15 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/17(水) 23:59:52 0
つ【引越し】
男「ふー…。これで最後かな…」
ク「私も終わった。一段落したのでお茶でも入れよう。君の好きなケーキもあるぞ」
男「ありがとう。でも、突然引越しとはね」
ク「うむ。前の部屋の大家さんが色々な事情があったみたいなのでな」
男「それでこの新しい部屋にか…」
ク「いいではないか。結構ここも居心地がよさそうだ」
男「でもね。前の部屋のことを思い出すと…」
ク「しかし、我々はいつまでも同じところにはとどまれない。事態に応じて臨機応変
に対応する必要がある。今回はその結果だ」
男「それは分かるんだけど、僕は思い出しちゃうんだ。あの部屋でクーの行動で僕が
恥ずかしかったけど嬉しかったこととか、一緒に楽しく笑い合ったこととか…」
ク「私も思い出してしまうが、それは過去の素晴らしい思い出だ。想像したくも無い
が私と君が別れるわけでは無い。これからこの新しい部屋を舞台に私と君で昔と
同じように素晴らしい出来事を起こそうではないか」
男「そうだね。別に僕とクーがお別れするわけじゃなかったね。ということで、これ
からもよろしくね。クー」
ク「うむ…(チュッ)」
男「クー、いきなり…///」
ク「早速、愛する男と素晴らしい出来事が起こせたな。ということで、これからもよ
ろしく頼むぞ」
34 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/18(木) 21:15:49 0
遊園地で「君は思慮が足りないな」とからかわれる
男「やー楽しかった。さて、そろそろ帰る?」
ク「ふむ、最後にあれに乗っていかないか?」
男「観覧車……クー、だから俺高いところダメだって」
ク「どうしてもダメか?」
男「ん~……なんでそんなに乗りたいのさ?」
ク「当ててくれたら乗らなくてもかまわないよ?」
男「えぇ? ……///」
ク「なにを赤くなっている?」
男「わかった……ず、ずばり!! 観覧車でキスがしたいからだっ!!///」
ク「はずれ……正解は観覧車から夕日が見たかったから」
男「……///」
ク「ふふ、キミは思慮が足らないな。というか、したかったのか? キス」
男「う、うるせい! 違うよ///」
ク「まぁいい、観覧車はあきらめよう」
男「え……いいの?」
ク「その代わり、キスはしてもらうぞ」
男「あの……帰ってからだよね?」
ク「ここで。今すぐ」
37 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 00:08:03 0
男「お? クーiPod買ったの?」
ク「NO MUSIC NO LIFE」
男「……言いたかったんだな」
ク「人生で一度は言ってみたい台詞ベスト8だ」
男「そ、そうなのか?」
ク「~♪」
男「ま、楽しそうでなにより」
ク「……?」
男「?」
ク「……??」
男「どしたん?」
ク「電源の落とし方が……わからない」
男「……」
ク「スイッチはどこだ?」
男「……機会オンチ……」
38 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 01:54:30 0
男「……悪かったって」
ク「ダメだ。許さない」
男「いいじゃんかあれくらい」
ク「楽しみにしていたのに……私のプリン……」
男「反省してますって」
ク「じゃあしばらく正座していろ」
男「うぅ、この歳になって正座させられるとは……」
ク「……」
男「……何してるんだ?」
ク「いや、せっかくだから膝枕をと思って」
男「……」
39 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 02:07:17 0
ク「突然だが男よ。最近、何かほのぼのした行為をするべきという気がしてきたんだ」
男「本当に突然だね。だけど、僕たちは昔からほのぼのとしていると思うんだけど」
ク「いや、男よ。常日頃の私の求愛行動に対して君は消極的だ」
男「でも、それはほのぼのとは違うんじゃ…」
ク「もっと積極的にならないと災厄が訪れるかもしれないという噂を聞いた」
男「いくらなんでもそれは嘘じゃないかな」
ク「その災厄を避けるためには私と君がもっと積極的に愛し合う必要がある。私は大
丈夫だが、君は多少こういうことになると消極的だから心配なのだ」
男「だけど、その災厄って言うのは何なの?」
ク「君は知らないのか。我々が積極的に愛し合わないと、しまっちゃうおじさんがやっ
てきて私たちをしまっちゃうんだ。そんなのはいやだろう?そうであれば、早速ベッド
でそういう行為を…」
男「クー。それはほのぼのじゃないよ。僕が騙されやすいって評判でも、いくらなん
でもそれは無理があるよ」
ク「むう。やはり騙されなかったか。しかし、男よ。騙してすまなかった。どうか機嫌
を直して欲しい。何でも好きなことをするぞ」
男「いや、別にいいよ。機嫌は悪くなって無いよ」
ク「いや、私の気が済まないんだ。…よし。私が一緒にデートをしてあげよう。今日
は君の好きなようにしてかまわないから」
男「え…。デートはいつもやっているじゃないか」
ク「デートはいやかね?」
男「いやどころか、むしろ嬉しいけど、///…そんな上目遣いでじっと見ないでよ。ど
きどきしてきたじゃないか」
ク「君が喜ぶと思ってそうしたのだが。だめかね」
男「嬉しいけど、余り心臓に良くないよ」
ク「何かあれば、私がマウストゥマウスで人工呼吸をしてあげるから安心したまえ。
じゃあどこでデートをしようかね?」
41 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 09:59:49 O
素直クールな姉ちゃん
「じゃ姉ちゃん、俺風呂入るから。先寝てていいよ」
「わかった。おやすみ」
「おやすみー」
「ふいー……あれ」
(姉ちゃんまた電気付けっぱなし……最近多いなあ。姉ちゃんらしくもない)
パチン
「……おやすみ、姉ちゃん」
「うぅ、さぶっ……おはよう姉ちゃん」
「おはよう」
「姉ちゃん、昨日も部屋の電気消さなかっただろ。最近多いよ?」
「ああ……すまなかった。わざとだ」
「ええ!? 何でんなことすんのさ!」
「何でってそりゃお前…………」
「……そうすれば寝る前に、お前が部屋に来てくれるから」
「えっ!?」
「さあ、突っ立ってないでここに座れ。もうパンが焼ける」
「え、う、うん………………」
(んなこと言われたら怒れないよ…………)
45 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/19(金) 21:57:20 0
男「なぁクー、俺のケーキ知らない? とっといたんだけど」
ク「し、知らん」
男「ホントに?」
ク「キ、キミのショートケーキなど私は知らんぞ」
男「(嘘が下手だなぁ……)まぁ、いいか」
ク「ほっ」
―――
ク「男、キミの言っていたケーキとはこれのことか?」
男「……」
ク「冷蔵庫の奥の方にあったんだ」
男「(お菓子作りもヘタクソ……)」
ク「さぁ、ぞんぶんに食べるがいい」
男「お、おう」
ク「うまいか?」
男「おう、うまい」
ク「ホントか? うむ、がんばったんだ」
男「あ……」
ク「あ……」
48 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/20(土) 01:36:53 0
クー「ぐぐっ…朧め、弦之介を殺すとはなんて奴だ」
男「仕方ないんじゃない?『愛し合う運命。殺し合う宿命』ってのがテーマなんだし」
クー「納得いかん。そこは『愛し合う運命』だけで十分ではないか」
むふー。
男「落ち着いて、クー。鼻息が荒くなってるよ」
クー「朧はバカ者だな、愛している者に刃を向けるなど話にならん」
男「でも朧のおかげで伊賀と甲賀の民が守られたんだしさ」
クー「私は…私なら…」
ギュッと男を抱きしめるクー。
クー「男を…男だけは守ってみせる。例えどんな大きなものを敵に回しても」
男「クー…」
クー「私には男が必要なんだ」
男「ところでいつまで抱きしめるの?」
クー「もうちょっとだけ」
男「結構長いじか…」
クー「男、愛してるぞ男」
男(クーと見る映画はハッピーエンドでなきゃだめだな……)
49 名前: ほんわか名無しさん [sage] 投稿日: 2007/01/20(土) 01:42:35 0
つ【お金がない!】1/2
ク「我が大学食堂の食事はうまいな。…ふぅ、満腹だ。会計を済ませて、研究室に戻って
研究の続きをやるかな。…む、あれは男だ。レジのところで何をやっているのだ」
男「ああ。どうしよう。財布をゼミ室においてきちゃったみたいだ。お金が無い。あの、すい
ません。お金をゼミ室に置いてきてしまったみたいで…」
店員「困りますよ。お客さん。何か身分証とか無いですか」
男「あの、その、学生証も財布の中にあって…ええと僕は教育学部…」
ク「店員さん。彼は私の連れだ。私とあわせていくらになるかね」
―――
男「ありがとう。もしクーがいなかったら面倒なことになっていたよ」
ク「はは。君は本当におっちょこちょいだな。財布をゼミ室に忘れるなんて」
男「面目ないよ。でもクーのおかけで助かったよ。本当にありがとう」
ク「こんなことでも君の役に立てて嬉しいよ。じゃあ理工学部のビルはこの先だからな」
男「待ってよ。今、財布を取ってくるから」
ク「どうせ今日も一緒に夕御飯を食べるんだからそのときにでも渡してくれれば良い。
じゃあ、また後でな。今日も腕を振るうぞ。楽しみに待っていてくれたまえ」
2/2
男(昨日のクーの手料理はおいしかったな。そんなこと考えてたらお腹がすいてきたよ)
男「そろそろ、お昼なんで食事に行ってきます」
友人「お前、昨日、机の上に財布を忘れただろう。今日は忘れるなよ」
男「今日は忘れずに持っていくよ。あんな恥ずかしい思いはごめんだからね」
(コンコン)
男「誰かな?どうぞ、開いてますよ」
ク「男よ。君が食堂では恥ずかしい思いをしなくてすむように弁当を作ってきたぞ」
男「///…クー。皆がこっちを見ているよ…」
ク「見たまえ。君の好きな卵焼きも入っているし、このハートマークはでんぶで…」
―――
男(ああ…ゼミ室に戻ったら皆に言われ続けるんだろうな…。でもおいしいな)
ク「男よ。おいしいか?」
男「すごくおいしいよ。やっぱりクーの手料理は最高だね」
ク「喜んでくれて嬉しいぞ。これから毎日作るからな。楽しみに待っていてくれたまえ」
男「これからはゼミ室に直接じゃなくて、できれば…」
ク「君の好きなケーキもデザートとしてもってきたんだ。明日も楽しみだな。男よ」
最終更新:2007年02月01日 01:46