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第十一章

決闘(デュエル)

 

 

「あの人が・・・その・・トロとか言うキャストの弟子?」


 

「ああ、そうだ」


 

幽さんは深くうなずく


 

「なら・・・会いに行けばいいんじゃないですか?話を聞いてみれば何かわかるかもですし」


 

私が真っ先に思ったことを口にした・・・・すると


 

「それはやったよ、すると先方は剣を俺につきつけてこう言いやがった」


 

幽さんはやれやれと首を振る


 

「覚悟の足りねえ若造に話すことなんざねえそうだ」


 

「うわーいかにもモブキャラ・・・・・」


 

私も呆れ果てていった


 

「カッコつけてるようにしか見えんが・・・・一理ある・・・そう思わないか?君も」


 

ここで意外な人物が口を開いた・・・今まで静かに聞いていたミケさんだ


 

「ミケはこう言うんだ、だから俺も一つ試してみることにした」


 

そう言って立ち上がった幽さんは私を見ながらこう言った


 

試してみようじゃないか・・・・君と俺の覚悟をな・・・



 

~ハガル9番艦隊アークス専用トレーニングルーム~


 

「じゃあ用意はいいかい?」


 

「いいも何も私、私服なんですけど・・・・」


 

今日の私は会議だけだと思い薄手のピンクのパーカーに色を合わせたスカートをはいているだけだ


 

この状態の私に準備も何もないでしょう・・・・と思う


 

対する幽さんはきちんと黄色っぽい戦闘服を着込み背中の青い鞘に納められた刀をカチャカチャ鳴らしている


 

「急だったもんだからな・・・・すまない、だが俺たちはアークスだ、いつでも準備しておくのは当然のはずだぞ?」


 

そう言われては反論できない私は支給品のソードを展開、スタンモードに切り替え中段に構えた


 

それを見て幽さんはため息をつく


 

「おいおい・・・俺をなめてるのか?昨日ドゥドゥから受け取った剣あるんだろ?それ使えよ」


 

「え・・・でもあれは・・・まだ・・」


 

そういった私に幽さんはこう言い放った


 

「俺は覚悟を見ると言ったんだ、ならお前の全力で俺に向かってこい!」


 

それを聞いた私は・・・・あの夢のことを思い出していた・・・


 

あの剣は一度もっただけで強い力を私に伝えてきた


 

そんな剣を使い戦うことは、動かねばならないこと


 

今と違う力で運命を切り開いていく覚悟をすること


 

そして、私が一番恐れたのは


 

変わること


 

今までと何もかもが違ってしまうこと


 

でもそれは自分自身が今まで望んできたことなのだ


 

だから私は・・・・前を見据え・・・・唱えた


 

「『展開・・・・・アーディロウ』」


 

その剣の・・・名を



 

パアッと一瞬の輝き


 

それが収まったとき私の手に握られていたのは、一振りの大剣だ


 

私はそれをスタンモードに切り替え


 

構えた


 

「いい剣じゃないか、なんで最初から使わなかった?」


 

彼は試すように何かを疑うように、私に問う


 

だから私はすぐにこう答えてやった


 

「このあとは言葉よりも・・・・剣で語りましょう!」


 

言い終わったとき、私は床を強く蹴っていた


 

タッ!という足音とともに走り出した私は、まず剣を上段から振り下ろした


 

ブオンッ!!!という鋭く空を切る音がする


 

手ごたえはない・・・・しかも


 

「消えた・・・・?」


 

つぶやいたときに頭上でヒュッ・・・という音がした


 

身の危険を感じ床に転がる・・・そしてたしかにみた


 

私の頭のあった場所を通過する刃を・・・しかも


 

「フッ!」


 

鋭く息を吐いた幽さんは2本の刃にフォトンを込める


 

薄く輝いた刃からフォトンが放出され彼は・・・・飛んだ


 

「!?」


 

この事態は予想外だ


 

まさか人が空を飛んでくるなんて思いもしない


 

急いで剣を構え受け止める


 

ガキンィィィン!!!!


 

すさまじい音がした受け止めきれなかった力が私の足を削る


 

ズザザザザッという音を聞きながら私はそれでも幽さんから目を離さない


 

一瞬の勝機・・・・それがここだ


 

私はそう思い幽さんの右手首を今まで剣に添えていた左手で強引につかむと


 

「はあああああああああああ!」


 

気合いを入れ腕にフォトンを込める


 

左手が瞬く輝きそのまま私は彼を真上へ投げ飛ばした


 

そして体をひねると剣にフォトンを込め・・・・一閃


 

剣から離れ斬撃と化したフォトンが幽さんを追う


 

「うがっ!」


 

彼もただでは当たらない左手の刃を真下に向け受け止めようとするが


 

受け止められなかったフォトンの刃に体を少し斬られる


 

だが武器の形態は相手にも怪我を負わせないスタンモード・・・それは剣から離れたフォトンにも反映される


 

バウッ!という音がして幽さんが落下してきた・・・体がしびれて彼は動けないはずだ


 

私はさすがにそれを受け止めようとして彼が薄く笑んだのを見た


 

「相手の心配をするなんて甘いよ・・・貂火ちゃん」


 

私は落ちてきた幽さんが一閃した刃を首にもらい・・・・気を失った
最終更新:2012年11月28日 15:31