妄想の形式的次元

部品構造


  • 大部品: 妄想の形式的次元 RD:1 評価値:1
    • 部品: 妄想の形式的次元とは



部品定義


部品: 妄想の形式的次元とは

心療内科や精神科などの医療において、妄想(delusion)とは、その内容が現実にはありえない不合理なものであるにもかかわらず、並々ならぬ確信をもって信じられているような思考内容のことである。
妄想と一言で言っても、その程度や内容をどう感じるかは、患者によってさまざまである。
医療従事者からつらそうに見えても、当事者自身は妄想以外のことでつらさを感じていたり、調子が悪くないと感じていることもある。
そのため、主観的に感じている調子と、客観的に見える調子を、誰にでも分かるようにする必要がある。
その方法のひとつが妄想の形式的次元である。
妄想の形式的次元とは、医療従事者が精神疾患の患者の妄想を評価する際の枠組みである。
この枠組みに沿って、医療従事者が患者から話をうかがうことで、その妄想の主観的情報や客観的情報を共有することができる。
/*/
妄想の形式的次元において、確信度とは、妄想的信念がどれくらい確かなものであるかと信じている程度のことである。
たとえば、「絶対に正しく議論の余地がない」「おそらく~ではないかと疑っている」「まったく信じていない」などで評価する。
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妄想の形式的次元において、心的占有度とは、一日の中で妄想的信念をどのくらいの頻度や時間の長さで考えているのかの程度である。
たとえば、「いつも考えている」「ときどき考えている」「ほとんど考えていない」などで評価する。
/*/
妄想の形式的次元において、行動阻害度とは、妄想的信念によって、その人の生活行動がどのくらい左右されるかの程度である。
たとえば、「部屋から出られない」「暴力を振るってしまう」「食事をしない」などの重大な支障があるのか、あるいは「外出はできるが、場所が限定されている」「部屋から出られるが、生活空間が限定されている」などの中等度の支障があるのか、生活に全く支障がないのかで評価する。
/*/
妄想の形式的次元において、妄想に対する反論への態度とは、他者が妄想的信念に対して反論した際、どれくらいそれを受け入れられるかの程度である。
たとえば、「他者の反論をまったく無視してしまう」「妄想内容を若干変更させて、矛盾を解消しようとする」「妄想内容は変わらないが、確信度は低くなる」「反論を受け入れられる」などで評価する。
/*/
妄想の形式的次元において、妄想に対する反証への態度とは、妄想的信念を否定するような体験や証拠を見せられた際、その妄想的信念がどれくらい揺らぐのかの程度である。
たとえば、「証拠を見せられても妄想的信念がまったく変化しない」「若干変化するものの確信度は変わらない」「妄想内容は変わらないが、確信度は低くなる」「反証を認めて妄想を撤回できる」などで評価する。



提出書式


 大部品: 妄想の形式的次元 RD:1 評価値:1
 -部品: 妄想の形式的次元とは
 
 
 部品: 妄想の形式的次元とは
 心療内科や精神科などの医療において、妄想(delusion)とは、その内容が現実にはありえない不合理なものであるにもかかわらず、並々ならぬ確信をもって信じられているような思考内容のことである。
 妄想と一言で言っても、その程度や内容をどう感じるかは、患者によってさまざまである。
 医療従事者からつらそうに見えても、当事者自身は妄想以外のことでつらさを感じていたり、調子が悪くないと感じていることもある。
 そのため、主観的に感じている調子と、客観的に見える調子を、誰にでも分かるようにする必要がある。
 その方法のひとつが妄想の形式的次元である。
 妄想の形式的次元とは、医療従事者が精神疾患の患者の妄想を評価する際の枠組みである。
 この枠組みに沿って、医療従事者が患者から話をうかがうことで、その妄想の主観的情報や客観的情報を共有することができる。
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 妄想の形式的次元において、確信度とは、妄想的信念がどれくらい確かなものであるかと信じている程度のことである。
 たとえば、「絶対に正しく議論の余地がない」「おそらく~ではないかと疑っている」「まったく信じていない」などで評価する。
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 妄想の形式的次元において、心的占有度とは、一日の中で妄想的信念をどのくらいの頻度や時間の長さで考えているのかの程度である。
 たとえば、「いつも考えている」「ときどき考えている」「ほとんど考えていない」などで評価する。
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 妄想の形式的次元において、行動阻害度とは、妄想的信念によって、その人の生活行動がどのくらい左右されるかの程度である。
 たとえば、「部屋から出られない」「暴力を振るってしまう」「食事をしない」などの重大な支障があるのか、あるいは「外出はできるが、場所が限定されている」「部屋から出られるが、生活空間が限定されている」などの中等度の支障があるのか、生活に全く支障がないのかで評価する。
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 妄想の形式的次元において、妄想に対する反論への態度とは、他者が妄想的信念に対して反論した際、どれくらいそれを受け入れられるかの程度である。
 たとえば、「他者の反論をまったく無視してしまう」「妄想内容を若干変更させて、矛盾を解消しようとする」「妄想内容は変わらないが、確信度は低くなる」「反論を受け入れられる」などで評価する。
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 妄想の形式的次元において、妄想に対する反証への態度とは、妄想的信念を否定するような体験や証拠を見せられた際、その妄想的信念がどれくらい揺らぐのかの程度である。
 たとえば、「証拠を見せられても妄想的信念がまったく変化しない」「若干変化するものの確信度は変わらない」「妄想内容は変わらないが、確信度は低くなる」「反証を認めて妄想を撤回できる」などで評価する。
 
 


インポート用定義データ


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最終更新:2022年08月25日 20:53