「俺の面白さはこんなもんじゃない!」――田代まさし氏、降臨 出所後の生活を語る(4 > 5)

「午後9時半就寝が慣れなくて」――刑務所の生活


――刑務所での生活を教えて下さい。


 午前6時半に起きて、午後9時半に寝るという毎日でした。

――寝るのが早いですね。


 もともと夜型人間だったので、辛かったです。毎日睡眠薬を飲んで寝ていました。

――出所するまでずっと睡眠薬を飲んでいたのですか!?


 そうです。量は徐々に減らしていきましたが、午後9時半就寝は最後まで慣れなかったですね。

 夜は見回りが1時間ごとにくるので、その足音が気になって寝られませんでした。

――そんなにうるさい足音なんですか。


 北朝鮮の兵士のような歩き方で、耳障りでしたね。

――ほかに辛かったことはありますか。


 刑務作業です。工場で、紙を折ったり、ひもを結ぶといった単純作業が1日8時間続くんです。

 体を動かす仕事をする工場もありますが、俺は刑務所側の配慮で、高齢者や体の不自由な人、有名人などが働く工場に配属されていました。

逮捕されなければ「死んでいたかも」


――覚せい剤所持が発覚して刑務所に入ったわけですが、出所後に覚せい剤を使いたいと思ったことはありますか。


 薬の禁断症状も一切ないし、出所してからやりたいと思ったことはないです。

――覚せい剤に手を出したきっかけは。


 盗撮事件以降、家族とうまくいかず、「一緒に住みたい」と言っても断られ、「どうにでもなってしまえ」とヤケになってしまいました。家族が俺の生きがいだったんです。

 あの頃は「死んでもいいや」と思っていたので、もし捕まっていなかったら死んでいたかもしれません。

――服役中に離婚されたそうですね。


 離婚で踏ん切りがつきました。出所後、息子とは会いましたが、元妻とは会っていません。「もう一度家族として食事したい」と思うことはありますね。

――誰かともう一度結婚したいとは思いますか。


 結婚はもういいや!

――恋人はいますか。


 いません、募集中です。

出所直後にコンビニで“大人買い”


――出所したらやろうと決めていたことはあったそうですね。


 映画「幸福の黄色いハンカチ」で、高倉健さんが演じる主人公が、出所してすぐに、食堂でビールとラーメンを食べるシーンがあり、好きな映画なのでまねしようと思っていました。

――実行しましたか。


 出所する俺を迎えにきた義弟に「外に出ない方がいい」と言われて、やめました。

――それは残念でしたね。なぜ外出を控えたのですか。


 服役していたとき、俺が出所するという噂が広がって、マスコミや2ちゃんねらーが刑務所の周りに集まってしまったことがあったからです。

 義弟が刑務所に横付けした車にすぐに乗り込んで帰りました。

――実際に出所したときは、マスコミや2ちゃんねらーは集まっていましたか。


 意外なことに1人もいなかったです。

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最終更新:2009年04月15日 13:05
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