【晴れでも雨でも】素直でクールな娘【君と2人で】
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:19:26.44 ID:qoQbgZyW0
- ここは素直クールに萌えるスレです。
「素直クール」とは
・冷静沈着で感情的になることはまずない
・完全自立型
・表情が薄いあるいは無表情
・ガチで愛してくれている一途
・愛情表現がストレート
・照れが少ないあるいはない
・「素直」と「クール」の矛盾したアンバランス感が最高にいい
▼投下時ルール
・多くレスを使う投下は、投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れるのが好ましい。または「何レス目/総レス」を名前欄に
・投下許可を求めない。ダメなんていう人はいません
・作品投下が終わった後の自虐は、読み手が不快に感じるので書かない
・投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為必ずリロードしよう。
・コテは投下時にだけ付ける
・性描写(エロ)は空気を読んで程々に。 過激なSSについてはtxtうpを推奨
・Wikiに保管してほしくない人、それから批評がほしい人は投下と一緒に要望を伝えてください。 批評は避難所の批評スレで聞けます
▼2ちゃんねるのおやくそくについては
http://info.2ch.net/before.html
初めての人は保管庫をのぞいてみて下さい
*特に荒らしは徹底スルー
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:20:50.67 ID:qoQbgZyW0
- ■前スレ
【思う心は】素直でクールな娘【貴方を焦がす】
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1179493340/
■ほの板
【好きなもの?】素直でクールな娘【キミだ】
http://human7.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1169035252/
●初めての人は軽くでいいので保管庫を見てみて下さい
■素直クール保管所Wiki
http://sucool.s171.xrea.com/
http://www16.atwiki.jp/sucool/
■素直でCOOLな娘避難所
http://yy17.kakiko.com/sucool/
■あぷろだ@素直クール保管所
http://sucool.s171.xrea.com/up/
携帯からはこのへん
写メうpろだ http://kjm.kir.jp/index.php
@ぴた http://pita.st/index.html
■素直クール過去ログ保管所
http://sucool.skr.jp/kakolog/
■お題/性格ジェネレーター
http://udonkari.run.buttobi.net/
●お知らせ●
【避難所でスレ立て等に関する話し合いが行われています。意見のある方は避難所までお願いします】
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:21:36.23 ID:qoQbgZyW0
- ●●お知らせ●●
避難所及び前スレで以下のような提案と話し合いがありました
・週二回スレ立て
・月曜日と金曜日
・スレが落ちたら次のスレ立て日まで待つ
次の月曜日からこれで試験運用をしてみたいと思いますが、
何か意見のある方は避難所へどうぞ
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:24:12.05 ID:E0apOdoP0
- >>1
乙ですー
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:28:22.11 ID:wsP4/8Jo0
- >>1 乙
素直クールな飲食店の店員とかいいよな
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:31:34.87 ID:mYkB+UW9O
- >>1スレ立て乙!
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:41:12.30 ID:qoQbgZyW0
- ほす
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:50:31.32 ID:j6Ans3S5O
- ほ
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:57:10.94 ID:E0apOdoP0
- なんか落ちるの早い?
☆
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 22:59:55.34 ID:j6Ans3S5O
- 気を抜くと10分ぐらいで落ちるかも
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:05:37.00 ID:98Uxbb8I0
- >>1
スレ立て乙
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:06:36.18 ID:E0apOdoP0
- ☆
- 13 名前: ◆ilkT4kpmRM :2007/05/25(金) 23:13:33.11 ID:IVHCv+bTO
- >>1
壱罰……いや、乙
ttp://white-stork.b.to/light/1
こういうのもありだと思うんだけどどうなんだろう
なんて思いつつ投下
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:17:28.64 ID:TcGiqI3OO
- ほ
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:17:40.97 ID:oyGr9hUH0
- シュール陥落wwwwwwwwwwwwww
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:18:09.50 ID:98Uxbb8I0
- シュールスレ陥落保守
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:20:25.56 ID:qoQbgZyW0
- >>13
こういうのも何か新鮮だね
GJ
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:25:24.87 ID:E0apOdoP0
- >>13
うは、萌え死にます
GJ!
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:27:28.06 ID:E0apOdoP0
- シュール立ってたの?
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:31:54.54 ID:Z169+fdLO
- 二時間で落ちたがな
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:32:22.20 ID:98Uxbb8I0
- >>19
立ってた。
スレタイが変化球過ぎて気づかれなかったぽい。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:37:31.26 ID:E0apOdoP0
- 立て直されたのかな
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:42:33.55 ID:mYkB+UW9O
- 短いですが投下します。
【不安】
クー「男。頼みがある」
男「うん、どうしたよ」
クー「明日、買い物に付き合ってくれないか」
男「いいよ。特に予定もないし。何買うの?」
クー「下着だ」
男「えっ!!」
クー「なぜ驚く」
男「それは…俺は…」
クー「最近のカップルは二人でランジェリーショップに行くそうではないか。
男が躊躇う要素は微塵もないぞ」
男「大有りだよクー…俺が男というだけで十分だ…」
クー「男。新しいいやらしさを追求するチャンスなんだ」
男「今でもう間に合ってるよ!」
クー「何!!」
男「!!あっ…その…」
クー「男」
男「はい…その…」
クー「君は私をそんな風に思っていてくれたのか」
男「あ、うんと…えと…」
クー「私のあられもない姿に満足を覚えてくれていたのか」
男「へ!!?」
クー「私は夜の姿に自信が持てないでいた。内心不安だったんだ、君がいつも悦んでくれているかが」
男「そっか…。クー。そんなこと心配ないよ…俺は今のクーが大好きだよ」
クー「ありがとう。男」
男「よかった、安心してくれて」
クー「では明日はさらに君を悦ばせられる記念日だな」
男「…やっぱり行くんだ…?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:47:18.81 ID:Z169+fdLO
- >>22
シュールは女々しく立て直したりはしないはずさ
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:47:39.67 ID:E0apOdoP0
- >>23
「新しいいやらしさ」に吹いたw
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:49:45.32 ID:j6Ans3S5O
- >>23
>クー「男。新しいいやらしさを追求するチャンスなんだ」
ふいたww
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:52:09.85 ID:98Uxbb8I0
- シュールスレ復活。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:52:06.29 ID:E0apOdoP0
- ☆
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:57:56.20 ID:mYkB+UW9O
- >>25>>26
おお、ありがとう。
ほしゅ
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/25(金) 23:58:40.44 ID:j6Ans3S5O
- 素直クールが流れ星を見つけたら、何を願うだろうかと考えながら
☆
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:01:37.09 ID:nkuGBW73O
- >>27
……そんな馬鹿な
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:04:33.95 ID:GK4P6QAN0
- ほす
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:11:19.85 ID:GK4P6QAN0
- ほし
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:11:28.15 ID:34cuJ1Bo0
- 「世界が平和になりますように」
「へー。クーにしては平凡な願いなんだね」
「『私にしては』ね。何か含むところでもあるのか、君は」
「いえ、ありませんよ?」
「疑問系、ね。私だってたまには平和を願ったりもするさ」
「いつもは?」
「君さえいてくれれば、あとはどうでも構わない」
「……最近、クーの考えってすごく読みやすいような気がしてきた」
「素直だからね」
☆
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:13:39.53 ID:34cuJ1Bo0
- 投下しますね。
先週のお題>・素直クールが自室に立て篭もったようです。
5~6レス、くらいかな。
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:14:54.51 ID:34cuJ1Bo0
- 【眠れる理由と眠れない理由と】
「空。開けてくれ。なあ、空」
日曜日、もう日も暮れる頃。
2泊3日の生徒会合宿を終え、重たい荷物に辟易しながら帰宅してみると、空が立て篭もりなんぞをやらかしていた。……何を思ったか、僕の部屋で、だ。
「何かの新しい遊び?」
母はけらけらと笑っている。
空、お前、何がやりたいんだよ。
空は僕の 5才年下の幼なじみだ。彼女はこの春、僕が通う学園の中等部に入学したばかりだった。
僕らは幼い頃から兄妹のように過ごしている。お互い相手の部屋に気兼ねなく出入りするような、そんな間柄だ。
僕の部屋の扉には、チェーンロックが付いている。今、外から入ることができないのはそのせいだ。中学生の僕が、対、空用に取り付けたもので、実際には一度も使ったことはなかった。
一般家屋に無粋なものを取り付けたものだが、どうか当時の僕を責めないでほしい。思春期男子の部屋には、女の子に見られると困るものがひとつやふたつはあるものなんだ。
僕は扉をどんどんと叩く。
「空ー。頼む、中に入れてくれ。訴えがあるなら聞こうじゃないか」
空はチェーンの隙間から顔を覗かせ、上目遣いで僕を見上げてくる。13才という年齢を差し引いてもちびっこいやつだ。
「アキ兄様、一人で勝手に合宿なんて、ずるいです」
「……なんでさ。生徒会の仕事だ。いちいちお前に相談するようなものでもないだろ? 遊びにいったわけでもなし」
「ふ、ふーん。そーですか」
空は紙切れを扉の隙間からはらりと落とす。なにこれ。
「それにしては、お楽しみのご様子ですが」
ドアはパタンと閉じられる。
「おい、空。おい?」
空の落とした紙切れ。それは、僕が生徒会メンバーからもらったラブレターだった。……なるほど、これが理由なわけだ。
僕は扉を背にずるずるとへたりこむ。これは長期戦になるかも、な。
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:16:15.58 ID:34cuJ1Bo0
- ◆◇◆
30分間。
僕は空のご機嫌をずっと伺い続けたのだが、有効ポイントは得られていない。
「……なあ。空は僕にどうして欲しかったんだよ」
「私のいないところで、兄様がラブレターの差出人と一晩を過ごすなんて、絶対に嫌だったの」
ドアをはさんで背中あわせに、僕らは会話する。
「なんでさ。彼女とは何もないよ」
「それでも嫌なんです。私もつれて行って欲しかったのに」
こいつは自分がどれだけ人気者なのかさっぱりわかっていない。空をつれていくなんて、野犬の群れに霜降り肉を放り投げるようなものじゃないか。
「部外者はつれて行けません」
「家族や恋人を連れて行った方もいらっしゃると、そう伺ってますが」
「空は僕の家族でも恋人でもないだろ」
「……」
「空?」
返事がない。ただのしかばねな筈もない。どうしたんだろうと訝しんでいたところ、後頭部に強烈な衝撃が加えられた。
「ぐあっ」
僕は踏み潰されたカエルのように、前のめりに倒れこんでいた。ぺしゃんこだ。どうやら空のやつ、乱暴にも扉を内側から蹴破りやがったらしい。
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:17:22.58 ID:GK4P6QAN0
- さるさる回避
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:17:12.90 ID:34cuJ1Bo0
- 「痛ってー。何す……」
るんだよ、の言葉を僕は飲み込んた。
こちらを睨んでいる空の目から、ビー玉のような涙がぽろぽろと零れ落ちていたからだ。
「空?」
「……私、もしアキ兄様の恋人になれなくとも、妹にならなれると考えていました。いえ、もうその立場は確保していると思ってました。でも。……兄様の中では、私は妹ですらなかったんですか」
空は感情表現が下手だ。泣き喚いたりなどはしない。悲しいときでもただ涙を流すことしかできない不器用なやつだ。
でもだからこそ、空の涙は僕には堪える。
「……空。それは」
「兄様の、ばか」
空は僕にまくらを投げつけ、また部屋の中に引っ込んでしまう。
「空。待てよ、おい」
僕は扉を叩き続けたが、返事は何もなかった。
やれやれ。
空、知ってるか。まくら投げは修学旅行限定と相場が決まっているんだぞ。
◆◇◆
「あのな、空」
僕はまた扉ごしに空へと話しかける。何も反応は返ってこないけれど。
「お前は確かに僕の家族じゃない。恋人でもない。でも、空は僕にとって、世界で一番大切な女の子だ。それはお前がこの先どんな人生を歩もうと、誰を恋人に選ぼうと変わらない。だから」
だから、許してくれ、なのか、泣き止んでくれ、なのか。それとも他の何かなのか。
空にどうして欲しいのか、自分でもわからないままに言葉を紡いでいく。
そんな時ふと、扉が細く開いていることに気が付いた。いつのまにか鍵は開いていたらしい。
「空……?」
ゆっくりとドアを開けると、泣き疲れたのか、すぐそばで眠りこけている空を見つけた。
ほっ、と、僕は息をついた。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:18:29.22 ID:34cuJ1Bo0
- 彼女を抱きかかえ、ベッドまで運んで寝かしつける。
長く真っ直ぐに伸ばした黒髪。整った顔立ち。いろいろと困ったことをやらかすやつだが、寝顔は本当に天使のようで。
「ん……」
寝返りを打った空の、桜色の唇が目に止まる。
そのときの気分を、どう表現すればいいのだろう。
空のやわらかな唇にどうしても触れたくなって。自分が抑えきれなくなって。
我知らず、僕は空にキスを落としていた。空が目覚めることのないよう、そっと、そっと。
空の目元に涙の跡が見える。
まいったな。
僕は世界で一番、空の涙を見たくない人間のはずだ。それなのに、いつだって空を泣かせてしまうのは僕なのだ。
どうしてこうなってしまうのだろう。何がいけないのか、さっぱりわからない。
「僕が、悪いのかな」
「ええ、本当にダメなアキ兄様」
なあっ!?
空はぱっちり目を開けて、僕に話しかけてきていた。
「そ、お前、起きてたのか!?」
「もちろんです。兄様からキスしてくれるなんて初めてのことですもの。眠ってなどいられませんよ?」
空はにこりと笑う。僕は、言葉も出ない。
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:19:01.66 ID:GK4P6QAN0
- もう一回さるさる回避
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:21:31.70 ID:34cuJ1Bo0
- 「それにしてもアキ兄様、どうしてキスのその先に進んでくださらないのですか。私はそれが不満です。ダメな兄様」
「……狸寝入りだったのかよ」
「いいえ、兄様のキスで目覚めました。ドキドキして続きを待っていたのにな」
「そうかい」
「でも、私がせがむことなしに、兄様からキスしてくださるのがこんなに嬉しいことだなんて思いませんでした。胸の奥が、こう、ぽうっと暖かくなりました。ぽうっと、です。
先ほどまでは最悪な気分でしたけれど、これで帳消しです。おつりを差し上げたいくらい」
「そりゃ良かったな」
どうしたものか。気恥ずかしくて空の顔をまともに見ることができない。会話もままならない。
「ね、兄様。今日はこのまま泊まっていってはダメでしょうか。さっきのキスの続きをお願いしたいの」
「ばっ、お前、何言ってるんだよ。もう帰れっ」
僕は空にまくらを投げつけた。頬が赤くなっているのが自分でもよくわかる。
外から見てもそれが丸わかりなのだろう、僕の言葉など気にもせず空はくすくすと笑っている。
「ええ、じゃあ今日は帰ります。おやすみなさい兄様。どうしよう、私、今日は眠れそうにない」
そうか。空は眠れないのか。
それは悪かったな、僕は空のおかげでいい夢を見ることができそうだよ。
僕は空よりもずっと単純なんだ。空が泣いていると眠れないし、笑っているとぐっすりと眠れる。それだけだ。
だから、涙なんて見せるのはもう勘弁して欲しい。
僕の願いは、今はそれだけ。
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:23:09.42 ID:34cuJ1Bo0
- 以上でした。
回避ありがとです。
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:27:31.11 ID:GK4P6QAN0
- 空も男もいいねぇ
GJ
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:34:57.10 ID:34cuJ1Bo0
- シュールスレのさっきのスレタイトル笑ったw
そりゃ気づかないよー
☆
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:44:46.90 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 47 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 00:45:46.98 ID:TWGnjMj00
- 保守の感覚は10分か20分くらい?
このスレのクーはギャグ入ってるぽいな
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:51:31.86 ID:GK4P6QAN0
- >>47
ギャグが入るときもあれば
シリアスなのが突然出てくる時もあるからね
結構バラエティーには富んでいると思うよ
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:51:51.99 ID:db72040jO
- 18~1くらいは10分ごとでもいいかも
後はもう少し緩くても良いんじゃないかな
☆
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 00:59:45.48 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:00:08.01 ID:CG7qN8HsO
- ほしゅ
- 52 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 01:02:18.54 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:04:16.03 ID:GK4P6QAN0
- 使っていたノートパソコンが壊れてしまった
修理に1週間はかかるらしいし、お金もかかりそうだなぁ…
ということで【男、パソコンが壊れる】
2レスほど借りるよ
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:06:21.62 ID:GK4P6QAN0
- 男「大変だよ。僕のパソコンが…」
ク「どうしたのだ?」
男「クー。僕のパソコンがおかしいんだ。ちょっと見てくれる?」
ク「ふむ…。ハードディスクがクラッシュしているようだ」
男「どうしよう…。今までのデータとか…。そうだ。来週提出のレポートの
データも入っているんだ…。バックアップを取っておけば…」
ク「男よ。大丈夫だ。こんなこともあろうかと、ネットワークハードディス
クに自動バックアップをするようにプログラミングしてある」
男「それじゃあ…」
ク「うむ。データは全て無事だ。それにそのパソコンはまだ保証期間内だろ
う。修理が終わったら、私が元通りにしてあげよう」
男「クー。ありがとう。いつも、クーに迷惑かけてごめんね」
ク「全然、迷惑ではないぞ。君の力になれること、これが最上の喜びだ」
男「ありがとう。あっ…でも…」
ク「困ったことがまだあるのかね?」
男「レポートを仕上げるためのパソコンが無い…」
ク「何だ。そんなことかね。私のノートパソコンを貸してあげよう」
男「すごく持ち運びやすそうなノートパソコンだね」
ク「プレゼンとかに使うからな…。よし起動したぞ」
男「どれどれ…えっ!この壁紙…」
ク「うむ。君の写真だ。君がいつも見ていると思うと、当社比800%の効率上
昇がみられる」
男「当社比って…。所で、これプレゼンに使うって言っていたよね」
ク「うむ。そのためにこの機種を買ったのだが」
男「じゃあ、この画面もプレゼンで…」
ク「無論だ。大きいスクリーンに映る君の姿をじっくりと見とれてから、プ
レゼンをするのだ。このおかげでプレゼンをミスったことはない」
男「…」
ク「男よ。では、レポートをがんばってくれ。応援しているぞ」
- 55 名前:2ページ :2007/05/26(土) 01:07:57.70 ID:GK4P6QAN0
- 男「…うーん。ここがこうなって…。よし!」
ク「男よ。レポートは順調かね。君の好物のケーキを買ってきたんだ。一段
落したら休憩をしないかね」
男「ありがとう。今、最後の1ページだからすぐ終わるよ。終わったら一緒
に食べよう」
ク「そうか、隣で待っていても大丈夫かね」
男「良いよ。すぐ終わるから」
ク「しかし、なかなか難しそうなレポートだな。知らない専門用語があるぞ」
男「クーの専門に比べれば、たいしたこと無いよ。クーの方がもっと難しい
ことをやっているじゃないか」
ク「所で、専門用語で思い出したのだか、私のパソコンは使いづらくなかった
か?君の専門用語がなかなか変換できないし、私の専門に適した変換方
法になっていただろう」
男「そうだけど、このパソコンはクーのだよ。僕のじゃないからね。それにク
ーが好意で貸してくれたものに文句なんか付けられないよ」
ク「そうか。なら良いのだが…」
男「クー。今、タイトルと名前を書いて終わりだからね。ケーキ準備しておい
てね。楽しみだよ」
ク「うむ。食器に移してあるし、紅茶も入れてあるぞ」
男「タイトルを入力して、名前を入力して、よし変換だ。…何これ?いっぱい
変換候補があるよ」
ク「ああ。そうだ。君の名前は変換すると色々出てくるようになっているんだ」
男「大好き、愛している、優しい男、笑顔がかわいい…まだあるよ…これ」
ク「君の素晴らしさをピックアップして辞書登録してみたのだ」
男「うわぁ…。500以上も変換候補がある…///」
ク「実用の観点から全てを登録することはできなかったのだ。君の美点は500で
は収まらないのは私が良く知っている。全て登録できなくてすまない」
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:08:57.92 ID:GK4P6QAN0
- ということで、【男、パソコンが壊れる】 は終了
しかし早くノートパソコン帰ってこないかな…
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:15:09.13 ID:34cuJ1Bo0
- >>56
わ、これはうれし恥ずかし GJ!
しかしまともに入力したいときには使いづらいのではw
- 58 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 01:20:18.31 ID:TWGnjMj00
- >>56
のろけすぎwGJ
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:25:14.14 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 60 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 01:34:53.04 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:36:36.27 ID:6znxhYa40
- 朝起きたときに残ってますように
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:38:00.39 ID:GK4P6QAN0
- ほす
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:40:14.87 ID:61vt0JkNO
- 保守
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 01:52:33.93 ID:3BeQVac60
- 保守る
保守る
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:01:19.61 ID:r4p1ZART0
- 物凄く前のスレに「幽霊」的なお題があって、その時に書いたSSを元に再構築してみました。
3レスほど頂きます。
- 66 名前:花言葉 :2007/05/26(土) 02:03:13.72 ID:r4p1ZART0
今晩は、と挨拶をする彼女には足がなかった。境目は皮膚の質感を感じ取れるのに、でもその向こう側が見えるという異質さ。フィクションでは理解できない生々しさが、かえって俺を冷静にさせた。
言葉を発することもなく彼女と対峙する。返事がないことは初めから想定していたようで、彼女は訥々と語り出した。
「驚かせてしまったようで申し訳ありません。ご覧の通り、わたしはもう肉体を持っていません」
部屋の電気はとうに消していたし、窓からは一欠けらの光も差し込まず、スピーカーに灯ったライトだけが唯一の明かり。その中で彼女はぼわっと仄かに蒼が混ざった光を内側から発しているように見えた。
「毎日お見舞いに来てくださってありがとうございました。意識はありませんでしたけど、あなたがそばにいてくれたことは知っていました」
不治の病。言葉にするとどうしてこんなに陳腐に聞こえるんだろう。
「きちんと元気になってから、改めてお礼を申し上げたかったのですが、残念なことに身体はもうわたしのいうことを全く聞いてくれないんです。つい先程心臓も止まってしまいました」
医者が言うには『一種の奇跡』らしい。彼女の心臓はつい先程どころか本来なら半年前には完全に鼓動を停止する見込みだったそうだ。
「既に生を失くしたにも関わらず、こうして伺ったのは、三つのお願いがあるからです。厚かましいこととは存じますが、どうか聞いて頂きたく思います」
相変わらず俺は一言も言葉を発さなかった。ただ目線だけで続きを促す。
「……ありがとうございます。それでは、まず一つ目のお願いを」
- 67 名前:花言葉 :2007/05/26(土) 02:04:54.07 ID:r4p1ZART0
そこで彼女は小さく一つ深呼吸をした。幽霊なのに、と思ったけれど、あえて何も言わずにおいた。
「わたしが死んだことを悲しんでください。思い切り悲しんで、涙を流して、そして忘れてください。
わたしがいたことも、わたしの思いも、わたしに対してあなたが抱いていた感情も、全部全部忘れてください。
わたしは、あなたのしあわせを祈っています。本当に心の底から願っています。どうかどうか、健やかに生を謳歌してください。それがわたしのしあわせです」
歯を砕けそうなくらい食い縛る。手を骨が軋むくらい握り締める。俺はこの思いを彼女に告げてはならない。
「ごめんなさい、分かりづらかったかもしれません。わたしの最初のお願いは、あなたがしあわせになることです」
分かっていた。分かりすぎるくらいに分かっていた。だからこその、無言なんだ。
「……二つ目のお願いです。キスをさせて頂けないでしょうか」
体温はない。質感もない。ただ、それでも、そこにいる。
触れ合った、重なり合った、溶け合った、混ざり合った、口付け。
そこには何もない。それでもそこにいる。空想の成れの果てか、それともただの現実か。
俺の頭を抱えている彼女。彼女の背中を抱き締めている俺。この腕に力を篭めることができたら、どれだけ幸せだったろう。
唇を離して、彼女は俺の眼を見る。そして酷く申し訳なさそうな顔をした。
「最後のお願いです。いえ、お願いですらないです。これは、私の、最後の我侭です。どうしても言っておきたいことがあって」
瞳には僅かに涙が浮かんでいるように見えた。きっと気のせいだろう。
「だいすきです。願わくば、私はあなたとずっと一緒にいたかったです。もしも来世があるのなら、その時は私をお嫁さんにしてくださいね」
それは呪いの言葉だった。彼女だって知っているはずだ。でも、人に迷惑をかけることを嫌い、本当に俺の幸せを祈っている彼女が、それでも言わずにいられなかったのなら、恨み言だって言えやしない。
- 68 名前:花言葉 :2007/05/26(土) 02:06:19.62 ID:r4p1ZART0
「さっきからずっと急かされてるんです。もう行かなくちゃいけない、って。それでも最後の挨拶だけはしておきたかったから、無理矢理ここに来てしまいました」
くすぐったそうに笑う。ああ、こんな顔で笑うんだなって、今更新たな発見。
「それではこれで失礼しますね。またお会い出来ると信じています」
最後に耳元で何か囁いたかと思うとふっと消えた。跡形も残さず。瞬く間に部屋は真っ暗闇で、唐突に涙が溢れた。
電話が鳴っている。出なくともわかる。俺は何よりも大切だったものを亡くしたんだ。
結局何も言えずじまいだった。伝えておくべきだったなんて微塵も思わないけれど。
大好きだった。愛していた。だから何もいえないなんて、そんな不条理がこの世にあっていいのか。
「ち……く、しょう……」
これは独り言だ。誰にも聴こえないはずだし、誰にも聴こえなくていい。
「俺だって……俺だってなぁっ!」
だからこの物語はここで終わる。俺にも、君にも、伝えてはいけないから。
ただ、最後に一つだけ。彼女が言い残していった言葉だけは、記しておきたいと思う。
「お墓にはアネモネを供えてくれると、すごくすごくうれしいです」
― 了 ―
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:11:38.78 ID:db72040jO
- >>68
ないた
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:13:10.66 ID:1o5JBXor0
- 以上です。
公開プロキシにひっかかってましたorz
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:21:40.93 ID:GK4P6QAN0
- >>68
これは泣けるね
GJ
私もシリアス物をうまく書きたいなぁ…
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:31:55.99 ID:3BeQVac60
- >>68
(´;ω;`)ブワッ
GJ!
- 73 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 02:46:05.12 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 02:54:12.41 ID:3BeQVac60
- 保守ろう
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 03:16:50.67 ID:3BeQVac60
- 保守るとき
- 76 名前:証拠写真 :2007/05/26(土) 03:22:54.84 ID:db72040jO
- クー「すまないが、これを見てくれないか」
男 「どれどれ……!」
クー「さて」
男 「……」
クー「……駅前で生放送をしている番組の画像をプリントアウトしたものなのだが」
男 「いや、これは」
クー「隣の女性がとても親しげに話しかけているようだね?」
男 「あの、だから」
クー「……私に飽きたのか?」
ざわざわ
生徒A「修羅場? ねぇ、修羅場?」
生徒B「あんたはホントにそういうの好きね」
男 「……言わないとまずい?」
クー「破局の原因くらい聞いておきたいが、イヤなら構わない」
男 「……誕生日だから」
クー「なんだ、もうそんなに親しいのか」
男 「クーの誕生日だから従姉妹に相談にのってもらったんだよ」
クー「……私の……誕生日?」
男 「やっぱり忘れてた。ホント自分の事には無頓着だね、クーは」
クー「……すまない、ひどい事を言った。愛想を尽かすに充分だな」
男 「勘違いは誰にでもあるし、誤解が解けたならそれで充分だよ」
クー「……」
男 「クー?」
クー「……お詫びに今日一日何でも言うことを聞こう」
男 「は?」
クー「屋上で膝枕、昼食は全て『あーん』で食べて欲しい」
男 「……普段と何か違うの?」
生徒A「……ちっ」
生徒B「こらこら、アンタも早く相手を見つけなさいよ」
- 77 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 03:28:39.13 ID:TWGnjMj00
- いつもやってんですね保守
- 78 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 03:47:21.81 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 03:48:39.77 ID:HDng41inO
- ほ
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 04:08:22.56 ID:T49FIV7N0
- ほ
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 04:11:54.53 ID:34cuJ1Bo0
- >>68
GJ!
アネモネの花言葉をぐぐって泣いた……
- 82 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 04:36:47.73 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 04:47:38.95 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 84 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 05:12:35.95 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 85 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 05:29:30.82 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 86 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 05:55:58.65 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 06:00:20.08 ID:GK4P6QAN0
- うっかり寝てしまった
>>76
甘いなぁ…クー
GJ
- 88 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 06:10:55.60 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 89 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 06:20:35.50 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 90 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 06:37:13.69 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 91 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 06:55:15.03 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 92 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 07:15:04.34 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 07:26:39.70 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 94 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 07:43:35.85 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 95 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 08:00:16.03 ID:TWGnjMj00
- ほしゅ
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:11:19.07 ID:CG7qN8HsO
- 投下も保守も乙!
朝の浮上
- 97 名前:愛のVIP戦士 :2007/05/26(土) 08:21:18.75 ID:TWGnjMj00
- ほ
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:31:57.69 ID:npUGMCc2O
- し
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:34:22.62 ID:34cuJ1Bo0
- 投下しますね。
3レスくらい。
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:35:10.14 ID:34cuJ1Bo0
- 【逃げきる!】
「よ、クー」
「やあ、ナオ」
クーとの登校が毎朝の日課になったのは、いつの頃からだっただろうか。
いつのまにか、オレとこいつは親友と呼べる間柄になっていた。
クーは人気者だ。男口調のヘンな女ではあるのだが、美人だし頭もいいし、なによりいいやつだ。人気があって当然だった。
何人もの男が彼女に告白し、そしてそのいずれもが敗れ去った。「恋愛はわからないし興味がない」がこいつの誰もに対する同じ答えだと、風の噂に聞いている。
実のところ、オレもクーのことが好きだった。告白する気は全くないし、恋人になる気もさらさらないが。
オレはこいつとの今の関係が気にいってる。親友の関係でいたかった。べたべたとした恋人関係なんてごめんだった。とはいえ、オレ以外のヤツがこいつの恋人になる、というのも許しがたいことではあるのだが。
「ナオ、ひょっとして、君、背が伸びたか?」
「ん、さてな。計ってないからわからん。でも成長期だし伸びてるかもな」
「いかんな。私は今くらいの身長差が気に入っているのだが。それ以上伸びるな。命令だ」
クーは長身だ。175cmのオレよりも若干下なだけでほとんどかわらない。
長く真っ直ぐに伸ばした黒髪、いつもかけている黒縁の眼鏡とあいまって、見る者にはかなり理知的な印象を与える。まあ中身も理知的には違いないのだが、オレには天然のイメージのほうが強かったりもする。
「そう命令されてもな。困る」
「自分の体だろうに」
「無理言うな。オレが伸びた分、クーも身長を伸ばせよ。そっちこそ自分の体だろ」
「ダメだ。女性はあまり大きいと衣服に困るんだ。とにかく背は伸ばすな」
「……努力はしよう」
意味のない努力目標を掲げたところで、教室にたどり着いた。
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:35:55.49 ID:34cuJ1Bo0
- もう、しばらく前からオレとクーは一緒に登校しているのだが、周囲で二人が恋人同士だと噂になったことは一度もなかった。
オレもこいつも否定しているわけじゃないのに、そもそもはなっから恋人同士に見られないのはなぜなのか。以前こいつに尋ねたことがある。
「そりゃ、君が私につりあわないように見えるからだろうね」
「ほー。どっちが上でどっちが下なんだよ」
「……君の名誉のために言わないでおこうか」
それがそのまま言っていることになるんだってーの。いやみか。ま、他人の評価など気にはしないけれどな。
そんな色気のない会話をするのがオレたちの日常のはずなのだが、最近のクーはちょっと様子がおかしかった。妙に色っぽい目でこちらを見るのだ。
それだけではない。やたらと二人きりになりたがるし、妙にスキンシップを取りにくる。
オレの女の好みをやけに話題に上げてくる。
嫌な予感がするね。まさかこいつ、オレに告白するつもりじゃあるまいな。
オレはこいつと恋人同士になる気はさらさらないが、かといって、こいつの告白を断るつもりもなかった。オレはクーと親友でいたいのだ。告白を断って気まずい思いをするわけにはいかないのだ。
つまり、そもそもこいつから告白された時点でオレの敗北は決定する。なんとしても逃げ切らなくてはならなかった。
昼休み。
3分で昼飯を食い終わり一息ついていたところ、クーがつかつかとオレの席までやってくるのが見えた。
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:37:07.05 ID:34cuJ1Bo0
- まさか。
こんな、クラスメイト皆が見守っている中での強行を?
オレの恋愛アンテナがピクリと反応する。いや、こいつならやりかねん。やばい、ダメだ、危険がピンチだ。
「なあ、ナオ。私は君のことが――」
オレはクーを振り切り全力で走り出した。とにかくこの場から逃げなくては。
「あ、待てっ」
クーが何か叫んでいるようだったがオレの耳には届かなかった。
さてどこに逃げるべきか。体育倉庫か、屋上か。
いずれにしろ授業開始まで逃げ切ればこちらのものだ。
と、そのときは思ったのだが、冷静に考えればそんなわけもない。
仮に先ほどのクーの行為が本当に告白だとすれば、だ。
あいつはすでに、周りの目を気にしない状態、なりふりを構わない状態になった、と言える。
クーは、いつ、どこでだろうと、オレの顔を見た瞬間い告白するかおしれないのだ。
つまり、オレに安住の地はなくなった、ということになるのではないか。
いや待て。
オレは考え直す。先ほどのクーの科白、あれが告白とは限らないじゃないか。オレの勘違い、ということだってありえるのだ。そうだ、そうに違いない。
そんなひとときの甘い夢を見たときに、校内放送が流れ出した。
それは、オレの敗北を意味する、チェックメイトの放送だった。
「ナオ君、ナオ君。聞いているかね、私だ。クーだ。私は、君に恋している。付き合ってくれ……」
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:38:27.89 ID:34cuJ1Bo0
- 以上ですよ。
めちゃめちゃ「クールな応酬」の影響受けまくりだけれど、
男とクーの対決関係(?)、どうしてもやってみたかったのでした。
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 08:46:10.10 ID:G9V9lOE7O
- >>103
仕事前に良いモノを見た、GJ!
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 09:06:48.81 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 09:15:24.21 ID:npUGMCc2O
- >>103
GJ!
ほす
- 107 名前:sage :2007/05/26(土) 09:21:12.30 ID:gqRGXA1E0
- こっちもたのむ
午後までヒマだから安価で小説書いてみる
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1180138510/l50
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 09:25:02.05 ID:CG7qN8HsO
- ほしゅ
クー「男」
男「はい」
クー「眠い」
男「だめです」
クー「眠い」
男「だめったらだめです」
クー「もう少し寝かせてくれ」
男「だめです。ほら、朝からシーツも洗濯するって言ってたでしょ。どいてください」
クー「やっと来た休日なんだ」
男「…クーさんごと洗濯しますよ?」
クー「むう、殺生な…わかった、今退く」
男「さ、パジャマも脱いで脱いで」
クー「む。さすがに朝は寒いな。脱ぐのが憚られる」
男「そうですね。代わりに何か着れるものを…」
クー「男」
男「はい」
クー「男のシャツを貸してくれ」
男「…だめです」
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 09:42:35.33 ID:34cuJ1Bo0
- >>108
甘くてめろめろですねー
男年上の年の差カップルなのだろうか。かなりツボシチュなんだけどw
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 09:58:37.60 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 10:15:46.47 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 10:36:46.72 ID:esJAXjn8O
- 総レス数が100を超えた
そろそろ絵が投下されても良い頃合いなんだが……
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 10:57:36.70 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:09:36.91 ID:+MCRbjmM0
- 風が僕らの頬に熱を運んでくる。
風が僕らの鼓膜に波が砕ける音を運んでくる。
視界には、白と三種類の青。
ここは一年前に僕らが出会った場所。
「変わってないね」
「そうだな」
風が横に立つ彼女の甘い匂いを運んでくる。
見つめる先、水平線の近くで数羽の海鳥が螺旋を描いている。
「二人でここに戻ってくるとは──」
「思ってなかった、か?」
顔だけ、彼女のほうを向く。
長く黒い髪が柔らかく風になびいている。白い肌は熱で薄桃色に染まり、うっすらと汗がにじんでいた。
「私は──」
彼女の瞳が僕を捕らえる。輝く髪と同じ色の、それでいて、遥か向こうを流れる潮のように、深い深い、優しい黒の瞳。
「決めたんだ」
彼女の声は風に流されず、消えず、まっすぐ僕に届く。
「君と出会ったあの時に。必ず君を連れてここに戻ってこよう、と」
僕は驚く。そんな時から、と。
彼女の瞳が輝いた。いたずらを成功させた子供のように。
「君は知ってるだろう? 私は決めたらやり遂げる。それに──」
繋いでいる彼女の手に、力が入る。
「新しく決めた。毎年ここに、この季節に、君と二人で戻ってくると」
僕は何も言わなかった。彼女の腰に手をまわし、抱き寄せる。
高い空の下、熱い空気の中で、僕らは汗の味がするキスをした。
- 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:31:32.77 ID:npUGMCc2O
- ほす
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:33:28.09 ID:HDng41inO
- >>114
GJ!
- 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:34:50.36 ID:34cuJ1Bo0
- >>114
あまりにいい雰囲気で、それがあまりに突然の投下で、
どう反応していいかすごく困ったw
もう GJ! と、言っちゃって、いいんだよね? まだ続きがあるってわけじゃないよね?
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:37:50.93 ID:+MCRbjmM0
- 「おしまい」って書いておくべきだった、スマソ
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:49:54.23 ID:34cuJ1Bo0
- 違うんだ、責めてるわけじゃないんですよ?
中身をみれば終わってるのもわかるんだけど、
ただ 1レスだけじゃあまりにももったいない世界が広がっているんで、
つい確認したくなったんですよー。嫉妬しちゃったよー。
心おきなくGJ、超GJ!
- 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 11:52:25.07 ID:CG7qN8HsO
- >>114
テラGJ!
海のない街にいるのに潮の香りを感じたよ。
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 12:06:56.11 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 12:32:27.17 ID:AwlZL+H30
- 携帯厨ここ入ってみw
マジうけるww
http://pict.or.tp/img/3864.htm
- 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 12:38:36.01 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 12:50:26.13 ID:nkuGBW73O
- ほ
- 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 13:10:10.01 ID:3BeQVac60
- 保守っとく
- 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 13:30:18.34 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 13:46:15.09 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 14:08:50.60 ID:npUGMCc2O
- ほ
- 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 14:24:39.94 ID:k5m3pXF50
- ほす
- 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 14:46:32.90 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 15:04:14.29 ID:GK4P6QAN0
- ほし
- 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 15:08:02.57 ID:6znxhYa40
- >>68
遅レスすまん。
GJだ
- 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 15:26:23.91 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 15:47:57.48 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 16:03:48.84 ID:GK4P6QAN0
- ほす
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 16:20:38.15 ID:GK4P6QAN0
- ただいま執筆中
ということでほし
- 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 16:40:16.59 ID:GK4P6QAN0
- うまくまとまらないなぁ…
ほし
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 16:59:29.55 ID:34cuJ1Bo0
- wktk☆
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:14:10.28 ID:YabefU0e0
- ほっしゅほっしゅ
- 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:28:27.72 ID:34cuJ1Bo0
- 投下しますね。
3レスくらい。
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:30:39.34 ID:34cuJ1Bo0
- 【フリスビーは楽しいよ】
土曜の昼過ぎ、僕とクーは川原に来ていた。
いつものように突然に、『ハル、フリスビーをやろう』などとクーが言い出したからだ。
デニム地のシャツとハーフパンツにスニーカー。今日のクーは、普段のお嬢様然としたイメージと違い、ずいぶんとラフな格好だ。長い髪は後ろでまとめている。改めてみても、美形だと思う。
彼女は学校ではクール・ビューティなどと言われていた。だけど実際はクールというよりは、感情表現が下手で感性が人とちょっとずれてるっていうのが正しい評価だろうな。
「えい」
いきなり、クーはフリスビーを放り上げた。紅い円盤は風に舞い、高く、遠く、飛んでいく。
「それ。とってこい」
え、そういう遊びなの? 僕が取ってくるのか? 犬の役?
クーは期待の目で僕を見つめる。仕方がないな。僕は走り出すことにした。
◆◇◆
「はあ、はあ……」
しんどい、ぞ。
基本的に文系で部活も美術部の僕には、この遊びはかなりきつかった。
「ハル、意外とだらしないのね」
「ちょ、……ちょっと、待ってくれ。……これ、……結構、つらい」
冷静に考えれば全力疾走しなければいいのだが、クーが待っていると思うとついフルスピードで走ってしまう。それこそパブロフの犬みたいだ。
「しょうがないなあ。いいわ、かわりばんこにしよう。次は私が走るよ」
「そりゃありがとさん。えっと、ただ投げればいいんだな」
「ええ」
「……それいけっ」
クーは走り出す。うわ、こいつ、めっちゃ速い。あっというまにトップスピードだ。
確か100m走の校内記録も持ってるんだよな。『いろんなことがしたいから』という理由でどこの部活にも入らないこいつを、陸上部のやつら恨めしそうに見てたっけ。
- 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:32:32.48 ID:34cuJ1Bo0
- しかしまあ、ほんと、速い。
クーの走りに思わず僕は見とれてしまう。
速いだけでなく、走る姿が妙に絵になる。なんでも完璧にこなすやつだ。
「おまたせ」
うわ、もう帰ってきやがった。速すぎだ。見ている分にはいいけれど、自分の番がぽんぽん回ってくるのは勘弁して欲しい。頼むから、もっとゆっくり走ってくれ。
◆◇◆
1時間後。
僕は草っぱらに大の字になっていた。すっかりへとへとだ。
「も、……無理。動けま、せーん」
「もう。ハル、本当にだらしないわよ」
口ではそう非難しつつも、クーは原っぱに座って僕の頭をひざの上に乗せてくれる。ふっふっ、ひざまくらだ。
「しかし、クーはほんと凄いよな。息もぜんぜん乱れてないじゃないか。どんな肺活量してるんだよ」
「知りたい? 教えてあげるね」
クーはこちらの答えを待たず、唇を僕のそれに重ねた。
うわ、うわ。
僕の心臓が跳ね上がる。体全体がカッと熱くなる。このドキドキは走りすぎたせいなのか、それともクーのせいなのか。そんなの答えは明らかだけど。
「どう? わかった?」
「いや、もう、何がなんだかさっぱりだ。……クーはなんでも不意打ちすぎだろ」
まだ息が切れている僕は、そう言うのがやっと。
「そうかしら。それじゃあ次からは宣言してからにするわね」
なんだよなんだよ。人がこんなにドキドキしているってのに、こいつは表情一つ変えやしない。なんかこう、負けたみたいじゃないか。なんの勝負なのかはよくわからないけどさ。
「……お前はほんと、クールだよな。今、ぜんぜんドキドキしてないだろ」
「そんなことない。すごく興奮してるよ」
「そーか?そうは見えないけどな」
「してる。ほら」
そう言って、クーは僕の手を取り自分の心臓にあてる。指先にむにっと、柔らかな感触。うわ、なにするんだよばか。僕はあわてて手を引っ込める。
わかったよ、僕とのこのドキドキの差は、フリスビーでの運動能力の違いってことにしといてやるよ。それはそれで微妙に腹立たしい気もするけど。
- 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:33:34.12 ID:34cuJ1Bo0
- 「それにしてもこのフリスビーはキツすぎだ。普通に向かい合ってお互い投げ合えばいいじゃないか」
「え、フリスビーって、こういう遊びじゃないの? テレビではこうやって投げたのを走って取りにいってたわよ」
「誰が」
「コリー犬が」
「……犬はフリスビーを投げ返せないだろ」
「あ、それもそうか。でも、走ったほうが楽しいでしょ。ハルもいい運動になるわよ」
「いや、もーダメ。僕はもうふらふらなんだ」
僕の不平なんて聞き入れもせず、クーはくすくすと笑っている。
ま、いっか。
ちょっとくらい走り回されたけど、こいつの笑顔は貴重だからな。それが見れただけでも良かったよ。
「な、アイス買って帰ろうぜ。もう暑くってさー」
「いいけど、言い出しっぺの法則でハルのおごりね」
「割り勘を熱望。今月ピンチなんだよ」
「それじゃあ、フリスビーで負けたからハルのおごり」
「え、あれ、僕の負けなのか? いつの間に勝負が始まっていつの間に終わってたのさ」
「ハルが走り出したときが開始で、へたり込んで終了です。だってもうヘロヘロじゃない」
「うわなにそれ、やり直しを要求するー」
- 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:35:02.91 ID:34cuJ1Bo0
- 以上ですよ。
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:43:55.09 ID:db72040jO
- >>144
GJ!!
ちょっとフリスビー持って出掛けてくるww
- 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:55:37.66 ID:G9V9lOE7O
- >>144
GJ!
ちょっとコリー犬つれて散歩に行ってくる
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 17:57:49.55 ID:GK4P6QAN0
- >>144
GJ
買い物ついでに近所の川にちょっと行ってくるよ
- 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:12:55.86 ID:0voQshN50
- >>144
GJ
ウチの犬と散歩してくる
- 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:14:37.19 ID:34cuJ1Bo0
- >>145-148
ありがと。
ってか、誰もいなくなると寂しいのでみんな帰ってきてwww
- 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:15:18.28 ID:rATwFXOx0
- 素直クールなおっさん見ようぜ!!!
http://www.tvdo.net/mrcam/naka0207/
実況スレ
Webカメラつけっぱなしのお人たち観察 2
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1180155568/
- 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:28:14.89 ID:GK4P6QAN0
- ネタを考えていて、先週のお題から一つ
つ【素直クールがはしかにかかってしまった模様】
4レスほど借りるよ
- 152 名前:1ページ :2007/05/26(土) 18:29:36.77 ID:GK4P6QAN0
- ク「うぅ…。はしかにかかるとは…」
男「クー。大丈夫?」
ク「すまない。君に看病をさせてしまって…」
男「大丈夫だよ。大学ははしかが流行って閉鎖されているし、僕は昔はしかを
やったからうつるって事は無いからね。たまには僕を頼ってよ」
ク「では、君に甘えて良いかな」
男「もちろんだよ。今、おかゆを作ってくるからね、うまくできるかはわから
ないけど…。栄養は摂らないといけないからね」
ク「本当にすまない。しかし、君の手料理なんて楽しみだ。期待している」
-----------------------------------
男「やっぱり、うまくできなかったなぁ…。台所もかなり汚れちゃったし…。
クー。できたよ。あんまりうまくできなかったけど…」
ク「熱い…」
男「熱かったの?ごめんね」
ク「こんなの熱くて食べられないじゃない!」
男「えっ…ごめんね。今、冷ましてくるから…」
ク「どうせ台所も目茶苦茶なんでしょう。音ですぐ分かったわ」
男「えっと…片付けるよ」
ク「どうせこの食事もたいした味じゃないんでしょ。病気で仕方ないから食べ
てあげるけど。それに私は病気なのよ。早く部屋から出て行ってちょうだ
い。用があったら呼ぶから」
男「あのさ…クー」
ク「あんたに呼び捨てで呼ばれる覚えは無いわ。それに言わなかった?早く出て
行ってって。あんたっていつもとろいのね」
男「…うわぁぁん!」
ク「ちょっと、誰が外に出て良いって言ったのよ。あんたは私の看病をするんで
しょ」
- 153 名前:2ページ :2007/05/26(土) 18:30:22.32 ID:GK4P6QAN0
- 友人「大学閉鎖で暇だというのに、金も無く、恋人もいなく、やる事はなし…か
そうだ。クーちゃんがはしかで看病しているとか言っていたな。お見舞い
に行ってやろうか…。あれ、あいつ何やってんだ?」
男「うわぁぁん!」
友人「どうした。そんなに泣いて。クーちゃんの看病してるんじゃなかったのか」
男「クーが…クーが!」
友人「落ち着け。病状が悪化したのか?一緒に病院に連れて行くぞ」
男「違うんだ。クーが何かおかしいんだ。僕のことが嫌いになっちゃったんだ…」
友人「もっとうまい冗談を言えよ。クーちゃんがお前を嫌うなんて、銀河系が明日
滅びる確率より低いぞ」
男「だけど、本当なんだよ…」
友人「うーん。もしかしたら、熱で幻覚を見るって言う話を聞いたことがあるが…
だけど、だからと言ってお前を嫌いになることは考えづらいな…」
男「やっぱり…クーは僕に愛想を…」
友人「とりあえず、図書館に行こう。はしかを調べれば何か分かるかもな」
--------------------------------
友人「おいどうだ…。何か分かったか?」
男「全然だめだよ。はしかについて調べているけど…。そんなことは全然書いてな
いよ。やっぱり、クーは…」
友人「もしかしたら、最後のこの"家庭の医学-マリネラ出版-"に原因が書いてある
かもしれないぞ。気を落とすなよ」
男「そんなのに書いてあるはず…」
友人「おい!ここ見てみろ。はしかの症状に"日常的に性格が特異の患者は性格が
急変するという報告例がある"って書いてあるぞ」
男「じゃあ…クーは」
友人「"はしかの間だけ性格が急変するが、治癒後は元に戻る"とも書いてある」
男「じゃあ、治れば元に戻るんだね」
- 154 名前:3ページ :2007/05/26(土) 18:33:57.63 ID:GK4P6QAN0
- 友人「あれから、2日経ったけど、ちょっとお見舞いに行ってやろうかな」
ク「ちょっと、私の着替えを覗いたでしょ。この変態!」
男「僕は覗いていないよ。後、騒ぐと熱が上がるよ。氷枕を作ってきたよ」
ク「別にあんたに氷枕なんか作ってもらって心配されたからって嬉しくもなんと
も無いんだからね…///」
友人「俺の想像以上に性格が急変しているな…」
男「もう、僕、気が重いよ。この間から僕のことをとろいとか、いやらしい目で
見ているとか…。とろいのは合っているけど…」
友人「大変だな…。所で、そういって顔は赤くしていなかったか?」
男「してたけど、それって熱でしょ」
ク「ちょっと、この氷枕、冷たすぎるわよ」
男「ごめん。今、タオルをもう一枚持ってくよ」
ク「全く、あんたはいつも気が利かない上にとろいんだから。私がいないとやっ
ぱりだめね」
友人「完璧にツンデレになっているな…」
男「ごめんね。で、あれから、はしかについて何か分かった?」
友人「とにかく、はしかを治すしか方法が無いみたいだ。ところで、応援でケー
キを持ってきたんだが。当然、今食べるよな」
男「いや、いいよ…。あんまりにもクーが僕のこと非難するんだもん…。食欲が
全然無いんだ…」
友人「お前が甘い物を食わないなんて、天変地異が起こるんじゃないか」
男「はぁ…。普段だったら、喜んで食べられるんだけどね。せっかく持ってきて
くれたのに、ごめんね」
友人「こりゃ、まずいな。クーちゃんに早く治ってもらわないと、重病人が2人
に増えてしまうぞ」
- 155 名前:4ページ :2007/05/26(土) 18:35:09.68 ID:GK4P6QAN0
- 男「はぁ…。はしかになる前はクーと一緒にいるときが一番落ち着く時間だった
のに、今じゃ、クーが寝ているときが一番落ち着く時間だなんて…。このま
ま、性格が元に戻らなかったらどうしよう…。そうだ、氷枕を取り替えてお
いてあげなくちゃ…」
ク「…ん」
男「ごめんね。起こしちゃったみたい」
ク「こんなに、夜遅くまで起きて、看病すまないな。君も体を壊すぞ。私なんか
の看病をして、愛する君の体を壊しては本末転倒だ」
男「クーが…クーが…元に戻った!」
ク「君のほうから抱きついてくれるなんて珍しいじゃないか。すごく嬉しいぞ」
男「クーが治って本当に良かったよ…」
ク「君にこんなに心配してもらえるなんて、私は銀河一の果報者だ」
男「クー、二度とはしかにかからないでね」
ク「はしかは一回かかったらもうかからないからな。安心したまえ。しかし、私
ははしかを見くびっていたよ。ここ数日の記憶があまり無いんだ」
男「僕もここ数日は無かったことにしたいよ。…ん、携帯が鳴ってる。もしもし」
友人「クーちゃんは大丈夫かい?所で、新しい情報を手に入れたぞ」
男「ありがとう。でも、クー治ったんだ。君のおかげだよ」
友人「そうか。でも一応、言っておくぞ。"風疹(3日ばしか)でも同様の性格急変が
報告される"と書いてあったぞ」
男「…ねぇ、クー。風疹ってしたことある…」
ク「いや、かかったことは無いな。所で、男よ。私はもう大丈夫だ。休みたまえ」
男「後、もう1回こういうことがあるのか…」
友人「大学はまだ閉鎖中だからな。2人でゆっくり休めよ。じゃあな」
- 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:37:30.78 ID:GK4P6QAN0
- ということで【素直クールがはしかにかかってしまった模様】は終了
ちなみにうちの大学でも患者が出たらしい
気をつけないと
ちなみに、前回の未消化お題を書いておくよ
・素直クールに好物を聞いてみた
・素直クールと5月病
・素直クールを動物に喩えると
- 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:42:18.50 ID:34cuJ1Bo0
- >>156
GJ!
読み始めはクーが甘えるバカップル看病話になるかと思ったのに、
そうくるとは思わなかったwww
- 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 18:53:00.65 ID:db72040jO
- >>156
GJ!
逆に男がはしかにかかったら……
まで幻視した
- 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 19:06:32.66 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 19:16:09.20 ID:CG7qN8HsO
- ほしゅ
- 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 19:33:47.12 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 19:45:29.31 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 19:52:11.00 ID:mviQLVD40
- ho
- 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:01:25.74 ID:CG7qN8HsO
- shu
- 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:10:41.00 ID:mviQLVD40
- ho
- 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:20:11.54 ID:+MCRbjmM0
- みんなGJ!!
1スレだけ、スレタイにちなんで
- 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:21:21.42 ID:+MCRbjmM0
- そっと窓を開ける。
錆付いた手摺りの向こうに見えるのは、雨に濡れた通り。
赤い傘を差して、一台の自転車が走っていく。可愛らしい噴水のような飛沫を上げながら。
「動かないでくれ」
膝の上で彼女が僕を睨む。少しだけこもった声。
「いい夢を見ていたのに」
「ごめん」
彼女の額に手を置いた。冷たい感触が心地いい。
窓の外に視線を向ける。
雨の降る景色は、僕にあるものを思い出させる。
一度だけ見た、彼女の泣いた顔、彼女が流した涙。
二度とさせまいと誓ったあの時、あの場所。
でもそんなことを思い出しても、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
それはたぶん、今、僕と共にある彼女の体温と、優しい匂いのせい。
「何を考えている?」
軽く首を振り、微笑んで見せた。
「私に言えないようなことか?」
声を出さず、唇の動きだけで彼女に伝える。ちがうよ、と。
彼女の眉がわずかに動いた。
「その態度は、気に入らない。気に入らないから──」
僕の膝に頭を乗せたまま、彼女は転がり、横を向く。
「君の膝を解放するのはやめだ」
僕のおなかに顔を押し付け、目を閉じた。
丸まった彼女の背中を、僕はそっとさすった。ワンピースの薄い生地越しに、柔らかな彼女の身体を感じる。
「まだ当分起きないから」
解放して欲しいのは膝じゃなくて、畳の上で硬くなったお尻なんだけどな。
また、窓の外を見る。
すぐそこを落ちていく雨粒たちは、もう小さい。遠くの空では、雲の隙間から数本の光の糸が下りていた。
今夜は星が見えそうだよ──。
- 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:22:20.52 ID:+MCRbjmM0
- >>166
スレ→レスw
- 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:27:49.59 ID:mviQLVD40
- 1スレだけwwwwwwwwwwwwwwwwww
GJ!
- 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:33:01.92 ID:6znxhYa40
- >>167
イイヨイイヨーwwwwwwwwwwwwwwwww
- 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:37:13.92 ID:34cuJ1Bo0
- >>168
GJ! 超GJ!
あまりに綺麗で、ためいきが出ます。
どうして1レスで終わっちゃうんだよーw
- 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:48:07.44 ID:G9V9lOE7O
- みんなGJ!
さあ>>158よ、その幻視を書き写す作業に戻るのだw
- 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 20:59:06.23 ID:lEAKAizK0
- ほ
- 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:09:38.37 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:13:04.42 ID:34cuJ1Bo0
- 投下しますね、
4~5レス、くらいかな。SFネタ。
なかなか言う機会がないのですが、
保守してくれる人にも、GJを言いたいのです。
そんな気持ちで、ひとつ。
- 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:14:36.53 ID:34cuJ1Bo0
- 【保守の人々に花束を贈りたい】
夜も 20時過ぎ。宇宙港は閑散としていた。
人口数万に満たない小さな宇宙コロニーの村だ、昼間でもにぎわいはたかが知れている。それがこの時間じゃあ本当に数えるくらいしか人がいない。
「まだ2時間もある。ヒロは帰ったほうがいい」
僕の隣でクー姉が言う。
「2時間後でもまだ 22時じゃないか。人を子供扱いしないでほしいな。僕だって、クー姉の恋人に会ってみたいんだ」
今日の最終便、一人乗り小型艇のパイロット。それがクー姉の恋人だ。今度の日曜、クー姉たちはこのコロニーで結婚式を挙げることになっていた。
クー姉は 3年前、このコロニーにやってきた。女医さんになりにきたのだ。
開業はまだこれからなのに、クー姉はすでに村の人気者だった。クールな物言いが格好いいし、美人だし、腕も確か。無医村が問題の昨今、こんな田舎に医者になりにきてくれるのも嬉しい。人気になるのも当然だ。
「そうやって強情をはるところが子供だと私は思うのだがな。おや」
「うわ」
突然、宇宙港の電気がすべて、音も立てずにふっと消えた。辺りが真っ暗になる。
少しばかり待ってみても非常用電源に切り替わることもない。どう、したんだろう。
「わかった、復旧はすぐには無理なんだな。お、クーちゃんにヒロ」
しばらくすると、携帯電話片手にアキナおばさんが現れた。アキナおばさんは、体格がよくて女海賊が似合いそうな容姿の、年齢不詳の女性だ。彼女は僕たちにペンライトを貸してくれた。
アキナおばさんは、この宇宙コロニーの村長みたいな人だった。そんな役職はないんだけれど、みんなから頼られてなんとなくそういったポジションにいる。コロニーみんなのお母さん、といってもいいかもしれない。
「何か、あったのですか」
クー姉はアキナおばさんに問いかける。
いつもと同じクールな物言いには不安の影は見えないけれど、内心クー姉は恋人のことをものすごく心配しているはずだ。
「ああ。この宇宙港の電源がいかれちまったらしい。環境保護団体だかどっかの馬鹿が、ぶち壊してくれたようだね。修復ナノマシンの優先度を上げたけれど、今日、明日の復旧は無理そうだ」
「それでは」
「今週はこの宇宙港は封鎖するしかなさそうだよ」
「そんな、じゃあ、クー姉の結婚式はどうなるのさ!!」
- 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:16:02.69 ID:34cuJ1Bo0
- ◆◇◆
ワープポートのスケジュールは過密状態だ。
今回着陸せずに引き返してしまったら、クー姉の恋人が次にこのコロニーに来ることができるのは、一月後か、二月後か。事故の影響で更に先延ばしになることも考えられる。
宇宙港といったって、小型艇にとっては普通の飛行場とさほど変わらない。管制塔の誘導がなくても、十分な明かりさえあれば問題はないはずなんだ。
「アキナおばさん、一時的にここを昼にはできないの? コロニーを太陽の方角に向ければいいんでしょ」
「馬鹿をお言いでないよ。そんなことしたら向こう三ヶ月は気候がめちゃくちゃだ。飢え死にしたいのかい」
「そっか……」
「でも、そうさな、明かり、か。クーちゃん、あんたの旦那さん、腕は確かだろうね」
「もちろん。無灯火でも着陸できると思います」
「いや、そんな無茶はさせないさ。じゃあもう一つ。クーちゃん、あんた、あたしとこの村のみんなを信じてくれるかい?」
「それも、もちろん」
クー姉は即答した。
「それじゃあ」
アキナおばさんはにやりと笑う。
「あたしたちが、誘導灯を『保守』してやるよ。ヒロ!!」
「ふぁいっ」
いきなり矛先をこちらに向けられて、僕は慌てた。
おばさんはカードキーを放ってよこす。
「あたしの緊急回線のキーだ。全村民に通達しな。『クーのピンチだ。車のライトでも非常灯でもなんでもいい。できる限り大きな灯りをもってここに集合。係の者に従い、人手で誘導灯を作れ』。
回線優先度は最重要。あたしの名前を出していいよ。急ぎなっ」
「でも、そんなことしたら」
「あと 2時間もないんだ、とっととおしっ」
「は、はいっ」
僕は走り出した。
- 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:17:57.47 ID:34cuJ1Bo0
- ◆◇◆
灯りの消えた管制塔にいるのは、僕とクー姉とアキナおばさんの 3人だけだった。
もうあれから 2時間になる。皆は、来てくれるだろうか。
「心配、かね」
と、アキナおばさん。
「そりゃ心配だよ。急に連絡されても、来れない人だって多いだろうし」
「……あたしらの住んでるところは、さ。辺境なんだ。こんなところじゃ、新しいものをどんどん追いかけてなんていけやしない。
今あるものでやりくりするしかない。誰かを頼るのではなく、みんなで手持ちのネタを維持していかなきゃいけない。宇宙《ここ》で暮らすってのは、そういうことだ」
「うん」
「太陽電池のメンテから公園の植林まで、それら全部をひっくるめて、あたしらはそうしていくことを《保守》と呼んでいるんだが、ね。それには二つ、大事なことがある」
「二つ?」
「地道な作業に音をあげないことと、保守してくれる人を信じること、さ」
「……皆が来てくれるのを、信じろってこと? でも、それならどうしてそんな大事な連絡を僕にさせたのさ。アキナおばさんの言葉だったら、皆、聞いてくれるはずなのに」
「そりゃ、ヒロ。お前さんがいつもクーちゃんのそばにいたからだよ」
「へっ!?」
「ヒロがクーちゃんを好きなことは、村の皆が知っていることだ。クーちゃんを気遣うお前の必死な声は、必ず皆に届くさ。それに、な」
アキナおばさんは続ける。
僕ははたと気が付いた。
アキナおばさんは、僕に対して言葉をつむいでいるわけじゃない。僕を通して、クー姉に語りかけているんだ。
クー姉は僕らの会話を聞いているのかいないのか、目の前の何もない空間をじっと見つめている。
「あたしら皆、あの娘が好きなんだよ。あの、どこか不器用だけど真っ直ぐで純粋な娘が大好きなんだ。あの娘のためだったら、この村の全員がここに集まってもおかしくはないさ。そうだろ」
「うん!」
「そら、見てごらん」
アキナおばさんは携帯でどこかに合図を送る。
- 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:19:27.94 ID:34cuJ1Bo0
- 「うわーっ」
滑走路には、綺麗な誘導灯ができていた。
小学生の子供たちも、お兄さんもお姉さんも、おじさんもおばさんも、ご老人も。村の人たちがみんなみんなそこにいた。
めいめいいろんな光源を持ち寄っていて、その色とりどりの光が、真っ直ぐな二本の光の列を作り出している。
どれだけの人が集まってくれたんだろう。どれだけの人が、クー姉のことを心配してきてくれたんだろう。
見ていると、胸がじんと熱くなる。
「……これは、私、行かなくてはいけないね。すまないが、ちょっと失礼する」
クー姉は席を立って走り出した。
恋人を迎えにいった、だけじゃないはずだ。きっと、いや、絶対、皆のところにいったんだ。あんなに感極まった表情のクー姉なんて、見たことがなかった。
「ヒロは行かなくていいのかい。あの娘のこと、好きなんだろ」
「うん。いや、いいんだ」
クー姉のことはもちろん大好きだ。でも、集まってくれた人たちのことも大好きで、今はここから皆の姿を見ていたかった。
やがて小型艇は無事に着陸し、クー姉の恋人を皆が出迎える。光の束が、着陸艇の周りに集まっていく。ようこそ、ようこそ、僕たちの村へ。
僕もいつか、保守のできる大人になれるだろうか。保守し続けていくことができるだろうか。
クー姉の結婚式のときには、ここにいる皆に花束を贈りたいと、そう思った。
- 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:20:42.58 ID:34cuJ1Bo0
- 以上でした。
- 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:28:06.53 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:37:53.68 ID:34cuJ1Bo0
- ☆
- 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:39:11.40 ID:GK4P6QAN0
- ちょっと買い物をしている間に2つも投下されていた
>>168
>>180
GJ
- 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:40:47.90 ID:CzQnYUdS0
- >>180
GJです!
- 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:43:11.61 ID:mviQLVD40
- >>179
村の団結力に泣いた
- 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:47:53.78 ID:+MCRbjmM0
- >>180
GJ!
おれがクーと結婚できたのはみんなのおかげだ!
- 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 21:55:05.09 ID:CG7qN8HsO
- >>180
GJ!!
「保守」って素敵、本当に素敵だわ…。
- 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:03:24.09 ID:mviQLVD40
- ほ
- 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:11:16.96 ID:GK4P6QAN0
- ほす
- 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:19:39.36 ID:+MCRbjmM0
- HO
- 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:25:48.31 ID:npUGMCc2O
- >>180
GJ!
俺
たまにしか保守しないが
泣いた…
(O.;)
- 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:34:42.92 ID:mviQLVD40
- ho
- 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:43:01.11 ID:mviQLVD40
- ho
- 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:54:05.11 ID:ODgKA8msO
- ☆
- 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 22:59:45.57 ID:mviQLVD40
- ho
- 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:03:08.88 ID:npUGMCc2O
- shu
- 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:16:36.06 ID:GK4P6QAN0
- ネタ考えながら保守
- 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:16:43.59 ID:g3ZnWlch0
- shu
- 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:18:10.09 ID:lEAKAizK0
- ho
- 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:20:53.17 ID:G9V9lOE7O
- >>180GJ!
お盆の季節に村人が灯かりを持ち寄って
送り火にする話は何で読んだっけかな…
忘れたorz
もう一つ思い出したのはエリア88の砂漠基地の話w
- 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:30:20.86 ID:gKMSb7rrO
- ほし
- 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:38:49.22 ID:g3ZnWlch0
- ほし
- 203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:40:33.94 ID:34cuJ1Bo0
- >>183-187,>>191
ありがとうです。
意外と好評でほっとしました。クー萌えからはずれてるしw
今のVIP、ほんとに落ちやすいので、
みんなで少しずつ保守しあっていければいいのですが。
難しそうでもありますよね。
いや、今のVIPといっても、自分は新参者なので
知っているのは今年の 4月以降なのですが。
>>200
あーエリア88でしたか?
車のライトで誘導灯、みたいな話を新谷かおるのマンガで読んだ
記憶がうっすらとあって、それが元ネタではあるのですw バレテル
- 204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:48:26.55 ID:WfB37337O
- 腹筋しながら保守
- 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:52:24.66 ID:CG7qN8HsO
- 短いのいきます。2レスお借りします。
【男はクーと一緒に自室で中間レポートを書いている。
が、隣の住人が友人達と騒ぎ、あまりのうるささで集中できない…】
男「…がーっっ!!もう無理!!!うるさすぎる!!」
クー「男、あと少しだ。今一度こらえろ」
男「無茶ゆーなクー!」
クー「無茶ではなかろう」
男「…こんなときでも穏やかだな、クー」
クー「いや、そうでもない」
男「俺には落ち着いてみえるよ」
クー「隣の無思慮のために出来上がりかけのレポートを不意にするなどしゃくでならない。
だから書き上げた後警察を呼べば良いと思うのだ」
男「ぐ…確かに。じゃあ一先ずこの騒音をどうして堪えよう…」
クー「ヘッドホンで音楽を聴くのはどうだ」
男「そうだな…んじゃ。クーも聴く?」
クー「私は大丈夫だ」
男「あいよ。んじゃ何かあったらたたいて呼んで。多分聞こえないから」
クー「わかった」
男「…」
クー「…」
男「…」
クー「…」
- 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:52:58.64 ID:GK4P6QAN0
- >>204
何で腹筋をしながら保守をw
ということでこっちは酒飲みながら保守
- 207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:54:09.20 ID:CG7qN8HsO
- 40分後
クー「これで良し。男は…」
男「…」
クー「…まだやっているな」
男「…」
クー「…」
男「よっしゃ出来た!!」
ちゅっ
男「うわぁっ!!?いきなり何?」
クー「いや、ヘッドホンで声が届かないから、よかったなのキスを」
男「…外せばいいんじゃないかな」
クー「物足りないじゃないか。もう夜更けだぞ」
男「はいはい…」
クー「嬉しくないか?」
男「いや嬉しいよそりゃ」クー「ならよかった。男。USBに保存したな?」
男「うん」
クー「ちゃんとアイコンをクリックしてUSBを抜いたな?」
男「ああ」
クー「デスクトップにも残したな?」
男「大丈夫」
クー「なら万事問題なしだ。…隣はまだうるさいな。良いことだ」
男「今のうちにプリントアウトできる……ああ、違うね」
クー「そうだ。プリントアウトは大学でやればいい」
クー「これだけ騒いでいればこちらの声は聞こえないだろうもし聞こえても彼らにはちょうど良い。だろう?」
- 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:57:37.73 ID:34cuJ1Bo0
- >>207
ラスト1行大人過ぎないだろうかw GJ
- 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/26(土) 23:58:53.25 ID:GK4P6QAN0
- 何て大人なクーと男だ
うちのクーと男にも見習わせたいよ
GJ
後、途中でうっかり保守入れてごめんね
- 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:04:26.95 ID:kPcIv5+p0
- ものすごい速さでスレが落ちていくね…
保守がでら質問いいかな?
ファービーってクーに何か関係あるの?
何か良く見かける気が。
- 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:08:17.44 ID:iH90WVVc0
- >>207
この発想はなかったwwwwGJ!
- 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:08:39.16 ID:d0GR8/YFO
- >>208>>209
ありがとう。うん、急にアダルティーになったねw
お向かいさんがあまりにうるさいので着想した。
腹立たしさも萌えにできるクーは偉大だ。
改行やら句点やらのミスがあるな。気を付けねば。
- 213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:10:19.89 ID:kPcIv5+p0
- あ、お向かいさんのうるささは「大人のうるささ」じゃないんですね。
一瞬びっくりしたw
- 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:16:07.32 ID:d0GR8/YFO
- >>211
ありがとう。またネタ考える。
>>213
向かいはなんか酒盛っぽいな。
もう3時間はうるさいwwwガチで突撃してえwwwwww
あと、ファービーとの関連は知らないな。Wikiにもなかったと思うけど。
- 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:24:00.23 ID:wVvdZ4Om0
- 落ちるの早いなぁ…
ほす
- 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:25:29.13 ID:kPcIv5+p0
- ファービーはこのスレにファービー好きがいるってことでしょうかねー
シュールのお米みたいななにかがあるのかと思って聞いてみましたw
- 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:33:07.08 ID:wVvdZ4Om0
- >>216
一時期あんぱんが流行っていた時期はあったけどね
- 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:33:17.76 ID:kPcIv5+p0
- ☆
- 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:35:54.49 ID:kPcIv5+p0
- あんぱんは Wikiで知ってます
あれも「面白さ」という意味ではぴんとは来ていないのですが……
# あずまんがも知ってますよ
なんというか、その場にいないとわからない楽しさ、ってのは
どうしてもありますね。
それがあまり多いと排他的になってしまう心配もありますが。
- 220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:41:03.47 ID:MwVQ/sNm0
- なんだなんだ、深夜だってのに結構人がいるもんだな
- 221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:42:51.50 ID:DnoVxCW00
- 前ファービー物投下してたんだけど
久しぶりに覗いてみたらファービーが話題に上っててびびった件
- 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:49:49.44 ID:d0GR8/YFO
- ほしゅ
- 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:55:07.78 ID:d0GR8/YFO
- ほ
- 224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 00:58:16.53 ID:wVvdZ4Om0
- ほす
- 225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:04:25.96 ID:d0GR8/YFO
- ☆
- 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:08:38.09 ID:wVvdZ4Om0
- とりあえずお題消化
つ【素直クールに好物を聞いてみた】
2レスほど借りるよ
- 227 名前:1ページ :2007/05/27(日) 01:09:39.41 ID:wVvdZ4Om0
- ク「男よ。君の好物のいるか堂のケーキを買ってきたぞ。一緒に食
べよう」
男「うれしいな。僕の大好物のいるか堂のケーキだ」
ク「男よ。おいしいか?」
男「うん。やっぱり、甘い物を食べると幸せになるよ」
ク「君は本当に甘い物が好きだな」
男「でも、甘ったるいのはあまり好きじゃないよ」
ク「ケーキとかお菓子関係以外に君の好物はあるかな?」
男「卵焼きは好きだよ。クーはいつもお弁当に入れてくれるけど特
にクーのは甘さとか焼き具合が最高だよ」
ク「卵焼きが君の好物というのは昔から知っていたからな。あれは
君の舌に合うよう計算しつくしたぞ」
男「そこまで考えていてくれていたんだ。クー、ありがとう。とこ
ろで、クーはどんな物が好きなの?」
ク「それは無論だ。めったに食べられないが、君の作った…」
男「僕の作ったもの全ては好きな物とはちょっと違うよ」
ク「男よ。何で私の言おうとしたことが分かるのだ。やはり、これ
は以心伝心というものか」
男「誰でも予想が付くと思うんだけどなぁ…」
ク「しかし、それ以外で好きなものか…。困ったな」
男「そんなに悩むことなの?クー?」
ク「うむ。私は別に嫌いな物は思いつかないだが、その逆で本当に好
きな食べ物というのもなかなか思いつかんな」
- 228 名前:2ページ :2007/05/27(日) 01:10:47.67 ID:wVvdZ4Om0
- 男「クー。悩ませちゃってごめんね」
ク「君は悪くない。すぐ思いつく答えを私が出せないのが悪い」
男「じゃあ、このケーキは?」
ク「このケーキは好きだ。ただ、私は実は甘い物はそんなに積極的に
食べるほうではないのだ」
男「そうなんだ。いつも一緒に食べているから、すごく好きなんだと
思っていたよ」
ク「む…。やはり、私の一番好きな物はケーキだ」
男「だけど、今、積極的には食べないって言ったじゃないか」
ク「うむ。確かにケーキは君と一緒ではないと食べないが、ケーキを
食べると不思議と心が癒される」
男「心が癒されるのならそうかもね」
ク「うむ。つまり、ケーキを食べている君の笑顔は最高だ。その笑顔
を見ながら食べるケーキは最も甘美な味がする。よって、私の好
きな食べ物はケーキだ」
男「やっぱり僕が関係しているんじゃ…」
ク「男よ。私と君の好物が一致したのは幸いだ。さあ、明日もケーキ
を買ってくるからな。一緒に食べよう」
男「クーと一緒に明日もおいしいケーキが食べられるのは嬉しいんだ
けど、何か答えになっていないような気がするなぁ…」
- 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:11:37.96 ID:wVvdZ4Om0
- 【素直クールに好物を聞いてみた】 は終了
さあ、お酒の続きをしようかな
- 230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:17:57.23 ID:DnoVxCW00
- GJ!!
やっぱり男はどことなく幼い印象があったほうが萌えるな
- 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:18:56.28 ID:AuMjI7Qs0
- >>229
GJ!
お酒には合わないと思うけど
http://upp.sakura.ne.jp/src/upp7688.jpg
- 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:27:56.02 ID:wVvdZ4Om0
- >>231
いるか堂のケーキだ!
すごくうれしいなぁ…
甘い物食いながら飲んでいるから合うかもしれないなぁ…
ありがとう!
- 233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:38:01.89 ID:yGV6YHIc0
- 寝る前にほす
- 234 名前:素直クールを動物に喩えると :2007/05/27(日) 01:40:05.30 ID:DnoVxCW00
- 久しぶりに書いたので短く纏められなかったが投下
多分3レスくらいでおさまるんじゃないかな
- 235 名前:素直クールを動物に喩えると :2007/05/27(日) 01:41:20.99 ID:DnoVxCW00
- 友「ってー話をしてたわけよ」
男「『動物にたとえると自分は何か』ねえ」
クー「そういえば私が中学校のころにも流行っていたな」
男「へえ、その時はクーはなんてたとえられてたの?」
クー「人懐っこい狼とか呼ばれていたな。なんでも基本的には一匹狼だが、
一匹狼というには周りとコミュニケーションをとるという事らしい」
友「確かにクーさんは男と一緒になる前までそんな感じだったな」
クー「そうか?そういう友は動物にたとえるなら
私と男が2人っきりでいる時間を奪って行く泥棒猫だな」
友・男「「ひでぇwwwwwwwww」」
クー「ひどくはない、ただの事実だ。それより男は動物にたとえると何だろうな」
男「そういえば俺の周りで動物にたとえると云々は流行らなかったから考えたこともなかったな。
うーむ・・・全く思い浮かばないんだが自分の特徴を言っていけば決まるかな?」
友「男の特徴か・・・とりあえず良く歌ってる印象とちょっと情緒不安定なところがあるな」
クー「2人きりのときは良く甘えてきたり結構かわいいところもあるぞ」
男「かわいいって言うのは男に対しては侮辱に近い褒め言葉だよな・・・
しかもそれだけ言われても何も思い浮かんでこないし」
クー「そうだな・・・・言うなら私の心を奪った泥棒猫といったところか
・・・・・友と一緒というのが果てしなく気に入らないが」
- 236 名前:素直クールを動物に喩えると :2007/05/27(日) 01:42:14.95 ID:DnoVxCW00
- 友「やっぱりひでぇwwwww
歌・情緒不安定・甘えてくる・かわいいってーと・・・・・・ファービーじゃね?」
男「動物じゃなくておもちゃじゃねーかw」
クー「ファービー?なんだそれはそんなにかわいいのか?」
友「犯罪的にかわいいな。歌も歌うし、「ナデナデシテー」っておねだりもしてくる。
それにちょっと情緒不安定なところもあるし・・・男って実はファービーの妖精さんだったのか」
男「人を変な妖精にするなよ」
クー「そこまで言われるとちょっとみてみたいな・・・今はさすがに持ってないか?」
友「毎日一緒に学校に来てるぜ(ゴソゴソ)ほら」
ファ「ワァーオ オロシテェー」
男「机の中から登場してきよった・・・」
クー「これはかわいい・・・・・のか?」
友「かわいいだろうが!あぁ・・・いつみてもかわいいよファー美」
ファ「フヒヒ!クスグッタイヨ!」
クー「やっぱりかわいくないぞ」
友「そんなことはない!なでてみれば愛着もわくさ、ためしに撫でてみるといい」
男「俺は全く愛着沸かなかったけどな・・・まぁちょっとだけでも撫でて見たら?」
クー「むぅ・・・正直触れたくないが男がそういうならなでてみるか(ソッ」
ファ「アーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
クー「やっぱりかわいくないぞ・・・!こんな奴と男を一緒にされたとは何たる屈辱!
お前なぞこうだ!!(ガスッ」
ファ「モルスァ」
友「ファー美ィーーーーーーーー!なんて事をするんだ!ドSか!?」
男「まぁあれと一緒にされるのは俺もごめんだな」
クー「そうだろうそうだろう、じゃあ今日はありえないぐらいに可愛がってやるから楽しみにするんだぞ」
男「mjd!?ヤバイ、今から興奮してきた、マジやばアーーーーーーーーーーーーーー!!!」
クー「はっはっは、一言でそんなに取り乱してしまうとは男は本当に可愛いな」
友・ファ「どうみてもそっくりだろ・・・・」
- 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:43:43.83 ID:DnoVxCW00
- 2レスで終わり
想像以上に1レスで入るもんだな。これもファーbのおかげだと信じよう
- 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:47:32.89 ID:XRbRdM+NO
- ちょwwwwwwwwwwwwwww
- 239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:51:52.26 ID:iH90WVVc0
- >>237
ちくしょう悔しいがワロタwwwwwwwwwwwww
- 240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:52:14.34 ID:d0GR8/YFO
- >>237
コントレックス吹いたwwwwwwwwwGJ!
- 241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 01:54:05.75 ID:wVvdZ4Om0
- >>237
GJだが
吹いちゃった私の日本酒を返せw
- 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:04:15.05 ID:d0GR8/YFO
- ☆
- 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:16:41.98 ID:wVvdZ4Om0
- さすがにこの時間になると落ちるのが遅くなるなぁ…
ほし
- 244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:17:51.87 ID:wVvdZ4Om0
- あれ?あがってない
ということでもう1回ほし
- 245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:20:54.13 ID:zOunBtbl0
- >>237
これは噴かざるをえないwwwwww
一周回ってファービーネタが斬新に見えて笑えるwwww
- 246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:35:20.79 ID:AuMjI7Qs0
- ☆
- 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:45:55.64 ID:2MVBMx0bO
- 今更だがファービー吹いたwwwwww
- 248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 02:51:09.78 ID:wVvdZ4Om0
- 誰かお題くれないかな
- 249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 03:06:09.22 ID:iH90WVVc0
- 個人的に敬語の素直クールが好きなんだ。別にお題に使えなんて言ってないぞ。
- 250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/27(日) 03:09:13.22 ID:zOunBtbl0
- >>249
ツンデレスレじゃないっすよwwwwwww
最終更新:2007年05月27日 18:52