267 名前:オナニー指導1/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:28:06 ID:???

細い指がチャックを下ろすのをなんとなく見守りながら、僕は自分のパンツを上げた。
いつまでも半ケツでいる訳にもいかないし、
狭い納戸の中で2人してパンツをずらしているのもおかしな図だと思ったからだ。
しかし、膝まで落ちていたジーパンを上げようとしたところで佳主馬くんに咎められた。

「ちょっと…何、勝手に履いてんの」
「え、いや」
「僕1人が脱いでたら変な人みたいでしょ。お兄さんも着ちゃダメ」
「はい…」

さっきまで僕1人が脱いでたんだけど。
その事実について佳主馬くんは見事にスルーだし、言えない僕も僕だ。
結局、パンツはなんとか履いているもののジーパンを太腿まで下ろしているという
中途半端な格好で佳主馬くんが脱ぐのを見守ることになった。
何で僕こんな格好してるんだろう、とちょっと冷静に分析しかけたところで
ハーフパンツが床にこすれる小さな音がした。
それだけで、意識のすべてがそちらに向いてしまう。
目の前で膝立ちになった佳主馬くんが、膝までハーフパンツを下ろして、
それは自分の意思で下ろしたんじゃないのに、とでも言いたげな、
ちょっと戸惑ったような顔で止まっている。
僕は、最近の子は大人っぽいパンツを履くんだなーと場違いな感想を持った。
大きめのタンクトップの下、グレーのぴったりしたボクサーパンツが覗いている。
その下からにょっきり伸びた2本の足は、
すんなりと細長くて確かに子供のものなのに、色気もへったくれもないはずなのに、
佳主馬くんはこんなところまで日に焼けているんだと思ったらなんだかドキドキした。


268 名前:オナニー指導2/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:29:10 ID:???

よじよじと膝で動いて、ハーフパンツを完全に脱ぐ。
僕と佳主馬くんの距離はますます近くなった。
この薄明かりの中でも、目の前に来た佳主馬くんの薄い体が
緊張していることが分かるくらいに。
かっこいいボクサーパンツに手を掛けた佳主馬くんが、
今からでも「脱がなくていいよ」と言われるのを待っているみたいな顔で僕を見た。
僕がどんな顔をしていたのか分からないけど、
佳主馬くんはこくんと小さく喉を上下させて、
ゆっくりとパンツを下ろしていった。
さっき自分が脱いだ時には分からなかった衣擦れの音。
パソコンの小さな可動音よりも小さなはずのそれが、やたらと耳に響く。
くっきり浮いた腰骨から下の肌が露わになった時、僕は思わず声を上げそうになった。

白いのだ。

顔も手も足もよく焼けた佳主馬くんの、お腹から下が白い。
佳主馬くんの体はどこもかしこも健康的な小麦色なのに、
パンツをずらしてようやく見える部分は僕と同じ、白い肌だなんて。
薄暗い納戸の中では、佳主馬くんのその部分は余計に浮いて見えた。
最初から座っていてよかった。
でなければ腰を抜かしていたかもしれない。
小麦色と肌色の境目は、非常にプライベートな境目だ。
一緒にお風呂に入るとかでなければ、
このコントラストを目にすることはない。
聖美さんも、佳主馬くんのお父さんも万助さんも、他の誰だって、
少なくとも佳主馬くんが生えていないことを気にしだしてからはきっとこれを見ていない。

佳主馬くんが誰にも見せない、見せたくない部分を見ているのだと思うと、
体中の血液が沸き立つような錯覚にくらくらした。


269 名前:オナニー指導3/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:29:52 ID:???

「…ど、どう?」

声を掛けられて我に返る。
パンツをギリギリまで下ろした佳主馬くんは、珍しく不安げな顔だ。
僕も慌てて真面目な顔を作って、その部分に顔を近づける。

「ごめん佳主馬くん、タンクトップ持っててもらっていい?」
「あ、うん」

大きめのそれがお腹に掛かっていると影になって見づらかったのは本当で、
やましい気持ちでないことは誓ってもいい、んだけど。
自分でタンクトップを持ち上げている佳主馬くんは、なんていうか、その。
非常に、いかがわしかった。
しかもパンツを自分の手でずらして、おへその下、ツルツルの下腹部まで晒しているのだ。

そう、佳主馬くんのそこはツルツルだった。

腰骨のずっと下、大事なものが見えてしまうギリギリまで
パンツを下ろしているのに、見事な無毛地帯。
産毛もチョロ毛も、何にもなかった。
こんな滑らかな肌にボーボーと毛が生えるなんてもったいないくらいだった。
だけど佳主馬くんのタンクトップを掴む手がぎゅうっと緊張しているのを見ると、
あっさり「何もないね」とは言えない。
せめて、もう少し時間を掛けて確かめてからでないと。
だからであって、けっしていやらしい気持ちとか下心からでないんだ。本当に。

「っ!」

指先で触れた佳主馬くんのお腹は、思っていたより温かかった。


270 名前:オナニー指導4/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:30:42 ID:???

「お、お兄さん…」

佳主馬くんのこんなに焦った声、初めて聞いた。
僕もつられて一瞬固まってしまったけれど、何にもやましいところなんてないんだと
自分に言い聞かせて、続行することにする。
あてた指をそろそろと動かして、感触を確かめる。
余分な脂肪の一切ついていない、ちょっと痩せた男の子の体。
ぺったんこのお腹に色気なんてあるはずがないのに、
指先に感じる体温に、なぜか心拍数が尋常じゃなく上がっていく。
これはあれだ、その。
本来なら、大人の男ならもじゃもじゃと毛が生えているはずの場所が、
すべすべしてて気持ちいいから。
指を滑らせれば汗でしっとりした肌がすいつくみたいで、離しがたいから。
だから新鮮でドキドキするんであって、
けっしていやらしい気持ちになっている訳ではないんだ。

「…もういいよ、っ、お兄さん、くすぐったい…っ」

鼠径部を指先でなぞっていると、くすぐったさに耐えられなくなった佳主馬くんが
停止を申し入れた。だけどまだ途中だし、うん。止める訳にはいかない。
何で僕こんなに必死なんだっけと頭のどこかで考えながら、ごほんと咳払いをひとつ。
毛の捜索がまだ終わってないんだけどと言いたげな顔を作って見上げれば、
それだけで佳主馬くんがぐっと詰まった。

「…触るなら、ちゃんと触って。指でこちょこちょやられると、くすぐったい」
「うん、了解」

許可を得たのをこれ幸いとばかりに、ぺったりと手のひらをつける。
僕の手はそれほど大きい方ではないけれど、佳主馬くんの下腹部がまるまる覆いきれる。
手のひらをあてて感じるのは、やっぱりそこがツルツルなこと。
すべすべで温かくて、とても気持ちがいいこと。

佳主馬くんには申し訳ないけど、毛なんか生えてこなければいいのにとさえ思った。


271 名前:オナニー指導5/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:31:24 ID:???

細いと言っても万助さんに鍛えられてるだけあって、お腹がきゅっと締まってる。
綺麗にすっと入った腹筋のラインに、これまた綺麗な形のおへそ。
その少し下が、褐色の肌と白い肌の境目。
左右のくっきり浮いた鼠径部のラインはいけないものを見ているみたいで、
だからこそ目が離せない。
佳主馬くんがくすぐったがるそこを視線で辿っていくと、
ずり下げたパンツの縁に行き当たる。

これ、邪魔だな。

「……」
いやもう、後から冷静に振り返れば、あの時の僕は何かがおかしかったんだ。
そうさせる何かがあの納戸にあったんだ。
だってあんな広いお屋敷に、僕と佳主馬くんの2人きり。
本が雪崩のように散らばって、狭い納戸は更に狭くなっていて、
そのせいで2人の距離はおかしなくらい近かった。
古い本の匂い、埃の臭いに混じってはっきりと分かる佳主馬くんの匂い。
汗と、ほんの少し甘い感じの。
冷静になるために深呼吸しようと思いきり吸い込めば、
肺の中が佳主馬くんの匂いでいっぱいになる。
だから、しょうがないんだ。
中学生の男の子に対しておかしなことに、有り得ないことに、
この下が見たいと思ってしまっても、しょうがない。
「………」
当てた右手の、人差し指をそっと、パンツのラインに沿わせる。

これ、ほんの少しずらせば、見えるんじゃないか?

いやいや見えるって何をだよ、何を見ようとしてるんだよ僕。見てどうするんだよ。
ああでも1cmくらいなら。ちらっと見るくらいなら。
「……………」
人差し指を使って、パンツのウエスト部分をじりじりと下ろし始める。
全神経を人差し指に集中させた時、上から声が降ってきた。

「お兄さん」

その瞬間、すべての時間が止まった。
…ならいいのに、と急にクリアになる頭で思った。


272 名前:オナニー指導6/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:32:06 ID:???

僕には情けないことに見上げる勇気もない。
だって今、僕は中学生の男の子のパンツをこっそりずり下げて、
中身を見せてもらおうとしていたのだ。
その相手から声を掛けられて、我に返ったとは言え
とても佳主馬くんの顔なんか見られない。

「なっ、なに…」
「それ」

声に咎める響きがないのを感じて、そろそろと顔を上げる。
小麦色の指がすっと伸ばされた先。
それを目で追うと、先ほどのように僕の下半身に行き着いた。
さっきと違うのは僕がパンツ丸出しなことと、
そのパンツの前がぐっと盛り上がっていることだった。
…そう、僕は佳主馬くんの下半身をまさぐりながら、
思いっきり勃てていたのだ。

「こ、これは…、いや、その、違うんだ、違うんだよ佳主馬くん、」

我ながらなんと説得力のない声だろう。
というか何が何と違うんだ。
そうは思うものの、言い訳しないわけには行かない。
思えば、こんな状況で僕が鼻血を出さずに済んでいたのは
血液が別の部分に回っていたからか。
なんて今、分析したところでしょうがない。


273 名前:オナニー指導7/7[sage] 投稿日:2009/09/07(月) 23:32:51 ID:???

ああ駄目だもう終わりだ、せっかく仲良くなれたのに、
言いにくい悩みを相談してくれるまでに信頼してくれたのに、もう終わりだ、
軽蔑されてしまう佳主馬くんに軽蔑されてしまう。
下を向いたままあたふたと言い訳にならない言い訳をする僕を見下ろして、
佳主馬くんが言った。

「もしかして…それ、勃起してるの?」

ものすごくストレートな言葉に、僕は目を白黒させた。
い、いやその通りなんだけどおっしゃる通りくっきりはっきり勃起させちゃってるんだけど。
君のその、わくわくした声はどうしたことだろう。
おそるおそる顔を上げると、佳主馬くんはじっと僕を見ていた。
薄明かりの中でも分かる、柔らかそうなほっぺたは少し赤い。
小さな唇がはっきりと弧を描いて、中学生に対して使っていいか分からないけど
嗜虐的という言葉がぴったり来る表情だ。
目がきらきらと輝いて、これは…軽蔑しているというより、好奇心いっぱいという顔だ。
まずい。
それはそれで、非常にまずい。

「ねぇ、お兄さん…」

佳主馬くんが顔を近づけてきた。僕は太腿で止まっているジーパンが邪魔で
身を引くことも出来ない。佳主馬くんの匂いが強くなって、くらくらする。
小さな唇が開いてその言葉を音にしようとするのを僕は祈るような気持ちで見つめた。

ああ佳主馬くん待って言わないでその先はお願い言わないで。
だってだって言われてしまったらもしも佳主馬くんに言われてしまったなら、僕は。

「それ、見せて」

逆らえるわけがないじゃないか。
そうして僕は、逆らえないのならそれは命令と一緒だとようやく気づいた。

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最終更新:2009年09月12日 08:59