だいよんわ
「・・・久しぶりですね?」
「ほんまに久しぶりやなぁ?」
皆さん、覚えてますか? 最恐の和製ゴスロリ少女、うりぃ・めりーと犬の冒険です。
「この作者、今まで何やってたんすか?」
「あぁ、いとこの話の方にかかりっきりだったようや、まぁしゃーないわな?」
「はぁ、そんなもんすか・・・。」犬の表情はどことなく寂しげです。
「・・・? なんや、なんか不満なんか?」
「い、いや、そんな事ないっすよ! 出させてくれるのは嬉しいし、ただ・・・。」
「ただ、なんや?」
「いやぁ、あんま自分、活躍してないじゃないっすかぁ? ろくに出演してないくせに猿なんかは、
特殊技能生かして 稼ぎもあるし、雉さんは活動範囲も広いし・・・。」
「なんや、そんな事かい。アホなこと言いなやな? おのれら三匹とも役割が違うやろ?」
「・・・ええ、まぁそれは分ってるんですけど、あまりに地味で・・・。」
うりぃはため息をついて首を振りました。
「はぁ〜、おんどれは自分の値打ちを判ってへんな?」
「えっ? そんな事言ってくれるんですか? そうですよね、
おいらにゃ、全てを嗅ぎ分けられる高性能の鼻がありますもんね!?」
犬は尻尾を振って喜びますが、うりぃは醒めた目で犬を見つめます。
「アホウ、そんなんちゃうわ・・・。」
「えっ? ・・・じゃ、じゃあ、どんなかすかな音も聞き逃さない高感度の耳・・・?」
「わからんか?」「は、はぁ・・・。」
「こっち来てみぃ・・・。」
犬がとことこ近づくと、いきなり犬の視界からうりぃが消えました。
突然、犬の背骨に強烈な真空とび膝蹴りが炸裂します、
どこからともなくタイガーマスクのテーマが・・・。
   キャウゥゥゥンッ!!   「あ・・・姐さん・・・なな何を・・・!」
「おんどれの凄い所はな、もう20回は死んでもおかしうないのに、
すぐ立ち直る驚異的な生命力や!
猿なんぞはウチに初めて会うた時、財布かっぱらおうとしたんで、
バックドロップ食らわしたら、しばらく入院しとったさかいにな!」
うりぃはとても嬉しそうです。
「う、・・嬉しくないぃぃ・・・。」 犬は薄れゆく意識の中でいつまでもつぶやいていました・・・。


最終更新:2007年04月15日 01:11