普段はクーを介抱し、たまに酔ったフリをして介抱される…どうだね?
女「男さん大丈夫ですか?」
男「うーん、いつもはこれくらいの量なら大丈夫なんだけど」
女「体調が悪かったんですね」
男「たぶんそうかな、先にお金払って帰ろうかな」
女「それでしたら私も帰ります。男さんが帰ってしまったらお話する人も居ませんし」
男「そうですか……うーん、それならもう少し居ます。後三十分くらいで解散でしょうし……」
女「横になった方がいいですよ。男さん少しふらついています」
男「そうですね、それじゃ……」
女「そっちじゃないです」
男「へ?(ぽふっ)」
女「硬い床では駄目です。嫌かもしれませんが、私の膝で我慢して下さい」
男「は、はい……」
3レスほど使います。
1/3
いつも通りコンビニで朝食を買って――朝食といってもゼリー飲料だけど
バスに乗って学校へ着くまでの時間をボーっと過ごす。
坂の多い僕の町では自転車に乗ることなんて滅多になくて
19歳を過ぎた今でも、僕の周りには自転車に乗れない人が珍しくない。
学校も丘の上にあって、この時間帯のこのバスの中は学生ばっかりだ。
普通の学生は、バスを利用するのだ。自転車で登校することなんてない。
普通は。
ク「おはよう、男」
彼女はいつも僕より先に来ている。自転車登校のクセに。
いつも同じ席に座っていて、僕はいつも彼女の隣に座らせられるのだ。
ク「だって、好きな人が隣にいた方が楽しいじゃない」
たまには後ろの方で授業受けたいんだけどな、なんてことを言うとこれだ。
周りに人がいるっていうのにお構いなし。彼女は動じない。
一緒にいたいとか、好きとか、なんで何の恥じらいもなく言えるのか……
いつも顔を赤くするのは僕ばっかりで、彼女は無表情のままだ。
……そういえば、僕は彼女が笑っているところを見たことが無い。
2/3
無表情っていうのは、彼女の特徴の一つだ。
この前、学食で一緒に昼食をとっていた時のこと。
ラーメンフェアっていうのをやっていて――全国各地のラーメンが食べれるらしい。
僕は熊本ラーメン、彼女は尾道ラーメンを注文した。
男「うーん……ただの豚骨ラーメンだな。高速道路のパーキングエリアとかで売ってそう」
ク「そう? 私のはおいしいよ」
男「……じゃあもっとおいしそうな顔をするべきだ」
ク「美味しそうな顔って?」
男「え? いや、なんかこう……おいしぃ~って」
ク「よくわかんない」
男「ぬぅ」
ク「それより男」
男「ん?」
ク「お水とってくるけど、いる?」
男「ああ、いや俺はまだあるから……って、あれ? 無い!?」
ク「飲んじゃった」
男「いつの間に……ってか自分の飲めよな」
ク「それも飲んじゃったんだもん」
男「そんなに喉渇いてたの?」
ク「んーん、舌やけどしちゃって」
男「……いつの間に」
彼女はとことん無表情だ。
3/3
金曜日はバイトもなくって、授業が終わるのも彼女と同じ時間だから、二人で一緒に帰ることになっている。
彼女が自転車で登校する理由……
彼女曰く
二人乗りで帰りたいから――だそうだ。
だったら、金曜日だけ自転車で来ればいいのにって言うと
毎日自転車で来たほうが、自然に見えるからだという。
いつもバス通学なのに、金曜日だけ自転車というのは不自然なのだそうだ。
変な所にだけは気を使うやつだ。
男「一緒に帰るだけならバスでもいいと思うんだけどなぁ」
ク「ダメ。こっちの方が楽しいもん」
男「そりゃ、クーは座ってるだけだから楽だろうけど」
ク「下り坂なんだから男だって楽でしょ?」
男「そ、そりゃそうだけど……じゃあ、たまにはクーが漕いでよ」
ク「ダメ。ここは私の特等席なんだから」
男「へいへい」
彼女を後ろに乗せてる間、彼女は少しだけ――本当にほんの少しだけ、普段よりおしゃべりになる。
いつも無表情な彼女。
緩く長い坂を下って行く間、彼女はどんな表情をしているのだろう。
終了です。
話題に上がっていたので、ちょっとクーの口調を変えてみました。
よく考えたら態度はクールで愛情は大胆にが素直クールなんだから、
積極的に迫ってくるクールなお姉様も実は素直クールなんだろう。
>>113
そこら辺の運動場とか道路で全力疾走。
10分くらいすると血圧上がってよい安くなるってウキウキウォッチングの人が言ってた。
金が無いときに安い焼酎でメロメロになるにはコレが一番だったって
>>113
っ ポン酒と洋酒のちゃんぽにんぐ、コレ。最強。
>>114-116
これで酒に弱くなることができる。みんなすまない
ということで次のステップなんだが
素直クールな女性を彼女を作るにはどうすればいいでしょう?
>>119
あれ?脳内に既にいr…
素直クールな彼女を作るんじゃなくて彼女を素直クールにすればいいじゃまいか
>>110
亀だがGJ! うまいな。
>>118
素直クールな娘は画面の中にしかいないよ……きっと。
映画好きな素直クール
男の部屋にて
女「・・・・」
男「クー、すごい映画に集中しているな・・」
女「・・・・・・・」
男「なぁ、ク・・」
女「男、ごめんね。後でにして。」
男「はい・・・」
女「・・・・・・・」
男(肩に手をまわしてもいいかな・・・?)
女「・・・・・」
男(・・・ええいっ、いったれ!)
女 パシッ!
男「いてッ!」
女「男、気持ちは嬉しいけど映画より男が気になっちゃうから今はダメ。」
男「はい・・・」
女「私も男とスキンシップがとりたいけど我慢しているの。」
男「はぁ・・そうなの」
女「でも、そのせいで余計に映画に集中できなくなっているのね。」
男「そりゃ大変だ。」
女「だからね、男、手をつなごう。」
男「んん?あぁ、わかった。」
女「よし!これで二人とも大丈夫だね。」
男「・・・まっ、これでもいいな。」
>>122
いやー素直クールって本当にいいものですね
書きたいんだけどネタが思い浮かばない
誰かお題をくれないか
>>122
GJ
>>126
ちょwwwwwどうがんばってもシュールになりそうなお題ばっかりジェネレイトしやがるぞwwwwwwwwww
お題
・こんな夢を見ました
・涙目の理由
・クールなのにクールになりきれない
・朝/昼/夜 素直クール時計
・あなたに一つだけ勝てないこと
どっかで見たようなものもあるかもしれんがヌルーしてくれ
つ【男は恋愛恐怖症なようです】
つ【涙目の理由】
男「…」
ク「どうした。男よ」
男「なんでもないよ」
ク「(む…。男の目が赤いぞ)…本当に大丈夫か?」
男「ちょっと疲れただけだから。大丈夫だよ」
ク(何か男に嫌な事があったのかもしれない…)
--------------------------------------------------------------------------------
友人「えっ?あいつに何か嫌な事があったかだって?」
ク「そうだ。男の友人の君なら何か知っていることがあるかもしれないと思ったのだが」
友人「確か、最近あいつため息をついてばかりだったな…」
ク「それは本当か。男に何があったのだ」
友人「うーん…。ごめん。ちょっとそこまでは良く分からないな」
ク「そうか…。すまない。時間をとらせてしまって」
友人「いや、力になれなくて悪いな。まあ、あいつの好きな甘いものでも持っていってやれ
よ。しかし、あいつも幸せ者だな。こんなに心配してくれる彼女がいるんだものな」
---------------------------------------------------------------------------------
ク「男よ。君の好物のケーキを買ってきたぞ。一緒に食べよう」
男「ちょうど良かったよ。今レポートが終わったところなんだ」
ク「しかし男よ。大丈夫か?何か心配事とか…」
男「ついさっきからどうしたの?」
ク「うむ。傷ついたら申し訳ないんだが、率直に言おう。君は涙目になっていただろう?」
男「えーと…。ああ、あの時だね。ちょうどあくびをしていたんだ」
ク「あくび…」
男「レポートのせいでね、最近睡眠時間が足りなかったんだ」
ク「それでは、ため息というのは…」
男「それはレポートのテーマがなかなか思いつかなくてね」
ク「良かった…男に何もなくて本当に良かったぞ…」(ギュッ)
男「///…クー、何でいきなり抱きつくの?そうだ、クーが買ってきてくれたケーキ、一緒
に早く食べようよ」
素直クールが空腹でお腹を鳴らしてしまっても
「何か食べなくてはいけないな。時間があれば男にもつきあってもらいたい」
みたいに言いそうだ
2レスほど使います
つ【男は恋愛恐怖症なようです】
1/2
ク「男よ。私と付き合ってくれ」
男「…」
ク「なぜ何も言ってくれない?」
男「君と付き合うことはできないよ」
ク「私はこんなにも男のことを愛してるのに」
男「クーは僕にはもったいないような女の子だからさ」
ク「私のことが嫌いなのか?それならそうとはっきりと……」
男「嫌いじゃないよ」
ク「それは好きと解釈してかまわないんだな?」
男「クーには僕よりもふさわしい人がいるよ」
ク「私にとって男は一生に一人の人だ。男以外の人を好きになることなどできない」
男「それでも僕は君と一緒にいることはできないんだ。僕は二度と人を好きになる気はない」
ク「男は恋愛が怖いのか?」
男「…っ!!」
ク「男がいままでどんな恋愛をしてきたのか、残念だが私は知らない」
男「…」
ク「でも私は男を愛している、この気持ちはたとえ人類が滅びても変わることはない」(ギュッ)
男「…」
ク「男よ。私のためを思ってくれるのなら、私のために付き合ってはくれないか?」
男「クー」
ク「なんだ?」
男「そんな目で見つめるなんてずるいよ」
2/2
男「クー?いつまで抱きついてるの?台本では次は…」
ク「私がこうしていたいからだ。できるならこのままずっと」
男「///…クー…」
ク「しかし男よ」
男「なに?」
ク「男は演技がうまいな」
男「何で?」
ク「演技とわかっていてるのに「君と付き合うことは~」と言われて涙が出てしまった」
男「クー…」
ク「男よ、愛しているぞ」
男(僕は一生彼女から離れられないと思った)
GJ!
ということで、こっちも投下
2レスほど使わせてもらうよ
1/2
ク「銀行からお金を下ろそうと思ったのだが、かなり混んでいるな…ん?何だあいつらは?」
強盗A「このまぐろ銀行は我々黄色い1月団が占拠した!諸君らは人質になってもらう!」
ク「銀行強盗…?」
強盗A「さあ、そこで固まっておとなしくしていてもらおうか」
ク「これはまずいことになったぞ。どうするべきか…」
強盗A「そこの女、何をしている」
ク「強盗さん。ちょっとトイレに行きたくなってしまってな…」
強盗A「何だと!」
ク「突然のことで驚いてしまってな。余りレディに恥をかかさせないでくれると嬉しいんだが」
強盗A「生理現象なら仕方が無い…。そこのお前、この女を見張っていろ」
強盗B「へい。ボス」
----------------------------------------------------------------------------------
ク「しかしこんなことになるとはな。外部に連絡はできないものか…」
強盗B「ずいぶんと長いな。まだか?」
ク「申し訳ない。手を洗っているところだ」
強盗B「出たか。こんなときでも落ち着いてハンカチで手を拭くとはお嬢ちゃん、肝が据わっ…う?」
ク「ふぅ。ハンカチに染みこませておいた特製麻酔薬が役に立ったな」
(ガサッ)
ク「しまった新手か?」
男「クー。僕だよ」
ク「なぜこんな所に君がいるんだ?」
男「買い物してたらトイレに行きたくなってね。銀行のトイレをちょっと借りていたんだ」
ク「こんなときでも君と一緒なのは嬉しいが、君が自分の身を守れるのかが少し不安だな。よし。私が
守ってやるからな」
男「ありがとう。僕あんまりこういうことは自信ないんだよね」
強盗C「なかなか戻ってこないな…。おい!そこの女、誰と話をしている!」
ク「まずい見つかった!」
(シュッ)
強盗C「ぐわっ…」
2/2
ク「強盗が気絶している…。男!今、何があったんだ?」
男「たまたまポケットにナイフが入っていてね。それを相手の手に投げて、怯んだ隙に軽く当身をして、
気絶させただけだよ」
ク「だけって…。君にこんな特技があったとは。ますます惚れ込んでしまうではないか」
男「所で、クー。残り何人強盗はいるの?」
ク「君と私で1人ずつ倒したから…あと3人だ」
男「3人だね。じゃあこの気絶した強盗さんから銃をちょっと借りようか」
-------------------------------------------------------------------------------------
強盗A「あの女遅いな…。…何だお前は!」
男「もうおしまいだよ。おとなしく降参した方が良いと僕は思うよ」
強盗A「何を言うか。こっちは3人もいるのだ。お前ら、かかれっ!」
ク「よし。男に気を取られているうちに人質を逃がさねば」
強盗A「くそっ!こんなガキ1人に…我が黄色い1月団が…」
男「もうあなた1人だけだよ。もう抵抗はやめて欲しいんだ。僕は余りこういうこと好きじゃないし…」
ク「男よ。人質を全員逃がしたぞ!」
男「クー危ない!」
強盗A「わはは!形勢逆転だな。この女に傷が付きたくなければ、降参してもらおうか」
男「分かった。だけど、僕がどうなってもいいから、大事なクーだけには絶対手を出すな!」
ク「男よ…。何と嬉しいことを…。しかし、このまま男に迷惑をかけてはいけないな」(ゲシッ)
強盗A「ぐわっ…この女…急所に蹴りを…」(ドサッ)
男「クー!大丈夫?怪我は無い?」
ク「人質になってしまって、すまないな。それより男のほうは大丈夫か?」
男「僕は大丈夫だよ。でも、クーに怖い思いさせてごめんね。お詫びのキスをするから目を閉じて…」
------------------------------------------------------------------------------------
ク「…という夢を昨日見たのだ」
男「でも、何でそんな夢を見たの?」
ク「うむ。寝付けなくて、深夜のB級映画を見てから寝たのだが…。しかし、素晴らしかったぞ。男」
男「だけど、現実の僕はクーと腕相撲やっても負ける位弱いんだけどな…」
ク「ただ、キスの直前で目が覚めたのはとても残念だった。…そうだ。今からその続きをしよう。男よ。
ここにキスしてくれ」
ということでつ【こんな夢を見ました】は終了
男強スギワロタ
ハレグゥ思い出した
やっぱ本スレあると過疎だねえ
いつもこんなもんでしょ
てか、その言い方だとまるで本スレが盛り上がってるみたいじゃないかw
過疎っていると感じているなら何か投下してみようぜ
SSじゃなくてもお題を投下すると盛り上がるぜ
別ジャンルのスレで実証済みだ!
本スレおちちゃいましたね
鯖落ちもあったしねえ
まあとりあえずここでがんばってみようよ
ということで季節柄
つ【節分】というお題を提案してみる
私には好きな人がいる。
そして、私が好きな人にも好きな人がいる。
・・・だから、私は彼を遠くから眺めるだけ。
普段の私からは考えられない行動だ。
いつも通りに行動するなら、私は既に彼のところへ行き自分の思いを打ち明けているだろう。
けれど、それはできない。
それは、私が好きな彼にとって迷惑な行為だから。
そんなことをすれば、きっと彼のことだ。 私を傷つけないためにどうすればいいか悩むだろう。
もしかしたら、自分の思いを殺して私の思いに応えてしまうかもしれない。
・・・だから、私は彼を遠くから眺めるだけ。
・・・・・・これが彼のためだと、言い聞かせて。
切なくなってきた
GJ!
上でsage忘れてゴメン
クー「・・・。」
男「・・・クー・・・・・・大丈夫・・・?」
クー「・・・男、これは何の冗談だ?」
男「・・・あはは・・・・・・もっと、うまく助けるつもりだったんだけど・・・。」
クー「・・・冗談、だろう? これは・・・。」
男「・・・ごめん、ね・・・・・・。」
クー「なんで・・・どうしてなんだ? どうして私を庇ったんだ、男っ!」
男「・・・。」
クー「聞いているのかっ! どうして私なぞを庇った!」
男「クー・・・。」
クー「君に・・・君にひどいことをしたのは私だ・・・。そして、怒りに身を任せ
君の家を飛び出したのも私だ。」
男「クー、それは・・・・・・」
クー「頭の中では君が悪いことなど何もしていないのは分かっていた。けれど、
それでも私は君に謝ろうと家に戻らなかった。 そして・・・そして、道路に飛び出したのも私だ。」
男「・・・。」
クー「どうして・・・どうしてなんだ、男・・・。 君は・・・どうしてそこまで、優しいんだ・・・!」
男「・・・クー。」
クー「・・・なんで・・・私なんかを庇って、君がこんな事に・・・・・・。」
男「・・・・クー、僕は・・・君が好きだから。」
クー「・・・・・・。」
男「・・・月並み、だよね・・・・・・。陳腐だよ、ね・・・。でも、それでも・・・僕は君が、好きだから。」
クー「・・・・・・。」
男「だから・・・これで、いいんだよ。 僕は、大好きなクーが護れて・・・・」
幸せだよ、と。
彼はそう言い残して、天国へと旅立っていった。
私は今でも、彼の事が好きだ。
彼を失ってから早5年。 一時たりとも彼のことを忘れたことはない。
彼との思い出は増えない。 彼との事は全てが過去となり、未来も、現在もなくなった。
けれど・・・・・・。
それでも私は、彼の事が好きだ。
周りの友人達や母親からは間違っていると非難される。
「天国にいる彼はそんなことを望んでいないよ」と。
それはそうだろう。 彼が・・・私の事を心から思ってくれていた彼が、そんな事を望むはずはない。
これは、私の、彼に対する精一杯の反抗。
・・・私は、彼を許さない。 私なんかの為に命を捨てた彼を、決して許さない。
だから――
――――――私はずっと、君を好きでいてもいいだろう? 男。
なんで何度もsage忘れるんだ俺は・・・orz
GJ!!!
もっと切なくなった
GJ
超良作GJ!!
なんか避難所おかしい?
GJ
ク「私の愛する男よ。君のことを考えない時はなかったよ。今日も一緒にごはんを食べよう」
男「///…。クー、そんなに大声で恥ずかしいこと言わないでよ。僕の友達が見ているよ…」
友人A「おい、冬だってのにこの部屋熱いな」
友人B「地球温暖化だというが、この部屋の温暖化レベルはすごく高いな。地球の危機だぜ」
男「ほら、あんなこと言われているよ。恥ずかしいな…」
ク「私が君のことを愛していることを君に伝えるのはいけないことなのかね」
男「いや、そうじゃないんだ。むしろとても嬉しいんだけど…ただ、声の大きさとか、言葉とか…」
ク「ふむ。君がそういうのなら検討してみよう」
------------------------------------------------------------------------------
ク「私の愛情表現を彼は受け取っているはずだ。現に男と2人きりの時は恥ずかしがりながら、
すごく嬉しそうな顔をしてくれるからな。しかし、男が少し言葉とか言っていたな。彼が恥ずか
しがらず、かつ愛情を伝えられる表現を考える必要があるかもしれないな」
------------------------------------------------------------------------------
ク「おーい。男よ。今すぐ君とキスをしたいくらい愛しているよ」
男「クー…///」
友人A「いつからここは南半球になったんだ」
友人B「まったくだ。冬だってのに夏の気候のようだな」
ク「ふむ。男が恥ずかしがっているな…この表現はだめか…。では、男よ、私を抱いてくれ」
男「///…クー。愛してくれるのは嬉しいんだけど、昨日の事覚えてないのかな…」
ク「いや、覚えているぞ。だから、今このようにして、どの表現方法なら恥ずかしがらないかを実
験しているのだ。とりあえず3000種程度ピックアップしたのだが、これもだめか…。では、次だ。
男よ、今夜は君のベッドで共にすごしたいのだが」
>>149に触発されて書いてみた
男「……でさ、今度の日曜のことだけど」
彼女「あ、うーん…ごめんね。ちょっとレポート入っちゃってて」
男「なんだ、そっか。映画のタダ券もらったからさ、一緒に行こうと思ったんだけど」
彼女「ほんと、ごめんね。月曜までに仕上げなきゃいけないレポなんよ。あのセンセー、うるさいから」
男「やれやれ、それじゃ俺も手伝うよ。何か出来ることあるだろ」
彼女「わぁ、ほんと?ありがとー!大好き!」
男「ゲンキンだよなぁ…」
彼女「えへへ、そんなことないよ~♪……あ、クーちゃん!」
クー「ん?…ああ、君か。こんにちは」
男「よぉ、何してるんだ?」
クー「………別に」
男「(なぁ、俺って嫌われてないか?)」
彼女「(えー?そうかなぁ…人見知りしてるだけじゃない?)ね、クーちゃん。あのね、レポートの手伝いだけど…やっぱりいいや」
クー「ほう。目処が立ったのか?」
彼女「あはは、それはぜーんぜん。でも男くんが手伝ってくれるみたいだから」
クー「……なんだと?」
男「(うっ、ものすごい目で睨まれた…)あ、あー…えっと。クー、お前が手伝うならそっちのほうがいい。お前のが頭いいしな」
クー「…いや。彼女は君に頼った。ならば君は、その信頼に応える義務がある」
男「そりゃそうかもしれないが…でも」
彼女「じゃあじゃあ、二人とも手伝ってくれればいいよー!」
クー「な…!?」
男「お、そりゃあいい。三人でやろうぜ?」
彼女「きっまり~♪それじゃ日曜に私の家にお願いね。あっ、次の講義始まっちゃう!またね~♪」
男「おう、終わったら電話しろよ~」
クー「……まったく、彼女はいつも強引だな」
そして日曜。約束の時間までまだあるというのに、俺とクーは駅でばったり出会ってしまった。
電話したがまだ彼女は寝ているそうなので、近くの公園のベンチで時間を潰すことにしたんだが…
男「………」
クー「………」
男「……えーっと。何聞いているんだ?」
クー「パッヘルベルのカノンだ。君も聞いてみるか?」
男「パッへル…何?」
クー「クラシックだが…その顔だと興味はなさそうだな」
男「あー、えっと。ごめん」
クー「……そうか」
男「………」
クー「………」
男「(……か、会話が続かねー!いや、これは仲良くなるチャンスだ。それはムリにしても、せめて嫌われてる理由を聞きださないと…)」
男「あの、さ。突然こんな事聞くと気分悪くするかもしれないけど…どうして俺のこと嫌ってるんだ?」
クー「……何?何と言った?」
男「(うげ、また睨まれた…)いや、クーは俺のこと嫌ってるんじゃないか、って…」
クー「そうか。だがそれは君の誤解だ。私は君を嫌ってなどいない」
男「でも時々睨んでくるし」
クー「睨んでなどいない」
男「俺が顔を見せると急に黙り込むし」
クー「黙ってなど…いない」
男「あんまり俺と関わりたがらないし」
クー「そんなことは……ない」
男「いや、あのさ。気使ってウソとかつかなくていいからな?」
クー「ウソなんかついていない。別に君の事は嫌いじゃない」
男「はっきり言ってくれれば俺だってなんとかするからさ」
クー「だから…別に嫌いではないと……」
男「悪いところ、言ってくれないか?気分が悪くなるかもしれないけどよ、彼女の友達と仲悪いままっていうのは落ち着かないからさ」
クー「だから、嫌いではないと言っているだろう!」
男「じゃあなんだよ、いつもの態度は!」
クー「それは私が男の事を好きだからだ!君の前に出ると言葉が出なくなってしまうんだ!君の目を見れなくなってしまうんだ!」
男「……え?」
クー「あ……」
男「………」
クー「………」
男「あの、さ」
クー「………には」
男「…?」
クー「…彼女には言うな。わかってる、叶わない恋だと言うことくらいは。勝手な言い分だが、君も今日のことは忘れてくれ」
男「……」
クー「…帰る。彼女には連絡を入れておくから……」
無表情のまま涙を拭った彼女の表情が、今でも心にしこりとなって残っている。
あれから三年。俺も社会人になった。彼女とは自然消滅の形で別れ、今は仕事が恋人だ。
冬、疲れた体でベンチに座るといつもクーを思い出す。ガキの俺にはどうしようも出来なかったあの涙を。
男「……もう一度、クーに」
今ならどうにかできると思っているのか。俺のくだらない願いは星空に消えていく。
目を閉じたままついたため息は、例外なく白く凍って―――
?「こんばんは。久しぶり…いや、ただいまかな」
目を見開く。聞こえてきた声は、間違いない。あいつのものだ。
会ったら、まず最初に何を言ってやろう。色々考えていたはずなのに、それはため息と一緒に消えてしまった。
だからせめて。俺は言ってやろうと思う。笑顔で、あいつに。
「ああ…おかえり、■■■」
fin.
くそぅ・・・涙が止まらないじゃないか・・・
GJ!
っていうか、そういうハッピーEDの書き方俺におしえt(ry
>>164
最後の■■■が誰かは想像に任せる事にしてるから、クーとは限らな(ry
だから164がこの話をハッピーエンドだと思ったんなら、そのまま書き綴れば書けると思うぞ
流れを切るようですまないけど
3レスほど使わせてもらうよ
1/3
男「ふぅ。今日も平凡な一日だったな」
(ピンポーン)
男「ん、誰だろう。こんな時間に」
(ガチャ)
男「ええと…。どちら様ですか?」
ク「うむ。ここなら大丈夫だな。すまないが、少しかくまってもらえないだろうか」
男「はい?」
ク「ちょっとしたことがあってな。今晩だけでいいから、ここにいさせてもらえないだろうか」
男「(何だろう?この女の子。だけど困っているようだし)いいですよ。どうぞ」
ク「すまない。お礼はする」
男「汚い部屋だけど、こんな所でいいのなら」
ク「ありがとう。所で、食事は摂ったかね」
男「いえ。まだだけど。おなかが空いているの?」
ク「そうじゃないんだ。君のおなかが空いているかと聞いているんだ」
男「まだご飯を食べてはいないんで、おなかは空いてるけど…」
ク「じゃあ、台所と冷蔵庫の中を少し借りるがいいかね?たいした物はできないが…」
男「えっ!そんなことしなくていいのだけど…」
ク「いや。これくらいのお礼はさせてくれないか」
-------------------------------------------------------------------------
男「すごくおいしい。こんなおいしい料理を食べたのは久しぶりだよ」
ク「そんなに喜んでもらえると嬉しいな」
男「ふぅ。ごちそうさま。すごくおいしかったよ。所で、まだ名前を聞いてなかったけど…」
ク「クーだ」
男「クーさんか。いい名前だね」
ク「そうかね。しかし、君は見ず知らずの私をかくまってくれたんだ。本当に優しいな」
男「最初、顔を見た時、とても困っているように見えたんでね」
ク「本当に君は優しいな。所で、いまさらながら、私がここにいて大丈夫かね?君の彼女とかにあ
らぬ誤解を受けるかもしれんぞ」
男「彼女なんていないから大丈夫。クーさん」
ク「すまない。君ほど優しい人間なら彼女の1人位は普通にいると思ったのだが…。本当にすまない」
男「気にしてないから、顔を上げてよ。クーさん。ケーキがあるんだ。一緒に食べようよ」
2/3
(ピンポーン)
男「ん…。今度は誰だろう?」
(ガチャ)
友人「おーい。一緒に飲まないか?」
男「うわっ。酒臭いな」
友人「今、節分パーティをやっているんだ。お前も来いよ」
男「僕はそんなににぎやかなの得意じゃないし…」
友人「ん…。お前いつ彼女ができたんだよ。そんな奴には豆をぶつけてやる」
ク「!」
男「やめてよ。痛いじゃないか。かなり酔っているんじゃないのかい」
友人「付き合いの悪い上に勝手に彼女を作ったお前と彼女に豆をぶつけてやる」
男「痛いな。…大丈夫?クーさん」
ク「…もう…いやだ…やめて…くれ…」
男「…おい!いくら僕でも怒るよ。豆をぶつけるなら僕だけにしてくれ!それにこれ以上ふざける
なら僕の家から出て行ってくれ!」
友人「怒るなよ。悪かったな。でも、パーティはまだやっているから気が向いたら来いよ」
男「クーさん、大丈夫?あいつ悪い奴じゃないんだけど…酒を飲むとね…」
ク「…すま…ない。かばって…くれるなんて…君は本当に…優しいな」
男「今、落ち着くためのお茶を持ってくるから、そこで待っていてね。クーさん」
------------------------------------------------------------------------------
男「落ち着いた?クーさん」
ク「…段々落ち着いてきた。君には本当にすまないことをした」
男「もしかしたら、聞いていいのか分からないんだけど…。クーさんはどうしてうちに来たの?」
ク「やはり、言わねばならんか…」
男「いや。クーさんが言いたくなければいいよ」
ク「君は信頼できる男だ。よし話そう」
3/3
ク「驚かないで聞いて欲しい。私は鬼の血がわずかだが入っている女なんだ」
男「えっ!クーさん、冗談はやめてよ」
ク「本当だ。ただ、人間のほうが強いから日常生活を送るのは特に支障が無いんだが、毎年この時期
になると、そのわずかな鬼の血がうずいてしまってな…」
男「この時期というと…。そうか、節分か!」
ク「うむ。そうだ。このわずかな鬼の血が反応するんだ。もしかしたら、遺伝子レベルで恐怖の感情が
呼び覚まされているのかもしれん。こういったことは往々にして生存に関わるからな」
男「だけど、クーさんは何で僕の家を選んだの?」
ク「うむ。それは単純なことだ。まず第一に君の家の前には豆をまいた形跡が無かった。それに第二
に君の玄関にはひいらぎといわしの頭が無かった」
男「節分なんてイベント自体を忘れてたからね」
ク「家にいても、自分一人だけで、よその家から聞こえる鬼は外の声がとても怖かったんだ。しかし、
今日は優しい君に出会えてよかったよ。久しぶりにこの日を安らかに暮らせそうだ…」
男「クーさんがこんな汚れた部屋でこんな僕ごときで落ち着くなら、それでいいけど…」
ク「自分を卑下してはいけないな。君は本当に素晴らしい男だ」
男「そういわれると照れちゃうな…///。そうだ、お菓子があるよ。一緒に食べようよ」
---------------------------------------------------------------------------------
男「…。もう朝か…。あのままコタツで寝ちゃったんだ…」
ク「おはよう。男よ。朝食ができているぞ」
男「そんな事しなくても良かったのに…。でも、おいしい食事がまた食べられるから嬉しいな」
ク「そうだ。お礼の件なんだが…」
男「いいよ。おいしいご飯が食べられたことと、彼女ができたみたいで嬉しかったから…」
ク「そうか…。…所で、男よ。昨晩聞いたが、君は彼女がいないな?」
男「生まれてこのかた彼女はいないし、欲しいとは思うけど…」
ク「よし!お礼は決まった。私が君の彼女になってやろう。いや、なって欲しい。私は昨晩の君の優
しさにやられてしまったんだ。迷惑はかけないから、一緒になって欲しい。私の愛する男よ」
つ【節分】は終了
今晩の夕食は売れ残りの丸かぶり寿司でも食べようかな…
ぐっどじょぉぉぉぉぉぶ!!!!!!
最近、素クーの長編てあまり見ないな
ここに書いてみても良いのかな?まだ中途半端だけど…
ある日、少年は夢を見た。
それは目覚めの直前だったからか、深い眠りの最中だったからか
それはもはや夢とも呼べない、水面へと浮かび上がる間に消えゆく泡のような、淡く儚い幻想のようなものではあったが、
少年は夢を見た。目覚めて目蓋を開けた時の眩しい朝日、それに目を細めた瞬間に、危うく忘却に置き去りにしてしまいそうな夢を。
朝日が放つまばゆい光と、家の前の通学路を走りゆく小学生達の弾むような笑い声に、まだ重い目蓋を手の甲で擦りながらこじ開ける。
首に感じる鈍い痛みと、傍らに無造作に転がる天文学の雑誌を見て、またやってしまったのかと少年は苦笑した。
その苦笑も机上に置かれた時計を見て焦りの表情へと変わるが、少年はまるでこの事態に慣れたかのように再びフローリングの床へと身を横たわらせる。
「…あーあ、二日連続の寝坊か…もう良いや、今日も休んじゃえ」
…どうせ、父さんも寝坊したんだ…親子揃って低血圧、朝は弱いもんなぁ…
言い訳にもならないことを考えているうちに、目蓋はまた重くなってくる。そうして完全に目を閉じそうになったとき、部屋のドアが勢いよく開けられた。
「…朝だ!」
「…そんなの知ってるよ、父さん」
「…なんで起こしてくれなかった!?」
「…いい加減に目覚ましで起きてよ…まあ、僕が言える立場じゃないけどさ。…じゃ、僕、寝るから…」
そして僕は再び眠りにつこうと、机の横に投げっぱなしになっていたタオルケットを手繰り寄せた。
「何言ってんだ、今日は平日だろ!学校だろ!それをこんな時間になって…」
「それは父さんも同じですー。今から準備したって遅刻するし、だったらもう一眠り…」
「それを言うなら俺も同じ!同じように寝坊したのに、俺だけ遅刻で怒られるのは納得できん!」
…なんか、親として怒るべき部分がずれてる気がする。でも僕は気にせず、籠城を決め込むようにタオルケットに包まった。
「ふふ…晴樹、お前だけのうのうと休めるとは思うなよ…」
「うー…なんだよ父さん、気持ち悪いなぁ…良いから、早く仕事に行きn」
「既にまひる君を呼んだ。彼女なら首に引き摺ってでも、お前を学校へ連れて行ってくれるだろうからな」
「…マジカナ?」
「マジダヨ♪」
「邪魔するぞ、晴樹。ああ、お父様もこちらにいらっしゃいましたか。おはようございます」
「おはようまひる君、ではこいつをよろしく頼んだよ。俺は仕事に行かねばならないからね」
「了解しました、お父様。…なんだ晴樹、まだ着替えてもいないじゃないか。」
さっきまでの邪悪な笑いは何処へやら、爽やかな笑みを浮かべて父さんは部屋を出て行った。
「…ごめんねまひる、すぐに準備するから玄関で…って、なんで手をわきわきさせてんの」
「深いことはハァハァ気にするな、それよりハァハァ急ごうじゃないかハァハァ」
「気にするなって…ちょ、なんで息まで荒いの」
まひるが、両手をわきわきさせながら、鼻息を荒くしながらにじり寄ってくる。昔からの付き合いだから、この次にはどうなるかわかっているわけで…
「仕方ないなハァハァ寝起きで着替えるのもハァハァ時間がかかるだろうハァハァし手伝ってあげようハァハァほらばんざーいフヒヒ」
「やめてぇえぇえええええぇ!!!!」
少年は夢を見た。記憶には無いのに懐かしく、しかし何故か悲しくなるような夢を。
…だがそんな夢も、朝の喧騒に少しずつ掻き消える。
とりあえずの投下終わり、みんなの反応を見て続けるかどうか決めようと思います。
駄目なとことか、何か問題があったら言ってもらえると嬉しい。
>>178、3行目の「首に」はスルーしていただきたい
悪い
新しいんじゃなくてほの板の作品が保管されているwikiだ
よかったら協力を
>>182
乙ノシ
50レスずつで登録していってるんかいね?
出来る限りで、協力するよ~
便宜的に50ずつ保管しているんだけど
長編は別ページを作ったほうがいいかも
俺も手伝うかな
手伝う人数は多いほうがいいだろう
ちゃんとwikiが動いているとなると、投下してくれる人も増える……と思いたい
>>176
久しぶりに純文学風の長編を見た気がするね
夢の伏線もなかなか気になるし。
よってwktk。
誰もいないと思うけど…昨日の続き投下しても良いかな?
あと、やっぱり題名とかつけるべき?
おkおkじゃんじゃんやっちゃってくれい
題名……付けたら保管の時楽かもね
どしどし投下してほしい
とりあえず保管は短編と長編は分けようと思っているから
題名があると保管しやすいな
逆に題名をつけてコテは外すべき
いやそれは意味わからんだろ
じゃあコテをつける意味を教えてくれ
コテ付ける意味があるとしたら……要望とか感想を伝えたりする時にやり易いとか……
いや、別に作品名さえあればいいのかな……うーん?
著者の自己顕示欲をある程度満足させられるから、モチベーション維持に役立つとかw
題名を考えていたらいつの間にか寝てた…
で、結局コテを外して題名を入れた方が良いのかな?
どっちでもいいから、とりあえず書いてください。
>>195
わかった、ごめん
とりあえず、題名は『素直クールのつくりかた』で。
では投下しまつ。
少女は駆けた。すらりと伸びた足は軽やかにアスファルトを蹴り、腰までもある艶やかな黒髪を踊るように風へなびかせて。
その走りはすれ違う人々皆が振り向くほどに華麗で、かつ少女らしい躍動感があったが、残念なことに道行く人はほとんど見られなかった。
「まったく、無駄に派手な抵抗ばかりして…冗談に決まってるのに、余計に時間がかかったじゃないか。」
「まひるのやることは、全然、冗談に、見えな…ま、まひる早すぎ、ちょっと歩こうよ…」
少年は駆けた。…いや、駆けていると呼べるだろうか。
その足は、地面を蹴るには程遠く靴の踵を引き摺り、右へ行ったかと思えば左へ行ったり…
何より、その目を見事に渦巻きを描いて回していた。
「まったく、只でさえ遅れそうだというのに…仕方ない、その様子ではいつ倒れるかわからないしな。」
「はあっ、はぁ…ごめんね、僕のために…」
「晴樹が倒れたら、遅刻どころの話じゃなくなるからな…第一、そう言うなら寝坊なんかするな。」
「う…ご、ごめんね…」
…ほんとに、まひるは言いたいことをズバズバ言うなぁ…と、少年は心の中で呟きながら頭を垂れた。
「まあ、昔からのことだからな…いい加減、晴樹の世話役にも慣れたよ。不本意ながら、な。」
「わかってるよ、感謝してるってば…昔から、まひるには迷惑かけっぱなしだもんね…」
「うん、一応理解してるようだな…。それにしても、随分と頑固なまでに二度寝に執着していたようだな。何かあったのか?」
声色は先ほどまでと変わり無いが、首を傾げながら少年の顔を覗き込んで問うあたり、どうやらまんざら不本意というわけでもないらしい。
「何か、って…別に何も無いよ?」
「うーん…ほんとに、か?」
「うん、ほんとに。…でも、なんでそんなこと?」
「いや、なんと言うか…」
少女は、隠し事を打ち明ける子供のように、どこか恥ずかしいような表情で、
人差し指で頬をかきながら、少しばかり考え込んだ。
「…晴樹があんなに駄々こねたの、小さいころ以来だったから、さ。」
「…だ、駄々って…」
少年は、そのあまりに子供扱いな言葉に一瞬顔を引きつらせたが、
少女のどこか遠くを見つめる表情を見て、朝の自分を思い返した。
…いつもなら、絶対に逆らわないまひるの言葉を聞いても、それでもずる休みを決行しようとした自分。
どうして?
また眠って、ずる休みをしてまで何があっただろう。
せいぜい、夢を見るくらいで…
…夢?
なんだろう、何か大切なことを忘れてる気がする。
別に、忘れても何が問題があるわけでもないことだけど…
それでも、大切な何かを。
「よし、休憩は終わりだ。…校門までラストスパート、倒れるなよ晴樹!」
「わ、ちょ…待ってよまひる!」
『…晴樹があんなに駄々こねたの、小さいころ以来だったから、さ。』
追憶の続きは後回しにしなくては、と少年は思った。
とにかく今は、自分の前を駆ける少女の後を追い、一刻も早く校門をくぐらなければならないのだから。
電線の上の雀は、小刻みに首を傾げながら、二人の少年少女を可笑しそうに見下ろしていた。
投下終わりー、もし要望があればコテも外します。
最終更新:2007年09月23日 01:15