「早く早く~っ、初日から遅れるなんてヤバいよっ!」
「まっ・・待ってよ、シオちゃ・・んっ」
階段を昇り切った場所にある踊り場からせかす少女と、その1階下ほどを駆け上ってくる少女。
「走るの 速っ・・すぎだよぉ~」
「お疲れ!ホラ、教室まで走るよナオっち!」
「ふえぇ、また走るの?シオちゃ・・あっ、ちょっと待っ・・」
そしてまた駆け出す少女と、それを追い掛ける少女。
順不動のその追いかけっこは、先の少女──シオが教室に辿り着く事で終わった。
「ふ~ついた。ナオっち、先生まだ来てないよ~ セーフセーフ!」
「ぁうう・・はぁ、よかった・・けど、はぁ・・・もぅ、うぅ・・」
息をきらして追いついた少女──ナオの背中をさすりながら、シオは黒板の席順を見た。
「えっと~・・私が27でナオっちが20番でしょ?えーっと・・・あ!意外と近くだよ」
シオの「意外と近く」という言葉でナオも顔をあげ、一席挟んで前後なのを見取ると、嬉しそうに微笑んだ。
カラーン カラーン・・・
HR前の鐘が鳴ったのはそんな時で、ナオは慌てて教室内を見回していたシオを席まで引っ張って行った。
最終更新:2007年12月22日 15:16