龍宮の寝床に
生まれたままの姿の楓が横たわっている。
誰も知らない、初めて契りを交わしたときから、
度々重ねられてきた行為
しかし、それは
お互いの存在を再確認し、心を身体を労わり―――慈しみ、愛し愛され
2人で無ければ生み出せない安らぎを得る為の大切な行為でもあった。
幾度となく身体を重ねても、やはり互いのそのままの姿は気恥ずかしく
愛しい
ギシッ…
こちらに背を向け、布団の端に腰掛けた龍宮の気配に
楓は、胸を片手で隠し瞳を閉じた。
微かに軋む音がして、龍宮の手が頬に触れ、口付け
コレがいつのまにか、お決まりの合図になっていた。
胸を包み隠していた手首を捕まれて、口付けがだんだんと濃厚になるに連れ
互いの身体に手を回し、肌と肌を密着させ抱き寄せる。
身体を抱いていた手が胸に触れ、やんわりと触れられると身体の奥がジンと熱くなる。
唇の愛撫が下がるに連れ、身体を抱いていた手は首筋に頭にと移動して
小さな胸の蕾を詰まれ、口から漏れる甘い声にたまらない愛しさを感じて
悦んで欲しくて、身体の隅々にまで口付けを施す。
普段の、日常生活からでは決して聞く事の無い楓の
龍宮だけが紡ぎだせる声に、興奮が高まる。
やがて龍宮を受け入れる体制の整った楓の、幼く綺麗な縦筋のそこからは透明の愛液が滴り ヒクヒクとする様子はとても淫らで、普段の概観からはとても想像できないほど
ネチ…と触れて、一瞬、楓が身体を強張らせるが、挿入はいたって容易で、2本も3本も
指の根本まで吸い込まれるようにして受け入れられた。
「熱い…」
どちらとも無く漏れた言葉。
楓は龍宮の頭を自分の身体に引き寄せる
互いに一つになったところで、もう少しこうして
これ以上一つになりえない状態で、龍宮を感じて居たかった。
行為に及べば、絶頂を迎えるのは目に見えて、とてももったいない気がした。
「…楓」
「何でござるか…?」
「…どうかしたのか?」
「……もう少し良いでござるか?まだ真名の温もりに包まれて居たいでござる」
「…?……あぁ」
それを聞いて安心したのか、楓はさらに龍宮を引き寄せる。
いつか離れることになるかもしれない、ぬくもりを感じて
少しの沈黙が流れ、楓は龍宮から手を離した。
「…楓?」
「真名…きて欲しいでござる」
「…あぁ、さすがに私も我慢できない」
「好きだ楓…お前が―――欲しい」
「…あっ…まなぁ…」
腰を抑えて、楓に包まれていた指を深く、高く突く。
欲しくて欲しくて仕方なかった刺激を与えられ、身体がビクンとした。
「楓、私も気持ちよくしてくれないか?」
今のままでも十分気持ち良いいが…の、この言葉にカァッ…っと楓の頬が染まった。
「よく、そんな恥ずかしいことが言えるでござるな」
「事実なんだ仕方ないだろう?」
そういい、龍宮は何度目かのキスの雨を楓に降らす
やがて聞こえ始める水音に、興奮と羞恥を煽らる。
回を重ねるごとに、ますます愛称が好くなる互いの
ソレは嘗て、自分たちが一つの存在であったのではないかと思わせるほどに
意識も―――身体も、融けて交じり合ってしまう。
無我夢中で、楓は龍宮の身体を抱きしめ、龍宮の動きが止まると
互いに低く唸り―――同時に2人は達した。
行為が終った後のこの幸せな余韻も、回を重ねるごとに好くなる。
肩に手を回すと答えるように、胸に擦り寄ってくる。
いとおしくて、愛しくて―――そっと抱きしめ、頬に口付け
幸せな余韻の中、二人は眠りにつく
二人は永遠にこの幸せが続くよう願い
目覚めれば、昨日より更に深く結びついた二人の
眩いばかりに新しい朝が始まる
END
最終更新:2007年10月28日 01:04