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実力分布関数 - (2007/04/03 (火) 02:33:35) の編集履歴(バックアップ)


レーティング差と期待勝率(2)


レーティング差と期待勝率(1)からわかるとおり,
一般に用いられている仮定では,
期待勝率はレーティング差のみによって求められる。

レーティング差αのとき,上位者の期待勝率をWp(α)とすると,

  1. Wp(0)=0.5
  2. Wp(α)=1-Wp(-α)
  3. Wp(α)は増加関数で,lim(α→-∞)=0,lim(α→+∞)=1

を満たす関数ならば,どのようなものでもいいことになる。

現在のレーティング理論の基礎を構築したイロ教授は,
実力分布関数が正規分布に従うと仮定したので,
(*)式([http://www30.atwiki.jp/t-korp/pages/11.html]参照)を計算すると,Wp(α)は累積正規分布関数になる。
[分布の標準偏差がsであれば,Wp(α)は標準偏差は√2*sの累積正規分布関数になる]

また,上記の条件を満たす関数の一つである双曲線関数tanhを用いれば,Bradley-Terryモデルとなる。

     Bradley-Terryモデル
 レートXのプレイヤーのレートYのプレイヤーに対する期待勝率
     3^(X/200)/(3^(X/200)+3^(Y/200))=1/(1+3^((Y-X)/200)

ここで,200というのは一般的な数値であり,
イロ理論の標準偏差に相当する。