうにいる親友――彼女が喋る。
「私の事忘れて盛り上がらないでよ」
 彼女は何やら勘違いをしているようだ。
「君は私にとって一番の親友だ。忘れるわけ無いぞ」
「いや、そういう事じゃなくて……」
 彼女は少しうつむき、何故か顔が赤くなっていた。
「どうした? 顔が赤いぞ」
「もう兄との関係に口出ししないから、聞かないで……」
 結局、彼女が何故赤くなったのか分からなかった。

476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:45:42.78 ID:6daBsSVY0
以上です。
ありがとうございました。

477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:55:29.80 ID:uPoG9oyW0
続きktkr
面白かったのでさらに続編を希望www

478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 19:56:51.90 ID:hIRO2p33O
>>476
GJ!

479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:12:01.70 ID:6daBsSVY0
>>477
続きは思いつかないなあ。
後一時間だから急いで書いたので、分かり難い表現が無いか心配です。

保守です。

480 名前: ◆ilkT4kpmRM :2007/05/14(月) 20:17:42.96 ID:aS4lUSr3O
この流れで続き物投下するのはどうなんだろうとか思いつつ
 
ttp://white-stork.b.to/sunao/2


珍しく残ったね、スレ
この調子でこれからも行きたいよなぁとかなんとか

481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:31:22.83 ID:lBXP22nG0
>>480
続き物ってことは前回があったのか?
過去分のタイトルplz

482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:33:03.72 ID:+pKubnaOO


483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:35:45.08 ID:aS4lUSr3O
>>481
ttp://white-stork.b.to/sunao/1
どぞ

484 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:42:34.25 ID:lBXP22nG0
>>483
㌧クス

でも設定がいまいち掴めないんだぜorz

485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:52:58.64 ID:bIDwDNX7O
暇だし保守でもするか

486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:54:22.62 ID:6daBsSVY0
「クー、ただいま」
「おかえりー」
 部屋の向こうからクーの声が聞こえる。
 クーが出迎えてくれないのは珍しい。
 僕は靴を脱ぎ、部屋に入る。
 するとクーは床に座って何かをしている。
「何してるの?」
「アルバム整理だ」
 僕はクーの隣に座り、手元を覗く。
 アルバムには写真が収められていた。
 僕はある事に気付く。
「あ、これ……旅行へ行った時に撮った写真だね」
「今日、現像してきたんだ」
 僕はアルバムの他のページも見てみる。
 すると、僕達の学生時代の写真まであった。
「クー凄いね、こんな昔の写真まで……このアルバム家宝に出来そう」
「ああ、そのつもりだ」
 どうやらクーは僕達の思い出を後世に残すつもりらしい……。
「そうだ、忘れる所だった。これを見てくれ」
 僕はクーから一枚の写真を受け取る。
 写真を見て僕は目を見開く。
 僕とクーの後ろに白い煙のような物が写っていた。
「これは……心霊写真?」
「そう思うのだが、見ていると何故か安心感を覚える」
「確かに何だか守られているような気がするね。……ん?」
 僕は写真を逆さまにする。
 そうすると白い煙は文字の形になっている事が分かる。これは――。


 保守

487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:56:10.23 ID:DgwY70ne0
>>486
をいwww

488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 20:58:05.27 ID:o3zdxrqxO
>>486
むしろ吉兆だったかwwwwwwww

489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/14(月) 21:04:32.92 ID:DgwY70ne0
あと少しで終わりか
皆さん乙でした

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最終更新:2007年05月16日 07:00