はじめてのアスガル語・その7

リア : 今回は手短に進めるぞ。前回は、アスガル語では一部の例外を除き、名詞を見ただけでは単複の区別がつかない、という内容を解説した。

ハク : え~と、じゃあ例えばKu ßa ket.って文は、This is a cat.ともThese are cats.とも訳せるって事だよね。

リア : そういう事だな。だが大丈夫だ。単にketと云うだけでは特定できない名詞の単複を簡単にはっきりさせる方法がある。

ハク : おお~、いよいよ今日のメインディッシュがやってきましたよ~。パチパチパチ。

リア : (いよいよ、と言うほど前振りが長かったとは思えんが……)
 単数なら名詞の後ろにnaを添える。複数ならneだ。そして近似複数ならnuだ。つまりket naket neket nuという形になる。

ハク : は~い先生、質問です。その近似複数って何ですか? 普通の複数形とはどう違うの?

リア : 普通の複数形ket neは「猫がたくさん」、近似複数形ket nuは「猫とか犬とか兎とかがたくさん」という感じだな。

ハク : それは盛りだくさんでお得感がいっぱいだぁ! アニマル・パフェだね!!

リア : (………… いや、何も言うまい…… というか、どう突っ込むべきかも判らん……)
 ……そういう事だな。近似複数形ket nuだと猫以外にも色々と付いてきてお得だ。良かったな、ハクト。

ハク : あにまる、あにまる~。もふもふ~。 (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)

リア : (…………やれやれ)
 少し補足しておくと、英語の複数形は基本的にneの意味しか無いが、日本語の「~達」はnenu両方の意味を持つ。これは例えば、「山田君達」は普通「山田君と山田君と山田君」という意味ではない事からも解る。

ハク : けもけも~。ふにゅふにゅ~。ぱたぱた~。*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*

リア : (…………)
 単にket nuとある場合、猫そのものは一匹かもしれない点は一応注意しておくべきかもしれない。近似複数形ket nuだけでは「一匹の猫をはじめとする複数の何か」なのか「複数の猫をはじめとする複数の何か」なのかは判らないからな。

ハク : とことこ~。ぴょこぴょこ~。たったか~。 (*´д`*)ハァハァ

リア : (……)
 それでは諸君、今回の講座はこのあたりでお開きにしよう。次回までに復習を忘れないように。
 以上、解散。




最終更新:2009年11月29日 06:26