戦略大作戦
・原題:Kelly`s Heroes
・公開:1970年
・制作国:アメリカ合衆国
・制作会社:MGM
・監督:ブライアン・G・ハットン
某TSUTAYAでは発掘良品として紹介されている、クリント・イーストウッド主演の戦争コメディ映画だが、実際かなり面白い。
第2次世界大戦が後半に移ったヨーロッパ戦線で、とある米軍の一部隊が休暇を利用して捕虜のドイツ軍士官から聞き出した、銀行にある大量の金塊を強奪しにいくという内容である。
邦題が何とも食指が動かないネーミングで、自分も鑑賞をかなり躊躇っていた節がある。しかしいざ蓋を開けてみると、楽しく過ぎた2時間24分であった。
クライマックスの、強奪対象の銀行がある町での戦闘が特にお気に入りの方は多いかもしれない。
なんとその町には、連合軍相手に強敵として立ちはだかったティーガーⅠ重戦車が3両も守備しているのである。
ティーガーⅠ重戦車は、最終的に僅か1355両しか生産されておらず、その貴重な戦力が3両も守備についていたのである。因みにソ連のT-34シリーズは5万7千両以上、アメリカのM4シリーズは4万9千234両生産されていることから見ても、ティーガーⅠが強力なれど生産性の低い戦車であることがうかがえる。
とは言え、そんな事が一切気にならない程の活劇を見せてくれる。何せこの銀行強盗自体も架空なのである。存分に架空ストーリーを楽しむべきであろう。
また、このティーガーⅠ重戦車はレプリカではあるものの、細かい点を除けばかなり完成度が高い。
ティーガーⅠ重戦車は生産数の少なさゆえに現存車輌も少なく、世界に現在6両が保管されているが、稼働するのはたったの1両で、それも長い年月をかけてレストアを施した結果である。そのティーガーⅠは、イギリスのボービントン博物館で展示されており、定期的にその動く姿を観客にお披露目しているとのこと。
その為本物のティーガーⅠが戦争映画に登場することはこれまで無かったが、2014年公開の「フューリー」で遂に登場の日の目を見た。
しかし本作のティーガーⅠはかなり完成度が高い。
それでなくとも、とても面白い映画なので一度鑑賞してみてはいかがだろうか。
●本物ティーガーⅠの雄姿。レプリカでは遂に再現されなかった二重転輪に目が留まる。