ハードウェアとアーキテクチャ


BIOSの基本設定

  • BIOSセットアップで設定できる主な項目
    • 日付や時刻の設定。
    • ディスクドライブや各種デバイスのパラメータ。
    • 電源管理の設定。
    • 起動ドライブの順序。
    • デバイスへのIRQの割り当て。
    • 各種デバイスの使用/不使用。

  • IRQ、I/Oアドレス、DMAの設定
    • IRQとは
      • 「割り込み要求」のこと。
      • どのデバイスからの要求なのかをCPUが識別するために用いられる。
      • 一般的に0~15までの16個が用いられる。
      • IRQ番号の割り当ては、/proc/interruptsで確認できる。
    • I/Oアドレスとは
      • CPUと各種デバイスがデータをやり取りするための窓口。
      • I/Oアドレスの割り当ては、/proc/ioportsで確認できる。
    • DMA(Direct Memory Access)チャネルとは
      • CPUを使わずに、デバイスとメインメモリとの間で高速なデータ転送を行うために使われる。
      • DMAチャネルの割り当ては、/proc/dmaで確認できる。
    • IRQ、I/Oアドレス、DMAはいずれも競合しないように設定しなければならない。

  • ハードディスクの構造
    • 古いBIOSの場合、ブートローダーが1024シリンダ目以降にあると読み取れない(「1024シリンダの制限」)。
    • MBR(Master Boot Record)
      • ハードディスクの先頭部分のセクタのこと。
      • パーティション情報が書き込まれたパーティションテーブルと、ブートローダーの一部が格納される。
    • LILO(LInux LOader)はMBR以外にも置くことができるが、1024シリンダより内側に納めるようにインストールする必要がある。


SCSIデバイスのセットアップ

  • SCSI(Samll Computer System Interface)とは
    • コンピュータと周辺機器を接続するためのインターフェイスの国際標準規格。
    • デバイスをデイジーチェーン状に接続する。
    • デイジーチェーンの終端にはターミネータという終端装置が必要(ターミネータを内蔵しているデバイスもある)。
    • SCSIデバイスは''SCSI ID''で識別される。
      • 8ビット幅の場合0~7、16ビット幅の場合は0~15のSCSI IDを持つことができる。
    • SCSIデバイスの情報は
      • /proc/scsi/scsiを参照する。
      • scsi_infoコマンドを使ってSCSIデバイスのアドレスパラメータを表示する。

  • SCSIの規格
SCSI規格 データ幅(ビット) 最大接続数(台) 最大転送速度(MB/秒)
SCSI-1 8 7 5
SCSI-2(Fast SCSI) 8 7 10
SCSI-2(Wide SCSI) 16 15 20
Ultra SCSI 8 7 20
Ultra Wide SCSI 16 15 40
Ultra2 SCSI 16 15 80
Ultra 160 SCSI 16 15 160
Ultra 320 SCSI 16 15 320

  • SCSI BIOS
    • SCSIコントローラのSCSI IDや、データの転送速度、内蔵ターミネータのオン/オフを設定できる。


拡張カードのセットアップ

  • 拡張カード
    • コンピュータに拡張カードを組み込むことによって、さまざまな機能を追加できる。
カードの種類 説明
ビデオカード
(グラフィックカード)
ディスプレイへの出力機能を提供する
サウンドカード サウンド機能を提供する
ネットワーク
(NIC、ネットワークアダプタ)
Ethernetなど、ネットワークへの接続機能を提供するインターフェイスカード
SCSIカード SCSIコントローラが搭載され、SCSI接続の機能を提供する
モデムカード モデム機能を提供する

  • PCI拡張カードの設定
    • IRQ番号などが衝突してしまった場合は、システムBIOSで適切に設定しなおす必要がある。
    • PCIデバイスの情報は/proc/pciをcatで参照するか、lspciコマンドで表示することができる。
    • また、lsdevコマンドでデバイスごとのDMA、IRQ、I/Oアドレスを一覧表示できる。
最終更新:2009年03月23日 22:20