◆◇◆◇



『ブロンディーーーーーッ!!!』

『てめえは善玉なんかじゃねえええ!!!』

『薄汚え大悪党だ!!!このくたばり損ない野郎!!!』

『てめえなんか、犬に喰われちまえーーーーーーッ!!!!』



◆◇◆◇



かち、かち、かち、かち――――。


“あの時”のクリスマスのように。
肌寒い冬の日だった。


かち、かち、かち、かち――――。


時計の短針が動く。
肌寒い空気の中で。
物言わぬ静寂の中で。
淡々と音が響く。
黙々と時が進む。


かち、かち、かち、かち――――。


足元がぐらつく。
不安定な台座の上に、ぽつんと佇む。
足場と呼ぶには小さく、そして狭苦しく。
一歩踏み外せば、すぐに崩れ落ちるだろう。


かち、かち、かち、かち――――。


一回り高くなった目線で、周囲を見渡す。
此処は、廃ビル内に拵えた隠れ家。
薄暗い明かりに照らされた、殺風景な部屋。
ソファや時計など、申し訳程度の雑貨だけが用意されている。
ただ隠れ潜むために用意された、なけなしのスペースであり。


かち、かち、かち、かち――――。


そんな空間の中心。
彼は、小さな椅子の上で直立していた。


かち、かち、かち、かち――――。


延々と続く首筋の感触に、眉を顰める。
纏わりつく麻の束が、彼の首を捉えて離さない。
天井からだらりと垂れ落ちた“それ”が、椅子の上に立つ男の頚部に巻きつけられている。
そして両腕もまた、後ろ手で縛り付けられて動かすことができない。


かち、かち、かち、かち――――。


縄だ。
男の首が、縄で縛られている。
椅子の上。不安定な足場。
一歩踏み外せば、すぐにでも崩れ落ちる状態であり。
まるで“絞首”を目前に控えた死刑囚のように、彼はそこに佇んでいた。

彼は、犯罪者である。
彼は、ヤクザだった。
通称“ドブ”。本名、溝口恭平。
暴行、恐喝、詐欺、窃盗―――。
数々の悪行を繰り返してきた、札付きの悪党だ。

首に縄を掛け、台座に立ち。
時計の針が刻々と進む音ばかりが響き渡る。
数秒の刹那が、永遠を巡るかのように。
彼を取り巻く時間は、停滞し続ける。

彼は何故このようなことをしているのか。
己の罪に対する懺悔に走ったのか。
己の罪に恐れを抱き、自暴自棄になってしまったのか。
己の罪に耐えきれず、償いをしようとしたのか。

いずれも違う。彼に限ってそんなことは有り得ない。
ドブは、根っからのワルとして何年も生きてきた。
暴力と打算次第で白も黒になる稼業だ。
踏み越えてきた一線は数知れず。
悪事に対する良心の呵責など、今更ありやしない。
だから自死を選ぶような罪悪感など持ち合わせる筈がないし、ましてや己の罪を悲観するような人間でもない。


かち、かち、かち、かち――――。


にも関わらず。
時計の針が動き続ける中で。
彼は、絞首を目前に控えていた。


「なあ、アーチャー」


そして、ようやく。
ドブは、不服な表情を浮かべながら。
ゆっくりと、その口を開いた。


「悪かった。謝るよ」


沈黙に耐えきれなかったかのように。
あるいは、こんなところで死ぬ訳にはいかないと訴えるように。
視界の端にいる“相手”に、謝罪をする。


「俺も調子に乗ったのは間違いねえ」


ここまでされる謂れはないだろ、という言葉を押し殺し。
その気になれば幾らでも不満を垂れ流せる口を抑えて。
逆鱗に触れてしまった“相手”へと、心にもない詫びを行う。


「だから、だ」


一呼吸を置き。
縛られた首を傾けて、視線を動かし。
“相手”の目を、真っ直ぐに見据える。


「この縄を外してくれ。今すぐに」
「やなこった」


即答だった。
心底ふてぶてしい一声が返ってきた。

アーチャーは、何をしているのか。
何処かから引っ張り出したソファにどっしりと腰掛けて、踏ん反り返っていた。
髭面の浅黒い面構え。まるで山賊のように小汚い服装で、申し訳程度の“お洒落”で赤いマフラーを巻いてる。
どうせまた勝手に拾ってきたんだろう―――そのマフラーを見て、ドブは内心毒づく。

どこで掻っ攫ったのかも分からないフライドチキンを、行儀悪く左手でクチャクチャと喰い漁り。
ドブの無様な姿を見物しては、何度もケタケタと笑ってツバを飛ばす。
それでいて右手にはしっかりと、黒光りする拳銃が抜け目なく握られてる。


「てめえは―――」


ぎょろっと睨みつけるように、アーチャーがガンを飛ばす。


「俺の女にちょっかい掛けやがった。
裏切りは罪だぜ。ブロンディーも卑怯な野郎だった」


粗野な顔を怒りに歪めつつ。
銃身を向けながら、ドブへと吐き捨てる。


「待て待て、元はと言えば俺の知り合いだったコだろ?キャバ嬢の」
「知るかドブ野郎。寝取ったてめえが悪いんだ!」
「寝取ってねえっての。俺との付き合いが先なの」


こりゃ理不尽だろ―――ドブはそんな言葉を押し込める。
アーチャーは妙な英霊だ。
死人とは思えぬほど、食も女も金も気ままに楽しむ。
良くも悪くも生気に溢れている。
日頃から霊体化せずに活動することもザラである―――無論、抜け目ない警戒を行いつつスキルの恩恵を受けた上での行動らしいが。

彼は自らの欲望に正直である。
故に、ドブのシノギに付き合うことも度々あった。
アーチャーは悪党だ。ならず者だ。
ドブの犯罪に対してあれこれ口出しはしないし、寧ろ積極的に協力して“おこぼれ”を貰う立場にあった。
無法の荒野。社会の裏街道。アーチャーにとってはどちらも似たようなものである。


「あのコ、元々俺と親しかったんだよ。分かるだろ」
「俺と寝たのも事実だぜ、この薄らトンカチめ」
「いや、サーヴァントだろお前?何で女と寝る必要があるんだよ」
「悪い?女のコと寝て?」
「いや……悪くはねぇけど」


そんな稼業の傍らで、アーチャーは半ば強引にドブの“夜の遊び”へと付き合うことが多々あった―――博打、酒、そして女である。
ドブにはヤクザな友達がいて、夜の街で働くような女性との付き合いも豊富であり。
それが今回の一悶着のきっかけだった。


「冷静になってくれアーチャー。俺がいなくちゃお前も困るだろ?」
「へへへッ……俺にゃ『単独行動』スキルがあらぁ。
てめえがくたばっても当分は生きられるってワケよ」


そんな訳でアーチャーは、己の女(自称)と勝手に寝たドブに罰を与えることにしたのだ。
椅子の上に立たせ、吊るされた縄を首に巻きつける――――即ち絞首刑である。
西部開拓時代において最も典型的な処刑方法であり、アーチャーも生前に“幾度となく体験した”極刑である。


「アーチャー、いい加減にしねえと」


今まさに、ドブは処されようとしている。
惨めな“吊られた男(ハングマン)”になろうとしている。
聖杯戦争の真っ只中―――よりによって自分のサーヴァントの手で。


「俺も流石に、黙っちゃいねえぞ」


そんな結末を受け入れる訳にはいかない。
だから、彼もまた睨みを効かせる。


「なあ。いいんだな?」


自らの右手の甲に宿る刻印に、力を研ぎ澄ませる―――。


「令呪を以て命ず―――」


ズドン。
ズドン。
――――閃光と、銃声。
そして、硝煙が立ち昇る。


コンマ数秒の刹那。
密室に、轟音が響き渡る。
ドブの足場が途端に崩れる。
両足を踏み外し。
その場でバランスを崩す。

何が起こったのか。
アーチャーが、瞬時に銃を抜き放ち。
椅子の脚を二本、瞬きの間に撃ち抜いた。
クイックドロウ――――早射ちである。
その粗野な出で立ちとは不釣り合いなほどの速射、そして精密射撃。
四本脚の半分をへし折られた椅子は、そのまま崩れ落ちて。
ドブをかろうじて生かしていた足場を、無慈悲に奪っていった。


で、どうなる。
――――“首吊り”だ。
絞首刑。骨折か、窒息か。
どっちにせよ、最悪な死に様だ。


足元が崩れた、一瞬。
ふいに過去の記憶が、ドブの脳裏をよぎる。
クリスマスの夕方。
何億もの金が待ち受ける駐車場。
“ドクロ仮面”に腹を撃たれて。
死にかけながら、助けを求めて。
されど、“協力者”からも見放されて。
――――あの直後、ドブはこの異界東京に召喚された。
奇妙なことに、腹部の傷が癒えた状態で。

思えば、二度目だった。
己が死というものを本気で覚悟したのは。
あの時は聖杯戦争に巻き込まれたことで命拾いしたが。
今回ばかりは、最早どうすることもできない。
こんな無様な最期を遂げることになるとは、思いもしなかったが。
やれやれ、どうにでもなれってんだ――――ドブが全てを受け入れかけた瞬間。


ズドン。
再び、銃声。
閃光と共に、ドブが“落下”する。


.

顔面が、叩きつけられる。
芋虫のように、床へと横転する。
今度は、何だ――――ドブは状況を確認する。
少なくとも、死んではいない。
そもそも、首を吊られてすらいない。


「この世にゃあ2種類の人間がいる。
 首に縄を掛けられるヤツと、縄を切るヤツ。
 要するに、ええっと……身体張って無茶させられるヤツと、安全な尻拭いだけするヤツってこった」


右手に拳銃、左手にフライドチキン。
クチャクチャと肉を咀嚼しながら飄々と語り出すアーチャーを見上げつつ。
ドブは、天井から垂れていた縄が“切断”されていることに気付く。

――――撃ち抜いたのか、縄を。
――――ぶら下がっている部分を、正確に。

ドブは目の前に横たわる事実に、目を見開く。
この絞首刑は、最初から“ただの脅し”でしかなかったらしい。
だからアーチャーは、本当にドブを吊るすつもりなど無かった。
故に彼は、限界まで脅しを続けたのち―――絞首の直前に“精密な早撃ち”でドブを救ったのだ。


「生きてた頃は、いっつも首に縄掛けられてばかりだったがよ――」


そんな曲芸じみた技を披露しておきながら、なんてこともなしに。
アーチャーは「うぇー」と首吊りのジェスチャーをしながら語り。


「――今回は俺が“切るヤツ”だったってワケだ!!ガハハハハハハハッ!!」


そして、大口を開けて大笑いした。
どうだ、ビビったか。コノヤローめ。
そんな小言で突っつきながら、アーチャーはドブの顔を覗き込む。
そんな彼の姿を、ドブは唖然とするように見上げて。
頭が冷静さを取り戻していくと共に、呆れたような表情へと切り替わっていった。

アーチャーのサーヴァント。
滑稽な“卑劣漢”トゥーコ。
彼は、ならず者だった。






「マジで死ぬかと思った」
「悪かったよ。怒んなって」
「冗談で済むわけねェだろ……」


首と両手の縄を解かれたドブは、アーチャーと入れ替わるようにソファへと踏ん反り返る。
そのまま気晴らしと言わんばかりに、ぐいぐいと缶ビールを飲み下していた。
部屋の隅に置かれた小さな冷蔵庫から取り出したものだ。
肝心のアーチャーは、さっきまでドブが突っ立っていた椅子に寄り掛かって座っていた。


「次やったらマジで令呪だ」
「なんだと?てめえこそまた手ェ出したら……」
「あー、もういい。女の話はもうやめろって」


ドブが呆れたように大きなため息を吐き。
アーチャーはキョトンとした顔で頬をぽりぽりと掻く。

今回の一件で、主従の間に亀裂が入ったかと言うと―――別にそんなことは無かった。
互いにとって重要な利害関係はちゃんと分かっている。
本気で対立したところで、結局はお互いが損するだけなのだ。
それにドブも、アーチャーが“こういうヤツ”であることは既に理解している。
同じ悪党同士として、こう見えて相性は悪くない―――今まさに一悶着が起きたが、それはそれだ。
とはいえ、あんな仕打ちを受けてドブが憤らない訳も無かった。


「安心しな、ちょっと脅かしただけだよ。
 てめえはブロンディーよりも話の分かるヤツだ!殺しゃしねえさ!」


無駄に屈託のない笑顔でそう言ってくるアーチャーに、ドブは再びため息。


「ああ、そうかい」
「大丈夫だって!信じろよ!」


ホントに大丈夫かよ、と思わずごちりながら。
それでもドブは、これ以上の遺恨は残さない。
先も述べたように、相手の性格は既に分かっている。
今は無意味な争いをしている場合じゃない―――聖杯戦争の「前奏」を生き抜く必要がある。


「俺は頼もしいサーヴァントなんだぜ、アミーゴ」
「分かってるっての。信頼してるよ」


ドブはこの世界においても犯罪者だが、幸いにして指名手配犯ではない。
故にシノギをする上では、元の世界よりも融通が利く。
金は力だ。ケチな手段に頼らずに金を掻き集められるのは都合がいい。
築き上げたコネクションとも併せて、人手や銃器などを取り寄せられる下地は整えてる。

どんな力を持ってるかも分からない他の主従に対し、ゴロツキの立ち回りがどこまで通用するのかは未知数だが。
少なくとも社会が戦場となる以上、無駄にはならない筈だ。


「とはいえ、お前の能力は別に高くもないんだ。過信はするなよ」
「そりゃ承知の上だぜ。俺はマヌケじゃねえ」
「……気をつけろよ。サーヴァントに限らず、最近は場末も騒がしいモンだ」


そして、肝心のサーヴァントとやらが如何なる化け物の集まりなのか―――今後の盤面でそれも知る必要がある。
アーチャーは決してステータスに優れてるとは言い難い。
戦闘においても、あくまで拳銃などの近代的な武器に特化している。
強力なサーヴァントではない可能性が高い以上、今後はもっと慎重になる必要があるだろう。
尤も、アーチャーは軽率に見えて強かな男だ―――その点に関しては確かに信頼している。


「場末……近頃はデケえツラしてるガキ共もいるんだろ?
確か、カントー……カントー、なんだっけな」
「『関東卍會』」
「そう!それだよそれ!」


そして、気になる“動き”はある。
ある暴走族のことだった。

話によれば、構成員は中高生程度。
ただの不良少年の集団。ガキの集まりだ。
しかし―――妙な噂を聞いた。
ここ最近になって、連中が急速に勢いを付けているという。
今はまだ囁かれる程度のネタに過ぎないが、その話は半グレの間でもちらほら語られるようになっていた。

現実を知らない、ただの小僧共の寄り合いと思っていたが―――“何かある”のかもしれない。
急激に動き出したという噂が流れた件の暴走族に対し、ドブはそんな直感を抱く。


「ガキだろうと油断はならねえ。
 サーヴァントに聖杯戦争……もう何があっても不思議じゃない」


故にドブは、警戒をする。
この聖杯戦争において、敵は何処から現れるのかも分からない。
裏社会におけるコネクションや情報網を駆使して、可能な限りのアドバンテージを取る必要がある。

ドブの目的は、この舞台で勝ち残ること。
聖杯の力が本物であるかどうかの確証は、脳内に流れ込む知識の他に得られていないが。
少なくとも、生き抜くためには聖杯へと至らねばならない。
仮に願いが叶うのならば、巨万の富や身柄の自由でも祈っておきたいところだが―――それは勝ってから考えればいい。

あの“ドクロ仮面”に撃たれて。
“共犯者”に見放されて。
そんな無様な最後を受け入れるつもりなど、毛頭ない。
勝って、生き残る。
何でも願いが叶うのならば、存分に使わせてもらう。
それだけだ。ドブの目的は、極めてシンプルだ。


「なあに、俺がツイてるんだ。聖杯は俺達のモンだぜアミーゴ」
「ああ、だからもうさっきみたいな騒ぎは起こすなよ。
 遊びもそろそろ控え目にしとけ」
「分かってるって」


そんな楽天的な言葉を吐きながら。
へっへっへ、とアーチャーは品のない笑みを零す。
粗野で小汚く、欲望に何処までも素直。
そのくせ妙な愛嬌と滑稽さをちらつかせる。
相変わらず掴みどころのないヤツだと、ドブは思うが。


「この世にゃあ2種類の人間がいる」


ふいにアーチャーが、ニヤリと笑う。
抜け目なく拳銃を握っていた、先程と同じように。
ふてぶてしさと不敵さを滲ませながら、ドブをじっと見つめる。


「高いところに登るヤツと、そいつの足場になるヤツだ」


――――そう、俺たちはどっちだい?
笑みを浮かべながら、アーチャーはそんな風に問いかけた。
ドブはほんの一瞬、呆気に取られたが。
やがて、喉を鳴らすように微かな笑いを溢した。
ああ、その答えは分かり切っている。
そう言わんばかりに、アーチャーと顔を合わせてほくそ笑んだ。





「ところでよ、アーチャー」
「何だ」
「前々から思ってんだが、ブロンディーってのは誰だ」
「そいつぁ……クソッタレのブタ野郎だ!!」





【クラス】
アーチャー

【真名】
トゥーコ(卑劣漢)@続・夕陽のガンマン

【属性】
中立・悪

【パラメーター】
筋力:D 耐久:E+ 敏捷:C++ 魔力:E 幸運:A+ 宝具:D

【クラススキル】
対魔力:-
神秘への耐性を持たないため、本スキルを喪失している。

単独行動:A
マスターからの魔力供給を断っても暫くは自立できる能力。
Aランクならばマスターを失っても一週間は現界可能。

【保有スキル】
射撃:B+
「撃つときは撃て!喋るんじゃねえ」
銃器による早撃ち、精密射撃を含めた射撃全般の技術。
凄腕のアウトロー達とも互角に渡り合うほどの射撃技術を持ち、例え入浴中であっても銃捌きには抜け目がない。
銃器による攻撃を行う際には高確率でクリティカルヒットを叩き出せる他、宝具『The Ecstasy of Gold』発動時には早撃ちの敏捷性にプラス補正が掛かる。

仕切り直し:C
「あばよ、アミーゴ!」
戦闘から離脱し、状況をリセットする能力。
不利になった戦闘を初期状態へと戻す。

窮地の嗅覚:B
「嫌な予感がすらぁ」
ならず者として磨き上げてきた虫の知らせ。
自身に迫る危機を高い確率で察知し、幸運値などの判定で優位を取りやすくなる。

吊られた男:A
「俺は縄を掛けられる側の人間だ。命懸けなんだぜ」
彼は幾度となく自らの命を懸ける羽目になり、悪運の強さによって常に生き延びてきた。
自身に向けられた攻撃のファンブル率をアップさせ、ファンブル成立時にはダメージ数値を激減させる。
また致命傷と成り得る攻撃に対し、回避判定の成功率が大幅にアップする。

荒野の導き:B
「俺を裏切ったヤツは二度とお天道様を拝めねんだ!」
僅かな痕跡を辿り、因縁の相手“ブロンディー”を何処までも追跡してみせた逸話がスキル化したもの。
一度捕捉した相手の気配を高い精度で追跡することが出来る。
対象がサーヴァントなど魔力を扱う存在である場合、魔力の残痕を探ることも可能。

卑劣漢:B+
「俺、汚えヤツ」
闇討ちや不意打ち、奇襲攻撃などを行う際、自身のあらゆるステータスと判定にプラス補正が掛かる。
更に戦闘態勢に入る瞬間まで、自身の気配や殺気が常に察知されにくくなる。

【宝具】
『The Ecstasy of Gold』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1\~20 最大捕捉:2
旅路の最後、果てしない墓地の中心部。
悪漢達が繰り広げた“三竦みの決闘(メキシカン・スタンドオフ)”が宝具化したもの。
要約すると「早撃ちの決闘へと強制的に巻き込む宝具」。

この宝具を発動して“早撃ち”の構えを取った瞬間、周囲の時間流が“停滞”。
相手の持つあらゆる瞬間移動や超高速移動、超瞬発力や戦線撤退などの能力が妨げられ、強制的にアーチャーとの“睨み合い”による刹那の拮抗状態が作り出される。
宝具の効果から逃れるためにはアーチャーとの幸運値判定による対決が必要となる。
そして睨み合いの末に抜き放ったアーチャーの早撃ちに耐久値無視のクリティカルダメージが付与され、更には一定確率で相手の宝具やスキルを無視した即死判定を叩き出す。

『The Death of a Soldier』
ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:1\~30 最大捕捉:300
南北戦争において元相棒と共に行った“橋落とし”を具現化した宝具。
ダイナマイトを生成し、直接攻撃や破壊工作を行う。
単純明快ながら破壊力は抜群。アーチャーの意思によって起爆させることが出来るため、設置による遠隔爆破から投擲による攻撃まで用途も自在。
ただしアーチャーがダイナマイトから離れすぎると起爆が作動しない。
そして戦局の要である橋を崩落させた逸話から、敵の陣地や結界に対して特攻効果を持つ。

【Weapon】
懐に仕込んだ拳銃。
ライフル、ナイフ、縄も魔力で生成可能。

【人物背景】
通称“卑劣漢”。
粗野で乱暴なならず者だが、饒舌で何処か愛嬌がある。
小悪党のように薄汚い風体とはいえ、銃捌きに関しては凄腕。
流れ者のブロンディーとは一時的に利害関係を結んでいたが、破綻をきっかけに腐れ縁のような関係になる。

クールなガンマン、“善玉”ブロンディー。
冷徹な殺し屋、“悪玉”エンジェル・アイ。
粗野な悪党、“卑劣漢”トゥーコ。
『続・夕陽のガンマン』は南北戦争のアメリカを舞台に、隠された金貨を巡って彼らが三竦みの争いを繰り広げるイタリア産西部劇(マカロニ・ウエスタン)である。
なお邦題に『続・』と付いているものの、『夕陽のガンマン』の続編という訳ではない(ただし制作スタッフや役者、主役の人物造形などはある程度共通している)。

【サーヴァントとしての願い】
金銀財宝、美味いモン、いい女!全部いただきだ!
ついでにブロンディーの墓石にションベンでも掛けてやらぁ!


【マスター】
ドブ(溝口 恭平)@オッドタクシー

【マスターとしての願い】
生き残って、富と自由を得る。

【能力・技能】
喧嘩の腕はプロの格闘家並。
番外編の小説では数人掛かりの自称地下格闘家たちを叩きのめしている。
また堅気相手の人心掌握にもある程度長けている。

【人物背景】
都内で活動する指名手配犯のゴロツキ。39歳。
損得勘定で動く粗暴な悪党だが、時おり面倒見のいい一面を見せることも。
打算的で強かではあるものの、目的のためなら手段を選ばない性格や詰めの甘さから“小悪党”とも断じられている。
作中ではタクシードライバーの小戸川と手を組み、対立するヤノを出し抜くべく銀行強盗を目論む。

参戦時期は12話終了時点。
異界東京内では裏社会との繋がりを持ち、非合法的なシノギで稼いでいる。
各地に部下の舎弟や自身の息が掛かった者達がいる他、複数の隠れ家を所有している。
元の世界とは異なり指名手配はされていないが、裏社会ではそれなりに顔が利く模様。

【方針】
聖杯を信じるかはさておき、とにかく勝ち残る。

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最終更新:2022年08月15日 16:02