300 名前:きもかず続き 1[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 03:57:29 ID:???

「……………最悪」

洗濯機の前で、僕は呟く。
脱衣場で、着ていたタンクトップを脱ぎ、目の前でそれを広げてみせる。
「あーあ…ちゃんと取れるかなコレ」
赤いタンクトップの所々に白い汚れが染み付いている。乾いたソレは若干黄色く、爪で掻けば表面がボロボロと剥げた。だけど、完全に取れるワケじゃない。…洗わない限りは。
「…最後まで処理させれば良かった」
洗面所で、水道の蛇口を捻る。タンクトップの汚れた部分を水に浸し、ふやけた汚れを指で擦りとる。水分を取り戻したソレが、少し滑りを取り戻し、水の中に溶けてゆく。
「…んー、こんなものかな」
水の滴るタンクトップをまた広げると、お腹の当たりの部分が集中して濡れている。
「まったく」
自分ので汚れたワケじゃないのに。
なんで他人にぶっかけられた精液の処理をしなきゃいけないんだ。
「あー、気持ち悪!」
力強くギュッと絞って、水気を取ったタンクトップを、洗濯機の中に放り込む。
ついでに穿いていたハーフパンツもトランクスごとずる、と下ろし、ぽいっと一緒に放り込んだ。
今洗濯機の中には僕の服しか入ってない。
てゆうか、他の誰かの服と一緒に洗うのは気が引ける。
一昔前のタイプの洗濯機の蓋を閉め、スイッチを押せば、自動的に水道から水が流れ、静寂だった室内にジャーッ、と音が響く。
水の流れる音を聞きながら、自分の二の腕に顔を近付け、身体の匂いを嗅いでみる。
…若干、唾くさい。
浴室の戸をがらりと引き中に入る。夏の夕方。適度な湿り気を持つ生温い温度が、生身の僕の体を包んでくる気がする。
「……………はぁ」
なんだ。今日もシャワーか。
今日は僕が一番風呂に入れるけれど、浴槽は使わない。シャワーの方が手っ取り早いというのもあるけど…



301 名前:きもかず続き 2[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 03:59:57 ID:???



今日の僕は、とても汚いから。
みんなが浸るものを、汚しちゃいけない。

少し熱めのシャワーを浴びながら目を閉じ、昼間の事を思い出す。
別に大したことじゃない。
他人の自慰を、手伝っただけ。
結局あの変態は、僕をイカせる事が出来なかった。
初めて他人に触らせたけれど、…全然気持ち良くなんかなかった。
ただ弄られているのを眺めていただけ。
一心不乱に僕をイカせようとする男を見て、ただ眉を寄せていただけ。
下手くそ、と呟けば大の男が子供みたいに涙を浮かべ、顔をくしゃくしゃに歪ました。
もっと上手に出来ないの?と問い掛ければうぅ、とかあぁ、とか呻くだけ。
ていうか痛い。力入れすぎ。
ところが、男の方は興奮してきたらしく、僕をオカズにしながら、自分のに手を伸ばして一生懸命しごいてた。
「……………」
無言のまま、おっ勃てたソレを軽く蹴ってやったら、悲鳴を上げながら射精しやがった。
びくびく腰を震わせ、僕に白濁を撒き散らす男の頭を思い切りひっぱたけばギャン!と鳴いた。…ちょっと可愛かったかな。
精液を引っ掛けられた足を見れば、たらりと白い汁が脛を伝う。
量少なくない?こんなんで子供作れんの?
顔を思い切り近付けて耳元でなじれば男の陰茎がピクリと反応をしめす。
…この変態。変態。変態。
何度も何度も男をそう呼んであげれば、涙を流して嬉しそうにまた自らオナニーを繰り返す。
変態は僕に精子をかけて、浅黒い肌を汚すのが好きみたい。
何度も何度もぶっかけられて、何度も何度も頭を小突いたりちんちん踏んだり。
そんな繰り返し。
「……馬鹿じゃないの」
冷静に考えたらそれに付き合う僕も馬鹿だけど、退屈してたからいいや。
それでもって、最後に宣言してやった。

302 名前:きもかず続き 3[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 04:01:24 ID:???


「………僕の勝ち」
敗者は、勝者の奴隷になるんだよ。
そういう約束でしょ?
男はハァハァ言いながらこくこく頷いた。
「じゃあホラ、アンタが汚したんだから綺麗にしてよ」
手始めに、自らが放った精液を舐めとらせる。ふくらはぎやお腹に舌を這わされる度に背筋がぞくぞくしたけど、黙って耐えた。代わりに身体中が唾でべとべとになったけど、精子まみれよりはいいや。
脱いでいたハーフパンツを穿き直し、タンクトップを見れば散った精子が若干生地に染み込んでいた。
…早く家に帰ろう。誰も帰ってこない内に。
…いい?僕がアンタを呼んだら、ちゃんとすぐ僕のところに来るんだよ。
そう約束して、別れた。
……ゲームの中の話じゃない。現実の世界で、僕は王様になったみたいだ。

ただいまー!!と夏希姉ちゃんの元気な声が脱衣場からも聞こえた。シャツを着て外に出れば、帰ってきたみんなが玄関でどやどやと騒いでいた。
「佳主馬ぁ、ただいま。ちゃんと留守番しててくれた?」
「……みんなどこ行ってたの?」
「買い出しだよ。お前はまだ寝てたからな、起こすのも可哀想だからって聖美がな」
「外出るのあんた嫌がるから。どう?何か変わった事あった?」
少し考えたけど。
「………別にないよ」
お母さんと師匠に、嘘をついた。
…別に、あの人を庇ったワケじゃない。
ちょっと、面白くなりそうだったから。

夜。僕はまた納戸で寝る事にした。あなたもお兄ちゃんと一緒に寝たいのにねぇ、って母さんがお腹に向かって話しかけてた。





303 名前:きもかず続き4[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 04:04:14 ID:???

タオルケット一枚持って。納戸の戸を閉め、自分だけの空間を作る。
「…………」
パソコンを開き、あの送られてきたメールを再び表示させる。メールにはURLが書かれているだけで、他には何もない。
「…………」
そのメールのアドレスに返信する。
カチャカチャとキーボードを鳴らし、文章を作る。

明日のお昼過ぎにあの廃屋に来て。

これだけ。送信。
「……ふー…」
キングカズマから送信しましたと伝えられる。僕の、OZの世界での姿。
「………」
僕とあの人しか知らない秘密。
秘密の、王様と下僕の関係。
「……13歳少年の持つ秘密じゃないね」
名前も知らない人と、男同士で何やってんだか。
あまりにも不健康な関係だよ。
カチ、とまたURLをクリックする。
あの写真のページが出てきた。
「…………」
あの男は、この写真の男の子達と僕とを重ねていたんだろうか。
写真の子達は相変わらず、男達との情交を楽しんでいる様に見える。
「でも、僕は違う」
口いっぱいに男性器を頬張る少年。
「僕はお前等とは違う…」
精子を胸に擦り付けられる少年。
「…………」
お尻に指を挿れられながら切なそうに眉を寄せる少年。
「………っ…」
卑猥な玩具を下にくわえさせられている少年。
「……馬っ鹿みたい」
そんな、嬉しそうにしちゃってさ。
だからあんな変態が生まれるんだよ。
調子に乗るんだ、ああいう馬鹿な大人が。
こんな風にするのを夢みてたくせに。
結局自分を慰めるのに精一杯な変態。
…結局、男の子一人犯せないくせに。
その事をさんざん、馬鹿にしてやる。




304 名前:きもかず続き5[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 04:05:49 ID:???



「あ…の、きました…」
おどおどと、背を丸めたあの男が寂れた一軒家の、例の一室へと足を踏み入れてくる。
「遅いよ待ちくたびれた」
既に部屋で待っていた僕の姿を見て、男の小さな目がまん丸に大きくなった。
「カ、カズマ君」
「…君付けはやめてよ馴れ馴れしい」
「カ、カズマさん……それ」
「ああコレ?」
僕がさっきそこで着替えた服。
白いシャツに、紺のショートパンツ。ショートパンツには、白い線が二本入っている。
「…体操服だけど」
「コ、コスプレェ??!」
「鼻息荒いよ。何着てたって別にいいでしょ?」
「っはぁはぁ…。で、でも、何でそんなの持ってんですか」
「寝間着代わりに持ってきてた。体操服なら、汚れてもいいから着替えたんだ」
持参したコーラのペットボトルを口に付けたまま喋る。
「…どうせコレ小学校のだし」
だらー、とどっかの誰かさんみたいに鼻血を足らす変態がそこにいた。
「ちょっとうわ…。分かってたけどホント変態なんだね、お兄さん」
「ハァハァ…」
既にジーパンの股部分が盛り上がってテントが出来てる。猫背な背中が更に丸まり、その姿が別の、別の何かに似ている…
「…あ、あれだアルマジロ」
「カ、カズマきゅーーんっ!!」
「うわぁ!!」
アルマジロが唇を尖らせながらこっちに向かって突進してきた!




305 名前:きもかず続き6[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 04:08:42 ID:???

またどたん!と押し倒された。変態が僕に乗っかったまま体操服の匂いをくんくんと嗅ぎ出す。
「…重っ、どけてよ…!」
「くんかくんかやばいまじやばい」
ふがふが鼻を押し付けられた所が湿る感触がする。
ちょ、待ってよ頭が段々と下に動いている気がする…。
「いい匂いがするまじやばいー!」
「ひゃっ!?」
アルマジロもとい変態が、急にショートパンツを穿いた下半身に、頭をぐりぐりと埋めてきた!
「すーっ、はー!すーっ、はー!」
「……ちょ…嗅ぐな馬鹿ぁっ…!!」
更に顔を押し付けてきて、鼻を密着させたまま深呼吸を繰り返す。
……なんか、股のあたりだけがなま暖かくて、湿ってて、変な感じがする…っ
無意識に足を閉じようとして、変態の顔を太ももで挟む形になってしまった。
フゴーッ!!と更に鼻息を荒くする変態。
「や、柔らかい、細い太ももまじやばい」
「っ!!口付けたまま、しゃ、喋るな!!」ぐいっ、と両手で変態の頭を押し上げるけど、なかなか離れてくれない。…仕方ない。
「……………警察呼ぶよ」
片手に持ってきていた携帯を見せればびくっ、と変態の動きが止まった。
警察呼ぶっていうか、警官……親戚にいるし。
…………まあこんな馬鹿げた恥ずかしい事、絶対誰にも言わないけど。
「よーし調子乗りやがって。離れろ」
やっぱり変態でも警察は怖いか。足で変態の肩をぐいぐいと蹴り押しやる。
「う、あのカズマきゅん」
「さんをつけてよ変態野郎」
「カズマさん、一つあの、お願いが」
「………………なに」
「…………後で体操服もらってもいいですか」
げし。変態野郎の顔面を運動靴を穿いた足で踏んづける。
「こ、これはこれで」
「……………」
そのままぐりぐりと顔面を踏みにじってやる。…ていうかなんで学校指定の運動靴なんか持ってきてんの母さん。用意良すぎだろ母さん。
「…別にいいよいらないし。いいから、離れて」
大人しくすっ、と立ち退く変態。物欲には素直なあたり流石だな変態。
「…え、えっと、それでどうすれば」
「……んー、どうしようかな。何して遊ぶ?」
寝たまま小首を傾げて聞けば、またのしかかろうとする変態の顔をびし、と蹴り大人しくさせる。
「DSでもする?」
「え、も、持ってきてません」
「…あんたバカァ?オタクの風上にも置けないね」
「面目ないでつ…」

 


307 名前:きもかず続き 7[sage] 投稿日:2009/08/28(金) 04:15:35 ID:???


「じゃあ、そこに突っ立ってれば?」
ポカーン、とした変態なんて気にせず、持ってきた荷物からDSを取り出す。

「…………放置プレイ?」
沈黙の室内にゲーム音だけが鳴り響く。
寝転がったまま足を組み、ゲームに集中する僕。
「………(゜Д゜)」
「…………」
「………(・ω・`)」
「…………」
「………スミマセン、シコシコしててもいいですか…」
「したいの?」
「はちきれそうです…」
「ふーん」
片手でこいこい、と呼んでやる。何ですか、と僕の足前まで変態が近付いてきた。
「膝ついて座って」
足先で座る様に指示する。
「…はぁ…」
変態が座った気配がした。
「靴脱がして」
「へ?」
「いいから。靴脱がして」
変態が、そろそろと、慎重な程に靴を足から脱がしてゆく。
…ちなみに靴下は穿いていない。
「………ほら、手伝ってあげる」
「っんあ!?」
自由になった足で、変態の、局部をぐっ!と踏んづける。
「あんたみたいな人は足で充分でしょ?」
ジーパン越しに、固く膨らんだ変態自身の形を足で確かめる様にくっ、くっと軽く押してやる。
「ほふぉ…やばい、やばいですっ」
「へぇ?もうイキそうなの?」
今度は撫でる様に優しく、足裏全体で擦ってやる。
「フゥゥ!」
「ふふ、気持ちい?」
正直な反応に思わず笑ってしまった。
「気持ちいいんだ?」
「うぅ、はい」
「…ね、そんなに僕の事好き?」
「はい…」
「こんなに固くなっちゃう程、僕って、そんなにソソる?」
「はい…くっ」
「…………変態、やらしい奴。」
「や、やらしいのはっ」
「?」
「こ、こんな事出来ちゃうカズマきゅんだよぉ…」
「…………………」
ギュッ!!と指でテントを押し潰す。マゾっ気たっぷりな変態が呻いた。



続く

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最終更新:2009年08月30日 08:21