890 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/26(土) 09:57:40
ID:P72zPJnE
あの出来事からから7年後・・・・・
「こんにちわー」
「あ、いらっしゃ~い」
玄関の万里子が、愛想よくいった
夏希と健二が玄関を通った
時は2019年7月30日
健二と夏希はある覚悟を決め上田に向かった・・
「じゃあ、私は万里子おばさんにみんな集めてもらうようにするから」
「うん。じゃあ僕はその辺を回ってきますね」
健二にそういいい、夏希は万里子の部屋に向かった
1時間後
居間には陣内家総勢27名と健二が集まった
「それで、二人とも。話ってなんだい?」
万里子が言う
「あ・・あの」
健二か話を切り出した
「僕と、夏希さんとご両親と話し合って、その・・なっ、夏希さんとけっ、結婚させてもらうことにしました」
健二が顔を真っ赤にして言う
親戚一同から歓声が上がり、健二と夏希を冷やかし始める
「で、でも、万里子おばさん・・その・・ね」
「あぁ、そうだね」
親戚の歓声が止む
「陣内家の娘が嫁に行くときは、親戚全員の了解がいるんだ」
そしてまた万里子が言った
「夏希と健二さんの結婚に賛成の人は手を挙げてくれ」
バラバラと手があがるぜ委員が手を挙げてくれてるみたいだ
夏希と健二の顔が思わずほころびる
しかし――――
891 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/26(土) 10:37:24 ID:P72zPJnE
「ほら、おまえもさっさと挙げちまえよ」
太助が言った
そこには、翔太の顔があった
「へっ、挙げてたまるかよ」
翔太が言った
「翔太さん・・・・」
健二が言った
「認めてはくれませんか・・・?」
「へっ・・」
沈黙が流れる――――――――
ポロっ・・・
どこからか、音が聞こえた
侘助が向かった
「シシシシシッ。ババアがこれで決めろだとさぁ」
しばらくして、帰ってきた侘助が言った
そこには・・花札の箱があった
「仏間に行ってみたらよ、これが落っこちてたんだ」
翔太と健二の間に箱が置かれる
「ほラ、大おばあちゃんが決めたことだ」
渋々翔太が自分の手札を取った
「しょうがねぇな、だがルールは俺が決めさしてもらう」
翔太が言った
「先に上がった方が勝ちだ。お前が勝ったら認めてやるよ」
翔太が続けて言う
「もし俺が勝ったら・・・・・夏希の前に二度と現れるな」
親戚から非難の声が上がる
「それはいくらなんでも厳しすぎるだろ」「翔太、往生際が悪いぞ」「翔太にぃ、認めてやりなよ。なんかキモいよ」
「いいでしょう。やりましょう」
健二が大きな声で言う
「健二・・君?」
「多分大丈夫…だと思います」
そう、苦笑いをしつつ翔太の前に座る
お互い札をさばき合い・・・
(よし・・・)
健二が三光にリーチをかけた
しかし―――
翔太が松のカス札を、松に赤札にたたきつけた
これで、翔太は赤タン赤タンのリーチとなった
そして、健二の番になり健二は山のカス札を場におき
山札から一枚ひいた
「あっ・・・」
それは、桜に幕だった
そのとき・・・翔太が笑ったような気がした
そして翔太は得意顔で右端の札を取り場に出そうとした―――が
翔太はちらりと夏希を一瞥して・・・そして健二の顔を凄い形相でにらみつけ・・・
右端の札を手札に戻し真ん中の桐のカス札場に置いた
(やった・・・・)
健二は手札の桜のカス札を場の桜に幕に置いた
「三光です・・・」
健二の勝ちだった
周りの親せきが歓声を上げた
翔太は手札を場におき自分の寝室に踵を返していった
920 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/28(月) 17:11:13
ID:ulLLdX/T
親戚はバラバラと居間から出て行った
健二はあまりの緊張に具合が悪くなったみたいで寝室に向かっていった
夏希は翔太の寝室に向かっていった
いくら、花札で負けたとはいえ翔太に本当の意味で健二のことを認めて欲しかったのだ
翔太の寝室に着くと中から話声が聞こえた
「ま、残念だったな」
この声は太助だ
「・・・」
翔太は何も言わなかった
「・・・ホントはもう健二のこと、認めてんだろ?」
「あのまま札を出してたらお前の勝ちだったじゃないか」
夏希は、5分前ほどの翔太の行動を思い出す
「ヘッ、もっといい手があったんだよ。」
「お前は、ホントに正直じゃないな。認めてるなら最初から手をあげればいいのに」
「別に、あいつを認めたわけじゃねぇよ・・・・・」
「じゃあなんで・・?」
「夏希のためだ・・・あいつは本気で何か言いだすと聞かないからな・・・・もう、俺が何を言ってもあいつとくっつくだろうよ」
さらに、翔太が続けた
「はぁ~~、お俺もそろそろ結婚しねぇとなぁ…」
「ふっ、馬鹿だな・・・お前・・・」
「うるせぇ、馬鹿」
「ああん?親に向かってバカとはなんだ」
夏希のためとは言っていたが、翔太はもう、とっくに健二のことを認めてくれたみたいだ
夏希は、襖を思い切り開けた
「な、夏希!?いつからそこに・・!」
翔太が、顔を赤くして言う
「翔太兄ぃ、ありがとね」
それだけ言うと、夏希は縁側を走り出した
健二のもとに向かって―――――
921 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/28(月) 17:26:21
ID:ulLLdX/T
さらに、18年後・・・・・
「母さん?」
夏美が、遠慮がちにやってきた
「なに?」
料理をしていた夏希が言う
健二と夏希は親戚のあいさつを済ませた3日後、二人は入籍を済ませた
結婚式はそのまた3か月後に行った
実質、親戚の皆はお酒を飲み酔っ払い、いろんな意味で盛り上げてくれた
健二は健二で、ウエディングドレス姿の夏希を見て鼻血を吹き出し結婚式の予定が2時間もズラしてくれた
それから、一年後健二たちは二人の子宝に恵まれた
何と双子で、男の子は夏希が命名して、健一となり女の子の方は健二が命名し夏美となった
二人は、すくすくと育ち17歳になっていた
驚いたことに健一は健二に、夏美は夏希に、異常なくらいにていた・・
「あのさぁ、紹介したい人がいるんだけど・・・」
夏美が言う
「だれ?もしかして、彼氏?」
「あ、あったりぃ~!」
夏美が顔を真っ赤にして言う。
「そう、じゃあ今度の日曜に連れてきなさい」
「うん。じゃあ、お父さんにも行ってくるね」
そういって、わが子は居間へと向かった
若いっていいな~
そんなことを思いながら、料理の続きを始めた
922 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/28(月) 17:38:30
ID:ulLLdX/T
日曜日・・・・
そわそわと落ち着かない健二を尻目に夏希は家の掃除を始めた
「おそいなぁ・・・どうかしたのかな・・・?」
「あなたったら、落ち着きなさいよ」
「わかってるけど・・・」
ピンポーン
「あ、来たわね」
玄関へ向かう夏希
ドアを開けると、そこには夏美とおとなしそうで、かなり緊張した1人の少年がいた
「どうぞ、上がって~」
「は、はい、お邪魔します!」
つっかえながら、少年が言う
そのしぐさが、昔の健二と似ていて思わずクスッっと笑う
「えっと、この人がそうなの?」
「うん。」
「は、はじめまして、夏美先輩とは高校の剣道部で・・・」
そこばで言いかけた少年を制止して・・
「あたしの彼氏の、紺野俊介くん」
「・・・」
健二が黙りこむ
「ほら、なんか言いなさいよ」
夏希が健二に言う
「・・・・夏美を、ちゃんと幸せにできるのか?」
「し、幸せに?」
「覚悟は、あるかと聞いてるんだ」
夏希は、内心笑っていた
これと、同じ風景を27年ほど前にも見たことがあるのだ
「は・・い・・・」
「本当に?」
「はいぃ、夏美さんを必ず幸せにして見せますぅ!」
二人とも!して俊介の顔を見て驚いたが
「夏美を頼むぞ」
健二が言って、居間から出て行った
924 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/09/29(火) 16:42:31
ID:Y1elPat4
またまた5年後上田にて・・・
「おぉ~、この子かぁ…!」
理一がそう言った
「この子なんて言う名前にするの?」
直美が聞いた
「真琴・・・・」
夏希がポツリとつぶやいた
「えぇ、母さん?なんでわかったの?」
夏美が、驚いた顔をした。
「う~~~ん、女の勘ってやつかな?」
「えぇ~、何それ~」
陣内家で、笑い声が響いた
紺野真琴・・・・・その名前を聞くと、急に健二に会いたくなった
夏希は健二を探しに居間を出た
―完―
988 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/10/05(月) 16:01:10
ID:VIcWKjAG
もう少しで、999になってしまうので
超ショートカットで書いてみた
「ふぁ、疲れた・・・」
健二が物理部の扉を開けた
「・・・・」
佐久間が二ヤつきながら紙切れを見ていた
「何見てんだよ。」
健二が佐久間の方に歩きながら言った
佐久間が黙って紙を渡した
見覚えのある表紙だった
「何だ、寺新か・・・」
寺新とは、久遠寺高校新聞部の、長澤姉妹による過激な新聞のことだ
実際PTAからは何度も苦情がきているが、生徒からの熱い要望で今に至る
「今月のトップニュースは・・・・」
健二が表紙をめくる、そこには・・・・・
「なっ・・・・」
【久遠寺高校の七不思議破れる?篠原夏希に彼氏誕生か?】
という見出しで、夏希のまばゆい笑顔の横によく分からない似顔絵がある
記事を急いで読む健二・・
{今回の、我ら姉妹の調査によるとあの篠原夏希に彼氏ができたということだ
われわれの最大限の誘導尋問もむなしく、本人からその名前を聞くことはできなかった
ただ、断面的な情報は漏らしてくれた
その情報とは①年下らしい②男③今年の夏から付き合い始めた
の三つだ。しかも、一部の過激派の3年男子では彼氏狩りを始めたらしい
我々は今後も捜査を続ける}・・・・
989 名前:夏戦争×時駆少女[] 投稿日:2009/10/05(月) 16:10:44 ID:VIcWKjAG
「そんな・・・・」
その時、いきなり部室のドアが開いた
「な、夏希先輩!?」
ここまで走ってきたのか息を切らしている
「ゴメン」
急に頭を下げる夏希。
「生徒会のバーべーキュウーで、話しちゃった・・・」
「そ・・そんな・・・・・」
バーン
「篠原の彼氏はどこだぁ!」
そこには、教師への暴力で、謹慎中の極悪先輩がいた
健二と夏希をしばらく呆然と見ていたがすべてを理解したらしく・・・
「篠原!地理の西山が呼んでたぞ、早く行け!」
「う、うん・・・」
このときばかりは、夏希の天然を恨む。
この状況はヤバいぞ・・かなり・・・
「あ、先輩俺邪魔ですね。ちょっとトイレ行ってきます」
逃げるように去る佐久間
このとき、健二は心に誓った
生きて帰れたら彼との友情を見直そうと
先輩がやってきた、思わず後ずさる
健二の反応を見て確信した先輩は健二の髪をつかみ健二の顔面をPCにたたきつけた
健二の人生オワタ\(^o^)/
何か疲れたからおしまい