13日分を遡った。
世界線は大きく変動した。
タイムトラベル前に市民からもらった箱を、開けた。
2つ目の箱には、驚くべきことが書いてあった。
―――このままタイムトラベルを続けると、いずれ6%台の世界線に移動してしまう。
6%台に到達したら、必ず、ブラックホール製造器を封印するんだ。
5%台のそれは、危険すぎる。
次のトラベルで、6%台が、出現する。―――
何でこいつは、ここまで見透かしているんだ。
世界線の変動は、シティに大きな変動を及ぼしていた。
0.1%や0.05%じゃ大きな変化は見られなくても、0.4%の変化は世界を歪ませた。
一番変わったのは、以前村があった場所に大穴が開いていたこと。
これは、3年前からあるが、埋め立てることもできず、放置しているそうだ。
そして、追ってくる"ヤツら"が、武器を持ち始めた。
最初追ってくる天使軍は武器を持っていなかった。
だから俺達ものうのうと逃げることに成功したんだ。
世界は、俺達を捕まえようと必死だ。
俺達は、運命に抗い続けた。
これは、抗った罰。
背負うべき罪なんだ。
でも、抗える運命には、とことん抗う。
それが、俺だから。
武器を持っている天使軍たちと持っていない俺達では、戦闘に大きな差がある。剣やナイフやカッターならともかく、ハンドガンは厄介だ。
そこで、俺達はタイムマシンとは逆方向に逃げた。
追い詰められてしまった。
シエロ「どうすればいい・・・!?」
マハラ「・・・勝てます」
偶然周りにあった、粉の入った袋。
マハラは、いきなりそれをぶちまけ始めた。
天使軍「ゲホッ、ゲホッ!」
天使軍「カメラが・・曇ってる!」
マハラ「逃げます!撃ってくる前に、速く!」
シエロ「あ、ああ!」
マハラのこの言葉は、嘘。
本当は、天使軍たちが銃を撃ってくるのを待っていた。
天使軍「撃てっ!」
言葉が聞こえた直後、俺達は伏せた。
パパパパパと、爆竹のはじけるような音がする。
粉塵爆発だ!
誰にでも入手できるお手軽武器として、以前コキュートスで作った覚えがある。
「粉塵爆発手榴弾」。
そうか、こうして逃げることができれば!
少し重たいが、粉の袋を一つ所持して、ブースターを吹かせる。
完全に重量オーバー、一体じゃ無理なので、2体で一気にフルブーストして、タイムマシンへ向う。
タイムマシンに着くと、上空以外は包囲されていた。
上空から、粉を掛ける。
天使軍のロボたちは、そろいもそろって前が見えないようだ。
俺達はタイムマシンに乗り込み、跳ぶ準備をした。
このマシンは、周囲に火花を散らす。
エネルギーの増加によるパンクをなくすために、少しずつエネルギーを外に出す。
その過程で、粉塵爆発を起こすんだ。
勿論、世界線が変われば"なかったこと"になるかもしれない。
それでも、逃げられる時は逃げるのが最善。
そう、俺の中の何かが囁くんだ。
次のトラベルで世界線が変動するなら、元の世界線との変動を知りたい。
そこで俺は、3000年後にタイマーをセットした。
WX10/10/5⇒ZX10/10/5 と表示されている。
ボタンを押す。
振動。
記憶が、傾く。
外から、爆竹のはじけるような音。
その後、眠気が押し寄せて、
世界は、再構成される―――
WX10/10/5⇒ZX10/10/5
DIVERGENCE 5.573876⇒6.345239
<脅威無敵のエキスプロージョン Fin.>
最終更新:2011年07月13日 22:50