女性の立ち姿を低いところから見ると、これほど間の抜けた、無防備な姿はありません。
それを嫌って、襖の開閉と出入りは座って行うということなのです。
茶器や菓子を乗せたお盆などを持っている場合は、襖の開閉が不自由ですし、片手では不安定となります。
これも、理由のひとつになります。
作法には、このように合理的な理由があるのです。
ついでに、もうひとつ-。
来客中に襖を外側から開けるときは、ドアをノックするのと同じ理由で、「失礼します」「ごめんください」などとひと声かけて、室内からの返事を待ってから開けるのが礼儀です。
高橋ナツコ
最終更新:2016年08月06日 16:36