アッテネータ
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- 入力信号の信号レベルが強すぎるとき、信号を減衰させる抵抗器。
果たす役割
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- もともと音声信号を機材に入力させるには、ダイナミックレンジというどれくらいの音量で入力させるのかという決まりを守って入力しなければならない。
- あまりにも弱いときにはゲインつまみ(機材によってはトリムつまみといいます)を使って音量を強めて(増幅)入力します。
- 逆にあまりにも大きすぎる場合はアッテネータを使い、音量を弱めて(減衰)入力して、信号を入力させます。
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- アッテネータは主に音声信号、通信で使われる事が多い。
- ここでは音声信号のやりとりについて考える。
- 音声信号の受け渡しにおいて、信号の電気的な強度、つまり信号レベルがいくつか存在する。
- 音源デッキから出力される音声信号はラインレベル、マイクロフォンから出力される音声信号はマイクレベルなどがある。
- このラインレベル、マイクレベルの二つが有名な信号レベルである。
- この二つのレベルの高低を比べるとラインレベルの方が高い。
- ミキサーにおいて、音声信号を処理する際には全てのレベルをミキサー卓に付いているゲインつまみ(トリムつまみ)等を使ってラインレベルに統一してミキシングを行う。ただこの時、ラインレベルで出力された信号をマイク入力に接続して入力したい場合はどうすればいいか?
- 前述のミキサーでの信号レベルが弱い(=音の小さい)マイクレベルの信号をラインレベルに強める(増幅といいます)為に、ゲイン(トリム)を使ったが、逆に信号レベルが強い(=音の大きい)信号を弱く(=音の小さい)ものにしたい。
- もちろんフェーダーを下げれば信号レベルを落とす事も可能であるが、実際にやってみると音がかなりひずんでしまう。
- そこで、音をひずませることなく信号レベルを落とす(減衰といいます)のにアッテネーターが必要になる。
- このように出力レベルと入力レベルに差があるとき、アッテネータを使って信号を減衰させ、適切な信号レベルに調整し、入力させる事が出来る。
構造
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- アッテネータの構造は非常に簡単で、内部に抵抗が入っている。
- どれくらい落としたいのかによって抵抗の値がかわってくる。
- よって簡単に自作する事も可能である。
放送研究部での使われ方
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- 大ミキサー(通常使っているGF24/12という灰色のミキサー)のステレオアウト(ラインレベル、キャノンコネクターによる出力)から新ミキサー(YAMAHAの青色ミキサー)へ音声信号を接続(キャノンコネクターによる平衡接続)する場合、新ミキサーのキャノンコネクターがマイクレベルでの入力である。
- そこでアッテネータを使い、大ミキサーからの出力信号を30dB~40dBのアッテネータを使い、ラインレベルからマイクレベルに落とし、入力させることを建学祭でのFM放送で行ってきた。この時、アッテネータは放送研究部では所有していないので、技術管理課から40dBのものを借用してきて、接続を行った。
最終更新:2007年11月21日 03:14