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シエロ「やめろッ!」
マル「・・・!」
シエロ「そのナイフを渡せ・・・!」

気がつくと俺は、ハンドガンを構えていた。

マハラ「シエロ!?どうしてお前が!?」

逃げられても困るが、逃げなければ殺される・・・一度気絶してもらうしかないか・・・?
幸いこのハンドガンに致死能力はない。昔手に入れたジャンク品だからだ。
と、なると・・・

シエロ「・・・貴様、動くとマハラを撃つぞ・・・?」
マル「・・・なっ!お前正気か!?」
シエロ「生憎俺に正気じゃない気など存在しない」
マル「銃を降ろさないのなら、俺が斬るぞ」
シエロ「お前のような小心者にそんなことができるのか?」
マル「・・・お前と俺は初対面だろうが・・・!」
シエロ「お前が俺と初対面でも、俺はお前と初対面じゃないんだよ・・・!」
マル「どういうことだ一体・・・?」
シエロ「どうでもいいだろッ!」

マハラ「どうしたんだ、いきなり呼び捨てなんかにして、意味不明なことを口走って!」

しまった、俺は仮にもマハラの研究所の"研究員"でしかない!
完全にスイッチがオフだった・・・気をつけていたつもりだったが・・・
仕方ない、このままのスタイルで行こう・・・!

シエロ「ごたごた抜かすな・・・!」
マハラ「・・・!」

銃を構えて、一度マハラを見た。
一瞬油断した。
この後、何をするべきか迷った。
結論を出す前に動いたのは、相手のほうだった。
しかし、動いてくれたおかげで、未来が見えた。

マル「そんな脅しが通用すると思うかよ・・・!」

ナイフで、切りつけてくる。
それを軽くかわし、ハンドガンを撃つ。
ヤツの後ろにはマハラが居る。かわしてもかわさなくても、結果は同じだ。
ヤツの動きなら、当然かわせるだろう。

マル「・・・!」
マハラ「・・・な・・・っ!」

引き金を引く。
マルさんが避ける。
勢いをなくした弾がマハラに当たる。
致死能力はない。せいぜい気絶する程度。
気力をなくし、ばたりとマハラが倒れこんだ。

マル「本当に・・・撃った・・・?」

マルさんが逃げる。
俺は、マハラのもとに駆け寄る。
信号は流れている。生きているようだ。
心底安心していると、エレベーターの動く音が聞こえた。


すぐさま逃げると、俺の声が遠めに聞こえる。
タイムマシンのある方向へとダッシュする。
素早く乗り込み、数字を入力する。
未来の俺の言葉を思い出す。

未来シエロ「成功したら、タイムマシンに乗り込んで、この、今居る時間軸に飛べ」
未来シエロ「そうすれば、戦争時の過去が改変されて、世界は再構成される」
未来シエロ「マハラもレンジもマルさんもマークスも居る世界線に跳ぶことができる」
未来シエロ「おそらく、お前がこの計画を成功させたら、俺は消滅するだろう」
未来シエロ「だがそれでいい。それでいいんだ」
未来シエロ「あの世界線は、どの世界線の影響も受けない、未知の世界線」
未来シエロ「どの世界線からも観測することはできない。収束もない、未来が未確定の世界線―――」
未来シエロ「ならば、俺は消えて当然だ」

俺の主観では、この数ヶ月。
他のロボにとっては、何年、何百年という時間だ。
その記憶を、なくしてはいけない。
とどめておかなければいけない。
仮に、留めることができるのが俺だけだとしても。
マハラやコキュートスのメンバー達が、他人だったとしても、
笑顔で生きていける世界線ならば、問題はないはずだ。

―――入力を完了し、俺は未来へ飛ぶ準備を完了させる。
これが最後・・・
俺は、この戦いに決着をつけた。
世界と、俺との、孤独な戦い。

俺は世界に打ち勝って―――

世界は、再構成される・・・!

WZ18/10/5⇒ZX10/10/5
DIVERGENCE 4.131516⇒4.048596

<現在改変のロジック fin.>
最終更新:2011年08月04日 23:52