湯煙の中の愛
「今日もお疲れでござるな」
「ああ」
だだっ広い寮内の大浴場。
原則、大浴場は混乱防止の観点からクラス単位の一斉利用だが、当然部活などで遅れる事もあるので10時位までは開放されている。
そして私と 愛人 の楓はその大浴場の浴槽に身を寄せ合って疲れを癒しているところである。
二人っきりで。
今日は一斉利用にも間に合ったのだが、楓と二人の時間が欲しかった。一秒でも長く、楓の傍にいたかった。
「じゃあ真名、例の事を…」
「頼む」
私と楓は湯から上がり、シャワーの元へいく。
この広大な浴場の中の二人は、やや寂しい光景に見えるかもしれない。
しかし私たちはそんな事は微塵も思っていない。
むしろこれから繰り広げられる愛事に、心弾ませている私がいる。
楓が石鹸を泡立て、自分の胸に塗る。
「いくでござるよ」
椅子に座っている私の背中に胸を押し付ける。
そのまま楓は私の肩から首に腕を回し、私の背中に胸を擦る。
楓の胸は若々しい張りがあり、とても気持ち良い。
「真名…気持ち良いでござるか…?」
「…いいぞ…楓…」
楓は背中から離れると、腕を谷間に挟みこんで擦り上げる。
しかし、決して手首から先は洗わないのが憎い。
「…やっぱり意地悪だな」
「後で満足行くまでしていいでござるから…」
楓はその後足まで清めて、私の前につく。
「お待たせでござる」
「…ちょっと待て」
このままだと私は楓を体を洗えない状況に追い込むのは自明だ。
抱きつきかけた楓の体を手早く洗ってやる。私もあまり我慢できない。
石鹸を流し、床に直に座る。
既に愛液を溢している楓の秘所に指を入れる。
「ん…んっ…」
楓が鼻にかかったような声を出す。
「大丈夫とは思うが…我慢するんだぞ…」
そう言うとそっと楓に口付けをする。
空いている手で胸を揉む。
口を塞がれていた楓も耐えられなかったか口を離し、荒い息を吐く。
「はぁっ…真名…」
楓はいったん私から離れると、私を迎えるように足を開く。
私も躊躇わず足を開き秘所同士を押し付ける。
お互いに愛液を流しているので、二人の間は白く泡立っていた。
私が軽く動くと、楓は最早無抵抗に仰向けになっていた。
それを見た私は快楽を求めて秘所を擦る。
楓は程なく腰をガクガクと震わせて達した。
しかし私は容赦しない。
「ま、まだ…?」
「まだだ」
今日こそは私もイかせてもらうつもりだ。
「し…しからば…」
楓が私の動きを止めた。
「拙者が…イかせてあげるでござる…疲れるでござろう…」
楓が私の真珠を丁寧に舐める。
「そこ…集中攻撃か」
「これが一番効くと思うでござる…早くしないとのぼせるでござるから…」
舌先で突いたり、舌全体で刺激したり、軽く歯を立てたり…。
私は的確な楓のクリトリス責めで達した。
長湯から部屋に戻ると、刹那がいない。近衛の嬢のところだろうか。
「楓…」
「あいあい♪」
終わり
最終更新:2007年10月28日 01:26