そんなわたしがたぁった一つ見つけた方法・・・、そぉれぇがぁ可愛いぃエミリ〜ィ!
おまえの魂を新たに注入することだったのだよぉ、エェミリィ〜!!」


第二十九話
「あの町で可愛いおまえを見つけた時の、わたしのときめきが分るかぁい? ああ!
浮かれるおまえの『赤い手袋』 を隠すのは簡単だったよぉ!
あの禁断の術を使うには、『契約』 が必要だったからねぇ・・・、
  『契約』 によって命を失ったおまえは、
どんなにわたしを恨んでもわたしを殺すことができないぃ、
一生懸命研究したんだぞぉお?
おまえがわたしの思い通りに動くためには、どうすればよいのかぁ・・・。
念には念を入れたさぁ、自分の主人が誰なのかを分らせるために、
この美しい体内にわたしの精を注ぎ込み、時間をかけてゆっくりわたしになじませたぁ。
 ・・・おやぁ、怯えているのかぃぃエミリーィィ?
恐い思いをいっぱいしたものなぁ?
でも、許しておくれぇ、愛するおまえの為なんだぁ・・・。
そぉともそぉとも、それが最後の仕上げだった・・・、
それは純粋な恐怖ぅ・・・、それも他人のものではなく自分の恐怖をなぁぁ。
心を閉ざしたままでは人形は人形のまま・・・、
あふれる感情がなくては意味がないからなぁ?
恐怖を感じない? そぉかな? ・・・恐怖の記憶は残っているんだよねぇ!?
マリーの魂に、恐怖に彩られたおまえの魂を混ぜ合わせて、
やっとわたしだけの人形が完成したんだぁ!!」
・・・この男は完全な性的倒錯者だった・・・、
今も彼の屹立した男根は、嫌がるメリーの下腹部に突きつけられている。
この再会を夢にまで描いていたのだろう。
余りに強くメリーを抱こうとして彼女ごとよろめく・・・。
それがきっかけなのか、不安定なその男の精神は、怒りの表情に変化させていった。
「・・・ああ、なのに、それなのにぃぃ!! あの白ヒゲジジィィめぇぇ!!
虎の威を借りなければ何もできない糞ジジィィィ!!
よくもぉ! よくもわたしの元からエミリーを奪ったなァァ!!
復讐してやるぅ! あの糞ジジィも何処かで生きてるに違いないぃ!
必ず! 必ず殺してやるぅ!
最終更新:2007年04月18日 08:51