2巻12号
発行日
1972年9月20日
ページ数
8
概要
1. クラブ連絡
この号は特集号。あと今号は乗算機を取り上げる。
2. メンバーからのニュース
音楽&エレクトロニクス雑誌 "NUMUS-WEST" の紹介。
3. 特集「電子音楽システム設計におけるシステム理論」
a) システムとは、ある目的を達成するための機能の集合体。
b) システムの構造は次の4パタン: 1)特殊機能・単一目的; 2)特殊機能・複数目的; 3)複数機能・単一目的; 4)複数機能・複数目的
c) 最高の音楽システムは 4。こういうシステムだとできることがたくさん。
d) モジュールがたくさんになるとシステムは「ネットワーク」となり事態が複雑化。
e) こうなっちゃうともうどう動くか予想つかない
f) こんなときの普通の反応は「どうなっちゃうの?」
g) (管理者註:すみません理解できませんでした)
h) システムを多用途に使う場合、「ミニマックス」の原理が役に立ってくる。ミニマックスとは、システムの多様性と単純さのトレードオフ。
i) よくあることは、あるシステムは特定の目的のためにはうまく動く。こういうシステムは、「特殊機能・単一目的」。こういうシステムは用途を変えるのがやっかい。
こういうシステムはミニマックス原理のことを考えていないのが問題。
j) 全ての要素は何?資金、何がしたいのか、サイズ、などなど。
8a. 乗算器
NE595 や MC1595 を紹介。
アプリケーションは VCA やリングモジュレータ。
8b. 周波数シフト
周波数 fx の入力を使って発振器からの搬送波 fy を変調。出てきた変調波だけをフィルタで取り出して fx + fy の周波数シフト信号を得る。アイデアだけで未検証。
8c. ディジタル高調波
ある矩形波をカウンタで分周して f, 2f, 3f, 4f... と高調波を得る。これを色んな比率で混ぜ合わせると色んな音色が作り出せるはずだ。
8d. 電子音楽基礎講座第三回 IC
- IC の説明。リニア(管理者註: 今時はアナログと呼びますね)とディジタル
- オペアンプ
- 乗算器
- ロジックゲート
- フリップフロップ
- インバータ・バッファ
9. 会員情報
(2007.3.14)
- 今日も急ぎ目に読んだせいか、システム理論のところがあまり理解できませんでした。システム設計にミニマックスの考え方というのはいいですね。
システム設計で重要なのは目的に合わせていかにどこまで省略(単純化)するか、ということだと勝手に解釈しました。
周波数シフトの考え方面白いです。実際のところどうなるか試してみたい気もします。あと、これ意外とディジタル信号処理向きかも。
-- gan (2007-03-14 23:24:16)
- MC1595 って、MC1495 の温度レンジ、誤差違いの石なんですね。ミリタリ等ミッションクリティカル用途かしら。 -- Chuck (2007-03-17 18:01:44)
- ううむ、そうかもしれませんね。
当時の IC の型番、なにやら見たことあるような気がしても、入手できることはあまりなさそうですね。(除741)
乗算器は、各号によく登場しています。アプリケーションは、その後は OTA に置き換わってしまったような、VCA や発振周波数の制御が多いような気がします。
OTA に関しては、この時期のニューズレターでは、気配もありません。おそらく世に出る前だったのではないかと思います。
-- gan (2007-03-18 21:37:14)
- アルバイトはじめました(´-ω-)♪ http://mbtu.net -- わかりません (2012-03-05 17:57:05)
最終更新:2012年03月05日 17:57