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「その風車に映るのは」




カラカラカラ…

時刻は夕暮れ時。気持ちいい風と共に、風車が静かに音を立て回っている。
縁側で寝そべりながら色榮はその風車を手に取った。

「今日は良い風が入ってくるじゃないか。アンタもそう思わないかい?」

そう話しかけた先には縁側に座った一人の中年の男。深い銀色の髪で暗めの着物を羽織っている。
彼は風車職人の旅芸人、因幡銀次郎。色榮が心を許している数少ない一人だ。

「銀次、聞いているのかい?銀次ったら。」
「あぁ、そうだな。とても良い風だ。風車が良く回る。」

銀次郎は色榮の手にした風車を眺めながら言った。
そして空を飛ぶ蜻蛉に目を移し、呟いた。

「もう秋だな。」
「そうだねぇ…暑かった季節も終わりさ。これからは綺麗な紅葉の季節。あっという間さ。」

しみじみと夕焼け空を眺めながら物思いにふける。
この空も何度目だろう。昔はあの人と、でも今はこの人と見ている。

「…頭が疲れてきたよ。アンタ、膝枕をしておくれ。」

その記憶を振り払うように我儘な注文をする。
銀次郎はいいぞ、と膝をぽんぽんと叩いた。いつものことで慣れているのだろう。
お礼は言わず、黙って膝の上に頭を乗せ、再び寝そべる。この温かい感覚がアタイは好きだ。

「そうそう、銀次。この町の紅葉景色は見物なのさ。川を流れる紅葉がとても綺麗なんだよ。
 アンタは旅芸人なんだろう?またどこかへ行くのなら紅葉が綺麗になったら戻ってきておくれ。」
「俺がいないと寂しいのか?いいぞ、また秋になったら来よう。」
「な、何を勘違いしてるんだい、アンタは…。アタイはただ町を巡る時に番傘持ちがほしいだけさ。」
「そうか。」

はいはい、と頭をポンポンと撫でながら銀次郎は笑った。
色榮はなにさ、子供扱いするんじゃないよ。とツンとした表情を見せた。


手に持った風車がまた、カラカラと音を立てて回った。




~お子様お借りしました~
銀次さん (のんちゃん宅)

いつも絡みありがとう!銀色おいしいです///
銀次さんの口調が不安定で迷子!ごめんね!←
こういうのんびりとした空気を銀色は過ごしているイメージだなぁ、と。

私の中では銀次さんは旅芸人だから同じ場所に長くは留まれないイメージ…。
だからこういう祭りの時にだけ現れるみたいな。
今回も何かの祭りの後のイメージだなぁ(・∀・)
またお借りすることがあったら勝手にお借りしますぜ!←←
最終更新:2012年09月19日 19:48