操られ人形
1Pと2Pが会話をしていたある日。
1P「どうだろうなあ・・・やっぱ、それはゲームの作者さんにしか分かんねえよ、きっと」
2P「そっか・・・やっぱ、背景が白じゃあ見えにくいからかな?」
1P「どうだろうな。元々は黒だけど・・・でもシルエットモードにすれば白になるだろ」
2P「それもそうだけどよ・・・粉が黒くなっちまうだろ」
1P「ま、まあ・・・」
どうやら、なぜこの世界の背景が黒なのかを話し合っていたようだった。
1P「俺、トイレ行って来るわ」
2P「おう、分かった」
1Pはトイレに行った。
1P「はぁ・・・」
1P「粉遊びか・・・」
そう言って1Pはトイレを出る。
が、出たら、さっきまでいた2Pがいない。
1P「あれ?」
1P「2Pがいないな・・・」
周りを見ても、2Pの姿はなかった。
1P「おーい、2P?」
1P「2P~!」
しかし、どんなに呼んでも2Pの返事はない。
1Pがトイレに行っている間に、2Pはどこかへ行ってしまったようだ。
1P「なんだよ・・・あいつ、あんなやつじゃなかったのに」
そう言って、1Pは2Pを探した。
そのとき、遠くの方で突然爆発音が聞こえた。
ズドォォーン!ズドドドン!ズドッ、ズドォーン!ズドドドド・・・
しかも、連続して聞こえる。
1P「!・・・まさか・・・」
そう、『まさか』の通りだった。
2Pがニトロジェットで飛んで、崖を上ろうとしている。
1P「2P!!」
2P「あっ・・・す、すまねえ!今、ちっと俺、ユーザーさんに操られてるんだ!」
1P「なっ、何ぃ!?」
どうやら、粉遊びを遊んでいるユーザーが2Pを操ってニトロジェットで飛んでいるそうだ。
どうりで勝手にどこかへ行ってしまっているわけだ。
2P「あんまりちょこまか動くと、お前も気づかれるぞ!そこで止まってろ!」
1P「・・・」
2Pはそう言っているが、これはユーザーが粉遊びを遊んでくれている証拠。
2Pは大変そうだが、別に危険な状況だとは思わない。
1P「そうか。がんばれよー」
2P「何をがんばるんだよ!!!」
1Pは少し笑いながらそう言って気を済ませた。
しかし、その2Pの動きは今にも自分の火に触れて死んでしまいそうな動きだった。
2P「お、おい、1P・・・こいつ、操作下手くそだぞ!!」
1P「ま、まあ分かるが・・・ユーザーさんは遊んでくれてるんだ。そこは言うな!」
2P「そうかも知んねえけどよぉ・・・あっ、危ねえぇぇーーーーー!!」
1P「!!」
2Pはそのまま、下のファイターの大群に突っ込んでいく。
そして・・・
ズガガガガガガガッ!
バコーン!!
2P「ぎゃああああぁぁぁぁ!!」
着地した瞬間にファイターに蹴られた。
1P「あちゃー・・・」
それから少しして、2Pはクリエイトによって復活する。
1P「大丈夫か?」
2P「あ、ああ・・・」
1P「お前、何だよあれ。すごい動きだったぞ」
2P「しょうがねえだろ、だって操つっ・・・」
やっとまともに会話ができたと思ったが、ユーザーはまた2Pを操りはじめる。
2P「・・・じゃあな、1P」
1P「・・・じゃあな」
そう言って再び2Pはニトロジェットで飛び始めた。
しかし・・・
操っては死ぬ、操っては死ぬ、の繰り返し。
ユーザーは少しプレイヤー操作の経験が足りていない。
2P「い・・・1P~~~~!!」
1P「どうしたーーーー!!」
2P「こいつ、マジで下手くそすぎるよぉぉ~~~!!」
バピューーーーッ!!
すると、ニトロジェットで2Pが1Pのところへ突っ込んできた。
1P「うわぁぁっ!!」
ズドォォーーン!!
勢いよく着地したが、なんとか命中はしのげた。
1P「・・・」
2P「・・・」
1Pは、2Pが思う存分操られて、何度も死んでいるのを見るのが辛くなったのか、
不思議な衝動に揺られて突然こんなことを言い出した。
1P「もう俺、これ以上お前が痛い目に合うの見るのはやだな。俺も操られに行くよ」
2P「・・・お、おい何言ってんだお前?」
1P「いや、なんか・・・な」
2P「ど、どうしちまったんだ急に!?」
1P「・・・2P、俺、行く」
2P「いやいやいや、待てって!」
1Pは思い切って走って、ユーザーに気づかれるところに移動した。
が・・・
1P「・・・?」
2P「・・・あれ・・・?」
何も起こらない。
1P「・・・動・・・かない・・・?」
2P「・・・!ま、まさか・・・!」
1P、2P「・・・・・・・・・」
ユーザーが、粉遊びをやめてしまったようだ。
2P「・・・ユーザーさん、どっか行っちゃったな・・・」
1P「・・・」
1P(・・・なんだ・・・この複雑な気持ちは・・・)
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最終更新:2011年02月01日 22:41