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前日の男たち



バレンタインデー・・・それは誰が誰に好意を抱いているか分かる日


女の子たちは願いをチョコという名の力に変え一歩を踏み出す大事な日
男の子達はドキドキしながらも夢を見る大事な日・・・・


そんな大事な日の前日、ここ、タナトスチームルームにも期待を胸に大きく持った男たちが集結していた


「というわけで明日はバレンタインですよ、バレンタイン!!!」


紫色の髪を持つ少年、カミヲは机をバンバンと叩きながら叫ぶ
そんな彼の頭の中は明日チョコをくれるであろう女の子たちの顔が浮かんでは消えていた


「きっと女性陣はそれに気づいているはずです!きっと明日は素敵な日になるはず!」


彼は拳を握り締め、頭上に振り上げながら叫んだ。そんな彼を冷めた目で見つめる人間がいる


「バレンタイン?何それ美味しいの?」


そう言いながら椅子に深く腰掛ける人物の名は幽、このチームのマスターでもあり、働かないことで有名な彼は今日もグデーっと過ごしていた


「なっ!幽さんはバレンタインを知らないというのか!?」


カミヲはあまりの驚愕に目を見開いた。バレンタイン・・・そんな夢のような日を知らない人がいるなんて信じられなかったのだ


だが、そんな叫びを受けた彼はどこか遠い目をしながら言う


「カミヲよ、知っててもらえなかったら泣けるだろ?というわけで知らないふりをするというのが一番だ。人間暗示をかければどうにかなるのさ」


「それ死亡フラグじゃないですか!!ていうか言ってる時点で暗示かけきれてないし!!」


カミヲは声を大にして叫ぶ。そう、彼は信じているのだ。このチームの女子、その全員がチョコくらいくれるだろう・・・と


そんな彼の様子を見ながら、もうひとり興奮するように叫び始める男がいた


「そうだぞマスター!うちの女の子たちはツンデレなだけだ!こういうイベントの時くらい、デレてくれるはずだ!」


そんな叫びを上げる男の名は天、このチームのサブマスターにして変態の名で知られる残念な人間だ


「おい、ナレーション!失礼だろ!?」


どこが失礼かわかりませんね?だってあなた変態だし


「うぐぐ・・・この野郎!」


「天さん、誰と話しているんだ?」


すこしだけ暴走し始めた天に幽がそんな声をかける


「クッ・・・まあいい、とりあえずバレンタインデーが明日に迫るわけだが・・・皆あてはあるのか?」


天はそう言いながら2人を見渡す、すると2人はサッと目をそらした


「・・・ないんだな?」


天はそう言いつつもため息をつく。すると「お前はあるのか?」と幽がジト目で天を睨んだ


「当たり前だろ?多分俺にはリクやトリ、エリーもくれるだろうな・・・あ!貂ちゃんもくれるはずだ!」


と偉そうに叫んだ。その瞬間ーーーー


「て、貂ちゃんは俺にくれるはずだ!なんてったって同期だからな!」


と慌てたようにカミヲが叫んだ。すると幽も椅子から立ち上がりつつ


「俺の妹からもらおう・・・だと?死にたいのか?」


と錦を展開しながら殺気を振りまいた。その様子に天は顔を青くしながらも


「お、俺は罪な男だからな!しょうがないだろ!?」


と強がり始める。そこでカミヲが口を挟んだ


「あ、でも幽さん。貂ちゃんは天さんのこと、どうとも思ってないみたいだから大丈夫ですよ」


と思い出したように言った。すると幽も「それもそうだな」と錦をしまいながら言う


「ちょっ!?それで納得されるとそれはそれで悲しいんだけど!?」


天は泣き目になりながら2人に抗議するが、言われた2人はそんな彼を無視した


「まあ・・・バレンタインデー・・・ね。期待せずに待ってるほうがいいんじゃねえの?」


幽がそう言うと、カミヲは「えー!」と声を発した


「でもやっぱり期待しちゃうじゃないですか!うちの女性陣は可愛い子多いし!!」


カミヲがそう叫ぶと、幽はふむ・・・となにか考えるような仕草をし


「だが、ミケとナナリーは絶対俺たちにはくれないな。奴らは2人で楽しもうとでもするはずだし」


「あ、あの2人からは期待していません。ミケさんは料理も上手だし、可愛いから欲しいけど・・・」


そこでカミヲは口ごもり、それを疑問に思った幽が「けど?」と聞く


「ナナリーさんから欲しいって言ったらロリコンになるし・・・・あの人卵焼きが爆発するような人だし・・・」


カミヲは昔、ナナリーが作った料理のことを思い出して震える、それに幽も頷いた


「うむ、まああの2人からは絶対もらえないということを覚悟しておけ?」


彼がそう言うとカミヲと天は頷いた。元から期待していなかった2人からすると簡単だった


「あ、でもロリさんはくれるかもしれないですよ?あの人はほら・・・息子たちがかわいそう的感覚で」


カミヲがタナトスの母とも呼ばれている女性のことを思い出しながら言うと残る2人もああ~という感じで頷く


「まあロリさんはくれるだろうな。よし、一つGETだ」


「ロリさんがいてくれて助かったな」


天と幽はうんうんと頷く、だがそれを見たカミヲは「何を納得しているんですか!!」と大声で叫んだ


「やっぱりバレンタインデーですよ!?義理よりも本命が欲しいじゃないですか!!」


「何を夢のようなことを言ってるんだ?現実を見ろよ」


そんな彼に向かって幽はきっぱりと言う。だが、天は違った


「ふっ・・・おそらくリクは俺にぞっこんだ。だから彼女からは本命がもらえるだろうな」


本命チョコに宛がある彼はかなりかっこつけながら言う


「あの獣っ子・・・・俺にデレた暁には裸首輪の鎖付きでエロエロなプレイを・・・・」


口の端を緩めながらエヘッ!エヘッ!と笑う彼はかなり不気味だった。そんな彼を2人は「へー」と適当に流すと


「まあ、こんなところで話し合っててもしょうがないだろ。明日になればわかるさ」


と幽はいい、椅子にゴロンと横になるとすぐに寝息をたて始めた


「はあ・・・何か不安になってきた・・・俺も部屋に帰って寝よう・・・」


それを見たカミヲもため息をつきながらトボトボと歩き、チームルームを出て行った


「で、ああんだめ!とか言わせたり・・・・ってあれ?誰も聞いてねえ!」


その後、一人でぶつぶつと何かを言っていた天もハッ!と我に返り、「俺も寝よう・・・」と呟いてチームルームを後にするのだった


                                                        続く?w
最終更新:2013年02月05日 07:57