第六話
公開されているもので、このダイナスティ最大の儀式・・・聖魄通気還・神魄通気還の典礼。
薄いスケスケの衣装に身を包んだ10人ほどの女性達・・・年齢はバラバラだ・・・。
信者と思われる男性スタッフが、彼女達に応じて簡易ベッドを用意する。
女性達は全員そのベッドに横になる。
・・・ここでもお約束というのだろうか? ベッドは観客席に向けて円を描くように設置されており、
女性達は、一般信者や観客席に足を向けて寝そべっている・・・。
そして、彼女達も下着は身につけてはいない。
・・・さらにあろうことか、皆、彼女達は衣からこぼれた太ももを、
大きく広げて観客達の卑猥な視線に何の躊躇もなく晒してしまった。
男なら身を乗り出さずにいられない。
会場には小さな音量のムードミュージック・・・壇上からゆっくりと、
児島鉄幹が降りてくる・・・彼の呼称は「聖魔祭司」。
前世では「天聖上君」の忠実にして有能な片腕だったという。
その時は、
宇宙の邪悪な暗黒魔人と死闘を演じ、相手を倒しながらも自らも傷つき、息絶えてしまった・・・
という触れ込みだ。
彼は女性達の周りを、何か詠唱しながら一周し、一人の女性の前で立ち止まった。
最初は、女性の顔を触ったり、撫でたりしていただけだったが、
その手はカラダや乳房をまさぐりだし、挙句の果てに股間に手を伸ばしていく・・・。
  「ううっ・・・!」
児島鉄幹の片手にはマイクが握られている。彼は片手で、女性の性器をいじりだし、
片手のマイクでその音を拾っているのだ。
 クチュクチュ・・・、クチュクチュ・・・。
女性の太ももが敏感に反応する。その膝が小刻みに動く。
マイクは少し離れた女性の咽喉から漏れるあえぎ声をも拾う。
  「 あ っ あ ッ ! ・・・あ゛ ッ あ あ 〜 ぁ う う っ 〜!!」
スピーカーからの大音響と、
建物の構造によるサラウンド効果でこんなものを聞かされたらたまったもんじゃない。
男性陣総立ち。イスのずれる音が騒がしい。
・・・女性は三分とかからずに、歓喜とエクスタシーの果てにイッてしまったようだ。
これが・・・聖魄通気還と呼ばれる儀式だ・・・。


最終更新:2007年04月16日 10:37