344 :VIP村人x:2006/11/25(土) 18:59:11.65 ID:uNpHopj80
「……なんだと?」
「予想してたよりお客さんたくさん来ちゃってさぁ。それで人足りないから友くんにも接客にまわってもらったの」
「……」
「そしたらもー凄い人気!おじさんにはおしり触られちゃうし、ふつうに男の子にはナンパされるし…」
「おいっ!!!!」
「ビクッ!!」
「友は接客やりたくないって言ってただろうが!!なんでそんなことさせてんだよ!!」
「え、え? そ、そんなこと言ったって…全然人手が足りなかったんだもん……何でそんなに怒ってるのよう…」
「くっそ…このバカ!!」
ガラガラガラッッ!!
くそ…!くだらない妄想だと思ってたことが現実になっちまったじゃねーか…!!
心配だ。今も誰かにちょっかいかけられてるかもしれない。
……自分の行動は少し異常なんじゃないかともさっきは思ったが、
そんなことはもはやどうでもよくなっていた。何より友が心配だ。
俺は玄関までの廊下を全力で駆けていった。
345 :VIP村人y:2006/11/25(土) 19:04:33.72 ID:uNpHopj80
玄関に着いたが、友の姿はどこにも見えなかった。
「おい友!!ゆう!!」
……くそ…いったいどこ行ったんだよ……
俺は一階の辺り一帯をくまなく見てまわった。
……いた。
窓から見えた、二階の廊下。
男二人に手を掴まれている。
やっぱり……!!
346 :VIP村人y:2006/11/25(土) 19:10:22.83 ID:uNpHopj80
「ね?ちょっとだけ!ちょっとだけでいいからさ!うちの教室で遊んでいきなよ!」
「い、いや……あの…早く教室戻んなきゃいけないから…」
「まあまあそう言わずにさぁ!」
「おいあんたら何やってんだ」
「男……」
「うわっ!なんだこいつ気持ち悪りい」
「そいつ仕事中なんだよ。手離せよ」
「…なんだこのオカマ野郎」
「おまえなんかに用はねーんだよ。どっか行け」
「俺らはこっちの子に用事があるの」
「……いいこと教えてやろうか」
「あ?」
スッ…
「……そいつも男だぞ」
「……!?」
349 :VIP村人y:2006/11/25(土) 19:16:12.44 ID:uNpHopj80
「……え?えっ?…嘘でしょ…?」
「ホントだよ。ほら、俺と同じ格好だろ?俺らの教室で女装喫茶やってんの」
「……」
「おら。男に言い寄ったって言いふらされたくなかったら、さっさと消えろ」
「…は……はは…」
男二人は苦笑いを浮かべながら、後ろ歩きで去っていった。
「…男…」
「…たく。何やってんだよおまえは」
「……食材持ってくの手伝ってあげるって言うから、つい…」
「バカ。だったとしても教室に誘われた時点でキッパリ断ればいいじゃねーか。男だろ?」
「…ごめん…」
「……い、いや。…別に友は悪くないけどさ…」
「……」
「そ、それよりさっさとそれ持って教室に戻ろう。みんな待ってるから」
「うん」
最終更新:2006年11月27日 20:16