>>800
確かそうだった気がする
詳しい歴史に関しては発祥から考えると
新参だから良く分からないけど
後、VIPのが落ちたんで一応考えていたお題を消化
つ【長雨で暇を持て余すクー】
といきたいんだけど雨が梅雨なのに私の街じゃなかなか降らないので
勝手にお題変えてみる
つ【雨を待ち望むクー】
3レスほど借りるよ
男「クー。ただいま。いきなりだけど。1つ聞いていい?」
ク「私は君に閉ざす口は持っていないぞ」
男「あの庭に置いてある変な白いものは何?」
ク「あれは高層気象観測用の風船だ」
男「クー。今度は気象の研究してるの?」
ク「いや違う。人工降雨の実験だ。梅雨だというのに雨が全然降らないだろう」
男「人工降雨なのに何で気象観測用の気球なの?」
ク「良い質問だ。雨は雲の中で出来た氷の結晶が水蒸気を吸収して雪となる。
それが大きくなり、高度が下がる事で溶けて雨になるのだ」
男「クーって物知りだね」
ク「つまり意図的に高空で氷の結晶を生成させれば、人工的に雨を降らすこと
が可能になる。つまり、高空にその素を散布すれば良い」
男「すごいね。クーの頭の良さには毎回感服だよ」
ク「君に褒めてもらえるのはすごく嬉しい。そこでだ、氷の結晶に構造が似て
いるヨウ化銀をその風船を使って高空に散布するのだ」
男「僕なんかにクーみたいなすごい女の子が恋人でもいいのかなぁ…」
ク「そんなに自分を卑下するな。君は私なんかよりずっと美点を有している」
男「そう言われるとうれしいよ。ところで、何で雨を降らせたいの?やっぱり
水不足とか考えているんだよね。僕なんかよりずっと立派だよ、クー」
ク「いや、雨を降らせようと思ったのは、そこにあるこの前に駅前で買った傘
が原因だ」
男「え…?」
男「あの傘、この間買ってきたんだよね。でも、クーにしては大きすぎると思
ったんだけど…」
ク「私には大きすぎるが、君と2人で入るにはちょうど良い。つまり、あの傘
で梅雨時は毎日と2人で相合傘で大学に行ったり帰ったりと考えていた」
男「あの傘が大きいのはそういう理由だったの…」
ク「しかし、私の予想と反して、全然雨が降らない。ということで、雨を降ら
す方法を調べていたら、ヨウ化銀を使う文献を発見したのだ」
男「つまり、相合傘をしたいということで人工降雨を…」
ク「うむ。雨が降らないかといつまでも待っていたが、全然降る気配が無い。
いうことで、科学の力を持って、相合傘をかなえようと思った」
男「クー…。科学力ってそういうことに使うものなのかな…」
ク「何かをしたいという思いが科学技術を発展させてきたのだ。君と相合傘を
したいということもそれに当てはまる」
男「何か、クーが言うと説得力があるようなないような…」
ク「さあ、気球を打ち上げるぞ。明日はきっと雨だ。男よ。相合傘をしてくれ
るな」
男「うーん…。僕とクーが別々の傘を持つっていう選択肢は?」
ク「男よ。つれないことを言うな。何のためにあの傘を買ったのか分からなく
なってしまうではないか」
男「でも、恥ずかしいよ…///」
ク「我々が愛し合っていることはもはや公然の事実だ。恥じることなど何一つ
無い。明日が楽しみだな。男よ」
男「また、大学中の噂になるんだろうなぁ…」
男「クー。おはよう」
ク「何故だ!何故晴れているのだ!」
男「やっぱり、自然には勝てないよ。クー」
ク「天気予報を見ても、今日は一番の暑さでその上、気圧も安定か…」
男「週間予報見ても、今週は晴れ続きらしいよ」
ク「やはり、誰かが開発した成功率の低い方法を模倣するよりも、自らで人工
降雨を開発すべきか…。よし。私はやるぞ。相合傘のために」
男「クー…。もっと皆のためにその頭脳を使うべきだよ」
ク「男よ。君は実に優しいな。自分より他の誰かの幸せをいつも考えている」
男「そこまで、僕は考えてないけどなぁ…」
ク「男よ。私は素晴らしい君と一緒にいれて幸せだ。…む?」
男「どうしたの?クー」
ク「ふむ。いつも思うが君は肌が白くてきれいだな」
男「ただ単にあんまり外に出ないからだけどね」
ク「肌に白いということは紫外線に弱いということになるな?」
男「うん。日に焼けるとすぐ赤くなって痛くなるんだよ」
ク「そうか。なら万事解決だ」
男「どういうこと?」
ク「この傘はUVカットの機能もついている。つまり、晴れ続きということは紫外
線も多くなる」
男「ということは…」
ク「この傘は日傘としても有効なのだ」
男「クー…」
ク「男よ。君の肌が傷つくのは大損失だ。これで晴れであろうと、雨であろうと
毎日、君と相合傘ができるのだ。何故、この事に早く気付かなかったのか」
男「あぁ…。晴れだろうと雨だろうと毎日噂になるのか…。クーが僕のこと想っ
てくれるのは嬉しいんだけどね…」
ク「さあ、男よ。行こうか。やっと望みがかなって私は嬉しいぞ。これで雨の日
々を待つということが無くなったのだからな」
ということで【雨を待ち望むクー】は終了
途中sage忘れてすまない
VIPのスレタイに相合傘が入っているのに
全然雨が降らないんでこういう風になってしまった
ちなみにヨウ化銀うんぬんは本当に使われている技術
ドライアイス使う方法もあるみたいだけど
どっちも成功率は結構低いみたい
しかし、梅雨なのに雨があんまり降らないなぁ…
素直クール発祥はふたばちゃんねるだぜ
>>805
GJ!
>>806-807
ごめんうっかりしていた
指摘に多謝
ふたばだっていうのは知っていたはずなんだけど
酒飲んでたせいでなんか見間違えたのか記憶がこんがらがったかもしれない
第一ふたばであの絵見ていたはずなんだけどなぁ…
本当は昨日投下するはずだったんだけど
昼寝してたら夜中まで寝ていたので
少し【父の日】とはずれちゃったけど投下
以前VIPで出ていたお題の【紅茶】も混ぜてみた
男との絡みパートが少ないけどここはご容赦を
6レスほど借りるよ
これは私が男と出会うずっとずっと前の話だ。当時の私は――今でも多分そう
かもしれないが――人付き合いがうまくなかった。余り、人と話したところで
面白いと感じたことは無いが、それでもいわれの無い非難とかされれば何か感
じることがないというわけではなかった。そして、あの日も学校で素晴らしい
とは程遠い生活を送っていたのだった。ただ、そんな私を見て両親はいつも心
配してくれた。特に私の父は休みになると私の話し相手になってくれた。
「クー。最近調子はどう?」
「それなりと言ったところ」
「この感じを見ればお父さんは大体のところは分かるよ。余り良くないんだろ」
「父には何でもお見通しか…」
「パパは何でも知っている、って言う位だからね。だけどごめんね。お父さん
はクーが幸せになるように努力をしなくちゃいけないのにな」
私の父は私を優秀児の為の学校に入学させたがっていた。私は――自分で言う
のも何だが――頭が良かった。また、こういう性格ゆえ一般の学校では浮いて
しまうと両親は考えていた。そして、その予想は当たっていた。しかし、その学校
はそれなりの費用を必要とした。そして、我が家は裕福でなかった。ここで導き出
される結論は一つだ。父は自分の収入が低いことをこれほど呪ったことは無いと
言っていた。ただ、私は父は父なりの努力してくれたし、色々な人から何と言われ
ようと(私が誰かに迷惑をかけない限り)私を弁護してくれた。私は両親、特に父に
はとてもありがたいと感じていた。
「いや、私の幸せを最大限考えてくれてとてもありがたいと思ってる」
「お父さんはいつでもクーの味方だから何でも相談して欲しいな」
「特に相談は…」
「大体の所は分かるよ。もし、クーが嫌じゃなければ言ってもいいかい?」
父は私が友達が1人もいない事を心配していたのは明白であった。私はそれに
対し、複雑な感情であった。嫌いな奴の興を買う必要など何一つ無いが、何か
漠然とした寂寥を感じていたのも事実であった。私は父の申し出を受けた。そ
して父に自分の感じていること全てを言ってみた。父は二言三言コメントを発
しつつも私の言葉を全て聞いてくれた。
「往々にして小学生とか中学生はまだ子供だからね…。心無いこと言う奴は結
構いるんだよね。…気休めにしかならないかもしれないけど、もう少しすれば
きっとクーのことを分かってくれる人が出るかもしれないよ」
そう言うと父は立ち上がり、台所のほうへ行った。そして、父の趣味である紅
茶のセットを持ってきて、私の目前で紅茶を入れ始めた。
「お父さんだって小学校の時はいじめられていたらからね。だけと、大人になっ
てくるにつれて、人付き合いの技術を身につけていくんだ。無論、クーもなん
だけど。そういう内にきっと1人くらいはクーのことを気にかけてくれる人はい
るはずさ。それまではお父さんとお母さんが相談に乗ってあげるよ」
「…ありがとう」
「100人、1000人敵がいたって、大事な友達が1人いれば何とかなるさ。もちろん
クーもそういう人を探して、どうすれば仲良くなれるかを学ばなくてはいけない
よ。ところで紅茶飲むかな」
当時の私は紅茶とかコーヒーの様な飲み物は刺激物質が多く含まれており、控え
るべきだと思っていた。父がいつも私に勧めてはいたものの、私はいつも断って
いた。その度に父は残念そうな顔をしながらも母と共に飲んでいた。しかし、こ
の日は父は私が答える前にさらに言葉を続けた。
「紅茶はね。実は心を落ち着かせる作用があるんだよ。暖かい飲み物は特にそう
なんだけど、紅茶は特に落ち着くんだよ。お父さんも紅茶を飲むと心が落ち着
くんだ。だから、クーにもこんな日には飲んで欲しいな」
私は了承し、ティーカップに茶を注いでもらった。考えてみれば、私が父の紅茶
を飲むのは初めてであったのだ。そして、私は紅茶に口をつけた。
「どうだい。お父さんの紅茶の味は」
「おいしい…。紅茶とはこんなにおいしい飲み物であったのか」
「その笑顔だよ。久しぶりにクーの笑顔が見れてお父さんはすごく嬉しいよ」
「何か特別な葉や水を使用しているのか?」
「まあ、すごく安い茶葉ではないけど、すごく高い茶葉でもないよ」
「普通の葉でこの味か…。紅茶というのも奥が深い…。どうすればこの味が…」
「じゃあ、お父さんが紅茶の淹れ方を教えてあげようか」
そして、その日から父から紅茶の淹れ方を教わった。父からすれば、紅茶の淹れ
方よりも、私と話して、少しでも私の気持ちを軽くさせてあげようと考えていたらし
い。しかし、私はどうすれば紅茶がおいしくなるかという事にとりつかれてしまった。
茶葉の性質、水質や適正温度、浸出時間、とかく様々な文献を調べ、そして技術
を伝授してもらい、あの父の味に近づけようと思っていたのだ。
「あれだけの期間でここまでおいしい紅茶が作れるなんて…。お父さんはびっくり
だ。我が娘ながら、頭が良いね。コツというものの習得がすごく早い」
「違う…この味じゃない…」
「でも、この年でここまでできたら十分だよ」
「何故だ。全ての条件を吟味して淹れたというのに…」
「うーん。何と言えば良いのか…。まだ、クーはその域には達していないんだよ」
「しかし、技術に関しては完璧だと思う。まさか、経験とかいうあいまいなものを
持ち出すのは何か違うと私は思う」
「いや、技術に関しては完璧さ。お父さんよりうまいかもしれない」
「では、何故?」
「難しいね…。おいしい紅茶のコツはお父さんは3つあると思うんだ。1つは紅茶を
淹れるテクニックだね。2つ目は紅茶に合う食べ物。そして、3つ目は…」
「ただいま。あなた。クー」
「あっ、お母さん。ちょうど良いところに来たね。紅茶淹れたから飲む?」
「いつも思うけど、あなた紅茶好きね。頂くわ」
「はい。どうぞ」
「…あなたの淹れてくれた紅茶はおいしいわ。お菓子食べてもいい?」
「どうぞ。君に喜んでもらえて嬉しいよ。…つまり、こういうことさ。クー。お父
さんはお母さんと会って初めてこの域に達したのさ」
「どういうことだ?」
「大事な人に喜んでもらいたいという想いが魔法のようにおいしい味を引き出すの
さ…。ふふ。柄にも無いことを言ったかな。きっと、クーにも大事な人が出来るよ。
その時にきっとクーの紅茶は完成するよ」
ク「すまないな。男よ。どうしても今日だけは付き合って欲しいのだ」
男「クーの申し出ならなんだって僕は受けるよ」
ク「実家の父に父の日のプレゼントを送ろうと思っているのだが、どうしても君が
必要なんだ」
男「僕も実家に帰って渡してきたからね。ちょうど良かったよ」
ク「君の両親にも会えて良かったぞ」
男「でも、僕の家族の前であんなことするとはなぁ…///」
ク「皆、君に恋人が出来たといって喜んでいたではないか」
男「嬉しいけど、これから実家に帰るたびにからかわれるのかな…」
ク「おお、これが私の家だぞ。ただいま」
父「おかえり。そっちがいつも話をしてくれる男君かな。良く来たね。いつもうち
のクーと仲良くしてくれてありがとう」
男「僕のほうこそクーにお世話になりっぱなしで恐縮です」
ク「父よ。プレゼントとして、ティーセットを持ってきたぞ」
父「ありがとう。でも、お金ないのに、そんな事しなくても良かったんだよ」
ク「今日こそあの味を再現してみせる。父よ。飲んでくれるかな」
父「よし。クーがあの域に達したかお父さんは楽しみだ」
男「あの域ってなんですか?」
父「まあ、そのうち分かるよ。ところで、うちのクーは大丈夫かな?」
男「ええ。いつも、僕のほうがお世話になっていて…」
父「君以外の子とはどうかな?」
男「ええ。大丈夫です。結構友達がいますよ」
父「良かった…。うちのクーはああいう性格だからね。心配なんだよ」
男「クーは誤解を受けやすいけど優しい性格をしていますよ。安心してください」
父「そうか…。これからもうちのクーをよろしく」
男「こっちこそ、クーに優しくしてもらってありがとうございます」
ク「よし、準備が出来たぞ。お菓子はこの男お薦めのケーキだ。父よ。今日こそ、
あの域に達したと思う。皆飲んでくれ」
父「どうかね?男君。うちのクーの紅茶は?」
男「いつも思っているんですけど、こんなおいしい紅茶は無いと思います」
ク「男よ。おいしいかね?」
男「おいしいよ。クー。いつもありがとう」
ク「君の笑顔は最高だ。これだけでも紅茶を淹れたかいがあったというものだ。
さあ、次は父だ。飲んでくれ。今日こそはあの味に近づけたはずだ」
父「…合格だよ。クー」
ク「父よ。冗談はやめてくれ。飲んでもいないのに分かるわけがあるまい」
父「男君がすごく嬉しそうな顔をして、それを見たクーがとても幸せそうにして
いるんだ。飲まなくてもすごくおいしい味っていうのは分かるよ」
ク「…」
父「クー…。大事な人をちゃんと見つけて、その人の幸せを考えられるようにな
って、そしてクーが幸せでお父さんはとても嬉しいよ」
ク「…父よ。ありがとう…」
父「でもね、技術が落ちているかもしれないから一応飲んでみようかな。…合格
だよ。腕もさらに磨きがかかったね。次はケーキだ…」
男「ここのお店のケーキはとてもおいしいんですよ」
父「うむ。実にこのケーキもおいしい。クー。免許皆伝だ。お父さんが教えるこ
とはもう何も無いよ」
ク「やっとここまでこれたか…。長かったぞ…」
父「男君。うちのクーをよろしくお願いします。もし迷惑でなければ、うちのク
ーと一緒にいてあげてください」
男「こっちのほうこそお願いします」
ク「父よ。この男は素晴らしい男なのだ。男よ。今日は実家に泊まっていってく
れ。父と母に君の素晴らしさを語りたい。ただ、一晩ではとても足りそうに
無いのが残念なのだがね」
ということで【父の日】は終了
本当はもっと違う感じになるはずだったんだけど
クーみたいな娘がいた場合に家族はどう接するのか
ということを考えていたらこんな話になってしまった
GJ! クーとティータイムできる男がテラウラヤマシス
短編でクーの家族が出てくる話ってのもあまり類を見ない気がするな。
クーの人格が出来上がる土壌としてどんな家庭があったのか、とか考えると
また別のドラマができそうだ。
>>816
GJ!
普段ほのぼのな 816さん描かれるクーですが、
幼い頃は身近に誰一人友人と呼べるものもなく、
いつも両親とばかり会話をしていた、なんて考えると、
ちょっと切なくてしんみりしますね。
クーの子供時代、他のエピソードもいずれ読んでみたい気がします。
読んでみたいといえば、男側の実家との顔合わせも見たかったなw
>クーの家族
たいてい男の一人称だから、男側の子供時代の描写はあっても
クー視点、クー側の幼い頃の描写って珍しいのかな。
ベッド上に広がる色とりどりの色彩。
その前に胡座をかくわたしと正座する彼女。
「う~ん、これかなぁ」
「これ、か?」
彼女がベッドの上から一枚の布切れを手に取る。それを見つめる彼女の表情は、いまいちすっきりしない。
「とにかく着てみ、きっと似合うって。サイズも大丈夫だと思う」
息を一つ吐いて立ち上がった彼女は、表情とは裏腹にぱっぱっと手際よく服を脱いでいく。
あの、なんつ~か……。
「なんだ?」
わたしの表情に気がついたのか、彼女が手を止めた。
「今は女同士だからいいけどさ。やつの前でもそんな感じなわけ?」
「どういう意味だ?」
「やつの前で服を脱ぐときは、もうちょっと恥らってみせたほうがいいと思う」
「そうなのか? まだ彼の前で服を脱いだことはないが……。男とは少しでも早く女の裸身がみたい生き物じゃないのか?」
”彼”だってさ。ついこの間まで、お前だって”やつ”って言ってたくせに。と、それは置いといて。
彼女は心底意外なことを聞いたという感じで、普段は理知的な瞳を大きく見開いている。いや、想定内の反応ではあるんだけどね。
コホン、いいでしょう、このわたくしが教えて差し上げます。
「あのね、いや……恥ずかしいよ……、ってくらいのほうが男はグッとくんのよ」
「そうか」
「それと、そのセリフの前には必ず両手を口元に、こうもってきて、軽く拳を握るの」
脱ぎかけた服はそのままに、彼女がわたしを真似る。
「ちっが~う! それじゃ殴るときの拳みたいじゃない。もっと軽く柔らかく」
「ふむ」
「ちなみに、同時にさりげなく両腕の間に胸を挟んで寄せられれば、上級者よ」
「こうか」
なっ! こいつ、いとも簡単に寄せやがった……。
そうか、「胸が無い」女にとっては上級テクでも、「地味に巨乳」な彼女にはさほど難しくないってわけか、チッ。
「やるわね、でもまだよ。そのまま少し俯いて上目遣い。今よ! か細い声で、恥ずかしい……」
「今のお前を見てるほうが恥ずかしいぞ」
「うるさいっ! ったく……。なんか飲み物持ってくるから着替えてなさいよ」
せっかく男心をくすぐる技を伝授しようとしたのに。
彼女を残してわたしは部屋を出た。
今日も今日とて、わたしと彼女のミーティング。
少し前、彼女は”やつ”に告白し、それは受け入れられた。そこに辿り着くまで、わたし達は多くのミーティングをした。告白が成功したことで、その時間はもう無くなると思っていたんだけど……。
何事も、心さえ決めてしまえば直球勝負な彼女。それは彼女の美点であると同時に、相手が面を喰らったり引いてしまうこともあるわけで。それを考えると、むしろ付き合い始めた後のほうが心配事が増えてしまったのだ。
そして今日のミーティングのお題は「水着」。
彼女の話によると、”やつ”からプールに行こうと誘われたのだが、誘われたのが今日で行くのは明日。なんでも貰ったチケットの期限が明日までらしい。乙女としては新しい水着を買いに行きたいところだけど時間が無い。
そこで、わたしのや友達から借りた使っていない水着を集め、どれで勝負を掛けるか決めようというわけ。
冷蔵庫から取り出したペットボトルを手に、部屋へ戻る。
「どう、着てみた──おぉ!」
ドアを開けた向こうには、ビキニを着けた彼女の後姿。水色とそれを縁取るオレンジ色の組み合わせ、その鮮やかさが透き通るような白い肌に栄える。
それにしても、悔しいけどやっぱスタイルいいわ。
「いいじゃない!」
「色はいいと思うが、ちょっとな」
そう言って振り返る彼女。わたしの視線はある一点に釘付けになり、そして固まった。
し、し、下乳!
なんてことだろう。わたしなんて、普通に谷間を作るのにさえ苦労してるのに。
彼女の谷間は深く、上からはこぼれそうで、あろうことか下からもはみ出てる。下着のブラ姿じゃ、この巨乳具合は分からなかった。
「あんた、もともと巨乳気味だったけど……」
「これか? ここ一年くらいでまた大きくなった」
わたしが殺意を覚えたその胸を見下ろしながら、しかし彼女の表情は冴えない。
「あまりいいことはないぞ。運動するときに邪魔だし、肩は凝るし、夏は汗疹ができるし」
売ってる? 売ってるよな? 喧嘩売ってるよなっ!
「まぁお前が教えてくれた通り、彼は隠れ巨乳好きだからな。よかったのはそれくら──どうした、なぜ泣いている?」
「いいの、ほっといて。あんたはやつのでもなんでも、挟んでやればいいわ」
「挟む? なんだそれは? 彼が喜ぶなにかがあるのか? おい、それはぜひ教えてくれ」
彼女が、わたしを敗北せしめた胸を押し付けて迫ってくる。押し返す気力も無く、かといってわたしには不可能な技──おそらく一生──を説明する気にもならない。
わたしは床に転がっている細長いクーラーのリモコンを拾い、それを彼女の胸の谷間に突き刺した。
いいのよ、なんとかって俳優なんて、胸は大きさじゃくて味だって言ってたし。よく分かんないけど。世の中は広いんだから……。
わたしがそう自分に言い聞かせている間、彼女の胸はぷにぷにとごつごつのハーモニーを奏で続けていた。
おしまい
すまないがむしろ友人のキャラが好きだw
GJ!! 超GJ!!
やはりこのシリーズ、好きで好きで大好きで仕方が無いです。
おっぱいネタにもかかわらず品のある文章が素敵だと思いました。
貧乳好きの自分にとっては、今回の話が大好きだというのは
自分自身に対する裏切りのような気もするけど、
好きなものはしょーがないよなあ。
GJ
クーもいいが友達のキャラが素敵過ぎだよ
連投許
会話部分多
読辛鴨 m(_ _)m
網戸に付いた水滴がキラキラ光る。ついさっきまで激しい雨が降っていたが、今は小降り。心なしか空が少し明るくなったような。
漫画をその辺に放り出して、ベッドの上でうぉ~んと伸びをした。
わたしは基本的に外へ出たがりだけど、雨の日は予定が無ければ紅茶と漫画、そう決めてる。静かで平凡な、でも幸せな時間。
あいつ、うまくやってるかな。
一瞬親友のことが頭の中を過ぎる。今日はやつと一緒に室内プールでデートしてるはず。
わたしは再び伸びをすると、体を起こして漫画を手に取った。さあ、ほとんどのストーリにおいてちょっとしか登場しない天才スナイパー、その彼が纏うプロフェッショナルな空気に同化するのだ。後ろには誰もいないよな。
しかし、わたしが集中力を高めて国際的な謀略渦巻く世界へ身を投じようとしたとき、それを阻むものが現れた。
携帯鳴ってる。あれ、あいつから? 今ごろデートの真っ最中じゃ……。
「はいよ~」
『よかった、出てくれたか』
「おう、どうしたの?」
『実は、助けを借りたい』
「ふむ。報酬は全額前金で、指定したスイスの──」
『彼がトイレに篭って出てこない』
「は?」
トイレ? 篭る? 何を言ってるかさっぱり分からない。
私はとりあえずベッドから降て座椅子に座り、落ち着いて話を聞くために紅茶を口に含んだ。
「プールにつかりすぎてお腹下した?」
『いや、まだ彼の部屋だ』
「はぁ!? なにやってんの? ちょっと、状況が全然分かんないよ」
『そうだな……』
沈黙。わたしは再び紅茶。
『昨日二人で選んだ水着があるだろう』
「あの水色極小ビキニ?」
『そうだ。今日はあれでいく予定だった。しかし──』
「うん」
『彼はいい、彼には是非見てもらいたかったからな。だが、プールで待ち構えているだろう他の獣どもは駄目だ。私は彼のものだからな』
さりげなくムカツく、もとい、すごいこと言うね、あんた。
『そこでだ。プールに行く前に彼の部屋で彼にだけ、あの水着姿を見せようと思った。プールへは別の水着で行くことにしてな』
「はぁ」
『そして私も彼の裸体……水着姿を堪能したかったから──』
おい、言い直しただろ。しかもなんでそこだけ言い直す。
『私だけでなく、お互いの水着姿を披露しあって、それからプールに行くことにしたんだ』
「なんか、ビミョ~にマニアックなプレイな気もするけど、まぁいいわ。それで?」
つか、ちゃんと話の核心に迫ってるんだろうか?
『まず彼が先に着替えた。そうだっ、おいっ!』
「な、なによ」
急にでかい声だすなっ! ティーカップが載ったテーブルを蹴っ飛ばしちゃったじゃない。
『彼は背が低いし身体も小さいだろう? しかしな、すごいぞ!』
「だ・か・らっ、な・に・がっ」
『彼はな、着やせするんだ、本当は逞しいんだ! 無駄な贅肉はもちろん無い。そしてあの童顔からは想像できないくらい、男らしい身体なんだ。あ、マッチョではないぞ。さりげなく男らしい身体つきだ。あぁ、あの彼に抱きしめられる日を想像──』
「お~い、戻って来い」
『……すまない』
なにをやってんだ。だいたいこんな電話してきたの、緊急事態だからなんじゃないの?
『それで、どこまで……』
「彼が先に着替えたっ!」
『そうだ。そして今度は私が水着に着替えたんだ』
「やっと彼の前で服を脱ぐチャンスが来たわけね」
と、冗談で言ったんだけど、
『そうだ、彼の前で脱いだ』
「え!? ほんとに彼の前で脱いだの? その、洗面所借りるとか」
『心配ない。服の下に水着を着てきたからな』
小学生か、あんたは。
『彼は喜んでくれた……と、思う』
「思う? なんでそんな言い方なの?」
『そこなんだ。綺麗だ、って言ってくれたんだが──』
少しだけ彼女の声が沈む。
『そう言ってくれたあと、すぐにトイレに駆け込んでしまったんだ』
「はぁ」
『しかもな、何故かものすごく前かがみな姿勢で、だ。おかしいだろう?』
なんか、携帯の向こう側から急激にアホらしい空気が流れてきた気がするんですけど。
わたしは思わず眉間に手をやり、揉んでしまった。
「あのさ、水着姿を見せたって、どう見せたの? モデルみたいに立って?」
『最初は立った状態のまま服を脱いだだけだ』
「最初は?」
『ああ。しかし彼がなかなか顔を上げてくれなくてな。だから彼の目の前に寄って、手で顔を上げさせた』
突きつけたわけだ、あの巨乳を、やつの目の前、ゼロ距離で。そりゃ前かがみにもなるでしょうよ。
「あーはいはい、分かった分かった、心配ないわ」
『本当かっ?』
前々から思ってたんだけど、やっぱ変だ、こいつは。やつの前で惜しげもなく水着姿になる一方で、相手の反応の意味が分かってないなんて。
「あのね、いい? あんたはやつに水着姿、しかも極小ビキニあ~んど巨乳姿を見せつけたのよ? 男がどう反応するかくらい分かるでしょ?」
『……』
「しかもやつも水着姿なんでしょ? そりゃ困るわよ」
『……そうか、彼は私に欲情してくれたんだな』
欲情って、官能小説か。あんた、そんな趣味あったの?
『彼は非常に奥ゆかしいからな。そうか、そんな彼でも……』
この時点で、わたしの頭の中は「アホ」が充満しつつあった。いっそのこと、彼女にトイレのドアを蹴破らせ、突入させてやろうかとも思ったんだけど。
まぁさすがにそれはアレだし、むしろ彼女を暴走させないように、対処方法を教えることにした。
「あのね、とりあえずもう5、6分待ってみなさい」
『しかし、もうすでに──』
「いいから! 待ってみてそれでも出てこなかったら、そうね、ドアの前で九九を唱えるの」
『九九?』
「そうよ。それで駄目なら元素記号。暗記したでしょ、語呂合わせ。それでも駄目なら三平方の定理でも解説してあげて」
『おい、いったいそれに何の意味が』
「何だっていいのよ。とにかく数学とか科学とか難しそうな話とか、そんなのを唱えてあげればやつの心は安らかさを取り戻すから」
『彼は確かに数学が得意だが……。分かった、お前を信じよう』
そんなに長い時間電話しているわけじゃないんだけど、わたしの全身はなんともいえない疲労感に包まれていた。
『ありがとう。やはりお前は頼りになる』
「はいはい。いいから早くプール行きな、ね?」
『ああ。そうだ、念のため』
「なに?」
『私はお前を信じているが……。つい興奮して彼の身体のことを話してしまったからな。まぁ彼の逞しい肉体を想像してしまうのは、許そう。しかし、だ。もし彼の肉体を想像して自慰などしようものなら──』
「するかっ、アホッ!」
ピッ、プー、プー、プー。
私はテーブルに上半身を突っ伏した。目の前にはさっきまで読んでいた漫画。この漫画の主人公が持ってるライフル、どこかで売ってないだろうか?
気がつくと、雨は再びその激しさを増し、まだ昼だというのに夕方のような暗さ。
わたしの優雅でスィートな時間を、返せ。
おしまい
よく考えたら電話がプープーって鳴るのって
向こうから切られたときだったorz
GJ! やはり素敵すぎるー
ほし
【雪に、描く】
初雪が降った翌日、オレはクーに呼び出された。朝早く、まだ誰も登校しないうちに学校に来てくれ、というのだ。
しかし、朝の 5時だぜ? 正直オレは眠かった。
とはいえ惚れた弱みというやつで、行かないわけにもいかない。そう、オレはクーに惚れているのだ。
学校に着くと、そこにはすでにクーの姿があった。
グラウンドで一人、もくもくと何かの作業を行っている。ただ、何をしているかはよくわからない。
「クー。何かあるのか、こんな朝早く」
「あ、そこでストップだ。立ち止まってくれ」
駆け寄ろうとしたオレはクーに押しとどめられてしまう。
「どうしたんだ?」
「申し訳ないが準備にはもう少々かかりそうだ。あと15分も必要ないと思うけれど、グラウンドの端の方で少しばかり待っていてくれないかな」
「あ、ああ、わかった」
クーはオレに『使ってくれ』とカイロを渡し、また作業へと舞い戻っていく。
はてさてこいつ、いったい何をしているのかね。
ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ。
クーは何かを測りつつグラウンドを踏み固めていく。おそらく足跡で文字を書こうとしているのだろう。
踏み固めたあとを雪かき用のスコップで平らにならしていく、という、えらく地味で几帳面な作業が続いている。
しかし、それがなんだかとても楽しそうに見えた。
普段はポーカーフェイスで表情をあまり見せない彼女なのだ。楽しげにしているところなんて見た記憶がない。微笑ましくなってきてオレは彼女をしばらくぼんやりと眺めていた。
10分も待っただろうか。
「よし、完成だ」
クーが呟く。
内容は不明だが、何かしらの文章がグラウンドに記されたというところなのだろう。
「すまないが、一緒に屋上に来てくれないか。君に見せたいものがある」
クーはオレの手を引き、グラウンドの端を辿って校舎へと向かう。
繋いだ手が、随分と冷たくて驚く。こいつ、何時からあの作業を行っていたのだろうか。
その手を少しでも暖めてやりたくなって、オレは先ほど受け取ったカイロをクーに握らせる。
「これ、クーが使えよ。手、かなり冷たくなってるじゃないか」
しかしクーは、そのカイロをまるで忌々しいものでも見るかのように睨み付け、ぽいっとゴミ箱に投げ捨ててしまう。それからオレの手を再度握り直す。
「カイロはもう温くなっていたようだ。すまないが君の手で暖めてくれないか」
「あ、ああ。もちろん」
オレは彼女の手をぎゅっと握り返す。
まだ十分暖かだったけどな、あのカイロ。
まあオレとしてはこいつの手を握るのは嬉しいし、願ったりかなったりだけどさ。
◆◇◆
屋上で。
「それでは読んでほしい。私から君への手紙だ」
クーはフェンス際までオレの手を引っぱり、グラウンドを指差しながら告げる。
「なっ」
驚いた。『私は君のことが大好きだ』と、そんな内容の文章が地面にでかでかと記されていたのだ。ラブレター、と呼んでいいものなのか、これ?
差出人の名前もあて先も几帳面に記述されている。律儀すぎて、ある意味アホだ。
印刷物みたいな綺麗な文字で、超巨大に書かれたオレの名前を見るのはなんとも気恥ずかしい。いや、そもそもこの文章全体が嬉しくも恥ずかしい。
「一晩かけて書いた、君へのラブレターだ。どうだろうか」
どうもこうもあるか。オレは言葉も出なかった。
先にも言ったが、オレも前からクーに惚れていた。ただ、こいつはいつだってクールで、恋愛なんぞに興味はなさそうで、どうにも告白しづらい相手だったのだ。
「迷惑、だっただろうか」
呆けているオレに対し、クーが心配そうにそっと呟く。
「あ、いや違う違う。驚いていただけだ。嬉しいよ。めちゃめちゃ嬉しいよ、オレも前からお前に惚れていたからな」
オレがそう告げたとたん、彼女は花がほころぶような微笑を見せる。
……またも驚いた。今日は驚いてばかりだ。
いつもポーカーフェイスなこいつがこんな表情を見せるとは思いもしなかった。おそらくオレ以外、誰も知らないこいつの一面なのだろう。そう考えるとなんだか頬が熱くなる。
「では君と私は両思いというわけか。嬉しいね」
そういいながらクーはにこりと笑う。彼女の微笑みは更に破壊力を増し、オレはその場にへたりこみそうになる。
「どうかしたか?」
「いや、なんでもない、こっちの問題。……あっ」
オレはふと嫌な予感を覚え、クーに確認する。
「なあ、クー」
「うん?」
「このラブレター、ひょっとしたら屋上以外からでも丸見えじゃないか? うちのクラスとかからもさ」
「それは無論そうだろうな。それが何か?」
「うわ。皆が来る前に消しとこうぜ、何言われるかわかんねーよ」
そういって走り出そうとした俺の腕を、クーはぐいっと捕まえる。
「寒空の中一晩かけて書いた君へのラブレター、そんなにすぐに消してしまいたいものなのか?」
そういって、クーはオレをじっと見つめてくる。切ない、だけど、強い意志を秘めた目だ。その目に呪縛されたように、オレはその場で固まった。お前、そんな目、卑怯だろ。
「いや、でもな、ちょっと」
「……」
「クラスのやつらに見られると、困ったりとかな」
「……」
「どうせそのうち、消えてしまうだろ?」
「……」
ちくしょう、負けた。こいつの見つめ方、ずるいよ。
◆◇◆
結局、クーのラブレターはクラスメイトどころか全校生徒に注目されてしまった。
恐ろしいことに、全校でこの噂が持ちきりなのだ。いやひょっとしたら町中だ。そりゃそうか、あんなことするやつ滅多にいないしな。人事だったらオレだって面白がる。
「人の目なんて、気にしなければいいのに。もうこれだけ有名になってしまったんだから、考え方を切り替えたほうがいい」
「オレは普通に気になるんだよーっ」
以上ですよ。
あぁ……涼しげで大変よろしいですな。二人の仲は熱いし。
あぁ……オレの部屋は蒸し暑くて最悪。一人で心は寒いし。
>>839
これはいい
GJ
>>841
心の中にいつでもクーがいると思えるようになったら
寒くない別の世界が開けるよ
いろいろと日常生活に問題が生じるけど…
本当はVIPスレ用に考えていたんだけど落ちちゃったんで
月曜日スレにと思ったんだけど
ラブレターネタがここで出ていたんで投下
つ【ラブレターが欲しい】
4レスほど借りるよ
ク「男よ。非常にすまないのだが折り入って頼みがある」
男「クーが困っていて僕に出来ることなら何でもするよ」
ク「すまない。実はラブレターというものが欲しいのだ」
男「え?僕とクーは既に一緒に住むくらい仲良いんだよ。何で今更ラブ
レターなの?」
ク「うむ。先日テレビを見ていたら男性が女性にラブレターを渡すシー
ンがあった。他の資料等を見てみたのだが、このようなシーンが恋
愛物ではいくつか散見できた」
男「確かに僕は1回もラブレター出したことないね…」
ク「ここで私はラブレターという行為はたいていの恋人が通る通過儀礼
のようなものだと考えた。そしてほぼ全てにおいて女性は受け取っ
たことによる興奮と喜びがあった」
男「つまり、他の恋人もやっているからってこと…」
ク「うむ。1度で良い。私もこのような喜びを体験してみたいのだ」
男「何か違うような気がするけどなぁ…。でも、クーのお願いなら最大
限努力しようか」
ク「ありがとう。私のわがままを聞いてくれて」
男「僕に出来ることでよかったよ。…えーっと…」
ク「男よ。何をしているのだ」
男「何って、ラブレターの下書きだよ。どういう風にどんな事を書くか
を考えているんだ」
ク「遠慮せず私への想いをすべてぶつけてくれ」
男「とは言ってもね、文章で考えるのは難しいんだよね。第一、ラブレ
ターなんて書いたことが無いからなぁ…」
男「うーん…」
ク「男よ。うまく書けないか?」
男「結構ラブレターって難しいなぁ…」
ク「そうだ。私が見た資料によると出会いとかそういう所から切り出す
例が多かったな」
男「ええと…。憶えていますか。僕とクーとの初めての…」
ク「ううむ…。初めて会ったときから、見たいな書き出しが多かったよ
うな気がするぞ」
男「じゃあ…初めて会ったときから…。うーん…。続かないなぁ…」
ク「女の事を太陽とか花とかに例えていた例もあったぞ」
男「よし…クーは僕の太陽だ…」
ク「男よ。ラブレターは呼び捨てにしない例が多かったぞ」
男「じゃあ、クーさんで良いかな。その言い方久しぶりだなぁ…」
ク「うむ。それで良いと思う。そうだ。君の事を考えると、と言うよう
な描写も見られたぞ」
男「クーさんの事を考えると夜も寝られません…。ねぇ、クー。何かラ
ブレターとは違うような気がしてきたよ」
ク「私はラブレターというものが良く分からないし、君も書いたことが
無いだろう。何事も試すと言うのは重要ではないかな」
男「そういうものかなぁ…」
ク「そうだ。男よ。他にはこのような表現も見られたぞ」
男「ふんふん…。じゃあ…」
ク「このようなことも書いていた資料もあったぞ」
男「じゃあ、ここはこれでいいかな。クー」
ク「男よ。できたかね」
男「この文章をこうつなげて…。よし。完成だ」
ク「よし。どれどれ…」
男「クー。本書きするところなのに…」
ク「ならば、そこに便箋がある。楽しみで仕方が無いから、急いで書い
てくれ。…ラブレターか。実に楽しみだ」
男「…よし。クー。できたよ」
ク「どれどれ…。ううむ…。確かにラブレターだが、私の予想していた
結果とは違うな…。もっと心踊るものだと思っていたのだが…」
男(そりゃそうだろうねぇ…)
ク「ううむ。おかしいな。様々な資料ではラブレターを好きな男性から
もらった女性は例外なく心が踊っていたりしたものだが…」
男「クー。僕が思うにラブレターってのはね…」
ク「良く分からなくなってきてしまった。恋愛とは何なのか。ラブレタ
ーという恋愛の一要素に関して考察すべきかもしれん」
男「だからさ…。ラブレターって言うものはね…」
ク「男よ。私は君のことを愛しているはずなのに、ラブレターをもらっ
ても心躍るような興奮と喜びが感じられなかった。これは一体どう
いうことなのだろうか」
男「いや、それはきっとね…」
ク「君の文章のうまさは私が良く知っている。君の文が悪いということ
は考えがたい。ならば、私の愛しかたが足りなかったのか…」
男「ああっ…。クー。自室にこもっちゃった…。僕以上にクーって結構
恋愛物に疎いからなぁ…。まあ、そこがいいんだけどね…」
-----------------------------
ク「むぅ…。もう朝か。結局結論か出なかったな…。よし。今朝も朝食
を作って、隣の部屋の男を起こそう。しかし、彼も同じベッドで寝
てくれれば、彼の寝顔が見れて、彼を起こす時間も早くなると良い
事ずくめなのに、彼は何故了承してくれないのか…。まあ、彼は恥
ずかしがりやだからな…。む?何だ。この枕元にある物は…」
男「…むにゃ…クー…zzz」
ク「男よ!ありがとう!ラブレターの喜びがやっと分かったぞ!」
男「…むー…クー。おはよう…」
ク「枕元に置いておくなんて素晴らしい演出ではないか!」
男「…んー。眠い…。読んだの、あのラブレター」
ク「私はラブレターの興奮と喜びが良く分かったぞ。この突如来る驚き。
そして、便箋や封筒も君らしいチョイスだ」
男「あの便箋じゃ素っ気無かったからね。ちょっと買ってきたんだ」
ク「そして、普段の君の口は直接聞けない私への愛が書いてある。私は
すごく嬉しいぞ。君が私をここまで愛してくれて私は幸せだ」
男「ラブレターって直接言えない事も書けるからね」
ク「"普段恥ずかしくて直接言えないけど"、と言う書き出しが君らしさ
とラブレターというものの特性を良く表している」
男「クーが喜んでくれたなら僕はすごくうれしいよ」
ク「"僕はクーのことがうまく言えないけどすごく好きだよ。クー、ずっ
と一緒にいてね"、という最後の文に私は特に感動している」
男「目の前で朗読されると自分が書いた文だけど恥ずかしいよ…///」
ク「男よ。私は君とずっと一緒だ」
男「クー…///」
ク「む…?あのゴミ箱の紙くずの山は…」
男「下書き書くのに結構てこずったんだよ。でも、クーが喜んでくれた
なら苦労して書いたかいがあったよ」
ク「ありがとう。私なんかのわがままを聞いてくれて…。私は銀河一の
幸せ者だ」
男「…あのさ。クー。ちょっとお願いしてもいいかな」
ク「うむ。君の願いなら何でもだ」
男「昨日一晩文章考えていて、眠いんだ。もうちょっと寝かせて…」
ク「よし。ならば、君を見守って…。分かった…その眼はどきどきして
眠れないからという眼だな…。ならば、おいしいブランチを作って
おく。期待して眠っていてくれたまえ」
といことで【ラブレターが欲しい】は終了
ここ使っちゃったから
月曜日用のネタまた考えないとなぁ…
これは良い
GJ!
男の話を聞こうとしないクーに笑ったw
GJ
GJ
VIPのすれいつたつの?
ほ
明日提出の宿題のレポートが全くできてないよー
助けて、クー!
女「ふっ、良い方法を教えてあげよう。このやり方は私もよくお世話になる。
まず、レポートの名前に私の名前を書く。それで提出すると良い。私のレポートには
君の名前を書いておくよ。
何、気にする事はない、私もよく使う手だ」
ク「良いではないか。私の知り合いの院生はしっかりしたresultが出ていないにも関わらず
それをabstractでほのめかして学会申し込みをして大変なことになっている。それに比
べれば学部生の宿題のレポートなど小さいものだ。適当に枚数を稼げば良い。人数が
多ければ採点官は中身を念入りに見れる訳ではないので何とかなるぞ。ということで、
今日は頑張って徹夜をしたまえ。私も影ながら応援しよう」
どうしよう…。abstractでほのめかした事とは全く違うresultがでている
というか十分なデータすら出ていない…orz
ごめんその上sage忘れた
>>853
月曜と金曜の21時以降
>>857
理系の人?
失敗をSSのネタにすれば気分が少しは晴れるかも
と言ってみるテスト
>>859
私、応用化学専攻の院生です
SSのネタにもなる位だとそれはそれであきらめもつくんだけど
専門的過ぎてネタにししづらいし、うちの研究室は学生が私しかいないから
担当教官達のプレッシャーがきつすぎる…
あぁ、クーが私の共同研究者で研究室に来てくれないかなぁ…
ところでレポートの人はうまく行ったのかな?
応用生物化学科の俺が参上
じゃあ応用化学科の俺も
クー「ただいま」
男 「おかえりクー、ご飯にする? お風呂にする?」
クー「……実は今日、実験中にちょっと失敗してね」
男 「……目つきが怖いんですが」
クー「まずは男をいたd」
男 「って危ない! イテテ……大丈夫?」
クー「……アルコールは……アルコールは……ダメ……だ」
男 「……お酒くさい」
クー「……すーすー」
━━朝
クー「ふぁ……う、頭が痛い」
男 「おはよう、はい水」
クー「すまない、迷惑をかけたみたいだね」
男 「……昨日はいきなりだったからびっくりしたよ」
クー「……」
男 「どうしたの?」
クー「私がなにかしたのか?」
男 「うん(酔いつぶれて)押し倒された」
クー「!」
男 「いきなり(倒れて)きたからちょっと抵抗出来なかったけど」
クー「なんと言うことだ、覚えていない」
男 「いや、覚えてない方が良いんじゃないかな」
クー「貴重な2人の時間を覚えていないとは……今日やり直しを要求する」
男 「いや、恥ずかしいからいいよ(男の方が押し倒されたなんて)」
クー「そうか、仕方ない。無理強いは出来ないしな」
男 「今日もご飯作って待ってるから」
クー「ありがとう」
そして昨日の事が気になるあまり、クーは実験に失敗、
アルコールを浴びてしまい1行目に戻る。
>>863
GJ
アルコールに弱くて素敵だ
というか酔っても余り変わっていないw
約1年ぶりに素直クールスレを見た。
感動した。
GJ
ほしゅ
君
七夕
保守
投下しまっせ
キーンコーンカーンコーン……
4時限目を終えるチャイムの音が学校全体に鳴り響く
教壇に立ちチョークと教科書を片手に化学反応の説明をしていた先生は、チャイムに気づき教科書を閉じため息を一つ
「今日はここまで、続きはまた次回な。日直、頼む」
「起立っ、礼っ、着席っ」
先生は荷物をまとめて教室から出て行った
みんながお弁当の包みを開いたり学食に向かって行く中、僕は椅子に座りながらクーを待つ
ぼんやりと外を眺めていたら、友達の尋友(ひろとも)に脇を小突かれた
「ひゃっ!? びっくりさせないでよっ」
「毎日羨ましい限りだよな、文武両道で容姿淡麗の主南先輩の愛妻弁当だぜ」
「嬉しいけど……やっぱ出会いが出会いだけにちょっと複雑だよ」
僕は少し苦笑いをした、凄い唐突なお付き合いだったからなぁ
「手放しに喜ばない、浮かれないのがツヅミらしいぜ
そういう真面目で謙虚な性格だから憎めないな」
「半端な気持ちで恋愛したら相手に失礼だからね、尋友は学食行かないの?」
「ツヅミに一声かけて行こうと思ってたからな」
尋友は変なところは律義なんだよね、そんな事を思いながら僕らは軽く談笑していた
「あっ……主南先輩よ」
「やっぱ美人だねぇ」
クラスメイトの声でクーが来た事に気付く僕と尋友
みんなはもう慣れたらしく、事情を知っているから以前の様にあまり騒がしくはならない
「ツヅミ、昼食の時間だ。今日もキミの健康を考えて作った
食べた後に感想と到らない部分を聞かせて欲しいな」
「いつもありがとう、クー」
お弁当を渡された時に気付いた、今日はクーの手に包みがいつもより一つ増えていた
「そして……尋友君だったかね?」
「え゛っ、俺の事ッスか?」
予期せぬ事態という感じの尋友、少し声が裏返っていた
「ツヅミの親友との事らしいな、中学時代からの」
「ん~、一応親友ですかね……一番遊んでるし」
尋友がそう言うとクーは少し微笑み、尋友にお弁当の包みを差し出しながら言った
「ツヅミの親友は私の友でもある、だから今日はキミにも弁当を作って来た
これからもツヅミの事を友人として支えてあげて欲しい」
「ちょっ……先輩、大袈裟じゃねッスか、でも先輩にそこまで言われちゃあな」
尋友は後ろ頭を軽く掻きながらお弁当を受け取った
「あんまり他の野郎に気を使ったらイカンですよ、コイツがジェラシー感じちゃいますよ」
「なっ、何を言うのさ!?」
ニヤニヤしながら僕の肩を軽く叩く尋友、クーは微かに微笑む
「私に焼きもちを焼いてくれているのか、大事に想われているのだな、私は」
「うっ……うん、ちょっと嫉妬したかも……」
クーは優しい笑みで僕の頭を撫でる、恥ずかしいけれども
とても心地良かったので素直に撫でられていた
「恋の道は長く険しいぞい、若人。そんじゃ俺は馬に蹴られて
地獄に行きたくないんで、学食で弁当をいただきますよ」
「ああ、良く味わって食べてくれ」
尋友はそう言って教室から出ていった
「私達も行こうか、ツヅミ」
「そうだね」
お弁当を持ち教室を二人で出る
廊下を歩きながらクーは僕に話しかける
「なかなか気さくな人物だな、尋友君は」
「三枚目だけど結構気配り出来るんだよね」
「私にとっても良い友人になれそうだ、だがツヅミが彼に嫉妬してしまったらしいからな
尋友君に弁当を渡すのは今日限りだな」
「うっ……尋友には悪いけどクーの手料理は他の人に食べて欲しくないな」
痛い所を突かれながら屋上へと向かうクーと僕
屋上のドアの前に立ち、制服のポケットから鍵を取り出す
「何か、私物になっちゃったね……その鍵」
「使う人物は私達以外には居るまい、何も言うまいさ」
鍵を差し込み、そして捻る
ガチャッ……キキィィィィ………
「今日も良い天気だ、昼食もより美味に感じられるな」
「お腹空いちゃったから早く食べたいなぁ」
「うむ、いつも通りに貯水タンクの所で食べよう」
いつも通りに梯子を上り、貯水タンクに寄りかかりお弁当を広げる
「弁当を食べる前に話がある」
「ん? どうしたの」
僕が相槌を打つとクーの表情が綺麗に、且つ妖しく微笑む
思わず僕は美しさを感じると同時に背筋に軽い寒気が走る
「私の部屋に今日、来ないか」
うほっ、いい美人……じゃなくて!!
まだ出会って10日くらいしか経ってないのに、部屋に誘うなんてっ
クーはちょっと……いや、かなり展開が早すぎるよ
「あの……まだ出会ってからそんなに経っていないし、それは早すぎr」
徐々にクーの表情が崩れて今にも目は潤んで涙が溢れそう
ずっ、ずるいよクー……そんな顔されたら押しが弱いヘタレな僕は断われないよっ
クーは僕の頬に軽く手のひらを当て、顔を近づける
距離にしてペンケースに入るくらいの小さな定規くらいしかない
「両の手では数え切れぬ程にキスをし、キミの御父上と御母上に交際と婚約の許可も頂いた
この様な関係になっても未だキミは私に心委ねてはくれぬのだな……」
あちゃー……弱ったなぁ、クーを泣かすワケにもいかないし
こうなったら覚悟を決めるしか無い、対人能力の無い自分が悲しい
「わかった、僕行くよ」
「……本当か? 下校時間になったら正門で待っているぞ」
そう言うと同時に唇にキスをされてしまった……
クーは上機嫌になるとキスしちゃうクセがあるみたいだ
「もしかしてさ、クーって狙ってやってる?」
「そのような事はない、私はツヅミに否定されれば悲しくなり涙を堪えきれず
ツヅミに認められるならば、キミが愛おしくなり肌に触れたくなる、ただそれだけだ」
僕の首に両腕を巻き付け頬擦りをしながらクーは言う
何でここまで好かれているんだろう、未だに謎だよね……
「気持ちはすごく嬉しいけど、お昼休み終わっちゃうよ?」
「そうだな、弁当を食べる事にしよう。ツヅミの好きな生野菜サラダを多めに作ったぞ」
「へぇ~、楽しみだなぁ、いただきます」
こうして昼休みは予想外のお誘いがあったけど、とりあえず無事(?)に終わった
帰りのSHRが終わり、掃除当番以外のみんなは部活に行ったり早々と帰宅したり
掃除当番サボりを捕まえる女の子が居たり
僕は鞄を持って立ち上がった、尋友が僕に話しかけて来た
「今日も主南先輩と帰るのか?」
「あ、うん。最近一緒に帰れなくてごめん」
「気にするなって、やっぱし友情より愛情なんだなぁ、とりあえずじゃあな~」
「また明日」
教室を出て下駄箱でスニーカーに履き替えて校門に向かった
校門には既にクーが待っていた、こちらに気付いて微笑を浮かべる
「来てくれて嬉しいよ、では行こうか」
「何処に?」
「私の家だ、ツヅミを招待したい」
「えっ……すごく緊張するなぁ、でもまだ僕達は10日くらいしか……」
「私達の愛情に年月の長さなど些細な事だ、私がキミを連れて行きたい以外に理由は無い」
「そ、そうなんだ」
「行こうか、私の愛しい人」
クーは手を僕に差し出す、僕はクーの手を優しく握った
だがクーは互いの指を絡めた、恋人繋ぎというヤツだ
いつもは握るだけなのに、今日はどうしたんだろう
「クー……?」
「すまない、本当は最初からこうして居たかった
でも、ツヅミは恥ずかしがり屋だから我慢していたが
そろそろ我慢できなくな
そろそろ我慢できなくなってしまってな
ああ……素晴らしいよ、キミの手は、この場ですぐにでも舌舐めずりしt」
「クー!! 早く行こう!!」
相変わらず公衆のど真ん中でエッチな事を平気で言うなぁ……
僕は全力でクーを引っ張って走った
行数が多すぎて切れてしまった(汗
(何か最近の僕って良く走るなぁ……)
息を切らしながらそんな事を考えてしまう
クーが自分の欲求をストレートに表現しちゃうからなんだろうけど……
クーは相変わらず息を切らさずに涼しい顔で居る
この人ならフルマラソンも普通に走ってしまいそうだ
「はぁっ……ふぅっ、もうあまり人も居ないかな……」
「人気の無い場所へ連れ込むとはな、私は何時でも準備は出来ていr」
「違うでしょっ!! ところでクーの家は何処なのかな?」
「うむ、着いて来たまえ」
クーの手に引かれるがままに着いて行く、クーは迷う事無く歩き続ける
やがてとても大きな一戸建てが見えてきた
「もしかして、ここが……」
「入りたまえ」
僕は一言頷いて家に上がらさせてもらった
家の中には人の気配はない
「ご家族の方は外出しているのかな?」
「何を言っているのか、この家は私一人しか住んで居ない」
「……ええぇぇぇぇっ!?」
こんな広い家にクー一人しか住んでいないなんて……
クーの実家はきっととんでもないお金持ちなんだろうなぁ
「予定では今日、同棲相手が増える」
「へぇ、じゃあ仲良くしないとね」
「こちらの部屋を見て欲しいのだが」
クーが他人に見せたいくらいだから、何かスゴい部屋なのだろう
僕は少し期待に胸膨らませていた
ガチャリ……キィィ……
「……あ、あれ? 何処かで見た事ある家具や配置……って」
何故か僕の部屋にある筈のパソコンやPCデスク、タンスやベッドが
自宅の自室と全く同じ配置に置かれていた
僕はタンスを真っ先に見た、タンスの横には僕が幼い頃に書いた落書きがあるから
……見事にあった、これは間違いなく僕が使っているタンスだ
という事は他の家具も……
「ク、クー……これはどういう」
「今日、キミを起こしに行く時にお義母様とお義父様に直訴したのだ
ツヅミと一緒に同棲……いや、愛を育みたいと」
少し呆然としたのち、僕はすぐに自宅に携帯から電話をした
「あら、ツヅミ。何かしら?」
「母さん!! どういう事なの!? なんで僕の家具がクーの家に!!」
「その事だけどツヅミ、今日からクーちゃんに教育してもらいなさい」
「ワケがわからないよ!!」
「アンタはいつまでも優柔不断だから親元を離れて、クーちゃんを守れるくらいになりなさい
大丈夫よ、男の子は愛する人が出来ると男に成長して逞しくなるのよ、それじゃ頑張りなさい」
プツッ……ツー
電話が切れると同時にクーが後ろから僕の身体を抱きしめる
そして僕の肩に顔を乗せて頬擦りを初めた
「そういう事だ、今日から私とキミは運命共同体、何をするにおいても一緒だ
食事・睡眠・趣味・家事はもちろん、排泄に自慰もな
よろしく頼むぞ、ア・ナ・タ♪」「うっ……うわぁぁぁぁぁっ!!」
今思うと、僕はとんでもない人に捕まったのかもしれません
投下終了、今後は1レスの行数を考えないとイカンな
非常に素敵なシチュエーション
男がすごくうらやましいよ
GJ!
男の母がw
GJ!!
>>「予定では今日、同棲相手が増える」
なぜここで気づかんのだw
GJ!!
GJ
読みやすい文章だった
あげ
ほしゅ
男「クー、どうしたの?」
ク「いや、今日は借りていたDVDの返却日なのだがまだ見てなかったのを思い出したのだ」
男「それじゃあ急いで帰らないといけないね」
ク「そうなのだが急いで帰ると男と一緒にいる時間が短くなってしまう」
男「そうなっちゃうけどDVD見たいんじゃないの?」
ク「当然見たいのだが男と一緒の時間が少なくなるのなら延滞料金を払った方がマシだ」
男「そんなのもったいないよ」
ク「しかし…」
男「今日は自転車で来たからとりあえず後ろ乗りなよ」
ク「うむ」
キコキコ
ク「男」
男「何?」
ク「今から私の家に来ないかい?」
男「いきなりどうしたの?」
ク「今から一緒に私の家でDVDを見よう。そうすれば全てうまくいくと思うのだ」
男「そうだね。そうしようか」
ク「そうと決まったら急ぐのだ男よ!」
男「よし来た」
ク「もっと急ぐのだ男!!」
男「はぁはぁ」
キコキコ
ク「どうした男、限界なのか?誰よりも早く走れる男の名が泣くぞ!」
男(そんなこと言ったっけ?)
ク「もっと、もっとだ!」
男「ぜぇぜぇ」
キコキコキコ
ク「あと少しだ男!!!」
キコキコキコキコ
男「と、到着…ぶはぁぶはぁ」
ク「学校から12分20秒、さすが男だ、5分以上も世界を縮めたな」
男「もう限界だよ…」
ク「そうか、それは大変だ早く家に入って横になるのだ私が看病してやろう」
男「ディ、DVD見なきゃいけないんでしょう?」
ク「それだが、昨日すでに返してたのをさっき思い出したのだ」
男「え……」
ク「さあ早く家に入ろう、早く元気になってまぐわおう」
男「外でそんなことを言わないでよ////」
勢いだけで書いた、反省している
>>891
このクーはスクライドを見ているなww
GJ!
ちょっとVIPで不完全燃焼だったんで
保守代わりの作品をちょっと肉付けして投下
素直クールとは違うような気がしてきたけど
素直クールの内面を私なりにちょっと分析してみた
2レスほど借りるよ
ここは静かな1人だけの場所であった
私はこの静かな場所を1人で歩んでいた
様々なことを論理的に分析する思索の日々――
周りの人々の敬遠する視線――
ただ、私はこの日々を虚しいと思ったことは無かった
私は1人でこの道を歩んでいくという宿命を負わねばならぬのだ
なぜなら、私は他の"普通”の人とは性格からして違うのだ――
そんなことは未来永劫続き当たり前のことだと思っていた
しかし、ある時"彼"が私の1人の世界に現れた
"彼"は私にいつも優しくしてくれた
"彼"は私に好意を抱いていてくれた
そして、あれはいつの日だったろうか
彼の喜びが私の喜びに、彼の悲しみが私の悲しみに変わったのは
そして、1人ぼっちの時が寂しくなったのは
そして、ある日から"彼"がいなくてはいけないと思うようになったのは
私はいつも1人だった――そんなことは昔から分かっていたのに――
ク「…む?寝てしまったか?」
男「クー。やっと起きたね」
ク「君の膝枕で寝ていたか…?」
男「耳かきしていたら、寝ちゃうんだもん。僕動けなかったよ」
ク「すまないな。ちょっと夢を見ていた」
男「いいんだよ。クーなら歓迎だよ。ところで、どんな夢だったの?」
ク「ふふ。君は本当に優しいな。昔の夢を見ていた」
男「僕と一緒にどこかに行った夢?」
ク「ずっとずっと昔のまだ君と出会う前の話だ…。所で、男よ。私は君のこと
が好きだが、君は私のことが好きかな?」
男「突然どうしたの?僕はクーのことが好きだよ。好きじゃなくちゃ膝枕で耳
かきなんかしないよ」
ク「いつも恥ずかしがっているが本当に本当に私のことが好きか?」
男「みんなの前でそういうことするとみんなの視線が集中して恥ずかしいけ
ど…僕はクーのことが好きだよ」
ク「本当に本当にか?」
男「クー、一体どうしたの?」
ク「何か突然不安になってしまってな。君を抱きしめても良いかな?」
男「…うーん。誰も見ていないし…いいよ」
ク「すまない。突如不安に駆られてしまってな…。君が私からいなくなってし
まうような…」
男「クー…怖い夢でも見たんだね。今日は僕が抱きしめてあげるよ…、ちょ
っと恥ずかしいけどね…///」
(ギュッ)
ク「男よ…。本当に君は優しいな…。私は幸せだ…」
ということで終了
クーみたいな性格だと人間関係がうまく行かないだろうなぁ
と思っていたときにこんな話が思いついた
後、また
>>896に1ページを書き忘れた
すまない
GJです!
900get
最終更新:2007年09月23日 04:04