「歌舞伎文化」、つまり江戸期から歌舞伎が培ってきた独自の表現や伝承のかたちが なぜ現代まで受け継がれているか。
そこには時代の変化とともに、常に新しい試みが様々な人物によって行われ、 独自のスタイルを保ちつつ、一方でその独自性に様々な変化を行っていったからである。
「歌舞伎文化」は常に独自のスタイルの創造をくり返す、 「スタイルクリエイティブ」の気質が備わった日本文化なのである。
近年盛んに叫ばれている「文化政策」「文化振興」の重要性。
現在行われているこれらの試みは、 主に人々に芸術作品をどの様に見せていくか、どのように芸術と触れる機会を増やすか、 といったものが主要なテーマである。
しかしその一方で、芸術製作に携わる人間が活躍する場が、極端に少ないという現状を
理解している人がどれだけいるだろうか。
様々な分野でクリエイターが活躍できる環境をつくることこそ、 日本の「文化政策」の発展と、芸術環境の促進を促すのではないだろうか