464 名前:きもかず続き続き 1[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 01:27:34 ID:???
いやらしいんだってさ、この僕が。

本気にしないでよ。馬鹿な奴。
子供にいじめられて興奮する変な奴。
こんな事でしか喜べない、…哀れな奴。
こんな奴に、あんな気持ち悪い事されたって…僕は何も感じたりなんか、しないし。
身体中を変な風に触られたって全然気持ちよくなんかないし。
目の前でちんこしごかれて精液かけられたって僕は何も動じないし。
だって、敗者に怯える王者なんていないでしょ。
………そりゃ、確かに最初はびっくりしたし怖かったけど。今は。

「…………こんなのただの遊びだよ」

足の指先を開き、親指と指の間で陰茎を挟む様にして、形をなぞらせながら足を動かす。変態は切なそうに太い眉を寄せ、うぅ、と声を漏らした。ジーパンの厚い生地越しには、刺激が足らずにもどかしいらしい。

「ただのおふざけ。こんな遊びに夢中になる奴もそりゃいるだろうけどさ、僕は違う」
僕は上半身を起こし、変態の恥態を眺めている。口以外の顔の筋肉をどこも動かさずに、ただ無表情を浮かべているんだと、鏡を見なくても気付いていた。
「……退屈してるだけなんだから」
股関をなぞらせていた足を離す。興奮しきった変態が離すまいと足の甲を掴んで来たけど、ふり払う。
「飽きた。もっと別の事しよ」
「うぇ?カ、カズマさんは、どんな事をしたいんですか?」
「…もっと、なんか、ヤラシイ事。その方がお兄さんも嬉しいんでしょ…?」
「……っふひひッ!」
唾を飛ばして満面の笑みを浮かべる変態。うん、ホントに気持ち悪い。


465 名前:きもかず続き続き2[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 01:31:44 ID:???


「そうだな…ね、なんか思い付かない?僕、アンタと違って変態じゃないからさ。いいアイデア出てこないんだけど」
「っあー……じゃあ…っと………」
視線を宙に泳がしながら、口元は涎を垂らして笑っている。端から見ててあぁこいつ馬鹿なんだな、と無感動に思った。
「が、顔面騎乗」
「がんめんきじょう?」
何それ、と素で返す。だって聞いたことないんだもん。
「ふひ、あの、カズマきゅんが、僕の顔に跨がってお馬さんごっこをしてくれればいいんです」
「はぁ?何それ面白いの?」
「えっ…いや、えっと、はぁ、まぁ多分」
「…………ハァ、別にいいけどさ」
やっぱり変人ってワケわかんないや。
立ち上がり、発情しまくっている変態を見下ろす。
「…じゃ、横になって?」
嬉々としてごろりと横に仰向けになる。そうすれば、変態のジーパンの股関の盛り上がりが更に強調された。
「…つまんなかったら蹴り飛ばすから」
「ハイッ!!どうぞっ!!」
「………」
……滅茶苦茶いい返事を返されたんだけど。どうしよう、こういうのってホントに蹴った方がいいのかな。
「よいしょ」
変態の頭の両脇に足を置き、軽く跨がる。

「ぜ、全体重、かけてくれていいですからっ。僕が呻いても!気にしないで、下さいっ」
「………うん」
いや、なんかホントに嬉しそうだよ…。わかんないなぁ…僕。
「……じゃあホラ、いくよ?」
変態の顔に跨がったまま、そのままゆっくり腰を下ろしていく。
「…んっ」
「ふんむっ……」
お尻を変態の顔に乗せれば、人の生ぬるい体温が、お尻にじわりと伝わってくる。
僕は女の子みたいに膝を曲げて、太ももで変態の頭をまた挟んであげた。
「…苦しくなったらいってね?」
「むむぅ…」


466 名前:きもかず続き続き 3[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 01:35:57 ID:???
一応、足に力を入れて加減はしてあるけど。股の間からおでことべたついた黒髪が見える。鼻の硬い感触がおしりに埋められてて、なんだか少し、もじもじする。
「どう、嬉しい…?」
「…………………………」
変態が、両手を僕の腰あたりに持ってきた。意図が掴み取れず、少し腰を上げて口を自由にしてあげる。
「…何?」
「う、動いて動いて。僕の顔をお尻で踏んづけたまま、お馬さんに乗るみたいに腰振って」
…む。嬉しいんなら別にいいんだけど。…なんだかおねだりの仕方が気に入らない。
「………言い方が駄目。僕が王様なんだから、ちゃんと下僕みたいに言って」
「は、はぅ。カ、カズマさまぁ…どうかお願いします…哀れで醜いこの豚に、どうかご褒美を…」
「変態だね」
そんなに欲しいんだったら、望みを叶えてあげる。
太ももの間の頭を両手で掴んで、固定する。そのまま、顔面に股全体を擦り付けるみたいに腰を前後に揺らす。
「……ん……っ」
ぴくり、と身体が刺激に反応する。でこぼことした顔の骨格に陰部を擦り付ければ、与えられる刺激は柔らかいショートパンツの布越しによりダイレクトに届く。
「………………」
今の、聞かれたかな。変態は聞いたか聞いていないのか、思わず腰を止めた僕の太ももに手を這わし、さわさわと撫で上げてきた。
「……っわかってるから……」

せかさないでよ。僕は少し前のめりになって片手を床につける。
より、布越しに性器を顔に擦り付けれるように。
……ちょっとだけ。気持ち良くなりたい。





467 名前:きもかず続き続き 4[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 01:37:45 ID:???


そう思った時。少しだけ、僕の心が曇った。
最初に襲われて、勃起してしまったあの時。頭の中に鮮明に思い出された、僕と同じ浅黒い肌を持つ少年達の、霰もない姿。
男達に好きな様にされ光悦の表情を浮かべていたあの少年達。
僕は、違うはずなのに。
「……んっ………」
ゆっくり、ゆっくりだけど。腰を振って、お尻を押し付け、股関で顔を撫でつける。
「むふー!むふー!」
変態は、僕の行動に対して、確かに悦んでる。馬鹿みたいって、思う。だけど。
「……………くぅっ…」
なんだか、僕、それだけじゃなくなってて。
自分の感情の揺らぎを感じながら腰を振る。ふと、何かが押し上げてきたのを口元に触れている部分から感じた。
…舌?
「………っ…嫌だ…」
駄目だよ。余計な刺激を与えて来ないで。
今、僕は精一杯なのに。
僕の思いなんて伝わるはずもなく。れろれろと舌をがむしゃらに動かし、布を押してお尻の柔らさを探っている。
「っやめてよ、ちゃんとやってあげてるんだから…」
抗議の声も届いたかどうかわからない。ぷあっ、と湿った息を布に染みこまされた。水分を含んだ生温さが股に広がる。
……おかしな欲が、だんだん頭の中を満たしてゆく。
もしも、口元に前部分を近付けたら、……舐めてもらえるのかな。
もしも顔じゃなくて、下半身の上で腰を振ってたら、やっぱり、セックスしてるみたいに見えるのかな。

もしかしたら、今度こそ。
…僕、犯されてしまうのかな。

恥ずかしい妄想をしている。さっきまで、何も感じていなかったはずなのに。
「……んくっ……」

いつの間にか、下半身が強い刺激を求めてて。止めればいいのに、止まんない。
腰を振る速さが最初よりも速くなってる。
手の指を髪に絡ませ、股関で顔を押し潰してしまうくらいに、体重をかけて。

気持ち良くなっても、いいの?

頭の中に、僕の声が聞こえてきた。

「…わか、んない」

一人言を呟いて、伏せた瞳で足の間を見れば。
体操ズボンに、かすかに膨らみが出来ていた。
ここで、自覚出来た。
………気持ち良くなりたい。

468 名前:きもかず続き続き 5[sage] 投稿日:2009/08/31(月) 01:43:51 ID:???


「むむー!むー!!」
はっ、として、急いで腰をあげる。
「ぶはっ!!」
変態が真っ赤な顔で、はーっ、はーっと荒い呼吸を繰り返す。どうやら、限界まで我慢していたみたいだ。
「…苦しいならもっと早くにやめたのに」
「………だっ、だって………」
「だって、何」
「カ、カズマきゅん、ぱんつ、はいてませんよね…」
「………そうだけど」
さも当たり前の様に返してやる。確かに、さっき着替えた時に、穿いてたパンツも一緒に脱ぎ、そのまま放り投げてる。
「やっぱりぃ!!なんか柔らかさが直に伝わってくると思った…………………」

キモオタが固まった。
半ズボンに指をかけ、そのままズボンをする、と下ろしていく僕を見て。
恥ずかしい部分がぴん、と主張している。
「ほら、見て」
「……………」
「…ね、穿いてないよ」
「……………」

嬉しい?と首を少し傾げて、仕草で聞いてみる。

「……か、カズマ、きゅん」
「舐めて」
「え」
「………これ、舐めて。」
「…………っ!」
「命令だよ…ホラ早くして」

少し勃ち上がっている性器を見せられ、ごくんと唾の飲み込んだ音が聞こえた。
「王様にさ、ちゃんとご奉仕してみせてよ、………気持ち良くさせて?」

こんないやらしい事、アンタぐらいにしか出来ないだろうから。
触って、なんて。他の人には恥ずかしくて言えないよ。
だけど、下僕になら。
アンタが見下して欲しければ僕は好きなだけアンタを見下すし。
アンタが僕を舐め回したいのなら、アンタに好きなだけ舐められてやる。
だけど、ちゃんとアンタが僕の言う事聞いてくれないのなら。
自分の欲望のままでしか動かないなら。
………僕がアンタの王様である意味が無いよ。

気持ち良くしてくれる?





続く

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最終更新:2009年09月05日 02:00