やはり暴力…!!
暴力は全てを解決する…!!
『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』
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緊急ニュースをお伝えします。
東京都世田谷区で発生した、雲一つない晴天であるにも関わらずに発生した、謎の落雷による被害は、倒壊家屋二十六軒、死者は1七人に上り………。
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グチャグチャと、肉が食い千切られ、噛む裂かれ、咀嚼された果てに飲み込まれる音が、間断無く続いていた。
時折混じる、硬いものが砕ける音は、骨を噛み砕いているのだろう。音の主は、随分な健啖家らしかった。
「人間共のやる『料理』ってやつぁ、初めて試したが随分と旨いもんだなぁ」
生きたまま羆を据え付けて、そのまま解体できそうな程に広いテーブルの上に配された、血と脂がこびりついた、奇妙な光沢の白い皿。その前で満足気に言うは、異形の獣。
夜の闇をから出来ているかの様な漆黒の体毛を持つ、大型肉食獣を思わせるフォルムの獣だった。
その鼻面には、素人目にも業物と判る三振りの刀が突き刺さっていた。明らかに口腔を刃が貫いているにも関わらず、獣には全く差し障りが無い様だった。
「今までずっと『生』で喰ってたからなぁ。こんなに旨いのなら、適当なやつ捕まえて、作らしとくんだったなぁ」
獣は口元を歪めて嗤う。その笑みを見た者は、どれ程の愚鈍、どれ程のお人好しであっても、この獣の本質を知り、恐怖に打ち震えるだろう。
この獣は底無しの暴食であると。この獣は、如何なる存在であっても、殺し、喰らう獰悪の魔獣であると。
「喜んで貰えて何よりだよ。セイバー」
獣から見てテーブルの対面に置かれた、テーブル上の皿と同じ光沢を持つ白い椅子に腰掛け、背もたれに身体を預けた男が応じる。
無造作に伸ばした髪と顎髭が、何処となく世界宗教のシンボルとなった聖者を思わせる男だった。
だが、この男に聖性を───善きものを感じられる者など存在するまい。
男は邪であった。
男は外道であった。
男は凶であった。
男は禍であった。
男は悪───それも全き純粋な悪であった。
男の名前は『ゾディア・キューブリック』という。
しかし、男はその名前を表向きにしか使わない。男自身は自らを『シックス』と名乗り、
男の真実の姿を知る者からもそう呼ばれる、元居た世界に於いて最凶最悪の人間。否、存在であった。
この世界に於いて、シックスのロールは、元いた世界のものと変わらない。世界最大の兵器メーカー『ヘキサクス』の会長であり、日本の政界、警察のトップとは『友人』である。
能力こそ凡俗な者共のそれに堕しているが、シックスに忠実で、シックスの悪虐に何も動じない『血族』達が居る。
有する財力、権勢、手兵、その全てに於いて、この東京に招かれた主従の中ではトップクラス。
拠点の確保だの、勢力基盤の構築だのに汲々としている他陣営から、羨望の眼差しを向けられてもおかしくは無い。むしろ当然とすら言えるものであった。
シックスは当然、この立場をフルに活用するつもりでいる。
圧倒的に有利な立場に身を置き、圧倒的な暴性を誇るセイバーの力で、英雄と呼ばれる者たちの願いを踏み躙る。
実にシックスの本質に沿った行為であり、シックスの望むところである。
「まだ食べるかね」
「ああ、いくらでも行けるぜ」
獣が言ったと同時、室内に無数の叫びが生じた。
悲鳴、怨嗟、呪詛、苦鳴、嘆願。
部屋の中には、老若男女を問わず人間が1人入れられた檻がいくつも置かれており、叫びは檻の中に囚われた者達のものであった。
その全てを愉しみながら、シックスは、手元に複数本置かれたナイフ、皿や椅子と同じ材質で出来ていると覚しいそれを手に取ると、無造作に放った。
短い苦鳴。続いて生じた絶叫。
ナイフは、磔刑に処された聖人の様に壁に打ち付けられた男の右腕、正確には全身に彫られた数字の内、右腕に彫られた『13』の数字の所に突き立っていた。
「13番ってえと……ケッ、ジジイかよ」
シックスの部下により、檻から引き摺り出される老人を見た獣が毒付く。
「好き嫌いは良くない…と言いたいが、まぁ良いさ、次は満足いく食材を当てよう」
泣き叫び、慈悲を乞い、助けを求める老人が、巨大な調理台に乗せられ、血に塗れて真っ赤に染まった屠殺人の振り降ろす肉切り包丁に、腕を切断され、身の毛のよだつ悲鳴をあげるのを聞きながら、事もなげにシックスは言った。
「頼むぜ、マスターさんよ」
シックスは、この獣に、調理した人間を喰わせているのだ。
それも、全身に数字を彫った男を壁に貼り付け、男目掛けてナイフを投げ、数字を刻んだ部分に当たったならば、その数字と同じナンバーの檻の中の人間を材料として供するという、凄惨な行為を悦びながら行なっているのだ。
真っ当な倫理感を持つものならば、あまりの悍ましさに言葉を無くすか、シックスと獣を糾弾するか、どちらかだろう。
「それにしてもよぉ、サーヴァントtれのは、旨いもんだな。また食ってみたくなった」
「この料理では満足いかないかね。セイバー」
シックスの言葉に、料理人たちが怯えた表情で全身を震わせた。
獣が『気に入らない』と言った時の、自分たちの運命を悟った顔だった。
「いいや、気に入ってるぜ。けどアレはアレで今まで喰ったことのない味だったんでなぁ。人間とも、妖(バケモノ)とも違う旨さだったからよ」
視線を壁に磔られた男に向けて、獣は続ける。
「礼を言っとくぜ。おめぇのサーヴァント、骨までうまかったぜ」
壁の男が罵声を浴びせてくるのを、平然と聞き流し、皿へと向き直った獣へ。
「では、また新しいのを見繕おう。それで良いかね」
「話が早ぇな」
獣は口の端を歪めて笑った。
「では次の食材といこう」
シックスは再度ナイフを─────壁に貼り付けられた男の、妻の骨から削りだしたナイフを手に取った。
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「それにしてもよお」
更に五人を胃に収めた獣は、満足気な風情で話し出した。
壁に磔られた男は、とうに気絶して、静かになっている。
「良い趣味してるなぁ。お前」
「褒めて頂いて、光栄だよ、セイバー」
「アイツも可哀想になぁ。家族全員、椅子と皿にされて、オマケに同じところに勤めてた連中が家族もろとも全員オレのエサだからなぁ」
まぁ道連れがアレだけ居れば、アイツも寂しくねぇだろ。と嗤う獣を、シックスは満足気に見つめた。
この邪性。呼吸をするように暴力を用い、周囲にどれだけの被害が出ようとも意に介さぬその在り方。シックスの為した悪を平然と受け入れ、嗤う、その悪性。
「君を呼べたのは幸運の極みというものだ。共に聖杯戦争を愉しみ、聖杯を手に入れようじゃあないか」
この絶対悪である自分が従えるのに相応しい。そう思った。
「あぁ、お前となら愉しめそうだ、何せ彼奴のサーヴァント、とんだ雑魚だったからなぁ。殺すにしても張り合いってもんがなかった」
セイバーのクラスを得て現界した獣の目線に先には、涙と涎と鼻水とで顔をグシャグシャにして気絶している男─────元はランサーのマスターだった男の無惨な姿があった。
「で、どうすんだ、アイツ?まだ何かアイツで、オレを愉しませてくれるんだろう?」
「ああ、愉しませてあげるよ。君も、他のマスターやサーヴァントもね」
シックスは邪悪に笑い、獣もまた獰悪な笑みを返した。
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「セイバー。一つ話題が有るんだが」
シックスの指示で、壁の男が撤去されて少し経って、シックスが切り出した。
「何だよ」
牙に絡まった髪の毛を、鋭い爪を爪楊枝がわりにして取り除きながら、獣が応じる。
「聖杯戦争に関する話だ」
シックスはロール上、この東京で起きた出来事の全てを知悉できると言っても過言では無い。
流石に取りこぼしは有れども、大きな事件や、有名な噂話などは、配下や警察を通じてシックスの元に入ってくる。
聖杯戦争の参加者が、持ち前の異能やサーヴァントを駆使して事を起こせば、シックスは居ながらにして感知出来る状態にある。
「東京卍會という勢力が有る。僅かな期間で急激に勢力を拡大している連中だ」
「其奴等が、聖杯戦争に関わってるのかよ」
「間違い無くね」
この東京でのシックスの配下である『血族』には、破壊の権化である『五本指』も含まれているが、その誰もが只の凡俗と化していた。
秀でてはいる。優れてはいる。だが、『血族』と呼べる代物では無い。
有名な女優。優秀な薬剤師、敏腕不動産業者。
精々がその程度であり、人の域を超越した存在とは─────人の極峰にすら立ててはいない。
NPCとして、この東京に起居している者は、オリジンがどれだけ秀でていても、魔人の域にあったとしても、凡俗の域にまで堕とされる。
ならば、極短時間で此処まで勢力を拡大した東京卍會とは何なのか。
バカでもわかる話だ。マスターの手腕か、サーヴァントの手になるものかは分からないが、聖杯戦争の参戦者だ。
「前の奴よりは愉しめると良いんだがな」
「君に新しいのを見繕うと言った手前、美味であって欲しいものだ」
「ちげぇねぇ……。やっぱ、お前となら、楽しく聖杯がとれそうだぜ」
「私も君に願いを叶えて欲しいからね」
「あぁ…見せてやるぜぇ……。オレを殺して、アイツが漸く復讐が叶ったって思ったところにオレ様が甦ってよ。アイツの目の前でガキと女喰ってやるのさ」
笑みの形に、獣の口の両端が釣り上がる。見るもの全てに地獄へ通じる亀裂を思わせる。
「どんな顔するんだろうなぁ。どんな声で鳴くんだろうなぁ」
獰悪に嗤う獣は、人の悪性が形になったものと言われても信じることが出来た。
「ああ、是非とも見てみたいものだね」
シックスは、そんな獣を祝福するかの様に微笑んだ。
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緊急ニュースをお伝えします。
今日東京タワーの先端から、男性の死体が吊るされているのが発見されました。
男性の身体は、数字の『6』の形に固められており……。
【CLASS】
セイバー
【真名】
紅煉
【属性】
混沌・悪
【ステータス】
筋力: A+ 耐久:A + 敏捷: A+ 魔力:B 幸運: C 宝具:B+
【クラス別スキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師ではセイバー に傷をつけられない。
騎乗:ー
騎乗の才能。『何かに乗った』という事が無い事と、セイバーの体型的に騎乗という行為に向いていない為に機能していない。
代わりに高ランクの飛行能力としての効果を持つ。
【固有スキル】
字伏:A+
字伏と呼ばれる極めて特殊な妖(バケモノ)としての格を表す。
セイバーは字伏と呼ばれる妖(バケモノ)の中でも、最強の存在の為このランク。
極めて高ランクの天性の魔、怪力、再生、魔力放出(風雷)の効果を持つ複合スキル。
怪力の効果は破格であり、人の身では到達不可能な領域。身体能力のみで宝具に迫る。魔力放出(風雷)の威力は凄まじく、並の対軍宝具に匹敵する。
戦闘続行:A
往生際が悪い。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
加虐体質:B+
戦闘時、自己の攻撃性にプラス補正がかかる。これを持つ者は戦闘が長引けば長引くほど加虐性を増し、普段の冷静さを失ってしまう。
攻めれば攻めるほど強くなるが、反面防御力が低下する。
カリスマ:D
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
精神異常:A
精神が錯乱しているため、他の精神干渉系魔術をシャットアウトできる。ただし、同ランクの精神汚染がされていない人物とは意思疎通ができない。
ギリョウさんの声もガン無視できる。
【宝具】
破妖霊刀
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人
人間が白面を滅ぼす為に鍛えた三振りの霊刀を白面の者が奪い、紅煉に与えたもの。現在は刀身だけが紅煉の鼻面にブッ刺さっている。
純粋な刀剣としての性能も高いが、最強の大妖である白面の者を滅ぼすためのものである事から、魔性に対する特攻効果を持つ。
更に魔性に対する再生阻害能力も有り、この刀で斬られた魔性がAランク以上の再生若しくはそれに類する能力を持たぬ限り傷が塞がらなくなり、斬られたものが魔に属する場合、傷口が融解していく。
喋ったり食ったりしたら舌切れるんじゃね……………?細かいことは気にするな。
黒炎
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:聖杯戦争のエリア全域 最大捕捉:1000人
紅煉が魔力を消費して身体から産み出す妖(バケモノ)。
サーヴァントに換算した場合、筋力: C 耐久:C 敏捷: C 魔力:C 幸運: Cのステータスと、魔力放出(風雷):C 怪力:C のスキルを有する。
強化型として、妖気を収束して光線として撃つ『穿』及び、突き刺さると根を張り、対象をその場に縫い止める『千年牙』を持つ黒炎も生み出せるが、魔力消費は多め。
最終決戦時に麻子の親父に殴り倒されていた…………?都合の悪い事は忘れろ。
数の暴力で人類最強候補の凶羅さん仕留めてたでしょ!!
【Weapon】
破妖霊刀
【解説】
元々『捉影』という名の人間が、獣の槍を得て、そのなま槍に魂を梳られて獣と化したもの。
なお人間だった時から、人間殺すよりも獣の槍使って妖ぶっ殺す方が楽しいと語っており、真正の悪人である。
その邪悪極まりない性状を白面に見込まれ、スカウトされて、白面について妖怪や同族の字伏を殺しまくる。
復活した時に、ある家を襲い、その時に妻と娘を喰われた男の、命を賭けた呪法により死亡。
【聖杯への願い】
復活。自分を殺した鏢の前に甦って、鏢が守ろうとした母娘を鏢の眼の前で殺して喰う。
【マスター】
シックス@魔人探偵脳噛ネウロ
【能力】
人類の域を超えた身体能力と、定向進化により獲得した桁外れの悪意。
配下の五本指の能力と、金属細胞
群集の心理を弄び、思いのままに扇動し、自身の為に平然と命すら捨てさせるジェニュインの能力。
炎の全てを知悉し、自在に操る葛西善二郎の能力。
植物の特性、毒性、調合結果など、植物に関してあらゆる情報を本能的に感じ取ることができ、薬物の精製や、樹木の急激な成長などを行えるヴァイジャヤの能力。
土地の状態、強度、構造を見抜くことができ、大規模な地盤沈下を引き起こせるテラの能力。
地下や地上の水の流れを一目で見抜くことができる、自在に洪水を起こし治水を行うDRの能力
強化細胞を体に埋め込むことで、体内で合金を精製し、体を金属に変えることや、全身の至る所から刃物を生やす事ができる。
瞬間記憶能力。一瞬でも視認すれば記憶する事ができる。
脳以外は破壊されても死ぬ事がない。ただし心臓を破壊されると、金属細胞を制御できなくなる。
再生能力の類はないので、バラバラにされて埋められればそのうち死ぬ。
【武器】
剣。シックスの身長と同等の長さ。
【ロール】
世界的な兵器メーカー『ヘキサクス』の会長
【聖杯への願い】
無い。だが、他の主従への嫌がらせの為に聖杯は獲る。
あとセイバー願いが叶う旬感を見てみたい。
【参戦時期】
笹塚を殺した後辺り。
【人物紹介】
7000年に渡る定向進化により誕生した新生物。
人の域を遥かに超えた『悪意』と、その悪意に耐えられる脳を持つ、
最終更新:2022年09月01日 14:25