106名前:アイドル(石川県):2007/04/29(日) 01:20:22.88 ID:8pZil0Ib0
家に着いたのは深夜になってからだった。
僕達は寝る準備を始める。
「クー今日はどうだった?」
「ああ、凄く楽しかったぞ、今日は最高の一日だった、あとは――」
クーは言葉を詰らせる。
「どうしたの?」
「わがままな願いだが良いだろうか?」
「気になるなあ、言ってみてよ」
クーは何かを決心したような表情で話す。
「今日は君に抱き付いて寝たいんだ、
寝惚けて君の首を締めるような事は、もうしない……やはり駄目か?」
「抱き付いても良いよ、いつも我慢してくれてるしね」
「本当か! ああ、今日は何て良い日なんだ」
「そうだ、明日も何処かに行かない? 今度はクーが行きたい所にしよう」
「わ、私は特に無いぞ」
「……本当に無いの?」
クーをじっと見つめる。
しばらくして、クーは観念したらしく口を開く。
「実は一つだけ行きたい所がある」
そう言うと、クーは近くの棚から紙を取り出す。
「ここなんだ」
「……ああ、ここか」
その紙には、こう書かれていた――。
保守
最終更新:2007年05月04日 17:36