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ダイバージェンスは4%に達していた。
気がつくと、
隣に座っていた、
マハラが、
消失していた。

最初は、わけがわからなかった。
頭を整理していくうちに、あのロボから預かった箱を開けなければならないことに気付く。

箱を開けると、また手紙が入っていた。

―――マハラが消失しただろう?
今は理解しがたいが、世界は収束を求める。
その世界線において、マハラは"存在しなかった"んだ。
時間軸とともに世界線も移動した。世界はマハラの存在を"承認"しなかった。
世界は、一つの軸で回っている。
その"軸"が、"世界線"において承認したもののみを受け入れる。
しかし、お前はイレギュラーだった。
観測者なんだよ。
"今は"マハラを助けることはできない。
未来を、見届けたくはないか?
今すぐ、跳べ。―――

シエロ「なんだよこれ・・・」
シエロ「なんなんだよこれッ!!」

WX10/10/5⇒ZX10/10/5

よく分からなかった。
4%台の"今”。
それは、混沌とも活気とも戦乱とも取れる、不思議な時代。
悪魔軍が支配するディストピアは回避した。
マハラという犠牲とともに。
俺には、マハラも俺もマルさんもレンジもマークスも、あの見知らぬ"ゼロ軍"というギルドも守れる、そういう世界線を望んだ。
その結果が、この時代だった。
世の中は、
"技術発展"こそがその中心になっていた。

俺は、"真実"を知らなければならない。
機械だらけのこの街は、いったいどのようにして作られたのか。
歴史を紐解くと、そこには嘘だと認めたいようなことが記されていた。

『WZ22~WZ24にかけて、タイムマシンをめぐる戦争が行われた。革新派と発展派による戦争は政治にも踏み込んだ。
この戦争は後に発展派の勝利に終わるが、この戦時中のたった2年の間に発展派はかなりの技術革命を起こす。
これを、"発展技術革命"と呼ぶ。"発展技術革命"において作られた政治システムは戦後、そして今にも引き継がれて、我々の生活を支える。』

シエロ「タイムマシンで・・・戦争・・・?」

『その後タイムマシンによる産業発展はなく、タイムマシンは政治の中でもタブーとされる。
タイムマシンを物理的に作成することはほぼ不可能とし、戦争は終幕を迎えた。そのため、戦争のトリガーとなった論文・・・
通称「マハラ論文」は放棄されることとなる。』

シエロ「マハラっ!?」

しかし、そこに記されていたマハラの画像は、俺の知っているマハラとは違った。

やはり俺は、"真実"を知らなければいけない。
"世界"を、"歪曲"させるんだ。

そこでふと俺が5%台の歴史を知らないことに気がつく。
知っておかなくてはならない気がしたのだ。
しかし、5%台におけるトリガーの生成器がないため、どうやっても帰ることはできないだろう。
さて、どうやって聞こうか。
今までは"手紙"や"マハラ"など、頼りになるものがあった。
この世界線にそれはない。
道は自分で切り開くしかない。
世界は、マハラの存在を承認しない。
それを歪曲させるには、どうすれば―――

宇宙は、"無限"に広がる。
しかし、それは"有限"な物によって発見された。
世の中は"有限"で成り立っている。
"有限"は"無限"に勝るとも劣らない。
それは、"有限"でも"無限"でも証明できない、
世界の矛盾。

知らない間に眠っていたようだ。
不思議な夢を見た。
宇宙に漂う自分が、ボロボロになっていく。
よくわからなかった。
今の俺の心境と同じだった。
しかし、今は歩を進めるしかない。
道はそれに限られている。

進むしかないんだ。
過去へ。
未来へ。
まだ見ぬ、
"可能性"へ―――

<消失危機のターニングポイント fin.>
最終更新:2011年07月19日 10:47