日本料理の煮物や酢の物など、器から口へ運ぶまでに汁がこぼれそうなものを食べるとき、たらしてはみっともないと思って、箸をもっていない左手を広げて受け皿のようにするしぐさを見かけることが多い。

一見するとお行儀のよさそうなしぐさだが、じつはこれがマナー違反になる。

もち上げてよい食器なら胸元あたりまでもってこよう。

また、懐紙という品のいい小道具も存在する。

手を受け皿にするより、懐紙をつかったほうがずっと奥ゆかしいものだ。

食事に招かれたら、バッグにそっと、懐紙をしのばせておくのが心得である。

高橋ナツコ
最終更新:2013年11月26日 10:34